技術士第二次試験 平成16年度 専門問題(建設部門)


土質及び基礎
 次の10問題のうち2問題を選んで解答せよ。

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  1. 地中内応力及び室内土質試験に関し、以下の設問に答えよ。
    1. 地盤を自重のない半無限等方均質な完全弾性体としたとき、図−1のように長方形載荷面に等分布荷重qが作用する場合、この長方形の隅角N’直下の深さZにおけるN点での地中内応力は次式で求められる。ここでIσはパラメータm、nからSえられる影響値であり、表−1のとおりである。
      この方法を用いて、図−2に示す等分布荷重q=100kN/m2が作用する点A'の直下4mにおける点Aでの地中内応力を求めよ。
      表−1
      影響値Iσ n=L/z
      m=B/z 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0
      0.5 0.084 0.120 0.131 0.135 0.136 0.137
      1.0 0.120 0.175 0.194 0.200 0.202 0.203
      1.5 0.131 0.194 0.216 0.224 0.227 0.228
      2.0 0.135 0.200 0.224 0.232 0.236 0.238
      2.5 0.136 0.202 0.227 0.236 0.240 0.242
      3.0 0.137 0.203 0.228 0.238 0.242 0.244
    2. 土の一軸圧縮試験において試料土の種類や状態など留意すべき事項を挙げ、それらが試験結果に与える影響を説明せよ。
    3. 土の三軸試験の圧密過程におけるKo条件について説明するとともにせん断強さに与える影響について述べよ。

  2. 道路や鉄道などの数多くの切土のり面を持つ線状構造物の維持管理を行う場合について、以下の設問に答えよ。
    1. 切土のり面の維持管理を行うには建設時の情報を確実に維持管理に引き継ぐ必要がある。建設から維持管理に引き継ぐべき情報を3つ以上挙げそれぞれについて説明せよ。
    2. 数多くの切土のり面の中から災害に対する危険度の高いのり面を抽出するために、のり面の安定性を簡便な方法でランク付けすることが考えられる。想定される災害の中で、地すべりに対する危険度をランク付けする方法についてあなたの意見を述べよ。
    3. 供用中の道路を点検した結果、切土のり面の小段に注意を要する亀裂が発見された。どのような調査を行うべきかあなたの意見を述べよ。

  3. 丘陵地の切土・盛土工事において谷部に補強土壁を採用する計画がある。用地や地形の制約でのり面の急勾配化が必要な箇所で用いられる補強土壁の調査、設計、施工に関し、以下の設問に答えよ。
    1. 補強土壁の基本的メカニズムを説明し、設計にあたって検討・照査する項目及び内容を述べよ。
    2. 補強土壁工法を3種類挙げ、それぞれ用いられる補強材と壁面工の種類、工法の特徴を簡潔に述べよ。
    3. 切土に伴う発生土を利用して、地盤の沈下が予想される谷部に補強土壁を採用する場合、必要な調査・試験の内容、設計・施上上の留意点を述べよ。

  4. 軟弱地盤上に下図に示す道路盛土(盛土高8m)路線が新たに計画されており、予想全沈下量は道路中央で2.0m程度である。設計及び施工を検討する場合について以下の設問に答えよ。
    1. 盛土を安定に立上げ、かつ1年後に予定されている供用開始後の残留沈下量を一定量(20cm以内)に抑えたい。このとき考えうる対策方法を3つ以上挙げ、さらに、このうちからあなたの薦める対策方法について、その概要、特長、選定理由、留意点を述べよ。ただし、対策方法は複数の工法の組合せであっても構わない。なお、地盤の圧密度90%以上の場合、所定の円弧すべり安全率を満足している。
    2. 路線上には、盛土に近接してビルや家屋が立ち並ぶ区域がある。盛土による近接構造物への変位の影響を評価する上で必要な調査項目を説明せよ。また、変位の評価方法を2つ挙げ説明せよ。


  5. 下図に示す埋立地(面積:約50ha)は、航路浚渫粘土の処分場として活用されてきたもので、現在は、計画地盤高まで浚渫粘土で埋め立てられている。地盤の表層は乾燥しているが、部分的には歩行も困難な状況である。今後、約3年間で、地盤改良と良質土の覆土による土地造成工事を完成させて売却する計画である。
    上記の前提のもとで、以下の設問に答えよ。
    1. 浚渫粘土で埋め立てられた地盤の特徴を述べよ。
    2. 埋立地の造成計画立案のために必要な調査・試験の内容と結果の利用方法について述べよ。
    3. あなたが実行可能と考える土地造成工事方法について、工事手順と、各工事段階における工事内容、及び施工上の留意点について説明せよ。


  6. 市街地に開削工法により建設される地下道路の計画(延長5km)がある。図に示すような条件において,以下の設問に答えよ。
    1. 設計において検討すべき掘削施工時の地盤の変状・変形を列挙し,それぞれの概要を述べよ。
    2. 1で述べた課題を解決するための掘削土留め計画を立案し,その案の概要と選定理由を述べよ。また,検討に必要な調査・試験の項目を述べよ。
    3. 地下道路完成後の地盤及び地下水に関する課題とその対策を述べよ。


  7. 河川を中心とした約170mの低地を横断し、両側の丘陵地を結ぶ道路橋が計画されている。計画地の丘陵は樹木が豊富な自然豊かな地域であり、自然環境保全の観点から地形改変範囲の最小化が望まれている。
    橋梁の構造は下図に示すような4怪聞連続PCラーメン箱桁で、橋梁の規模は下図(模式図)に示すように中央径間長90m、幅員13m、橋脚高さは約50mである。
    河川内橋脚(P2)の施工は非出水期(11月〜5月:7ケ月)に限定され、施工時の水深は約2mである。
    事前に河川内と斜面下端の2箇所で予備調査が実施されており、それによると下図(複式図)に示す地盤条件である。
    なお、河床に70cmを超える玉石が確認されている。
    以下の設問に答えよ。
    1. 上記のような条件で橋脚基礎を計画するにあたり、河川内橋脚(P2)と端部橋脚(P3)について適合性が高いと考えられる基礎形式を1種類ずつ挙げ、選定理由と施工上の留意点を述べよ。
    2. 1で選定した基礎形式において、詳細設計及び施工計画を立案するにあたって必要と考えられる調査項目及び試験項目を挙げて、その内容を説明せよ。


  8. 場所打ち杭の設計・施工に関して、以下の股間に答えよ。
    1. 複式図に示す地盤においてGL−40mの中砂層を支持層とする場所打ち杭を施工する場合、代表的な工法を3つ挙げ、工法ごとに起こりやすいトラブル及びその対策(施工上の留意点)を述べよ。
    2. 模式図に示す地盤において、GL−20〜25mの中間砂層を支持層とする場所打ち杭基礎を計画する場合、設計にあたっての留意点及び杭の支持力、沈下の算定に関する考え方を説明せよ。
    3. 中間砂層に支持した場所打ち杭の鉛直支持力を確認するため、載荷試験を行うこととした。試験内容とその結果の利用方法について説明せよ。


  9. 臨海部の埋立地(埋立て完了後2〜3年が経過)において、幅60m,長さ120mの建物(地上3階・地下なし)を建設する計画がある。現在、敷地の中央において模式図のような柱状図が得られている。この建物を、直接基礎又はGL−30m以深の砂礫層を支持層とする杭基礎で計画する場合、以下の設問に答えよ。
    1. 杭基礎を採用する場合の、設計上の留意点と対策を述べよ。
    2. 基礎形式・対策工の選定に必要な地盤調査計画(項目、位置、深度など)を立案し調査結果の利用方法について説明せよ。
    3. 直接基礎の採用の可能性に関して、性能規定型設計の観点から、あなたの意見を述べよ。


  10. 地盤の液状化及び構造物の耐震性について、以下の設問に答えよ。
    1. 次の語句を説明せよ。
        a.過剰間隙水圧
        b.S波速度
        c.長周期地震動
    2. 液状化判定を行うための調査及び試験について方法と留意点を述べよ。
    3. 既設構造物の液状化対策に関して、原理の異なる対策工法を3つ挙げ、その原理及ぴ特徴を説明せよ。また、杭基礎構造物を1つ想定し、示した3つの工法の適用性についてあなたの意見を述べよ。

鋼構造およびコンクリート
 次の18問題のうち、T−1−1を選択したものは、Aグループから1問題とBグループから1問題を選んで合計2問題、T−1−2を選択したものは、Cグループから1問題とDグループから1問題を選んで合計2問題について解答せよ。

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(Aグループ)

  1. あなたの専門とする立場から、鋼構造物のコスト縮減という観点で計画・設計された事例を挙げ、その特徴を述べよ。

  2. あなたの専門とする立場から、大規模地震動に対する鋼構造物の耐震設計法の現状と課題を述べよ。

  3. あなたの専門とする立場から、鋼構造物又は鋼・コンクリート複合構造物で、設計上、実験による確認が必要となった事例を挙げ、その留意点を述べよ。

  4. あなたの専門とする立場から、鋼構造物の性能照査型設計法について述べよ。

  5. 次の5項目から2項目を選び、その内容を説明せよ。
     (1)構造減衰 (2)調質鋼 (3)反力分散支承 (4)UT(超音波探傷検査又は超音波探傷試験) (5)有効座屈長


(Bグループ)

  1. あなたの専門とする立場から、架設時(組立時)の構造物の安全性及び作業安全性を確保するための対策と留意点を述べよ。

  2. あなたの専門とする立場から、鋼構造物の急速施工法の現状と施工上の留意点を述べよ。

  3. あなたの専門とする立場から、鋼製橋脚隅角部に代表される厚板の完全溶け込み溶接において、品質を確保するための製作上の留意点を述べよ。

  4. あなたの専門とする立場から、既設構造物の疲労損傷に対する点検、診断、対策の一連の流れについて述べよ。

  5. あなたの専門とする立場から、既設構造物の耐荷力調査方法(応力調査、疲労亀裂調査、腐食調査など)の例を挙げ、その留意点を述べよ。


(Cグループ)

  1. 副産物又は廃棄物を有効利用したセメント、骨材及び混和材を1つずつ挙げ、それぞれについて利用の現状と課題を述べよ。

  2. 再生骨材を用いたコンクリートに関する技術の現状について記し、それを鉄筋コンクリート構造物に活用するに当たっての課題と今後の展望についてあなたの意見を述べよ。

  3. 鉄筋コンクリート構造物の鉄筋工の検査事項とその必要性を示し、現状と課題について述べよ。

  4. 既設コンクリート構造物の維持管理に関して、予防保全と事後保全の考え方を論じ、両者の得失について述べよ。


(Dグループ)

  1. 既存の鉄筋コンクリート構造物の耐用年数を延ばすに当たって、劣化因子を3つ挙げ、それぞれに対して有効な方策と実施する際の注意点を述べよ。

  2. 新しい構造形式のコンクリート構造物の実用化を図る際に解決しなければならない課題を3つ挙げ、その解決策についてあなたの意見を述べよ。

  3. 設計基準の性能規定化が求められる背景と性能規定の特徴を示し、コンクリート構造物の設計基準の性能規定化の現状と課題について述べよ。

  4. コンクリート構造物のLCCを考慮した耐震設計について概念を示し、その確立に当たっての課題と今後の展望についてあなたの意見を述べよ。

都市および地方計画
  次の7問題のうち2問題を選んで解答せよ。

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  1. まちづくりにおいてバリアフリー環境を実現するための基本的視点についてユニバーサルデザインの考え方にも留意しながら述べよ。

  2. 木造密集市街地の改善を進めるに当たって、地区内の従前居住者の円滑な合意形成を図るうえで考えられる方策と効果について述べよ。

  3. 大都市及び地方中小都市における交通結節点の課題と整備のあり方について述べよ。

  4. 住民、企業、NPOなどの民間と行軟の協働により都市の緑とオープンスペースを確保・活用するうえでの基本的視点と具体的方策について述べよ。

  5. 地方都市の中心市街地の活性化を図る観点から、市街地再開発事業を計画・実施する場合の課題と留意点について述べよ。

  6. 社会経済情勢が変化する中で、既成市街地における土地区画整理事業の役割と事業を円滑に進めるための方策について述べよ。

  7. 都市における建築物の屋上緑化の意義について述べるとともに、計画・設計上の留意点について記述せよ。

河川、土砂および海岸
  次の10問題のうち、Aグループから1問題とBグループから1問題を選んで合計2問題について解答せよ。

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(Aグループ)

  1. 最近の社会情勢を踏まえ、今後の河川管理のあり方について幅広い視点から論ぜよ。

  2. 災害(洪水、津波、高潮、土砂災害、渇水など)に関し、災害時、平常時のそれぞれの場面で、住民にわかりやすい情報提供のあり方について論ぜよ。

  3. 国土保全施設の整備と有効活用のあり方について、トータルコストの縮減の観点から論ぜよ。


(Bグループ)

  1. 多自然型川づくりについて、これまでの成果と技術的課題を踏まえつつ、今後のあるべき姿について述べよ。

  2. 堤防のうち、土提(高規格堤防を除く)の特徴と、求められる構造上の安全性について述べよ。また、堤防強化対策の実施に関する一般的な留意点を整理するとともに、具体的な強化工数数例についてそれぞれの特徴を述べよ。

  3. 我が国の自然的、社会的条件を踏まえ、我が国の治水対策におけるダムの役割、特長について、他の治水対策との比較を行いつつ説明するとともに、ダムによる洪水調節計画策定にあたり留意すべき事項について述べよ。

  4. コンクリートダム又はフィルダムの提体材料に関する調査・設計・施工(材料採取から打設・盛立まで)上の留意点について、コスト縮減と環境保全の観点から具体的に述べよ。

  5. 土石流対策についてハード・ソフト両面から有効な実施方策を論ぜよ。

  6. 砂防ソイルセメントについて概説するとともに、その意義と今後の課題について述べよ。

  7. 海岸事業の指針となる海岸の計画の考え方について、その枠組みと留意点について述べよ。

  8. 海岸環境の保全・再生を進めるうえでの留意点を、技術者の立場から論述せよ。

港湾および空港
  次の2問題について解答せよ。

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  1. 社会資本整備については、事業を一層重点的、効果的かつ効率的に推進するために改革への取り組みが求められている。このことを踏まえ、我が国の港湾整備又は空港整備が取り組むべき施策について、あなたの考えを述べよ。

  2. 港湾又は空港の調査、計画、設計、施工、管理運営の5分野から1分野を選び、その分野における重要な技術的課題を2つ挙げ、それぞれについての対応策についてあなたの考えを述べよ。

電力土木
  次の2問題について解答せよ。

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  1. 次の2設問のうち1設問を選んで解答せよ。
    1. 電力自由化の拡大などエネルギー市場の競争が激化し、電気事業の更なる効率化が求められる中で電力土木技術者の果たすべき役割について、あなたの意見を述べよ。
    2. 設備投資額の抑制、規制緩和など最近の情勢を踏まえ、電力土木設備の安全性や品質の確保のあり方について、あなたの意見を述べよ。

  2. 次の7設問のうち1設問を選んで解答せよ。
    1. 電源構成における水力発電の役割と今後の水力開発の進め方について述べよ。
    2. 発電用ダム湖における濁水対策の現状と課題について述べよ。
    3. 石炭火力発電所、LNG火力発電所又は原子力発電所の中から1つを選び、施設配置計画上の留意点について述べよ。
    4. 新設する架空送電線又は地中送電線のルート選定の手順と留意点について述べよ。
    5. 劣化対策が必要な電力土木設備1つを選び、その診断及び補修・補強技術の現状と課題について述べよ。

道路
  次の6問題のうち、2問題を選んで解答せよ。ただし、1はすべての受験者が解答し、残る1問題を2以下から選ぶこと。

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  1. 公共事業における事業者側(国、地方公共団体等)と地域側(住民、NPO等)との対話のあり方に関して、下記の観点から、あなたの意見を述べよ。
    1. 公共事業における事業者側と地域側との対話の意義(3点以上あげて述べよ)
    2. 道路の構想・計画、建設、管理の各段階における地域との対話の現状と課題
    3. 以上を踏まえ、公共事業における事業者側と地域側との今後の対話のあり方

  2. 道路計画における将来交通量予測の現状と課題について述べるとともに、課題解決の方向性についてあなたの意見を述べよ。

  3. 高規格幹線道路に休憩施設を設置する場合の留意事項について、下記の観点からあなたの意見を述べよ。
    1. 複数の休憩施設の配置
    2. 個々の休憩施設の位置決定
    3. 個々の休憩施設の全体構成及び駐車場の規模設定

  4. 性能規定に基づく舗装設計について、その意義、設計の考え方、課題を述べるとともに、課題解決の方向性について、あなたの意見を述べよ。

  5. 道路切土工事において、地すべりの兆候が発見された場合の応急対策及び恒久対策について、あなたの意見を述べよ。

  6. 道路橋の維持管理に必要な点検の現状と課題を述べるとともに、今後のあり方についてあなたの意見を述べよ。

鉄道
  次の12問題のうちAグループから1問題と、Bグループから1問題を選んで合計2問題について解答せよ。

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  1. (Aグループ)

    1. 地域間の連携強化や地域の活性化に向けた幹線鉄道ネットワークのあり方について、あなたの意見を述べよ。

    2. 交通結節点として多機能化か求められているなか、今後の鉄道駅のあり方について、あなたの意見を述べよ。

    3. 鉄道輸送の信頼性向上のための方策について、あなたの意見を述べよ。


    (Bグループ)

    1. LRT(Light Rail Transit)の特性について述べよ。

    2. 鉄道の新線建設・大規模改良などにおいて実施すべき環境影響評価項目を4つ以上挙げ、それらについて述べよ。

    3. 鉄道構造物の耐久性を向上させるため、設計・施工・保守など各段階において考慮しなければならない事項について述べよ。

    4. 鉄道構造物の設計にあたり、環境保全上で考慮すべき事項と対策について述べよ。

    5. 線路下に構造物を築造するにあたり、無徐行施工の計画・設計上の留意点について述べよ。
    6. 鉄道構造物の検査体系において留意すべき事項について述べよ。

    7. 軌道保守管理上弱点となる箇所を列挙し、そのうち3項目についてその対策を述べよ。
    8. レールの電蝕対策について述べよ。

    9. 列車の騒音・振動対策について連べよ。

トンネル
  次の8問題のうち2問題を選んで解答せよ。

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  1. 山岳トンネルにおける支保工の、標準設計法について、その概要と留意点を述べよ。

  2. 山岳工法により施工されるトンネルの覆工コンクリートについて、施工上の留意点を述べよ。

  3. 泥岩で構成される軟岩地山中に、山岳トンネルを構築する場合の留意点について述べよ。

  4. 道路トンネルにおいて、その付属施設である換気施設、非常用施設、照明施設の概要と、火災発生など非常時に行なうそれらの運用について述べよ。

  5. シールドトンネルの覆工の設計にあたって考慮すべき荷重を挙げ、そのうち、施工時荷重の内容について説明せよ。

  6. 泥土圧シールド工法及び泥水式シールド工法における掘削土の排土方式と処理について、それぞれの特徴を述べよ。

  7. 開削工法で用いられる代表的な補助工法を3つ挙げ、それぞれの目的、効果と設計、施工上の留意点について述べよ。

  8. 山岳工法、シールド工法、開削工法の中から1つを選び、トンネルの設計、施工に必要な地形及び地質調査について述べよ。

施工計画、施工設備および積算
  次の15問題のうち2問を選んで解答せよ。

  1. 市街地の軟弱地盤において大規模掘削(深さ20m程度)を施工するにあたり周辺地盤の変状を抑制するための施工計画上の留意点と対策を述べよ。

  2. 鉄筋コンクリート構造物が劣化する要因について枕説し、これを防ぐために施工計画上留意する点を述べよ。

  3. スパン40mX5の5径間連続PC箱桁橋を、固定支保工上で現場打ち架設する場合の施工計画上の留意点について述べよ。

  4. 機械掘削による場所打ち杭工法を2つ挙げ、それぞれについて特徴及び施工計画上の留意点について述べよ。

  5. 港湾工事の特徴について述べるとともに、港湾の航路や泊地の竣漢に用いられる主要な工法を1つ挙げ、先に記述した港湾工事の特徴の観点から施工計画上の留意点を述べよ。

  6. 市街地における、営業中の鉄道路線(複線、直流電化、高さ10m程度の盛土)に新駅を建設する場合必要な施工上の事前調査項目を列記し、施工計画並びに施工管理上留意すべき事項について述べよ。

  7. 都市部における道路土工工事の施工計画立案に先立って十分調査しなければいけない事項を3つ挙げ、それぞれについて留意すべき点を述べよ。

  8. 道路土工事の岩掘削において、施工計画上留意すべき点について述べよ。

  9. ダムの基礎地盤処理工法を3つ挙げ、それぞれの処理目的と施工計画上の留意点を述べよ。

  10. ダム工事に際し貴重猛食類の生息が予想される場合、施工計画上留意する項目を整理し、その保全対策について述べよ。

  11. ルート周辺に民家が近接した地域で山岳トンネルを施工する場合において、 周囲の環境に配慮した施工計画を立案する上での留意点を述べよ。

  12. 密閉型シールドの土圧式工法及び泥水式工法について、それぞれの施工計画・施工管理上の留意点について述べよ。

  13. 民間企業の技術力を活用する入札・契約方式の導入・試行が行われているが、その背景、意義について述べよ。また、工事又は調査・設計の分野におけるこのような入札・契約方式を一例挙げ、その特徴及び課題にづいて述べよ。

  14. 工事の契約時における施工条件明示について必要な項目を列挙するとともに、条件明示が不十分な場合に生じる問題点について説朗せよ。

  15. 施工計画、実行予算、原価管理についてそれぞれの項目を概説し、このうち実行予算の重要性とそれが果たす役割について具体的に述べよ。

建設環境
  次の11問題のうち、AおよびB両グループから各1問題、合計2問題を選択し、解答せよ。

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(Aグループ)

  1. 「美しい国づくり」について、あなたの考え方を述べるとともに、建設分野において取り組むべき課題を2つ挙げ、それらが課題とされる理由及び対策案について記述せよ。

  2. あなたが所属する組織がISO14001を認証取得している場合は、環境マネジメントシステム構築におけるPDCAサイクルのそれぞれについて、具体的な内容等について記述せよ。また、あなたの所属する組織がISO14001を認証取得していない場合は、環境マネジメントシステム構築の方法・内容、及びISO14001の認証取得に関する手順について説明せよ。

(Bグループ)

  1. これからの日本の社会資本は、管理の時代と言われている。この観点から、沿道環境を保全するための対策を概説するとともに、その検討に際して考慮すべき範囲と事柄について具体的に論ぜよ。

  2. 都市の“緑”について、あなたが期待する役割を3つ挙げ、その期待する主旨をそれぞれについて簡潔に述べるとともに、あなたが得意とする建設分野において、とるべき方策を述べよ。

  3. 既成市街地における歴史的建造物の活用(保存、再生を含む)について、都市景観形成上の意義(効果)を論じるとともに、その活用の観点から「特例容積率適用区域」制度について概説した上で、同制度を利用した具体的方策について述べよ。

  4. 鉄道事業を行うに当たり、高速鉄道に係る騒音について、その発生源、対応策について述べよ。また、鉄道事業を行うに当たり、騒音以外に保全すべき環境項目を3種類挙げてその概要を述べよ。

  5. 海岸・沿岸域において自然環境の保全・再生に資する事業が実施されているが、それらの事業の意義について論ずるとともに、計画段階及び実施段階のそれぞれの段階において留意すべき事項は何か、あなたの意見を述べよ。

  6. 発電所の設置や建設に当たっての環境問題への取り組みについて、@大気保全、A水質保全、B廃棄物問題、C騒音・振動問題、及びD緑化・環境調和の中から1つの対象を選び、その対象において懸念される環境影響項目を2つ以上挙げ、各項目に関する対策について最近の技術動向を踏まえて具体的に説明せよ。

  7. 健全な流砂系の構築が行政課題となっているが、現状の流砂系における問題とそれによって引き起こされる具体的な現象を複数述べるとともに、それらについて実施されている対策を合計で3つ以上挙げ、その目的・効果について論ぜよ。

  8. 安全でより良質な水の確保に関し、近年、トリハロメタン、クリプトスポリジウム、ダイオキシン類、及び内分泌攪乱物質(いわゆる環境ホルモン)が問題となっている。そこで、これらの物質等のうち2つを選んでその問題点について述べるとともに、そのうち1種類を取り上げて、その発生原因、及び行政で行われている対策について記述せよ。

  9. あなたの得意とする建設分野において、建設現場や施設・設備から発生する副産物・廃棄物についての課題及び実施されてきた対策を概説するとともに、今後どのような取り組みをすべきか、あなたの意見を述べよ。