出願対策 最終更新:2017.04.03

=CONTENTS=
1.出願方法
2.願書の作成
 (1) 受験申込書
 (2) 経歴票
 (3) 小論文
3.願書の提出

願書のフォーマットをいくつかアップしておきますので、よろしければお使いください。
【ファイル1】
平成29年度試験で技術士会から配信されたPDFファイルの1つ目のファイルです。AcrobatX・XI・DC用です。
【ファイル2】
平成29年度試験で技術士会から配信されたPDFファイルの2つ目のファイルです。AcrobatIX以前のバージョン用です。
【ファイル3】
経歴票・小論文ともwordで入力できるので、文字サイズやフォントなどを自由に設定できます。
小論文はフォントの使い分けや文字修飾により読みやすいものを作成できますが、文字数がオーバーしないよう注意が必要です。
技術士会試験センターで受け付けOKであることを確認してもらっています。ただし様式を崩さないでください。
【ファイル4】
小論文だけwordで作りたい人のために用意したもので、経歴票をPDFで入力してプリントアウトした紙をプリンタに通しながら差し込み印刷することができます。

1.出願方法

技術士試験出願は、窓口郵送への書類出願のみです。
出願書類の配布は4月3日から、出願受け付けは4月7日(金)から4月28日(金)までです。
GW前に締め切られます。ご注意ください。
  • 標準的な出願手順
    出願手順は、次のようになります。
    1. 受験申込書様式等をダウンロードする
      PDFファイルです。申し込み案内もダウンロードできますので、熟読してください。郵送で取り寄せることもできますが、ダウンロードしたPDFファイルと同じものがとどくだけなので、ダウンロードしたほうが早道です。
    2. 申込書と経歴票をPC上で入力し手書きで補足する
      申込書と経歴票はPDFファイルで、PC上で各項目に入力できるようになっています。
      なお、各項目には字数制限があります。ただし、印刷して手書きすることができますので、字数制限を超える部分については、そこだけ手書きすることで対応できます。
      ただし小論文は720字の文字数制限があります。
      なお、全部手書きで申込書を作成するのは馬鹿げています。小論文も手書きになってしまうと読みにくくなり、口頭試験で不利になります。小論文以外を手書きにするのも意味がありません。せっかく入力できるPDFがダウンロードできるのにそれをしないということは、偏屈な変わり者かITスキルが極度にないと思われかねず、不利にしかなりません。
    3. 印刷して貼付・捺印等する
      入力が終わったら印刷します。手書きによる補完が必要な人はここで手書き部分を書き加えます。※忘れないように!
      その後、手数料払込受付証明書と写真を貼り、経歴票に証明が必要な人(初めて受験する人だけ。2回目以降は証明欄は省略できます。注)経歴票そのものは省略できません)は事業所等から証明印をもらいます。
    4. 技術士第一次試験合格証番号・合格年月確認をする
      技術士会HPよりダウンロードし、必要事項を記入して試験センターにFAXします。必要事項を記入したものがFAXで戻ってきますので、これを願書等とともに郵送します。
    5. 郵送する
      申込書・経歴票・一次試験合格証番号・合格年月確認願い書が一式揃ったら、技術士会に郵送します。
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2.願書の作成

出願は締切日の消印有効です。また、出願受付は土日祝日は除かれます
基本的な必要書類は、受験申込書・業務経歴票・技術士第一次試験合格証番号・合格年月確認願い書の3つです。
願書作成から受験は始まっています経歴票の内容は口頭試験までひびきますし、小論文は口頭試験での合否を分けます(そのうえ、口頭試験で説明してフォローする機会が与えられない可能性が高い)。
日数に余裕を持って、十分に検討して作成しましょう。
  1. 受験申込書
    申込み案内を技術士会HPよりダウンロードして熟読の上で作成してください。
    1. 受験地
      今年の受験地は、北海道・宮城・東京・神奈川・新潟・石川・愛知・大阪・広島・香川・福岡・沖縄で昨年と同じです。
      会場によっては「冷房なし」会場、アクセスがややこしい会場、複数のキャンパスを持つ大学などが選ばれる可能性もありますので、7月に届くと思われる会場案内には十分に目を通し、服装やアクセス確認などを怠りなく準備してください。

      なお、試験会場については、以下のことに注意してください。
      自家用車で会場に行くのは避けること→駐車違反・移動などで呼び出されたら再入室できない
      交通混雑・乗り継ぎ・天候等による交通機関の乱れ等があり得るので、十分余裕を見て来場すること→交通機関乱れは遅刻理由にならない
      冷房温度調節ができない場合があるので、服装に十分注意すること→冷房の効き過ぎで寒い会場がある
      会場への道順・施設状況等について会場事務局等に電話問い合わせしないこと
      下見のため構内建物に立ち入らないこと

    2. 受験部門など
      【部門】
       いまさら迷うことはないでしょう。ただ、業務内容によっては複数部門に通用することがよくあります。たとえば地すべりなどをやっていると、建設部門・河川砂防と森林部門・林業土木、農業部門・農業土木などを、また環境関係では、建設部門・建設環境、環境部門、衛生工学部門などを同じ経歴とネタで受験できることもあります。
      【選択科目】
       よくあるのが、施工業者さんの方などで、設計と施工計画のどちらにすればよいかという悩みです。
       単純に言えば、設計は「いかにいいものを設計するか」、施工計画は「設計済みのものをいかに上手に施工するか」です(図面通りという意味ではありません。施設目的と設計思想を尊重しつつ、手直し・変更提案なども含みます)。維持管理なども悩ましいところですが、わからなければ周囲の人に聞くか、掲示板で訊ねましょう。
       逆に、「どっちだろう」と思うような経験論文事例は、両方の選択科目に通用する可能性が大です。たとえば「道路か施工計画か」と悩んでいるような場合、まず合格しやすいと思われるほうで技術士取得してしまって、翌年は同じネタを少しもう一方の科目よりに書き直して受験すれば、比較的省力的・効率的に2科目連取できます。「合格しやすいと思われるほう」とは、選択問題(専門問題)で高得点が期待できる科目です。過去問題を見て、場合によっては実際に解いてみて、高得点が取れそうなほうでの受験をお勧めします。
       また技術体験論文作成にあたり、「1つのネタは1つの部門・専門科目にしか使えない」と思い込む必要はありません。むしろ、狭い専門分野に特化した「専門バカ」はこれからの時代にはあまり活用されず、複数分野にまたがったマルチな技術者が望まれています(技術士制度改定もその方向です)。ちょうど複数分野の境界付近で仕事をしているということは、マルチな技術者になれるということで、これはむしろチャンスです。
      専門とする事項
       「専門とする事項」は、願書に添付される申し込み案内の「選択科目の内容」をよく見て参考にします。また受験時に不利にならないようにします。以下の点を参考に文言を考えてください。
      • 文言は自由に決められる
        「専門とする事項」の文言は、申し込み案内の「選択科目の内容」に書いてある言葉の中から選ぶのではありません。自分で適当と思われる言葉を記入します。「道路計画および道路設計」など複数分野にまたがってもかまいません。ただし空白にはできません。また、「その他の○○に関する事項」という表現もダメです(いきなり「その他」って^^;)。
      • 経歴をおおむねカバーできるように
        「小論文に取り上げた内容を専門とする事項にしよう」とか「今この仕事をしているからこれを専門とする事項にしよう」と単純に考えると、経歴全体からみたときに不自然になることがあります。「経歴の多くは別のものだが、あくまでこれを専門として受験したい」という強い思い・事情があるならいいのですが、そうでなければ、経歴の多くをカバーし、小論文内容とも矛盾しない、そして何より「これが専門です」と自信をもって言えるものを書きましょう。
      • あまり長い文言は避けよう
        自分の経歴を全部カバーしようと思ってか、あるいは欲張りすぎてか、やたらと長い専門とする事項にする人がいます。前項で「経歴をおおむねカバーできるように」と言いましたが、あくまで「おおむね」であって「全部」ではありませんから、「あれもこれも」と詰め込む必要はありません。筆記試験では答案用紙にことごとくそれを書かなければなりませんから面倒ですし時間もかかってしまいます。そこそこにしておきましょう。
      • 専門外の文言を入れないように
        受験生が多い科目では、試験官(筆記試験採点者&口頭試験試験官)も複数チーム割り当てられると思われます。そのときには専門とする事項がある程度考慮されているようで、専門に近い人が試験官になっているようです。ということは、自分の専門から外れた文言を入れてしまうと、専門外の試験官が割り当てられてしまい、特に口頭試験で専門的内容を正しく評価してもらえない懸念が出てしまいます。
        「そんなことがあるのか?」と思うかもしれませんが、たとえばこんな例があります。
        建設会社勤務・専門は基礎という人が、「専門とする事項が『基礎』だけでは専門が狭いと思われそうだ」と考え、仮設工事で土構造物も作ることがあるからと「土構造物および基礎」を「専門とする事項」にしました。
        ところが口頭試験の試験官は、国交省役人と建設コンサルタントが試験官と思われる人が割り当てられました。これは、建設部門・土質基礎科目では専門分野はおおむね「土質」と「基礎」に区分され、前者は建設コンサルタント、後者はゼネコンの方が試験官の一人になることが多い(もう一人のメイン試験官は国交省の人などが多い)ためと思われます。
        結果、基礎工事に関する技術的工夫を理解してくれず、逆に土質工学に関する基礎的質問をされて答えられずに不合格になってしまいました。


    3. 学歴
      大学院の場合はこれを記入しますが、この在学期間を経験年数に含める場合、以下のことに注意します。
      ●経験年数に含められるのは最大2年です。たとえ4年在籍していても2年までしか経験年数に算入できません。
      ●終了証書のコピーまたは修了証明書・在学証明書が必要です。証明書は取り寄せ期間を考慮しましょう。

    4. 受験資格の選択
      受験資格の選択により、必要書類等が変わります。
      (A)一次合格+監督者(指導技術者)の下で経験4年
       通常の書類の他に、「監督者要件証明書」および「監督内容証明書」が必要です。内容は下表のとおりです。
       なお、下表の書類はインターネット申請時にも別途紙で郵送する必要があります。
      書類名称 誰が証明をお願いするか 誰に対してお願いするか 何を証明するか
      監督者要件証明書 監督者(指導技術者) 社長(所属企業の長) 監督者自身の経歴、受験者指導の経歴
      監督内容証明書 受験者 監督者(指導技術者) 監督を行った年月、監督事項、監督手段・内容など
      いずれもそれほど大した内容ではありません。なお、「監督事項」は、一般に次のようなものです。
       a) 4年間の監督の最初に4年間の目標プログラムを作成する(面接指導)。
       b) 監督内容は、OJT(業務の指導)とOff-JT(折をみて研修・講習などを行う)からなる。
        (受験願書に書かれたOff-JTの例)
         社会技術研修会・技術図書読書・修習度進捗チェック(面接指導)・講習会受講・フォーラム出席など
       c) 最後に「修習の修了確認」を行います(修習計画と整合チェックの面接)。

      (B)士補登録+指導技術士の下で経験4年
       通常の書類のみでOKです。指導技術士に証明など何かをしてもらう必要はありません。
       ただしこの資格で受験する場合、経歴のほうがかなり制限されるようで、たとえば役職名がすべて「技術士補」、業務は指導技術士の補佐業務、所属・所在地は指導技術士のものなどのようです。(この点については、杓子定規にそのとおり運用されているかどうかわかりませんから、必ず確認してください)
       いずれにせよあまりお勧めできる受験資格ではありません。技術士補に登録しているからといって何か有利になる点もないようです。
      (C)一次合格+経験7年
       通常の書類のみでOKです。
      なお、(A)と(B)は合算できます。したがって、たとえば一次試験合格あるいはJABEE過程修了後、2年間は単に修習技術者として実務経験をつみ、それから技術士補になって2年たつ場合、最初の2年を(A)で、後半の2年を(B)で合計4年として申請できます。

    5. 総監受験の場合
      総監受験の場合、以下のいずれかの条件での受験となります。
      (A)総監のみ受験
       既に総監選択科目に該当する部門の二次試験に合格している場合(例:建設部門道路に合格済で、総監-建設・道路のみ受験)は、選択科目が免除になるので、このチェックボックスにチェックし、合格証番号あるいは登録番号等を記入します。
      (B)併願:総監と同部門の総監以外部門を受験(例:総監-建設・道路と建設部門道路を同時に受験)
       「併願」のチェックボックスにチェックします。無論、他の技術部門のほうの願書も作成します。願書は2部になります。
      (C)重願:総監と別部門の総監以外部門を受験(例:総監-農業・農業土木と建設部門道路を同時に受験)
       総監の願書と他の技術部門の願書を独立して作成し、出願します。
       既に総監選択科目に該当する部門の二次試験に合格している場合の選択科目免除の記入は(A)と同じです。
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  1. 経歴票

    ここでは上部の経歴票の部分のみについて解説します。 申込み案内を技術士会HPよりダウンロードして熟読の上で作成してください。
    業務経歴票は受験資格を得るとともに、技術者としての評価材料ともなります(口頭試験では、業務経歴票は質問材料となります)から、合格のための戦略をたてて構成しましょう。
    また、パソコンでPDF上に入力する場合、入力可能文字数に制限がありますので、必要に応じてプリントアウトして手書きするか、画像出力してWordなどに貼り付けて入力する等の対応をとりましょう。

    1. 大学院における研究経歴
      業務経験年数に大学院における経験年数(最大2年)を加えた人は必ず記入します。
      経験年数に大学院を加えていなくても最終学歴を大学院とした場合は記入しておいたほうがいいでしょう。やはり大学院で何かを研究していたということは、勉強量や考え方、論理構成力などにおいて大きなポテンシャルがあると期待されますから、それに応じた研究履歴を書いておいたほうがいいと思います。
      研究内容欄には、修士論文あるいは博士論文のテーマを書いておけばいいかと思いますが、論文タイトルそのままでなくてもかまいません。

    2. 業務経歴
      平成24年度以前は10行あった経歴欄が5行になりました。
      この5行の期間を合計して必要経験年数をクリアしていないといけないことは無論ですが、技術者としての成長足跡や専門性、あるいは幅の広さなど、技術者としての資質もアピールできればさらにいいでしょう。
      そのためにどのようなことが求められるのか、以下にまとめます。
      • 補助的あるいは単純労務業務ではないこと
        記入要領には、「科学技術に関する専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務(単純な技能的な業務、研究・設計等に付随する庶務的な業務を除く)」とあります。
        「単純な技能的な業務」、「付随する庶務的な業務」とは、たとえばCAD製図、数量計算等単純計算、土質岩石試験、ボーリング調査、測量作業などの「高度な専門的応用力を持った技術者」でなくともできる比較的単純な労務です。ただし、試験手法の開発改良など、創意工夫が必要な業務は別です。また、入社して間もない頃の補助的業務は、その立場なりに与えられた仕事の範囲で創意工夫するこれができるものであればOKです。
        経歴の中にこういったものがあると、口頭試験で「これは経歴から差し引く」と言われたなどという例もあります。
        また、できるかぎり自分が主体的に業務を行ったという形にします。実際には管理技術者などがいて、その補助であったとしても、自分の担当分は自分で考え判断して遂行したことが大切です。
      • 部門・選択科目に該当する経歴がそこそこにあること
        必要経歴は「科学技術に関する・・・・」とあるので、たとえば環境の仕事ばかりしてきた人が電気の技術士に挑戦してもかまいません。
        しかしその場合には筆記試験の記述内容の大半が、「経験の伴わない知識」としてとらえられます。制度上はそれでも構わないのですが、口頭試験で「専門分野に関する経験が不足している」と指摘され、おそらくその方面に徹底して突っ込まれます。
        すなわち、必要な経験の内容・年数は以下のように考えられます。専門分野の経験が4年あるいは7年いるわけではないのです。専門分野の経験は、年数よりも内容です。
        逆に、経験豊富に見せようとして経歴を捏造すると、最悪の場合、受験資格やこれまでの取得資格の剥奪にもつながりません。専門分野の経験だけで所定年数を確保する必要はないので、経歴捏造は絶対避けるべきです。
      • できれば経歴全体をカバーした経歴であること
        5行しかないからといって、直近の経歴に限定したり、飛び飛びで経歴をピックアップしたりせず、技術者になってから(たいていの人は就職してから)現在(前年度3月末。平成26年度受験なら平成26年3月)に至るまでの期間を包含していることが望ましいと思います。
        なぜなら、技術者としての成長過程がアピールできるからです。大学を出たばかりで基礎学力しかなかった自分が、その後の経歴の中で知識と経験、さらには視野の広さを身につけてきて、それらがいま技術士にふさわしいレベルにまでなったということをアピールしようと思うと、伸び盛りの時期を除外していたり飛び飛びだったりするのはうまくありません。
        それに口頭試験で経歴説明の機会を与えられた場合、「私は○年に△大学を卒業し…」から説明を始めるのに試験官の手元の経歴票には経歴初期のころの記載がないと、説明しにくくなります。
      • 受験科目以外の経歴もカットする必要はない
        受験科目以外の経歴についても、それが科学技術に関するものである限り掲載したほうがいいと思います。特に周辺技術(たとえば道路で受験する人にとっての都市計画の経験など)は「技術者としての幅」のアピールにもつながるので、できるだけ掲載したほうがいいでしょう。
      • 経歴が長い人は要約してもいい
        上記のようにして経歴全体をカバーして受験科目以外の経歴も盛り込んだ場合、経歴が長い人は5行に収まりきらず、1行の経歴の中で勤務先や地位・職名等が複数になってしまったりすることもあるでしょう。
        その場合は「○事務所・△事務所」のようにして列挙したり、あるいは代表的な勤務先等を書いて「等」「他」などの言葉で包含してしまってもいいと思います。1行に書ける勤務先や役職が1つだけということはないのです。
      • 経歴全体をカバーできないときは
        もし従事期間を代表的業務の期間に限定するのであれば、途中に空白期間を入れた歯抜けの経歴にするのではなく、最近数年間(受験資格を満たす期間)にして、最初のころの経歴をざくっとカットしたほうがいいでしょう。口頭試験で説明する機会があった場合は、「経歴票では省略していますが」と断ればいいでしょう。
      • 各行ごとに代表的業務を準備しておく
        経歴票のどれかの経歴について(それか1行を指定したり、「詳細例(小論文)以外で」と指定されることもある)、業務体験の内容、印象に残った業務などを聞かれる可能性があります。
        したがって、経歴票記入にあたっては、各行(各経歴)ごとに、業務体験例のテーマと骨子(概要、問題点、解決策)が決まっていることが望ましいといえます。そしてできればその中から小論文を選ぶといいでしょう。なお、これらの代表的業務は、専門分野との合致性、技術レベルなどをそこそこに満たしているほうがいいと思われます。
      • 勤務先〜地位・職名の注意点
        勤務先は、「部課名まで」とありますから、部や課がある組織の方は必ず記入します。また現場工事や出向等で会社本体とは異なる勤務地で働いていたという人は、そちらを記載するようにしましょう。出向の場合は末尾に「(出向)」と書いておけばいいでしょう。
        所在地は、上記勤務先の所在地です。「市区町村まで」とありますから、郡などで終わらないようにします。政令指定都市は区まで書くのが丁寧でしょう。
        地位・職名は、組織内の役職名(係長や課長など)を書くようにします。無役(ヒラ社員)のときは「係員」などですと事務職なども含まれますから、「技術員」「技師」などと書いておくといいでしょう。
      • 業務内容では自分の立場を明らかにするとよい
        業務内容において、「○○の設計」とか「○○の設計および指導」などと表現することにより、自分の立場を明らかにできます。
        ただし、注意すべき文言もあります。
        【試験】【測定】など…ただの技官、つまり規格通りに何も考えず黙々と単純作業を行うだけという解釈をされると、経歴として認められない可能性があります。過去の口頭試験で実例があります。
        【補助】など…業務上の上役からの指令に従って何の工夫もなく言われるままに動いただけではないかと疑われる可能性があります。受験資格が得られなかったりはしませんが、口頭試験で問われる場合があります。そこで、たとえ補助でもそれなりに創意工夫や問題解決があったことを説明できれば問題ありませんが、創意工夫や問題解決が出てこないとよくありません。経歴から外すといわれた実例もあります。

    3. 絶対にコピーをとっておくこと
      経歴書に記載した内容は、口頭試験で確認されます。多くの場合は、「経歴を述べてください」と言われます。このときの回答内容が経歴書と異なっていると大変です。経歴票を全部PC上で入力した場合はそのファイルを保存し、手書きも加えた場合は必ずコピーをとり、首尾よく口頭試験まで行けた時は、口頭試験前に記載内容を暗記できるように残しておきます。

    4. 証明を受ける人を間違えないこと
      受験資格 各書類ごとの証明を受ける人
      経歴票 監督者要件証明書 監督内容証明書
      一次合格+監督者の下で4年 監督者(私印) 社長(監督者勤務先の
      証明権限者)
      (公印)私印不可
      監督者(私印)
      士補登録+指導技術士の下で4年 指導技術士(私印) --書類自体が不要-- --書類自体が不要--
      一次合格+経験7年 社長(受験者勤務先の証明権限者)(公印)私印不可 --書類自体が不要-- --書類自体が不要--

      なお、経歴年数は合算できます。たとえば、一次試験合格後、監督員の下で2年間経験を積み、その後技術士補登録して指導技術士の下で2年間経験を積んだ場合、2+2+=4年とできます。ただし、この場合は監督員と指導技術士から証明をもらわねばなりません。
      監督者要件証明書は受験者ではなく監督者の勤務先証明権限者にもらわねばならないので、別の会社の人に監督者になってもらう場合には注意してください。

    5. 経歴証明が不要の場合もある
      経歴票には証明欄の記入・証明印が必要ですが、過去の二次試験受験票(コピー不可)があれば、これを省略できます。他部門の受験票でもかまいません。
      また、過去に二次試験に合格している場合、合格証のコピー技術士登録証のコピーなどを添付すれば省略できます。
      受験部門が総監の場合も同じです。
      ※総監の場合必要経験年数が長いので、「技術士だがまだ総監は受験できない。でも証明は省略できる(必要ない)」という、悪意をもって経歴を偽造すればノーチェックで通ってしまう変なシステムではありますが、それでいいようです。(技術士会に確認済)
      なお、不要の経歴証明をとったからといって不利にはなることはありません。
      また、経歴の証明が省略えきるのであって、経歴票の記入そのものが省略できるわけではないのでご注意ください。

    6. 途中で転職していても、今の会社で一括証明できる
      受験案内には、「転職等で勤務先が変わった場合等においては、現在勤務する勤務先の証明権限を有する役職者から転職前の勤務先の業務経歴も含めて証明を受けて下さい」とあります。
      要は、今の会社の社長さんに、前の会社での経験もまとめて証明してもらえるということです。
      なお、これは一次合格+経験7年で受験する場合のみです。他の場合は、監督員や指導技術士の証明になるので、転職は関係なくなります。でも、転職してから前の会社の指導技術士や監督員に証明をお願いするのは言いにくいですよね。指導技術士や監督員は途中で変わってもいかまいません。最終的な(願書提出時点での)指導技術士・監督員にのみ証明してもらえばOKです(指導を引き継いだという形になります)。

    7. 個人経営の場合、公印を使って自分で証明できる
      個人経営の場合、自分自身が代表者であれば、公印で自分自身の経歴を証明できます
      法人であれば公印ですが、法人格を有していない人(自営)は私印でOKです。
      これについては様々なケースがあると思いますので、迷ったら技術士会に聞くのが一番です。

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  1. 小論文

    平成25年度から始まったもので、従来の技術的体験論文の代替として、口頭試験において「経歴及び応用能力」に関する試問の資料となります。口頭試験で合否を分ける最重要資料となりますので、従来の技術的体験論文と同程度の重要度を持つと思っておくといいでしょう。

    1. 小論文の概要
      ・5行の経歴票のうち1行を選んで「詳細」欄に○をつけ、小論文を記述します。
      ・図表の使用、カラー印刷は不可です。
      ・文字数は720文字以内です。半角文字も1文字としてカウントします。
      ・行数や1行当たり文字数、フォント、文字の大きさに関する制限はありません。
      ・アンダーライン等も使ってかまいません。
      ・技術士会HPよりダウンロードできる経歴票では、PDF上に入力できます。ただしこの場合、40字×18行、12ポイント文字、フォントはMS明朝に限定になります。

    2. お勧めする小論文の内容
      私がお勧めする小論文の内容について以下に記します。あくまで『私がお勧めする』ものであり、こう書かないといけないということではありません。
      • 自分自身の業績について書く
        業務を複数の技術者が共同して実施した場合(公共事業における発注者側技術者と受注者側技術者などという場合もこれにあたります)、その中で自分が主体的に技術的判断を下して課題を解決した部分だけを抜き出して書きましょう。
      • 課題解決プロセスをしっかり書く
        課題及び解決策(課題→しかし問題点→そこで方向性→具体的には具体策)の構成にします。
      • 問題点抽出とそれによる解決の方向性を見出すプロセスを必ず書く
        課題からいきなり具体策に飛ぶ課題解決は、思いつき・偶然・パクリなどでもできますから、技術士にふさわしい能力を持っていることの証明にはなりません。
      • 課題解決の内容は、技術士にふさわしい工夫があるものがよい
        技術士にふさわしい工夫とは、「凡庸な技術者ならこうしてしまったかもしれないものを、私だからこうできた」というものです。
        ・自分ならではの知識・経験
        ・現場特性最適化
        ・短所の解消・最小化
        ・仮説検証
      そして、平成25・26年度の口頭試験の場では小論文のプレゼンがなかったというケースも数多くありました。つまり、小論文ではアウトラインだけ書いて詳細はプレゼンで補足するという手は使えないかもしれないと思っておきましょう。その一方で、「この業務の中で技術士にふさわしい工夫点は何ですか」といった質問がよく来ます。ここで技術士にふさわしい工夫であることを納得してもらえないと合格があやぶまれるわけですから、小論文を読んだ時点で「技術士にふさわしい業務経験」として評価されるのがベストです。
      以上をふまえ、小論文は以下の手順で作成することをお勧めします。
      1. 骨子法で課題解決過程(課題、現状・原因、問題点、解決の方向性、具体策)を整理する。
        • 「課題」は、「難しいけれどやらないといけないこと」です。これは、技術的に難度が高いということでもいいですし、マニュアル通りにやっていたのでは対応できないという例外的事象でもいいでしょう。
        • 「現状・原因」は、課題を踏まえ、ボトルネックを絞り込む上でどのようなことをやったか、どのような情報を収集分析したかを書きます。ただし実際の小論文ではこれを書くスペースはないと思います。
        • 「問題点」は、「現状・原因」から、課題解決にあたってボトルネックとなることを抽出します。
          「【課題】が求められた。しかし【問題点】があって困難だ。」というようなイメージですね。
        • 「解決の方向性」は問題点から「そこでこうする」というように必然的に求められる方向性・考え方です。この部分が「技術士にふさわしい業務経験か」という評価の対象になりますから、これは絶対に書き忘れないようにします。
        • 「具体策」は方向性を受けての具体的提案を書きます。
      2. 課題解決過程の前に業務概要及び立場・役割を、後に成果を付け足して小論文を構成する。
        • ・業務の概要は、「こういう業務でした」という簡単なアウトラインです。そもそも何の業務だったのかわからないと課題解決も何もあったものではありません。
        • 立場・役割は、自分がどのような立場でどんな役割を担当したかを端的に述べます。立場は業務上の役職がいいでしょう。役割は、自分が主体的に判断することができた部分です。この立場・役割は、後段の「解決の方向性」を自分自身が考えたということと矛盾してはいけません。
        • その後、5段階のストーリー、すなわち課題と問題点、さらに解決の方向性と具体策を書きます。問題点抽出のための現状・原因調査等は書くスペースがあれば書きます。
        • 最後に成果を簡単に書きます。提案の結果、課題がうまく解決できたということを書きましょう。
      3. 文章を練り上げて720文字以内に収める。
      つまり、@業務概要、立場・役割、A課題解決過程(骨子法を使ってまとめる)、B成果の3章構成になります。あるいはAを課題及び問題点と解決策の2章に細分して4章構成にしてもいいでしょう。
      骨子法の活用
       小論文作成にも筆記試験の課題解決問題対策にも使える「骨子法」を紹介します。これは、
        課題→(しかし)ボトルネック→(そこで)解決の方向性→(具体的には)具体策
      という構成で課題解決プロセスを表現するときに有効なロジック整理ツールです。
       具体的には、下のような表を作って、メモや箇条書きで書くべき内容を記入していって論文や答案の論理骨子を作り、これを文章化して論文・答案を作るというものです。
       書き手(受験生)にとっては、簡単にすっきり明確な論理構成が組み立てられますし、書き手自身も頭の中がすっきり整理できます。また読み手(試験官)にとっても読みやすくロジックを理解しやすい論文・答案となって、納得してもらいやすく(すなわち高い評価をもらいやすく)なります。
      課題 ボトルネック 解決の方向性 具体策





      1. 課題の整理
        課題は「難しいけれど達成を求められたこと」「この業務の成否がかかる技術的ハードル」などで、「それがこの業務の目的なんですね」ではなく、「
        それは難しいことに取り組まれましたね」という感想が出てくるような内容です。
        〜しなければならない」とか「〜が求められた」といったような表現になります。
      2. ボトルネックの抽出
        課題のあとに必ずボトルネックを抽出します。ボトルネックは、課題をクリアすることを妨げる障害です。
        このボトルネックは「しかし」で課題に続けるといいでしょう。「課題 しかし ボトルネック」です。
        ボトルネックですから、「〜できない」「〜が困難である」「〜が懸念される」というようにネガティブな表現になります。ここが「〜する必要があった」「いかに〜するか」といった「やるべきこと」の表現になっている人は、ボトルネック抽出がまだ不足しています。
        ボトルネックを抽出するということは、何がネックで課題解決ができないか、課題解決を邪魔しているのは何かがわかるということですからボトルネックを解消すれば課題は解決できることになり、「最短距離で最適解に到達できる」のです。もしボトルネックが絞り込まれていないと試行錯誤になって、最短距離での最適解到達はできなくなります。この「最短距離で最適解に到達できる」ことが技術士に求められることですから、ボトルネックが絞り込めることが技術士に求められる資質ということになります。
      3. 解決の方向性
        ボトルネックを受けて、「そこで私は○○(根拠)から△△(方向性・考え方)と考えた」「そこで私は○○から△△に着目した」というように、根拠と考えたこと・着目点を述べます。
        ボトルネックがしっかり絞り込んであれば、方向性は自ずと導かれるはずです。このような論理展開だと、読み手(試験官)は、「そうだろうな。それが一番いいだろうな」と納得してくれやすくなります。
        この方向性・考え方・着目点が抜け落ちると、具体策だけ、つまり結果だけの記載になってしまって「なぜそういう提案をしたのか」といった疑問が出てきます。つまり納得してもらえなくなります。
        この部分は「技術士にふさわしい工夫」の中核になるのです。ここが勝負だと思ってしっかり考えてください。
      4. 具体策
        最後に具体策を書きます。方向性・考え方に続いて、「具体的にはこういう提案をした」になります。
        この部分は小論文の中核ではありません。中核部分はボトルネック抽出〜解決の方向性見通しの部分です。
        実際の仕事の多くは「結果の良し悪しで評価が決まる」のですが、これは試験であり、課題解決能力を持っているかどうかを判定するための材料が小論文なのですから、結果ではなく、そこに至る過程(ボトルネック抽出〜解決の方向性の部分)から課題解決能力を読み取ってもらうことになるのです。

    3. こうやってチェックしよう
      口頭試験で苦労しなくて済む小論文、読んだ段階で評価してもらえる小論文が書けたかどうか、以下のようにしてチェックされるといいと思います。
      • 業務概要は、試験官がこれを読んで業務のイメージを正しく持ってもらえるだろうか。
        業務イメージが食い違うと話がかみ合いません。短くなった口頭試験の時間が無駄に浪費されてしまいます。
      • 立場・役割は、立場からみて不自然な役割になっていないだろうか、また提案内容からみて不自然になっていないだろうか。
        たとえば公共事業の発注者の立場なのに工法の具体的内容まで担当して決めたというようなことになっていると、「あなたの立場でそんなこと普通しないだろう。コンサルの業績をパクったんじゃないか」と思われたりします。
      • 課題とボトルネック、すなわち「やるべきこと」と「ボトルネック」がきちんと区別整理されているだろうか。どちらかが抜けていたり区別できていなかったりしないだろうか。
      • 課題は、これを読んで「それがこの業務の目的なのですね」と「それは難しいことに取り組まれましたね」のどちらの感想を持ってもらえるだろうか。
        もちろん後者に近いものでないといけません。
      • ボトルネックは、課題解決にあたってのボトルネックになっているだろうか。また書きぶりは「〜できない」とか「〜が困難」といったようなネガティブなものになっているだろうか。
        「〜が必要」とか「いかに〜するか」などといった表現は適切ではありません。それだとまた課題になってしまいます。
      • 解決策は、ちゃんと方向性が書いてあるだろうか。「私はこう考えてこれを提案した」ではなく「私はこれを提案した」だけになってしまっていないだろうか。
        方向性がなく、いきなり提案内容の説明のみになっている人が多くいます。具体的な提案内容を列挙しただけでは、業務としては評価されても、技術士にふさわしい能力があるとは評価されません。これは試験であり、事例発表会ではありませんから、業務ではなく自分の能力を評価してもらわねばなりません。ところが具体策だけなら、思い付きででも、試行錯誤の結果としてでも、あるいは誰かの成果をパクってでも書けますから、技術士にふさわしい能力があることの証明にはなりません。そこのところをしっかりご理解いただき、解決の方向性をしっかり書いてください。「こんなことをした」ではだめです。「こう考えてこうした」です。

コラム:よくある間違い「結果で勝負」と「工法比較」
 技術士試験は、受験にあたって一定の業務経験を必要とすることからもわかるように、豊かな専門知識だけでなく豊かな実務経験も資質として求めています。ただ、実務評価ではなく資格試験であることから、評価されるポイントも実務と試験では異なる点があります。このことをしっかり理解していないと、求められるものとズレた答案や論文を書いてしまい、せっかく実力があるのに資格取得につながらないことがよくあります。
 かつての技術的体験論文でも良く見られた勘違いですが、業務体験は「結果の良しあしで評価してもらおう」と思ってはいけません。日常のお仕事では業務成果が大事ですから結果で評価するわけですが、技術士試験では結果ではなく経過を評価します。なぜなら技術士試験は「資格試験」であり、業務そのものではなく、その業務において課題解決を行った人の能力を評価するわけですが、結果では能力評価はできないからです。
 ボトルネックを抽出・絞り込み掘り下げて、そこから必然性をもって解決の方向性を導くことは、最短距離で最適解に到達するために必須のことであり、課題解決メソッドをしっかり身に着けた者にしかできません。「結果の良しあしではなく、経過の良しあしで評価してもらう」ことをしっかりご認識ください。
 また、建設部門でよく見られるのが「こんな困った現象が起こった。そこで3つの工法を比較し、工法Aを選んだ」というようなストーリーです。そして比較対象工法は、「そういう困った現象に対応する工法にはこういうものがある」という「一般的な対処法」だったりします。
 これは最も技術士に求められる課題解決プロセスと間逆になります。「困った現象」からいきなり「じゃあどうしようかな」と進んでしまっていて、ボトルネックの絞り込みをやっていないのです。そういう「困った現象→一般的な対処法の中から選ぶ」という課題解決では、一般的対処法を全部検討していったり、ひどいときには試してみたりという、試行錯誤でしか解決策が見つかりません。そしてその対処法をリストアップしたときに漏れがあれば、「もっといい方法があったのに」ということになりかねないのです。さらには「一般的な対処法」がそもそも確立されていない課題には太刀打ちできません。
 以上の理由で、「困った現象→一般的な対処法の中から選ぶ」という課題解決スタイルは技術士にふさわしくありません。
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3.願書の提出

提出は1名ずつ封筒に入れて簡易書留で送付します。
また、総監併願者は2通の受験申込書を必ず同一の封筒に入れます。そうしないと併願として扱われない場合があります。
なお、万一内容に不備がある場合、修正して再提出しないといけませんので、日程に余裕をもって提出する必要があります。
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