筆記試験対策
選択科目(専門問題)
最終更新:2008.07.07 Top Page

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1.19年度からの試験問題について
2.出題傾向
 2-1 土質及び基礎
 2-2 鋼構造及びコンクリート
 2-3 都市計画及び地方計画
 2-4 河川、砂防及び海岸
 2-5 港湾及び空港
 2-6 電力土木
 2-7道路
 2-8 鉄道
 2-9 トンネル
 2-10 施工計画、施工設備及び積算
 2-11 建設環境
3.解答の組立〜骨子法の提案〜
4.いい答案を書くために

 建設部門の専門問題対策について記しています。
 ただし、私は専門が土質基礎なので、その他の分野は詳しくありません。的外れなことを言っているかもしれませんので、皆さんからのご意見で補強していきたいと思っています。掲示板メールでご意見をお寄せください。
 なお、受験対策は人それぞれです。調査設計コンサル、ゼネコン、独立経営、公共機関、それぞれの立場で、ポイントは変わってきます。また、若年層・熟年層でも変わってきます。 うのみにするのではなく、参考にできるところは参考にするというスタンスでお読みください。

答案用紙はA4サイズ・600字詰めです。
模擬練習用答案用紙を用意しましたので、お使いください。なお、この答案用紙は吉兼さんよりご提供いただいたものです。
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1.19年度からの試験問題について

  • 19年度問題の特徴
    19年度試験は、評価基準に沿って、より実践的な知識を応用して実際の課題を解決していく能力を問うような問題が出されました。
    合否を分けたと思われる評価ポイントは、
     ●専門知識があること
     ●課題解決能力(問題点抽出、実現性のある解決策提示)があること
     ●論理的に答案を記述できること
    の3点です。これは、新制度試験の特徴である4つの評価尺度に沿ったものです。
    筆記試験答案の4つの評価尺度
    (A)課題を整理し、その解決に至る上での問題点を的確に抽出できる
    (B)問題点に対応した的確な解決策を提示することができる
    (C)その解決策は実現可能で、かつ多様な視点から提案されている
    (D)これらのことを、根拠付け、論理立てて考えることができる

  • 20年度問題の傾向予想
    20年度も同様の出題が考えられますので、専門知識を身につけたうえで、それを応用する(使いこなす)ことができれば大丈夫です。そしてその「使いこなす」とは、4つの評価尺度を満たすような答案を書くということで、特に問題点抽出と解決策提示の部分に専門知識を要します。

    なお問題は、19年度と同様の傾向が予想されますが、より実践的になれば、仮想事例問題が増えるのではないかと思われます。
    また、試験時間が1.5倍になったことにより、部門一般と同様、論理構成と文章構成に時間がかけられるようになっています。
    また、図表やフローの効果も大きくなります。知識を示すような図表は記憶していないと書けないでしょうが、論理展開を理解しやすくするための図表(概念図や比較表)やフロー(検討フローなど)は、これがあると大いに評価が上がるでしょう。
     このことから、こちらで述べたように、19年度の選択科目問題は、次のようになると予想しています。

  • 答え方のポイント
    課題解決能力
    を示すことが評価につながります。そのためのポイントは、論理展開・問題抽出・実現性です
    具体的には、以下のようなステップで答案をまとめることが適当と思われます。
    1. 現状を整理する。
      仮想事例問題の場合、問題文でいろいろな情報が与えられると思いますので、それを整理します。
      また特定技術等の課題と解決策問題の場合、自分の持っている知識を整理します。


    2. 現状の中から問題点を抽出し、それらの相互関係も含めて整理する。

    3. 問題点を解決するための方向性を、問題点によく対応させつつまとめる。

    4. 提案した方向性に沿った具体的な方策を、実現性をもたせてまとめる。

    これは、必須科目と同じステップです。また、技術的体験論文もほとんどこの点は変わりません。つまり、必須科目・選択科目・技術的体験論文とも、
    【現状】問題文で与えられた課題に関する情報を整理する。
    【問題点】現状から問題点を抽出・整理する。
    【方向性】問題点に対する解決策の方向性を提示する。
    【具体策】法光栄に沿った具体的な方策を提案する。
    という4ステップで整理すればよく、こうすることで論理展開(構成)のしっかりした論文答案ができると考えています。

以上のように、選択科目は、応用能力(論理展開、問題点抽出、実現性からなる課題解決能力)を問う傾向がいっそう強くなるものと予想されます。そのために仮想事例問題が増える可能性もあると思われます。
以下、この前提で試験対策について書いていきます。
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2.出題傾向

2-1 土質及び基礎

  1. 過去問題の傾向
     過去問題の内容をまとめてみると以下のようになります。
     H13以降はグループ分けがなくなっていますので、H19も同様と予想されます。
     土質特性、切土法面安定、軟弱地盤対策、掘削や構造物の近接施工、建築基礎、橋梁基礎、耐震設計(杭)、液状化など、出ている問題のジャンルはあまり変わっていませんが、H15あたりから、基礎知識を確認する設問も目に付くようになってきていました。
     H19試験は予想通り仮想事例問題ばかりでしたが、土質基礎はもともとこういった問題が出ていたので、結果的には変化がなかったといえます。基礎知識を確認するような設問は姿を消しました。
    年度 問題の内容
    Aグループ Bグループ
    H7 用語(有効応力ほか)、CD三軸試験、浸透流、杭施工、バーチカルドレーン 液状化、盛土長期沈下、ビル基礎、耐震設計、ダム地すべり
    H8 用語(過剰間隙水圧ほか)、ボイリング、杭の変形、地盤破壊形態、盛土安定方針 液状化、軟弱地盤破壊、近接施工(土留)、近接施工(橋脚)、近接施工(杭基礎)
    H9 用語(鋭敏比ほか)、土の物理特性、圧密沈下、土のφd、軽量盛土 軟弱盛土・スレーキング、軟弱地盤上の長大橋、近接施工(共同溝)、埋立地建築基礎、地すべり地の道路
    H10 用語(SCPほか)、盛土物理特性、土圧、試験と変形係数、道路橋耐震設計 軟弱地盤建築基礎2題、斜面掘削、液浄化対策、載荷盛土施工中の変位
    H11 軟弱地盤上の載荷盛土、耐震補強、斜面切土、山留め湧水対策、軟弱地盤ケーソン基礎 構造物基礎、摩擦杭、液状化対策、盛土耐震設計、近接施工(いずれも一般論)
    H12 軟弱地盤盛土(近接)、側方土圧かかる構造物基礎、地下鉄近接橋脚施工、山留め、盛土耐震補強 ボーリング原位置試験、基礎杭分類、直接基礎、軟弱地盤大規模盛土(いずれも一般論)
    H13 せん断強度、切土法面・斜面安定、軟弱地盤対策工法、地下鉄駅開削施工、建築物杭基礎、橋梁基礎、杭の耐震設計、液状化・地盤流動対策
    H14 変形係数、切土法面安定観測、火山灰質土上の高盛土、軟弱地盤盛土施工中の変位、近接施工(地下鉄駅舎)、軟弱地盤上の橋梁基礎、直接基礎、軟弱地盤建築基礎、耐震設計、液状化対策
    H15 地盤の応力と圧密、地すべり危険地における道路建設、スレーキングと盛土材、軟弱海底地盤とSCP工法、軟弱地盤上の橋梁基礎、山留めと地下水処理、既存杭を併用した杭基礎によるビル新築、往来のある河川での橋梁基礎、高架橋杭基礎、液状化基礎知識と対策
    H16 地中内応力と室内土質試験、道路・鉄道切土法面維持管理、補強土壁、軟弱地盤沈下、浚渫粘土埋立地土地造成、地下道路掘削(近接施工)、長大橋設計・施工計画、場所打ち杭設計・施工、埋立地での建築計画、地盤液状化・構造物耐震性
    H17 不撹乱試料採取方法と土質試験、変形係数、土工の地すべりへの影響、軟弱地盤上盛土、粘性土地盤上盛土の耐震性、重力式護岸の地震対策、直接基礎の支持力・沈下、掘削土留(近接施工)、杭基礎の水平抵抗、鋼橋架替設計(近接施工)、市街地での橋脚設計
    H18 透水係数試験方法と利用、河川堤防耐震化調査計画、切土法面安定・環境対策、軟弱地盤上のカルバート、崩積土上の道路盛土、軟弱地盤埋立地沈下対策、切盛造成地建物基礎、調整池開削近接施工、建物杭基礎、橋梁基礎、軟弱地盤の高架橋基礎
    H19 高盛土と盛りこぼし橋台、液状化の原理・地盤特徴透・対策、被圧帯水軟弱地盤での掘削、浚渫土による埋立地盤上の施設建設、切土法面のための調査と発生土量縮小、凝灰岩を使った高規格盛土、軟弱地盤上の直接基礎建築、軟弱地盤上建築物の併用基礎、近接施工での高架橋基礎計画、旧設計基準による高架橋基礎の耐震性評価と補強

  2. 試験対策について
     仮想事例問題は、19年度以降の選択科目評価基準である「専門知識と応用能力」評価に最も適した出題形式ですので、今後も出題されるでしょう。
     土質及び基礎の場合仮想事例問題はずっと出ており、最近5年ほどの過去問題は全部練習問題としてそのまま使うことができますので、それらについて、骨子法で情報整理、問題点抽出、解決策提案のトレーニングを詰まれることをお勧めします。また、技術的体験論文などで自らの経験業務を骨子法で整理することでもトレーニングは積めると思います。
    また仮想事例については、実際の業務でもそうでしょうが、ステップバイステップで着実に根拠付けながら、また安全・安定、経済性、施工性、環境などの多様な視点で、解決策を提示するようにしてください。
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2-2 鋼構造及びコンクリート
  1. 過去問題の傾向
     過去問題の内容をまとめてみると以下のようになります。
     構造を選んだ人はA・Bグループから各1問ずつ選択、コンクリートを選んだ人はC・Dグループから各1問ずつ選択することになっています。
     構造系は、溶接、防食・防錆、疲労といったテーマが扱われ、コスト縮減など時代に合わせた出題変化が見られますが、総じてあまり変わらずにきました。
     コンクリート系は新技術、骨材、長寿命化、劣化などが出ているようです。出題傾向はあまり変化していませんが、環境配慮が増える傾向がみられます。
     19年度問題もこれまでと同ジャンルからの出題でしたが、その内容は特に鋼構造(A・Bグループ)で大きく変わりました。18年度は教科書に書いてあるような一般論でよかったのが、19年度は方法概説(=専門知識)、課題と展望(=応用能力)について、それも「教科書に書いてあるようなことはダメ」という条件で書けと言ったりして、評価基準が専門知識から専門知識+応用能力に変わったことを明確に反映しています。
     コンクリート(C・Dグループ)は、もともと「課題と今後の展望を書け」というような問題が多かったので大きな変化はなかったようです。ただ、概説内容の指定や複合劣化への言及指示など、より具体的な答案を求める傾向があるようです。
    年度 問題の内容
    Aグループ Bグループ Cグループ Dグループ
    H7 地震損傷例と耐震設計、構造簡潔化・統一化、用語(局部座屈等)
    補修・補強と現場溶接、工場製作の省力化策、架設計画 マスコン温度ひび割れ、鉄筋継手工法、劣化現象、非破壊試験 連続繊維補強材、PC構造物におけるグラウト、施工自動化・機械化、副産物利用、耐震補強
    H8 耐震性向上、不安定現象、理想とする構造物、用語(SN鋼材等)
    架設時事故、品質保証、溶融亜鉛メッキ、補強工事 長寿命化、施工中品質確保、混和材料最新技術、RC・PR・CPC
    景観設計・コスト、外ケーブル利用PC構造物、高強度コン、非線形性耐震設計、複合構造・合成構造
    H9 耐震設計、補強・補修、疲労現象、用語(局部座屈等)
    現場溶接、塗装防錆、品質保証、省力化 曲げ・せん断破壊、体積変化、劣化現象、用語(混和材等)
    高流動コン、省力化施工、免震技術、構造補強、資源有効利用
    H10 解析技術、維持管理配慮、複合構造、用語(脆性破壊等)
    精度確保、架設時安全確保、耐荷力耐震性診断 プレキャスト化、混和材、ポンプ圧送、耐震設計
    複合構造物、性能設計、コスト縮減、維持補修技術、品質保証
    H11 LCC、騒音振動、損傷制御設計、用語(疲労破壊等)
    維持補修技術、現場溶接、施工時の重大事故、防錆技術 不良骨材と耐久性、鉄筋コン不具合防止、耐震補強、劣化防止 ケーブルとPC構造物、品質保証、軽量化、副産物利用、非破壊検査
    H12 性能設計、耐久性向上、耐震性向上、用語(LCC等)
    コスト縮減、計測検査、健全度評価、現場溶接 性能設計、ひび割れ、混和材、耐久性向上 耐震性確保配筋構造細目、検査、再生利用、維持管理、グラウト充填
    H13 損傷制御設計、疲労配慮、複合構造、解析モデル、用語(連成座屈等)
    点検、摩擦接合用高力ボルト、溶接継手の非破壊検査、高張力鋼、架設時安全確保 耐震設計(じん性確保)、新構造形式、解析技術、プレキャスト化、高強度コン・高流動コン、暑中コン・寒中コン、品質管理・検査、環境負荷低減材料
    H14 複合構造、構造解析手法、損傷制御設計、高力ボルト接合、用語(疲労強度等)
    厚板溶接、コスト縮減、防食技術、溶接による補修・補強、維持管理 コスト縮減、グリーン調達、骨材と環境配慮、長寿命化材料 せん断ひび割れ・曲げひび割れ、塩分劣化、複合構造物、劣化補強
    H15 省資源化、鋼種選定、疲労損傷、鋼構造物地震時破壊現象、用語(細長比等)
    溶接継手非破壊検査、溶接継手とボルト継手、維持修繕、腐食、架設時精度 温度ひび割れ防止、単位水量管理、鉄筋加工組立継手問題、アル骨反応 LCC、健全性調査方法、施工時・完成時構造系、性能規定の課題と改善策
    H16 コスト縮減、耐震設計法、実験確認、性能照査型設計法、用語(構造減衰等)
    架設時安全性、急速施工法、完全溶け込み溶接、疲労損傷、耐荷力調査法 副産物廃棄物利用セメント、再生骨材コン、鉄筋工検査、予防保全・事後保全 劣化因子、新構造形式、性能規定の背景と特徴、LCC考慮耐震設計
    H17 高性能鋼、維持管理配慮鋼構造物、接合構造、数値解析、用語(疲労設計他) 既設物耐震性能向上策、施工時省力化合理化、改築事例、情報化施工、施工時考慮荷重 アル骨反応、高性能コンクリート、短繊維補強コンクリート、材料配合起因ひび割れ 非破壊検査、塩害劣化、PC構造物耐久性、プレキャスト化
    H18 座屈、披露設計、時刻歴応答解析、防食技術、用語(低降伏点鋼他) 騒音振動防止、溶接品質管理、地震後供用再開、仮設、溶接継手非破壊検査 環境負荷低減材料、初期欠陥、フレッシュコン受入検査項目、超高強度コン LCC評価、耐震補強、経年劣化対策、PRC構造
    H19 座屈、新技術・新工法、限界状態、ブレースを持つ鋼構造物の耐震性能、LCC縮減考慮鋼構造物 架設工法、検査項目・精度、精度が性能品質に及ぼす影響、健全度モニタリング、製作施工を容易にする手法 アル骨反応、非破壊検査、経年劣化、コンクリート品質管理 性能設計、プレキャスト化、荷重によるひび割れとたわみ、収縮ひび割れ

  2. 試験対策について
    4グループに分けての出題は今後も続くと思われます。
     出題内容は、書き方が指定された上で、「課題と今後の展望についてあなたの意見を述べよ」といったものになると思われます。さらに技術トピック的な知識と意見を求めることも考えられます。
     出題テーマはこれまでの過去問題の内容とあまり変わらないと思いますので、A〜Dの4グループの過去問題をピックアップして、これを、
     (1) 概要、特徴、代表的な具体例や工法などを説明する
     (2) 現状における課題、今後の展望(解決策の方向や技術展望)について論じる
     (3) さらに具体的な新技術やトピックについても触れる

    といった問題に書き換えて、骨子法で論旨を整理するトレーニングを詰まれてはどうかと思います。この場合、骨子項目は「内容」、「課題」、「展望」、「具体的新技術、トピックなど」となります。

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2-3 都市計画及び地方計画
  1. 過去問題の傾向
     従来は、基礎知識確認というよりも留意点や方策といった見識を見る問題が出されてきました。総じて出題テーマはあまり多くはなく、国土交通白書などの内容に沿ったものが目立つとともに、地球温暖化や指定管理者等、比較的タイムリーなテーマが多く見られ、「都市計画版建設一般」といった感じでした。
     19年度は初めてA・Bグループに分かれました。Aグループは従来出ていたような問題と同じく、インフラ整備に関する知識と見識を確認する内容でした。対してBグループは再開発ビル管理や路面電車など個別課題に深く切り込んで、さらに知識だけでなく現状整理・課題抽出・方策提示を求めるもので、知識と応用能力を評価しようという意図が強く感じられます。
    年度 問題の内容
    Aグループ Bグループ
    H7 震災に強いまちづくり、都市景観形成、土地区画整理事業対象地域、大規模公園施設、再開発手法、歩行者交通施設計画、緑の基本計画
    H8 歴史文化試算の保全活用、地区計画制度の活用、土地区画整理事業実施上の配慮、長寿福祉社会における都市公園緑地、中心市街地空洞化、都市交通調査手法、運動公園設計(ケーススタディ)
    H9 個性あるまちづくり、都市居住の今日的課題、高齢化時代の都市交通計画、街区公園整備、木造密集市街地整備、市街地再生と土地区画整理事業の活用、都市緑化の今日的課題と推進
    H10 都市整備と行政住民企業の役割、地方都市中心市街地活性化、土地区画整理事業と事業主体、公園の管理・運営・計画・設計、建築物規制誘導方策、環境に配慮した都市交通、緑のネットワーク
    H11 都市計画法の問題と改善、低未利用地の有効活用、既成市街地での土地区画整理事業、生物多様性に配慮した公園緑地、市町村マスタープラン、都市内交通と自動車交通抑制、都市防災視点での公園整備
    H12 都市計画法改正、既成市街地再開発、中心市街地活性化と土地区画整理事業、環境学習と都市公園、郊外ニュータウンの課題と対応、バリアフリーと都市交通施策、都市内樹林地減少機構と方策
    H13 環境負荷の少ないまちづくり、老朽化民間マンション建替え、地価下落と土地区画整理事業、都市の水辺空間、都計法における地区計画、駅周辺の都市交通施策、既成市街地緑化推進方策
    H14 まちづくりにおける市民参加、木造密集市街地改善、既成市街地での土地区画整理事業、人と自然が共生するまちづくり、市街地再開発事業、高齢化社会の都市交通、公園における子どもの遊びと安全確保
    H15 都市景観、民間活力を活用した市街地再開発、都市計画道路整備、緑とオープンスペース、マンション建替え、既成市街地での土地区画整理事業、都市公園整備
    H16 バリアフリー環境実現の視点、木造密集地改善における合意形成、交通結節点の課題と整備、官民協働による緑とオープンスペース確保活用、地方都市中心市街地再開発事業、既成市街地での土地区画整理事業、屋上緑化
    H17 景観法、中心市街地ない人口増加策、土地区画整理事業推進方策、民有地での緑とオープンスペース確保、保留床の持続的賃貸経営、公共交通利用促進のための駅前広場・道路改善、都市公園における植栽基盤整備
    H18 中心市街地、都市内道路のトラフィック機能とアクセス機能、大規模集合住宅団地、身の丈にあった市街地再開発事業、既成市街地における土地区画整理事業、都市緑化と地球温暖化、公園管理と指定管理者制度
    H19 災害に強い都市構造の要件・課題・解決方策、都市活動起因環境問題・環境負荷軽減のための都市計画の方向性と方策 再開発ビル管理経営、地区計画制度、路面電車、土地区画整理事業、都市公園利用者の安全確保、美しい地域作りと公園・緑化

  2. 試験対策について
     Aグループは単なる知識ではなく、まちづくりの方向性を伴う見識も求められます。独りよがりな解答をしないことが肝心で、国土交通白書などにより、国の施策の方向はしっかり把握しておきましょう。建設一般と同じような感覚で(テーマが特化している分だけ踏み込んで)、現状・課題・方向性・具体策として骨子にまとめるトレーニングをお勧めします。
     Bグループは、さらに特化したテーマになりますので、さらに深い知識と見識を必要とします。比較的タイムリーなテーマが選ばれているようですから、市街地再開発、土地区画整理、都市緑化、コンパクトシティ(スマートシュリンク)、民活(PFI、指定管理者制度)、住民参加(合意形成、PI)、景観・環境などについて、現状をよく勉強し、課題と方策について考えを整理しておいてください。ここでも骨子法を使うと効率的に整理できると思います。
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2-4 河川、砂防及び海岸
  1. 過去問題の傾向
     過去問題の内容をまとめてみると以下のようになります。
     18年度までの出題傾向は、Aグループは1問選択して総合的な河川砂防のあり方について見識を問い、Bグループは河川堤防・護岸、都市河川治水、ダム(2題)、砂防(土砂災害)、地すべり対策、高潮、海岸保全の各分野から専門分野ごとに、やや細かくテーマを設定して、知識(工法列挙など)・留意点・意見を求める問題が出ていました。
     19年度は、Aグループは地球温暖化に伴う異常気象に河川・砂防・海岸分野において対処すべき課題と方策、ストックが増大していく中での維持管理と、より広い視野での見識を問うという傾向は変わリませんでした。Bグループは専門分野に踏み込んでの出題という点では変わらないのですが、詳細な条件を与えての仮想事例(T-4)、「自己の経験も踏まえ、あなたが最も提案したいと思うもの」を書くよう求めた問題(T-5)など、求められる答案の内容が大きく変わったものが多くあります。
    年度 問題の内容
    Aグループ Bグループ
    H7 流域・沿岸に渡る広域的土砂管理のあり方
    専門分野における技術開発上の課題
    浸透破堤防止堤防補強対策、多自然型川づくり、ダム耐震安全性確保、コンクリダム柱状工法・RCD工法継目工、砂防施設環境配慮、地すべり抑止工、砂浜の多面的役割、高潮堤防被災
    H8 自然環境との調和を基本とした水循環の方策
    治水計画・利水計画安全度の水準設定の考え方
    河川堤防耐震性向上、背水影響河川治水対策、ダムサイトと第四紀断層、ダム洪水調節方式、砂防ダムタイプ、地すべり原因と防止、海岸養浜、海岸保全津波対策
    H9 源流〜河口にいたる水環境の課題と対応
    源流〜海岸の土砂管理のあり方
    河川護岸被災、緩流河川治水対策、ダム貯水池堆砂、ダム基礎止水、土石流、河川近接地すべり応急対策、砂浜断面地形と海岸侵食対策、高潮発生機構・挙動・対策
    H10 河川法改正等情勢を踏まえた河川整備管理のあり方
    洪水被害軽減方策(ハード・ソフト両面)
    既設河川堤防強化、防災・環境都市河川整備、ダム貯水池水質、ダム安全性、土石流対策、地すべり踏査、砂浜機能維持増進、総合的津波対策
    H11 自然との調和を図った総合的土砂管理
    治水・利水及び環境に関する河川整備計画策定
    護岸洪水破壊、都市河川治水計画、ダム選定地形地質、ダム自然環境対策、最近の土砂災害、地すべり地下水調査対策、海岸法改正、総合的海岸保全施設計画策定
    H12 健全な水循環構築のための方策
    水災害・土砂災害最小化のための情報提供の方策
    河川護岸災害復旧、密集地での治水対策、ダム合理化施工、ダム耐震性、活火山地域土砂災害対策、土砂災害防止推進法、砂浜海岸侵食対策、高潮発生機構・対策
    H13 河川における市民団体等との連携
    源流〜河口にいたる総合的土砂管理
    都市水害特徴対応、樋門樋管機能維持、ダム温度ひび割れ、ダム基礎グラウト、砂防流木対策施設、地すべり防止施設、高潮対策、砂礫浜海岸保全
    H14 河川砂防海岸に関する情報の収集と提供のあり方
    国際的な観点から水問題の現状と課題
    中山間地における土砂洪水災害対策・地域社会との関係
    河川の自然再生、安全性の高い堤防の整備維持管理、コンクリダム骨材・フィルダム堤体材料の有効利用、ダム貯水池堆砂対策、透過型砂防堰堤、地すべり抑止工、海浜利用環境配慮海岸保全技術、総合的津波対策
    H15 河川の多様な機能を活かした地域づくり
    源流〜海岸域にいたる土砂管理
    都市水害対策、防御工における自然環境保全配慮、ダム及び基礎地盤安全性、既設ダム再開発・ダム群再編、土砂災害情報(知らせる努力・知る努力)、無人化施工、砂浜保全のあり方、津波災害対策
    H16 社会情勢を踏まえた今後の河川管理のあり方
    災害時・平常時の住民にわかりやすい災害情報提供
    トータルコスト縮減と国土保全施設整備・有効活用
    多自然型川づくり、土堤・堤防強化対策、ダムの役割・洪水調節計画、ダム堤体材料、土石流対策、砂防ソイルセメント、海岸計画、海岸環境保全・再生
    H17 市民とのコミュニケーション・合意形成のあり方
    国際水問題を踏まえた我が国の国際貢献のあり方
    人間活動の水・物質循環系への影響と課題・解決策
    河川低水管理、中小河川環境保全上配慮、重力式ダムコスト縮減、既設ダムの問題と機能向上、地震時土砂災害、地すべり応急対策、砂浜保全、総合的津波防災対策
    H18 水辺空間が持つ公益的機能
    河川砂防海岸情報の適切・継続的取得・整理・活用
    多自然型川づくり、内水対策、ダム位置形式選定時調査と技術的判断、重力式コンクリートダムの工期、地すべり対策工法、土砂災害ソフト対策、海岸保全の方向、砂浜機能と維持管理
    H19 異常気象への河川砂防海岸分野における対処
    ストック増大の中での維持管理
    護岸被災形態・環境配慮復旧、河川改修(仮想事例)、フィルダムコスト縮減提案、アーチダム耐震性能照査・対策、大規模土砂災害形態・対策と危機管理体制、透過型えん堤、海洋基本法、津波災害

  2. 試験対策について
     Aグループはこれまでと同様、河川砂防海岸分野に特化した建設一般的出題になるでしょう。流域単位での災害対策や環境保全、減災・情報伝達などのソフト防災対策などが注目です。
     Bグループは、仮想事例や提案をはじめとして、現状・情報整理、課題抽出分析、方策・提案の提示を求める問題が主体になると思われますので、骨子法でトレーニングをしておくといいでしょう。またしっかりした知識も問われますから、河川については都市河川、ダムについては環境、土砂災害については土石流や土砂災害情報伝達、地すべりについては豪雨時斜面崩壊や減災、海岸については高潮や環境配慮といった視点からの出題に備えて知識を整理しておくことをお勧めします。
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2-5 港湾及び空港
  1. 過去問題の傾向
     過去問題の内容をまとめてみると以下のようになります。
     平成13年度までは、選択ではなく指定2問の解答でした。問題はずっとほぼ同一です。
     1問目は微妙に変わってきていますが、基本的には港湾または空港の今後のあり方を問います。2問目は、4〜6分野中2分野について技術上の課題・現状での処置・解決策の方向について述べます。違いは、4分野(調査・計画・設計・施工)→5分野(+維持管理)→6分野(+管理運営)というように年とともに増えていっただけです。
     15年度は、今度は設問(1)が選択になりました。これからの港湾空港のあり方を、国際的競争力確保・安定成長社会と、財政制限の中でのあり方のいずれかの視点で述べる問題です。2問目は13年度までの問題と同様になりましたが、選択分野が1つに絞られ、さらに挙げる技術的事項も1つに絞って、一つのテーマについてより深い記述を求めるようになっています。
     16年度は13年度までと同様、2問とも指定になり、1問目が港湾・空港整備のあり方、2問目が5分野から1分野選択・技術的課題2つについて述べる問題です。
     17年度は、大きく変化しました。具体的には、漠然とした「あり方」ではなく、テーマを与えて、それに関連して「あり方」や課題をあげるという指定つきになりました。
     18年度は8問中2問選択解答という、これまでとまったく異なった問題になりました。何かのテーマを与え、これについて重要なな技術的課題をあげて対応策について述べるものです。
     そして19年度は、1問目は17年度までと同様の大きなテーマでの今後のあり方についての問題に戻り、2問目は8問中1問選択しての18年度と同様の問題(予想したような問題)になりました。
    年度 問題の内容
    1問目 2問目
    H7 きたるべき時代に対応した港湾又は空港の展開を図る上で重要と思われる事項についてあなたの考え 港湾空港の調査・計画・設計・施工のうち2分野について技術上の課題・現状処置・解決策の方向
    H8 きたるべき時代に対応した港湾又は空港の展開を図る上で重要と思われる事項についてあなたの考え 港湾空港の調査・計画・設計・施工のうち2分野について技術上の課題・現状処置・解決策の方向
    H9 きたるべき時代に対応した港湾又は空港の展開を図る上で重要と思われる事項についてあなたの考え 港湾空港の調査・計画・設計・施工・維持管理のうち2分野について技術上の課題・現状処置・解決策の方向
    H10 今後の港湾又は空港整備のあり方についてあなたの考え 港湾空港の調査・計画・設計・施工・維持管理のうち2分野について技術上の課題・現状処置・解決策の方向
    H11 21世紀にむけた港湾又は空港のあり方に関し重要と思われる事項2つについてあなたの考え 港湾空港の調査計画設計施工維持管理運営のうち2分野について技術上の課題・現状処置・解決策の方向
    H12 今後の港湾又は空港のあり方についてあなたの考え 港湾空港の調査計画設計施工維持管理運営のうち2分野について技術上の課題・現状処置・解決策の方向
    H13 アジアでの日本の国際港湾空港の相対的地位低下、国内港湾空港の利用不十分の現状に対応するための技術的課題と解決策についてあなたの考え 港湾空港の調査計画設計施工維持管理運営のうち3分野の技術上の課題・解決策についてあなたの考え
    H14 構造改革の中で港湾空港整備のあり方 計画における技術的課題・対応策、設計における技術的課題・現状・今後の方向性、施工における諸問題と技術的解決策、管理運営における現状の技術的留意点と今後必要な施策
    H15 国際競争力確保・持続的安定成長社会の観点で港湾空港、財政制限の中での港湾空港整備のあり方 港湾空港の調査計画設計施工管理運営のうち1分野について技術上の課題・現状評価・解決策の方向
    H16 社会資本整備重点化・効率化を踏まえた我が国の港湾整備・空港整備が取り組むべき施策 港湾空港の調査計画設計施工管理運営のうち1分野について技術上の課題2つとそれぞれの対応策
    H17 東アジア等との交流増大を経済活性化・地域づくり活用するための、我が国の港湾整備・空港整備のあり方 与えられたテーマについて、調査計画設計施工管理運営のどれかについて技術上の課題2つと対応策
    H18 国際海上コンテナタ−ミナル、耐震・耐波施設、航路横断臨港交通施設、空港旅客貨物需要予測、空港用地造成、滑走路等舗装、港湾空港における環境保全創出、港湾空港空港の既存ストック利用・アセットマネジ
    H19 我が国の国際競争力強化・地域振興の観点から、港湾・空港整備に求められている課題と方策 事業評価手法、地震・津波・高潮対策、大規模工事急速施工、施設維持管理、港湾基準の性能規定、循環型社会での港湾整備、空港舗装設計、環境保全の観点からの空港

  2. 試験対策について
     他の科目と同様、1問目は大きなテーマでの見識、2問目は専門知識と応用能力を見るという問題になっており、これは新しい試験の評価基準とも合致しているので、基本的には同じスタイルが続くことが考えられます。
     対策としては、18年度・19年度問題を参考にしながらもう一歩進めて、現状に関する情報の整理、そこからの問題点抽出、それに対する解決策の提案(方向性にとどまらず、実現性が判断できる程度に具体的に)をするトレーニングをしてはどうかと思います。骨子法の活用をお勧めします。

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2-6 電力土木
  1. 過去問題の傾向
     過去問題の内容をまとめてみると以下のようになります。
     「Aグループ」、「Bグループ」という言葉はありませんが、各1問選択です。
     細かい専門知識というより、現状と今後のあり方・方策などについて、各専門分野における技術者としての見識が問われる問題が主体です。
     Aグループは、電力自由化や不況・電力需要低迷・環境配慮といった時流に合わせ、見識を問います。選択2問のうち1問は電力事業、1問は電力土木施設に関する問題です。19年度はこれが1問に絞られ、つまりは必須問題となりました。出題テーマはエネルギー戦略で、あり方とその中での電力土木技術者の役割ということで従来の電力事業問題と同じです。
     Bグループは、専門分野別問題で、電源開発、水力発電、火力(原子力)発電、維持管理、電力流通設備、環境、国際協力といった事項に関し、これも細かい専門知識というより分野全般の知識・見識を問います。18年度は、自然環境保全やリサイクルといった環境系の問題に加え、自然災害対策などが目を引きました。19年度は、電力土木施設における環境配慮・効率化・コスト縮減・品質確保の問題が維持管理と建設について各1問と、発電所計画における環境アセス・環境対策に関して、専門技術力というよりマネジメント技術に近いような問題が出されました。
    年度 問題の内容
    Aグループ Bグループ
    H7 品質確保とコストダウン、電力土木設備耐震設計の現状、地震防災体制・耐震設計の今後のあり方 水力発電再開発、ダムの最近の建設技術、電力土木設備保守管理、水力水路構造物・火力冷却施設、電力流通設備、環境調査・保全対策
    H8 発展途上国電力需要増大に対して我が国の取るべき方策、電力土木分野における情報化・システム化 水力発電開発、電力土木設備維持管理、水力水路構造物、火力原子力冷却施設、電力流通設備土木構造物、環境調査・保全、新エネルギー、耐震技術
    H9 民活導入・規制緩和の中で計画・設計・施工・維持管理各段階で果たすべき役割、専門技術力の維持向上・継承をいかに進めるか 水力発電のメリット、揚水発電、電力施設の一部開放、臨海電力設備、電力流通施設土木構図物コスト、エネルギー土木国際貢献、環境影響評価、老朽発電所再開発
    H10 電力自由化に向けた効率化・合理化の中で技術者の責務・役割、京都議定書に関連して将来の電力事業のあり方と技術者の役割 水力開発、電力土木設備の保守運用、水路工作物冷却施設コスト、火力燃料設備、電力流通施設土木構図物、環境調査保全、地下空間利用、国際協力
    H11 要求多様化の中で今後の電力土木施設の建設保守における問題、発展途上国における先進国民活導入の中で技術者の果たすべき役割 日本の電力開発、コンクリ構造物健全度診断補修、発電所港湾構造物、地下構造物、電力流通設備地元対策環境、新エネルギー、環境影響評価法踏まえた環境配慮
    H12 電力自由化・エネルギー競争時代における技術者の果たすべき役割、電力土木分野における情報化・システム化の課題と対策 日本の電源開発、水路構造物・冷却施設、ダム・地下発電所コスト、発電所港湾施設コスト、送電鉄塔基礎安定、電力流通施設地盤沈下、立地円滑化環境配慮、国際協力
    H13 新規電源開発抑制傾向の中での技術力維持継承策、新規電源選定時の経済合理性と環境保全・電力安定供給との整合性確保 水力・火力開発策定、ダム基礎処理、火力原子力土木構造物、ケーブル地中化技術、石炭灰有効利用、水力土木構造物コスト、電力土木構造物耐震設計
    H14 これからの電力土木技術者の果たすべき役割、LCCを考慮した電力土木設備建設維持管理 一般水力・揚水開発、取放水口構造形式、市街地電力流通設備建設、電力設備土木構造物診断、廃棄物リサイクル事例、海外事業展開、情報化・システム化
    H15 種々の環境問題の中で電力土木分野としてとるべき方策、電力土木技術・設備を活用した新規分野への事業展開の方向性と事業化のあり方 小水力開発、ダム・地下発電所、水力発電設備更新、火力・原子力発電所港湾設備、電力流通設備他工事実施時保全、コンクリ劣化設備保全、地震時安定性評価、高レベル放射性廃棄物地層処分、石炭灰有効利用技術
    H16 エネルギー市場競争激化で電気事業の効率化が求められる中、電力土木技術者の役割
    設備投資額抑制・規制緩和などを踏まえた電力土木設備の安全性・品質確保
    水力発電役割・今後、発電用ダム漏水対策、石炭火力・LNG火力・原子力の施設配置留意点、架空送電線・地中送電線、劣化診断・補修補強技術、自然環境保全対策、IT活用
    H17 電力事業を取り巻く情勢を踏まえて、今後の事業展開において電力土木技術者の役割
    老朽化電力土木設備の保守・維持管理の課題と合理的なあり方
    地下構造物、復水器冷却施設、送変電施設基礎、自然環境保全、風力発電所の調査設計、情報化システム化、電力土木施設の耐震設計、副産物リサイクル
    H18 地球温暖化対策を踏まえた電力事業のあり方と電力土木技術者の役割
    電力施設の自然災害対策と危機管理のあり方
    大規模地下空洞施設、火力・原子力発電所の港湾施設、送変電施設、地震時安定性評価、発電所自然環境影響、電力施設副産物、電力土木構造物劣化診断、RPS法対象新エネルギー
    H19 我が国のとるべきエネルギー戦略と、その中での土木技術者の役割 電力土木施設保守上の環境対策・効率化
    電力土木施設建設時の環境対策・品質確保とコスト縮減
    発電所計画時の環境影響評価・環境対策

  2. 試験対策について
    【Aグループ】
     公共投資抑制・国際化・IT時代・環境保全・リサイクルといった時流にプラス電力自由化の中で、電力土木設備の調査・計画・設計・施工・保守管理のあり方と技術者の役割ということについて、骨子法を使ってまとめ、自分の考えを整理しておくことをお勧めします。
     また、中越地震以後の断層評価問題、それに起因した電力安定供給の逼迫、中国電力でのデータ改ざんなどのトピックがありましたので、施設(発電所含む)の安全評価(さらに突っ込んで耐震性能評価)、電力安定供給のあり方、データの統計処理や公開などについての見識を問われる可能性もありますから、これも骨子法を活用して考えをまとめておかれることをお勧めします。
    【Bグループ】
     Bグループ(1-2-2)は、これまでもよく出題された専門テーマについての「○○について技術的課題をあげ、対策を述べよ」的な問題が出るのか、19年度のようにもっと広い範囲での環境配慮などマネジメント的問題が出るのか、予想がつきません。さらには、より突っ込んだ仮想事例的問題(検討にあたっての現状情報が細かく提供され、対策もより具体的な記述を求められる)が出される可能性もあります。
     問題予想よりも、体系的専門知識の確認・補強と、電力事業の中での電力土木、その中での技術者のあり方といった俯瞰的視野での見識拡大といったことを念頭に勉強を進めるのが適当かと思います。
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2-7 道路
  1. 過去問題の傾向
     過去問題の内容をまとめてみると以下のようになります。
     必須問題(1-2-1)は、道路整備事業全般のあり方に関する見識を問う問題が出ています。16年度は住民対話、17年度は効率的な社会資本整備、18年度は安心安全に関する出題でした。
     また選択問題(1-2-2〜5より1問選択)は、道路計画、道路土工、安全施設設計、舗装、緑化・環境、維持管理、住民対応といった分野から出題されています。
     全体として(他選択科目に比較して)、ワンパターンになることなく、トピックにも配慮した良い問題が多いと感じます。
     19年度もこの傾向が続きましたが、必須問題が道路特定財源見直しに真っ向から向き合う問題だったのには驚きました。「真に必要な道路とか何か」という根本的な問いかけをするなど、力の入った良問だと思います。
     選択問題も時代をよく見据えた問題が多く見識にウェイトが置かれており、「基準に沿って設計施工をしている」というだけの技術者にはなかなかしっかりした答案は書けないだろうと感じます。
    ※いなかものさんが、必須問題・選択問題の傾向・分類整理をしてくださいました。
     必須問題はこちら、選択問題はこちら
     いなかものさん、ありがとうございます。

    年度 問題の内容
    必須 選択
    H7 都市部における道路の渋滞対策について、道路整備と交通需要マネジメントの両面から述べよ 道路構造令の道路種級区分、長大切土法面、排水性舗装、道路緑化、道路交通システムの高度情報化
    H8 建設から維持管理までを含めたLCCを考慮した道路計画設計のあり方についてあなたの意見を述べよ 軟弱地盤上の構造物、舗装破損原因、道路の防災役割、交通事故の特徴、幹線道路沿線環境保全
    H9 道路事業のコスト縮減の現状・コスト縮減に資する技術開発の方向について、あなたの意見を述べよ 地方幹線道路の景観調和、軟弱地盤上の盛土、舗装のLCC・長寿命化、雪氷対策、山岳道路の防災
    H10 新しい情報通信技術の道路事業への導入について、例をあげてあなたの意見を述べよ 設計速度と道路幾何構造、法面崩壊原因対策、保全管理の合理化効率化、住民参加、舗装技術開発
    H11 道路事業評価の方法について述べるとともに、問題点、改善すべき点について、あなたの意見を述べよ 交通円滑化対策、ゆとり・環境配慮した横断構成、盛土特殊工法、Con舗装とAs舗装の得失、道路保全管理技術
    H12 道路の機能と果たすべき役割について、都市部と地方部の特質を踏まえ、あなたの意見を述べよ 各種交通手段連携、道路防災対策、道路品質管理、舗装の長寿命化、道路構造物保全
    H13 道路の計画設計、建設、管理の各段階における環境への配慮のあり方についてあなたの意見を述べよ 歩行者自転車バリアフリー、交通円滑安全配慮交差点設計、切土盛土安定、多機能舗装技術、道路管理IT活用
    H14 道路構造物の管理についての課題とこれを踏まえた道路構造物の計画設計段階、管理段階における今後のあり方について、あなたの意見を述べよ 住民との係わり合い、安全性経済性配慮線形設計、切盛混在区間での経済性品質確保、環境に配慮した舗装技術、鋼橋・コンクリ橋の耐久性向上
    H15 道路を取り巻く現状を踏まえつつ、今後の技術基準のあり方についてあなたの意見を述べよ 都市モノレール・新交通システム、IC計画設計、道路舗装リサイクル、都市大規模道路施工、道路の震災対策・危機管理体制
    H16 公共事業における事業者側と地域側の対話のあり方に関して、対話の意義、各道路事後湯段階における対話の現状と課題、今後のあり方といった観点から、あなたの意見を述べよ 将来交通予測、高規格幹線道路の休憩施設、性能規定に基づく舗装、道路切土工事の地すべり、道路橋の維持管理
    H17 より効果的、効率的かつ透明性の高い道路の整備・管理を進めていくために、具体的方策を3つ列挙し、それぞれの内容と期待される効果について述べよ 道路景観、法面崩壊防止排水対策、排水性舗装の維持管理、路上工事縮減
    H18 安全安心社会の実現に向け道路分野において取り組むべき方策を2つあげ、重要と考える理由、方策の内容と課題、課題解決の方向性
    バリアフリー化、交通需要マネジメント、道路の線形設計、軟弱地盤上の盛土、舗装の性能規定化
    H19 道路特定財源見直しの背景と事例2つ、「真に必要な道路とか何か」についてあなたの意見
    美しい国土景観の観点からの道路整備、道路構造起因交通渋滞、切土・盛土法面設計施工、As舗装とCon舗装、道路構造物維持管理更新

  2. 試験対策について
     20年度もこれまで通り必須問題と選択問題にわかれて出題されるとすれば、必須問題は道路に特化したテーマ指定によるインフラ整備について問われる、建設一般のような問題が出されるでしょう。最近は都市部の製造業などの好調を受けて、スムーズな物流という古くて新しいニーズが高くなっているようです。また2007年国土交通白書に絡めた拠点港湾空港と地域を結ぶ高規格道路ネットワーク、地域間格差の中での地方部の道路整備のあり方などは要注意でしょう。
     選択問題は、必須問題からさらに専門分野に踏み込んでの現状整理・課題抽出・方策や意見提示といった、19年度と同様の問題が予想されます。
     社会経済動向、技術動向を道路インフラ整備という視点から常に見る日常訓練が必要だと思います。そういったことを骨子法で整理しておくといいのではないかと思います。
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2-8 鉄道
  1. 過去問題の傾向
     過去問題の内容をまとめてみると以下のようになります。
     Aグループは鉄道整備のあり方について見識を問います。衰退傾向にある鉄道輸送の意義を問う問題や、交通結節点としての駅の見直しや新総合物流施策大綱などを受けて、まちづくりや道路・空港などとの関係についての認識を問う問題が目立ちます。19年度は尼崎線脱線や中越地震での新幹線脱線を受けたと思われる安全向上や地震対策などが出題されました。
     Bグループは個別事項に関する専門知識と見識を問います。19年度はLRT出題はズバリ予想通りでしたが、他科目が新評価基準に沿った深みのある問題に移行する中で、旧態依然とした問題形式が目立ちました。
    年度 問題の内容
    Aグループ Bグループ
    H7 交通体系における幹線鉄道の特性・役割、大都市における鉄道の到達時間短縮を図る上での諸問題、鉄道設備投資に当たり経営負担軽減策 線路中心線決定、三セク鉄道、駅立体化、大都市通勤通学輸送、地震対策、軟弱地盤対策、鉄道構造物メンテ、検査高精度化高効率化、既設省力化軌道、線路保守
    H8 将来の大都市圏の通勤通学輸送のあり方、鉄道スピードアップの意義と技術開発、鉄道構造物維持管理 都市計画との調整、環境配慮、今後の旅客駅、既設駅舎立体化、落石対策、新タイプ鉄道構造物、盛土設計、線路メンテ、既設省力化軌道、重軌条化計画
    H9 少子高齢化環境保全等配慮した大都市圏鉄道整備、地球的環境保全の観点から鉄道輸送意義と技術課題、21世紀の鉄道施設のあり方・技術開発 営業線近接施工、降雨災害対策、在来線スピードアップ、高密度線区輸送力増強策、旅客駅整備活性化、旅客駅の役割、線路保守IT応用、ロングレール、線路保守コスト
    H10 鉄道旅客サービス向上のための技術者の役割、鉄道輸送の役割と今後の展望、21世紀における鉄道整備の問題点と解決策 連続立体交差、幹線鉄道・LRT等、耐震補強、高架化と景観設計、乗換接続駅設計、法面保護工、分岐器保守、既設線省力化、新幹線軌道保守
    H11 少子高齢化における鉄道整備のあり方と課題、21世紀における鉄道の維持管理上の諸問題、都市圏旅客手段としての鉄道の役割 線増と環境アセス、直通運転化、新耐震設計法、連続高架化とコスト縮減、営業線近接掘削、急傾斜法面対策、ロングレール保守、レール損傷、有道床軌道構成部材
    H12 交通結節点としての駅施設整備、既存年間幹線鉄道技術的活性化方策、線路・構造物のメンテのIT活用 連続立体交差、鉄道安全維持管理、大深度鉄道建設、高架橋取付盛土、活線トンネル補修改築、ホーム拡幅急速施工、小輸送密度線区保守、レール溶接、非在来型軌道
    H13 新たなニーズを踏まえた鉄道技術のあり方、まちづくりと一体となった鉄道駅バリアフリー化、都心と空港を結ぶアクセス 都市鉄道乗継乗換利便性、鉄道駅旅客安全設備、耐震設計、景観設計、線路下横断道路工法、コンクリ構造物保守管理、分岐器構造上弱点、有道床軌道保守、線路検査
    H14 都市における鉄道のあり方、鉄道旅客輸送サービス向上方策、鉄道事業の維持管理のあり方 街の接点としての駅、スピードアップ方策、コスト縮減、防災対策、営業線近接高架橋基礎杭、既設鋼製無道床橋防音対策、IT活用線路検査、ロングレール、騒音振動低減のための軌道構造保守
    H15 重点的・効率的な社会資本整備が求められる中の鉄道のあり方、地球温暖化対策として鉄道の役割増大策、交通結節点利便性・快適性向上のための方策 人口構造変化を踏まえた鉄道計画、連続立体交差、鉄道構造物品質向上、地下駅安全性・利便性・快適性、既設駅舎立体化、法面防災強度向上策、高密度線区線路保守、レール損傷、弾性直結軌道
    H16 地域間連携・地域活性化に向けた幹線鉄道ネットワークのあり方、交通結節点としての鉄道駅のあり方、鉄道輸送の信頼性向上のための方策 LRT、環境影響評価、鉄道構造物の耐久性向上、鉄道構造物環境保全、線路下構造物築造時無徐行施工、鉄道構造物の検査体系、軌道保守管理上の弱点
    H17 鉄道利用促進を図るための鉄道ネットワーク充実方策、鉄道分野におけるIT化、鉄道施設維持管理の直轄・外注の施工区分 街づくり一体駅整備、都市間鉄道速度向上、耐震補強、高架化、効率的メンテナンス、土構造物の安定、分岐器保守管理、軌道における噴泥発生、保線作業機械化省力化
    H18 都市部鉄道ネットワーク利便性向上、開かずの踏切対策、鉄道工事従事者資格制度 鉄道空港アクセスルート、既存駅バリアフリー、鉄道構造物耐震性能向上、鉄道駅時湯閏路・橋上化、コンクリート構造物維持管理、急傾斜地落石対策、レール管理延命化、軌道動揺対策、軌道保守管理
    H19 鉄道安全向上へのハード・ソフト取り組み、人口構造変化の中で鉄道が果たす役割と整備方策、大規模地震に対する鉄道輸送の課題と対策 多路線接続駅の利便性向上、LRT導入、鉄道アンダーパス道路施工、営業線近接連続立体交差、鋼構造物の維持管理、異常気象を考慮した鉄道防災、ロングレール、営業線における軌道検査、レール継目部

  2. 試験対策について
     A・Bグループに別れた出題が変わらないとすれば、Aグループは「あり方」的、建設一般的な出題が続くと思われます。特に19年度からは従来避けてきたのではないかと思われる事故トピックも取り上げるようになっており、社会動向にも敏感な問題が出るかもしれません。
     Bグループは20年度も他科目とは一線を画した単調問題が続くのか、現状把握・問題点抽出・解決策提示を求める一歩踏み込んだ問題、あるいは仮想事例のような問題が出るようになるのかはわかりませんが、骨子法も活用して解答プロセスのトレーニングを積んでおいたほうがいいと思います。テーマとしては整備新幹線、リニア、開かずの踏み切りなども要チェックでしょう。

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2-9 トンネル
  1. 過去問題の傾向
     過去問題の内容をまとめてみると以下のようになります。
    いずれも8問中2問選択でしたが、17年度以降はは10問中2問と選択の幅が広がりました。山岳トンネル4問、シールドトンネル3問、道路トンネル施設1問、開削トンネル2問という割り振りは18年度も変わりませんでした。
     19年度は、問題が2グループに分かれました。便宜上前のほうのをA、後のほうをBとします。
     Aグループは何かテーマを与えて2つの質問(留意点などを問う)に答える問題、Bグループは仮想事例あるいはAグループより具体的に突っ込んだ問題でした。
     出題分野としては山岳トンネルが主で、シールドトンネル開削トンネルがこれに続くという割り振りでした。また、営業線をアンダーパスする道路施工に伴う影響など、トピック事故を背景にしたと思われる問題も見られました。
    年度 問題の内容
    Aグループ Bグループ
    H7 シールド技術開発、シールド防水対策、開削既設構造物アンダーピニング、山岳高速化施工、山岳地表面沈下防止、山岳地下水枯渇対策、一方交通換気方式規模
    H8 シールド二次覆工、シールド大土被り部施工、開削計測管理項目、山岳掘削工法、山岳計画設計留意事項、都市域土砂地山山岳工法、コスト縮減方策、道路トンネル安全快適走行環境確保
    H9 山岳特殊地山、山岳掘削方式、NATM二次覆工、開削逆巻き工法、特殊シールド工法、小土被りシールド、地震の影響、トンネル防災設備
    H10 既設トンネル近接山岳トンネル、山岳坑内運搬方式、TBMによる急速施工、環境負荷軽減、セグメント継手構造形式、密閉シールド・開放シールド、都市部高被圧地下水開削トンネル、道路トンネル換気計画と環境保全
    H11 山岳掘削機械、山岳覆工供用中問題、吹付コン作用効果、シールド発進防護工、シールド二次覆工、開削補助工法、計測工法、道路トンネル走行環境
    H12 都市部で山岳工法、山岳設計手法、山岳掘削工法、シールド補助工法、開削掘削底面地盤諸現象、シールド地盤変位、道路トンネル防災設備・火災非常時換気、大深度地下利用とトンネル技術
    H13 ロックボルト作用効果、山岳坑口部、山岳工事中粉じん、道路トンネル付帯設備、シールド裏込注入工、シールドセグメント、開削土留め、重要構造物近接
    H14 山岳調査、山岳機械掘削・発破掘削、山岳湧水対策、道路トンネル換気防災設備、シールド長距離高速掘進、シールド急曲線施工、開削トレンチ・アイランド工法、環境保全
    H15 山岳特殊地山、山岳観察計測項目、山岳沈下対策補助工法、道路トンネル計画調査、セグメント構造計算、シールド切羽安定、開削土留め支保工、トンネルひび割れ原因と対策
    H16 山岳支保工標準設計法、山岳覆工コン、泥岩軟岩中の山岳トンネル構築、道路トンネル換気施設等、シールド覆工設計、泥土圧シールド・泥水式シールド掘削土排土処理、開削補助工法、設計施工に必要な地形地質調査
    H17 山岳インバート、山岳設計変更、山岳地質調査、山岳大土被り、道路トンネル付属施設、シールド近接併設、シールド大深度、密閉型シールド、開削地下連続壁、市街地での開削
    H18 山岳掘削、山岳破砕帯、山岳既設トンネル近接交差、山岳粉じん、道路トンネル火災対応、シールド防水対策、シールド近接施工、セグメント継ぎ手、都市開削環境保全対策、市街地での近接開削
    H19 山岳支保工、山岳トンネル坑口部、道路トンネル非常用施設、都市部シールドトンネル建設時環境保全、シールド立坑到達施工計画、開削工法土留め支保工、アンダーピニング 山岳工法限界ひずみ管理、山岳トンネルで予想される現象と対策、都市部山岳工法留意点等、シールド・セグメントひび割れ、シールド付属機構、開削トンネル周辺変位、開削安全衛生管理

  2. 試験対策について
     20年度も19年度と似たような出題が予想されます。したがって、十分な知識と仮想事例で示される情報から課題や解決策を導く応用力が求められます。
     山岳・シールド・開削の各トンネルについて、示された情報から問題点・課題を抽出し、解決策を提示できるよう、必要な知識を整理するとともに論理的思考力・課題解決能力対策を鍛えておく必要があります。これについては、骨子法が役立つと思います。
    また、道路トンネル施設や環境保全(地下水など)についても勉強しておくべきです。
     いささんが下記の資料をご提供くださいました。黄色いボタンをクリックしてダウンロードしてください。いささん、どうもありがとうございました。

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2-10 施工計画、施工設備及び積算
  1. 過去問題の傾向
     過去問題の内容をまとめてみると以下のようになります。
     15問中2問選択ですが、15問のテーマはほぼ決まっています。大規模掘削、コンクリート耐久性、橋梁架設(PC橋が多い)、軟弱地盤橋梁施工、港湾施工(浚渫・基礎施工・構造物据付など)、鉄道(営業線近接施工が多い)、道路施工(軟弱地盤・切土など)、ダム(基礎・環境保全など)、トンネル(山岳トンネル、市街地でのシールドなど)、安全衛生管理、新技術導入、コスト縮減、原価管理というような内容です。トピック的なものに合わせた問題内容の変化というものもあまりありません。
     19年度については、
    「施工計画は、一般的留意事項という形での課題想定・対応策提示問題が主体でしたが、19年度はもう少し突っ込んで、より具体的な条件設定の中でのプランニングを求められると思われます。仮想事例などが出題される可能性も高いと思われます。」
    と予想しており、これはそのとおりになりました。従来からも「こういう場合はどうする」的問題がそこそこに出されていたのですが、19年度は仮想事例的要素がいっそう強くなりました。つまり、示される情報がより詳細になったり、課題・解決策などを明確に提示するよう求めたりするようになったということです。
     また、品質確保法や入札制度改定などのトピックを積極的に導入して問題が作られています。
    年度 問題の内容
    H7 掘削時既設ライフライン確保、鉄筋コン構造物劣化、道路横断橋架設法、橋脚基礎根掘り、防波堤ケーソン据付、在来線近接高架橋、軟弱地盤盛土動態観測、供用道拡幅切土、コンクリダム・フィルダム施工特性、ダム本体敷グラウト、山岳トンネル計測、シールドトンネル裏込め注入工、積算体系、工事費算出
    H8 掘削周辺変形沈下、マスコン温度応力ひび割れ防止、PC橋架設、地すべり地深礎、航路維持浚渫計画、大規模掘削地下鉄駅、道路高盛土、土取場、ダム施工環境配慮、ダム基礎掘削、TBM工法採用、シールドトンネル長距離施工、建設費縮減、契約時施工条件明示、原価管理
    H9 大規模掘削遮水性土留、水密鉄筋コン構造物、プレキャストセグメントPC橋架設、軟弱地盤上橋梁基礎、大水深防波堤捨石、営業線上の橋上式駅、切盛計画変更、道路土工岩掘削、ダムコン必要基本的要因、ダム施工計画、未固結地山トンネル、急曲線シールドトンネル、建設工事費積算、新入札契約方式、実行予算
    H10 大規模掘削遮水性土留、コンクリ養生、長大PC橋架設、橋脚耐震補強、軟弱地盤上防波堤地盤改良、線路横断地下道、道路土工時排水対策、道路盛土品質管理、ダム河流処理、ダム環境保全、含破砕帯硬岩トンネル、市街地シールド、コスト縮減、設計変更、原価管理
    H11 大規模掘削埋設物、鉄筋コン品質、跨道河川橋架設、軟弱地盤橋梁、浚渫計画、近接大規模掘削、長大切土法面、軟弱地盤道路低盛土、ダム合理化施工、ダム施工設備計画、山岳トンネルと地すべり、地下鉄直下シールド、建設副産物とコスト縮減、新入札方式、原価管理
    H12 大規模掘削土留、鉄筋コン品質、PC橋架設、場所打杭、防波堤ケーソン設置、連続立体交差化高架化、道路法面崩壊応急対策、道路構造物裏込、ダムレディーミクストコン、ダム建設全体工程、近接山岳トンネル、シールドトンネル環境対策、積算・コスト縮減、安全確保、実行予算
    H13 大規模掘削補助工法、鉄筋コン劣化、PC橋架設、鋼管杭・RC杭・試験杭、桟橋鉄筋コン補修、営業線近接高架橋施工、大規模道路施工機械選定、道路法面施工、コンクリダム打設計画、ダムカーテングラウト、トンネル急速施工、密閉型シールド、コスト縮減、新技術導入活用、原価管理
    H14 近接大規模掘削、コンクリ劣化、PC箱桁橋架設、市街地大型橋脚、浚渫事前調査、跨線橋桁架設、道路土工環境保全、道路法面補強土工法、ダムコン・コア材品質、ダムコン温度ひび割れ防止、小土被り山岳トンネル、近接シールド、事故対策防止、施工計画と実行予算
    H15 市街地大規模掘削、コンクリ品質養生、PC橋T形桁架設、山岳急斜面橋脚基礎、軟弱地盤港湾構造物施工、鉄道下構造物、道路土工公衆災害、道路土工排水対策、ダム施工留意点、ダム基礎グラウト、山岳トンネルNATM施工、密閉型シールド補助工法、DB、民間新技術活用促進、原価管理
    H16 市街地大規模掘削、鉄筋コン劣化、PC箱桁架設、場所打ち杭、港湾航路泊地浚渫、営業中鉄道新駅建設、都市部における道路土工、道路土工事の岩掘削、ダム基礎地盤処理工法、ダム猛禽類生息、民家近接地域山岳トンネル、密閉型シールド土圧式・泥水式工法、民活入札契約方式、契約時施工条件明示、実行予算
    H17 コン温度ひび割れ、副産物リサイクル、市街地大規模掘削、PC箱桁架設、河川横断橋梁大型基礎、港湾防波堤ケーソン、鉄道アンダー施工、重要構造物近接道路施工、軟弱地盤道路土工、ダム工事コスト縮減、小土被り未固結地山NATM、密閉型シールド長距離施工、防災・環境・コストの重要テーマ、品質確保、原価管理
    H18 コンクリート施工時養生、建設発生土リサイクル、建設工事第三者災害、開削工法土留め壁、市街地道路橋架設工法、場所打ち杭、軟弱地盤ケーソン基礎地盤改良工法、鉄道並行道路の鉄道側拡幅、道路のり面崩壊発生時対応、ダムコンクリート運搬計画、トンネル工事粉じん対策、シールド地盤変位、構造物の耐震性向上、建設リサイクル、構造物の維持点検・補修、総合評価落札方式、原価管理
    H19 鉄筋コンクリート構造物のかぶり、リサイクル・土壌汚染、施工中安全管理、大規模掘削、河川横断PC桁架設、橋梁杭基礎、臨海埋立工事、鉄道近接道路施工、都市部道路建設、コンクリートダム、小土被り未固結地山NATM、シールドトンネル、品質確保、低入札・入札方式、原価管理

  2. 試験対策について
     出題項目がほとんど一定なので、テーマは過去問題、出題内容は19年度問題程度のものあるいはより詳細な(T-8のような)仮想事例的なものをの想定して、骨子法を使って論旨をまとめるトレーニングを積んでおかれることをお勧めします。

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2-11 建設環境
  1. 過去問題の傾向
     過去問題の内容をまとめてみると以下のようになります。
    平成10年まではほぼワンパターンでしたが、平成11年度に激変、以後も激しく変化しながら、13年度以降はBグループは問題傾向が定まっているようです。
     Aグループは時流に合わせたややグローバル視点での見識を問う問題になっています。また17年度以降はアセスメント関連問題が必ず出ています。
     Bグループは、道路、緑化、都市景観、鉄道、海生生物、発電所、河川、水質汚濁、リサイクルで13年度以降は一定しています。また18年度以前は
     「○○について説明せよ」
    という知識確認問題と
     「○○の課題と解決策を述べよ」
    という応用問題が混在していましたが、19年度は応用問題ばかりになりました。
    年度 問題の内容
    Aグループ Bグループ
    H7 環境影響評価における予測評価環境要素、近年の環境技術開発の動向と具体例 大気汚染、公共用水域水質、騒音対策、良好な景観形成、自然環境保全緑化、リサイクル・省資源
    H8 環境影響評価制度の課題と調査予測評価の技術的課題・対応策、環境保全創出技術の課題・改善策 大気汚染、水質汚染、騒音振動対策、動植物との共存、良好な景観形成、リサイクル・省資源
    H9 環境影響評価法のアセス制度への影響、環境保全創出技術の課題・解決策 大気汚染要因、水質改善対策、騒音振動対策、動植物モニタリング、水辺空間整備、リサイクル・省資源
    H10 環境影響評価法・技術指針制定に伴う事項、環境保全創出技術の課題・解決策 大気汚染対策、水質汚濁、騒音振動対策、動植物保全、緑化技術、リサイクル・省資源
    H11 環境影響評価法施行に伴う手続き・適用、地球環境問題対応技術の課題・解決策 環境項目を選び課題と技術対応、生態系保全、河川魚類保全創生、騒音新基準、施工時環境影響、都市緑化、良好な景観形成、臨海発電所取水施設環境影響
    H12 環境影響評価法準拠アセス、自然との共生の観点から技術開発の現状と方向性、資源リサイクル技術の現状課題と方向性 自動車大気汚染、エコロード、道路交通騒音評価法変更、河川海岸生態系配慮、ダム貯水池水質、緑の保全育成、エコシティ、都市景観形成、水質汚濁、鉄道環境保全、発電と環境、公共用水域水質改善策
    H13 自然の持つ機能の積極的活用技術開発、地球温暖化問題への対応 都市交通環境配慮、ヒートアイランド・屋上緑化、都市景観形成、鉄道環境保全、海岸法改正、海域沿岸生物生息場創出技術、発電アセス、河川ダム砂防自然環境保全、水質汚濁、建設リサイクル
    H14 環境影響評価法スクリーニング・スコーピング、行政・住民(NPO)・企業・個人の立場での環境保全再生 道路環境問題、都市緑化、都市景観形成、鉄道環境保全、海域生物生息環境回復、発電所環境影響軽減、多自然型川づくり、湖沼水質悪化、建設リサイクル
    H15 循環型社会の目指すべき姿と克服すべき課題、ヒートアイランド現象の原因と対策 道路環境問題、都市緑化、都市景観向上、鉄道環境(騒音・振動)、沿岸域浅場の機能、発電所環境影響予測手法、河川環境と外来種、BOD・COD、建設リサイクル
    H16 「美しい国づくり」について考え方と取組課題
    環境マネジメントシステムおよびISO14001
    「管理の時代」における沿道環境保全、都市の緑に期待する役割、都市における歴史的建造物の活用、高速鉄道騒音、海岸・沿岸自然環境保全、発電所環境問題、流砂系、環境ホルモン・ダイオキシンなど、建設副産物・廃棄物
    H17 ヒートアイランド現象の原因と対策
    環境影響評価法手続きと質向上方策
    道路環境問題、都市公園緑地の機能、都市計画確保のための規制誘導措置、新幹線騒音振動、沿岸湿地帯干潟藻場の保全再生、発電所環境アセス、河川自然再生事業、湖沼水環境保全、建設副産物リサイクル
    H18 環境影響評価制度
    循環型社会
    道路緑化、都市緑地法、ヒートアイランド現象、地球環境面から見た鉄道、海岸・沿岸域自然環境保全・再生、電気事業環境問題、多自然型川づくり、公共用水域水質保全対策、建設副産物リサイクル
    H19 戦略的環境アセスメント
    地球温暖化対策
    道路沿道の環境問題、緑地保全計画、道路事業景観誘導、鉄道の環境特性と騒音振動、沿岸域の環境保全・再生、発電所建設環境影響、河川維持管理上の環境問題、湖沼水質対策、建設リサイクル

  2. 試験対策について
     A・B2グループからの出題になるかどうかはわかりませんが、変わらないものとして準備しておくのが妥当でしょう。
     Aグループは、アセス関連はしっかり抑えておきましょう。戦略アセスが出ましたからライフサイクルアセスも出るかもしれません。またトピック的には景観地球環境問題(温暖化や中国原因の酸性雨・光化学オキシダントなど)、自然再生、都市部における自動車公害(特に大気汚染)、といったところでしょうか。
     Bグループは景観、アセス、ミティゲーション、都市緑化、多自然型川作り、ダム、リサイクルあたりを中心に基礎知識を整理するとともに、骨子法を使って情報整理・課題抽出分析・解決策提示といった論理展開のトレーニングを積んでおかれることをお勧めします。
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3.解答の組立〜骨子法の提案〜

 こちらで述べたように、19年度以降の試験は、
  ●あらかじめ作った答案を丸暗記して書いたのでは対処できないと予想される。
  ●時間が長くなるのは試験会場で論理構成と文章構成を練り上げる時間と思われる。
という特徴があります。
 これに対応するために、以下に示す骨子法を提案します。なお、例示は平成16年度土質及び基礎の問題をベースにしたものです。

(問題)軟弱地盤上に下図に示す道路盛土(盛土高8m)路線が新たに計画されており、予想全沈下量は道路中央で2.0m程度である。また、地盤の圧密度90%以上の場合、所定の円弧すべり安全率を満足している。
このような状況の中で、盛土を安定に立上げ、かつ1年後に予定されている供用開始後の残留沈下量を一定量(20cm以内)に抑えることを要求事項として設計にあたるとき、設計上の技術的課題をあげ、それを解決するための設計上の方策として考えられるものを述べよ。
  1. 表を作る
    問題用紙の余白に、次のような表(罫線は書かなくてもいい)を書きます。できれば白紙ページをいっぱい使って広く書きます。
    ここでは表にしていますが、実際には列境界線と項目欄下の罫線だけの、いわゆる十字罫線にしておいたほうが楽です。特に下欄はいっぱい入力しますから、表の高さは制限しないほうがいいと思います。
    現状 問題点 解決策の方向性 具体策





  2. 現状の整理
    問題文において提示された情報を、現状の欄に整理します。
    意訳してしまう危険性を避けるため、問題文をそのまま箇条書きか何かで整理したほうが間違いありませんし効率的です。
    現状 問題点 解決策の方向性 具体策
    道路盛土H=8m
    地盤は粘土、W=80、N=1、cv=150、H=12m
    予想全沈下量2m
    U90にて円弧すべりOK

  3. 問題点の抽出整理
    あげた現状の各項目から導かれる問題点を箇条書きします。
    基本的には「こんな状況なのに、こういう条件を満足しなければならないみたなことを書きます。
    多めに思いつくままに書いて、適当と思われるもの、特に重要と思われるものに絞り込んでもいいでしょう。
    現状・原因 問題点 解決策の方向性 具体策
    道路盛土H=8m
    地盤は粘土、W=80
    N=1、cv=150、H=12m
    予想全沈下量2m
    U90にて円弧すべりOK
    (A)圧密度90%の確保
    1年後許容残留沈下量20cmは全沈下量200cmの10%
    →1年間で圧密度90%の沈下終息が必要
    (B)盛土の安定確保
    圧密度90%未満では盛土安定確保できない
    →安定確保方策必要

  4. 解決策の方向性
    それぞれの問題点に対応して、解決策の方向性を箇条書きします。これも思いつくままあげて、絞り込んでもいいでしょう。
    現状・原因 問題点 解決策の方向性 具体策
    道路盛土H=8m
    地盤は粘土、W=80
    N=1、cv=150、H=12m
    予想全沈下量2m
    U90にて円弧すべりOK
    (A)圧密度90%の確保
    1年後許容残留沈下量20cmは全沈下量200cmの10%
    →1年間で圧密度90%の沈下終息が必要
    主な問題が沈下であるため、一般的に安価である沈下促進工法を優先的に検討し、対応困難な場合に沈下抑制抑止工法を検討

    @沈下促進工法
    1年後許容残留沈下量20cm
    →1年間でU90終息が必要
    しかしt=0.848d^2/cm、d=H/2=600、cv=150より、t=2000日
    これを365日に短縮要する


    A沈下抑止工法
    地中に支持構造物を構築して沈下を抑止
    (B)盛土の安定確保
    圧密度90%未満では盛土安定確保できない
    →安定確保方策必要
    沈下促進工法
    の補助工法
    @表層処理工法
    A盛土補強工法
    沈下抑制抑止工法になった場合は不要
    (フロー)
    この例では、解決策が@でダメならAというように段階的に進むことにしているので、「こういうときはフローを書くといいな」と思ったとしましょう。思ったら書いてみましょう。そういうことをするための試験時間延長なのですから。

  5. 具体策の提示
    方向性を実現するための具体的な方策を提示します。この例では、具体的な工法を挙げたついでに、@バーチカルドレーン工法でどの程度の数量になるかを試算してみています。
    また、図があったほうが理解しやすいと判断して、図も描いています。(これはあくまで例ですからあまり図を書く意味がないですが^^;)
    ここで大切なのは実現性が判断できるよう、できるだけ具体的な提案をすることです。
    現状・原因 問題点 解決策の方向性 具体策
    道路盛土H=8m
    地盤は粘土、W=80
    N=1、cv=150、H=12m
    予想全沈下量2m
    U90にて円弧すべりOK
    (A)圧密度90%の確保
    1年後許容残留沈下量20cmは全沈下量200cmの10%
    →1年間で圧密度90%の沈下終息が必要
    主な問題が沈下であるため、一般的に安価である沈下促進工法を優先的に検討し、対応困難な場合に沈下抑止工法を検討

    @沈下促進工法
    1年後許容残留沈下量20cm
    →1年間でU90終息が必要
    無体策ならt=0.848d^2/cm、d=H/2=600、cv=150より、t=2000日
    これを365日に短縮要する
    a.バーチカルドレーン工法
    b.載荷重工法
    盛土安定確保のためa優先
    aで不十分ならbを併用

    <試算>
    t=365を満たすdを算出
    d=(365*cv/0.848)0.5=254
    バーチカルドレーンの場合、2d=500cmピッチドレーン
    A沈下抑止工法
    地中に支持構造物を構築して沈下を抑止
    a.SCP工法
     ドレーン効果による沈下促進も期待
    b.深層混合処理工法
    (B)盛土の安定確保
    圧密度90%未満では盛土安定確保できない
    →安定確保方策必要
    沈下促進工法
    の補助工法
    @表層処理工法 浅層混合処理工法
    A盛土補強工法 ジオテキスタイル等
    沈下抑止工法になった場合は不要
    (フロー)

  6. 骨子を答案に
    以上のようにしてできた骨子をそのまま抜き出すと、以下のようなテキストになります。
    ここで、解決策は方向性と具体策に分けるか、以下のテキスト例のように混在させてしまうかは、ケースバイケースです。この例では、現状→問題点→方向性の間は必ずしも1対1ではないけれど、具体策は方向性に関して具体的に提案しているという性質上、解決策は下記のように「入れ子」にすることができます。もし1つの具体策が2つの方向性にまたがるものであるような場合は、入れ子にすると混乱しますので、方向性と具体策に分けたほうがいいでしょう。
    1.現状
     道路盛土H=8m
     地盤は粘土、W=80、N=1、cv=150、H=12m
     予想全沈下量2m
     U90にて円弧すべりOK

    2.問題点
    (A)残留沈下20cmの確保
     1年後許容残留沈下量20cmは全沈下量200cmの10%→1年間で圧密度90%の沈下終息が必要
    (B)盛土の安定確保
     圧密度90%未満では盛土安定確保できない→安定確保方策必要

    3.解決策
    (A)残留沈下20cmの確保
    主な問題が沈下であるため、一般的に安価である沈下促進工法を優先的に検討し、対応困難な場合に沈下抑止工法を検討
    @沈下促進工法
    1年後許容残留沈下量20cm→1年間でU90終息が必要
    無体策ならt=0.848d^2/cv、d=H/2=600、cv=150より、t=2000日
    これを365日に短縮要する
    a.バーチカルドレーン工法
    b.載荷重工法
    盛土安定確保のためa優先
    aで不十分ならbを併用
    <試算>
    t=365を満たすdを算出
    d=(365*cv/0.848)0.5=254
    バーチカルドレーンの場