平成20年度技術士第一次試験専門科目問題
(応用理学部門)
提供者:さん   各部門の部屋Topへ
第一次試験過去問題Topへ

W 次の35問題のうち25問題を選択して解答せよ。(専門科目解答欄に1つマークすること。)


W−1 摩擦がなく滑らかな曲面を初速ゼロで滑り降りる質量0.1kgの物体がある。もとの位置から高さ10m下った位置における物体の速さとして最も適切なものは、次のうちどれか。ただし重力加速度を9.8m・s−2とする。

@7m・s−2A107m・s−2B147m・s−2C207m・s−2D287m・s−2



W−2 ガンマ線、紫外線、赤外線、可視光線を波長の長い順に並べたとき、正しい順序は次のうちどれか。


@赤外線―可視光線―紫外線―ガンマ線

A紫外線―可視光線―赤外線―ガンマ線

B赤外線―ガンマ線―紫外線―可視光線

Cガンマ線―紫外線―可視光線―赤外線

Dガンマ線―赤外線―紫外線―可視光線



W−3 次に示す(A)計測器・計測原理 (B)それを用いることによって求められる量 の組合せのうち、適切でないものはどれか。


            

@三角測量          距離

Aひずみゲージ        ひずみ

Bピート管          粘度

Cバイメタル         温度

Dコンデンサマイクロフォン  音圧



W−4 次の文章の、  A  〜  C  に入る語句の組合せとして最も適切なものは@〜Dのうちどれか。

  A  では高さとともに温度が下降し、偏西風や貿易風のような大気大循環が生じている。それに対して  B  では  C  が紫外線を吸収し大気を加熱するために高さとともに気温が上昇する。

      

@対流圏 成層圏 オゾン

A成層圏 中間圏 窒素

B対流圏 中間圏 オゾン

C対流圏 成層圏 窒素

D成層圏 対流圏 オゾン



W−5 音波に関する次の記述のうち、誤っているのもはどれか。


@点音源から自由空間中に放射された音の強さは音源からの距離の2乗に反比例する。

A水中における音速は空気中における音速よりも大きい。

B互いに逆方向へ進む同波長の2つの正弦波が重なると、定在波が生じる。

C音源と受音点の間に障害物があるとき、音波は屈折し、障害物の裏側へ回りこむ。

D受音点に対して音源が近づいてくるときに観測される音の周波数は、音源が静止しているときに比べて高い。



W−6 室温における熱伝導度が大きい順番に正しく並んでいるものは、次のうちどれか。


@銅−鉄鋼−ダイヤモンド−板ガラス

A銅−鉄鋼−板ガラス−ダイヤモンド

B銅−ダイヤモンド−鉄鋼−板ガラス

Cダイヤモンド−銅−鉄鋼−板ガラス

Dダイヤモンド−鉄鋼−銅−板ガラス

W−7 面積S、極板間距離dの平行平板コンデンサーが電荷±Qに帯電している。このコンデンサーの静電容量CはC=εで与えられる。ここでεは真空の誘電率である。極板の片方が対向するもう一方の極板から受ける引力の大きさは、次のうちどれか。

@ABCD



W−8 光子、電子、陽子、中性子に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


@3番目に質量が大きい粒子は電子である。

Aボース粒子は、光子と中性子である。

B電荷を持つ粒子は、電子と陽子である。

C磁気モーメントを持たない粒子は光子である。

D原子核を構成する粒子は陽子と中性子である。



W−9 次の単体金属のうち、六方最密構造をとるものはどれか。


@銅AマグネシウムBアルミニウムC鉄D白金



W−10 シリカに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


@シリカはクラーク数1位と2位の元素からなり、4面体構造を持つ分子が3次元的に配列している。

Aシリコンは鉱石中に含まれるシリカを電気精錬などにより高純度化して得られる。

Bシリカゲルは水分を多く含んだ多孔性シリカ高分子であり、水分を除去することにより吸着力が発現する。

Cシリカとアルミナを混ぜると、ブレーンステッド酸性質が発現する。

Dシリカは電気を通さない。



W−11 水1.0kgに0.10molの硫酸カリウムを溶かした時の水の凝固点は何℃になるか、次の中から選べ。ただし、水の凝固点降下定数は1.86℃・(molkg−1)−1とし、硫酸カリウムは水に溶解し完全に解離するものとする。


@−0.56℃A−1.9℃B0℃C−0.19℃D−0.37℃



W−12 イオン半径の大きさに関して、正しいものは次のうちどれか。


@F>ClACl<KBCl<ICO2−>ClDNa>K



W−13 化学反応に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


@反応の活性化エネルギーとは、反応物の活性錯合体と原系との間のエネルギー差である。

A化学平衡とは、正反応と逆反応における物質の時間的変化率が等しくなることである。

B反応速度の増大により、等圧等温系でも化学平衡の位置が変化する。

C触媒は反応速度を増加させる。これは活性化エネルギーを低下させるからである。

D触媒により、いくつかの可能な反応のうちで特定のものを選択的に進行させることができる。



W−14 アミノ酸に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


@2つのアミノ酸が結合してペプチド結合が生じる反応では1分子の水が生成する。

Aヒトの生存に必要なアミノ酸のうち、体内で合成できないアミノ酸を必須アミノ酸という。

Bアミノ酸の中には光学活性なものがある。

Cアミノ酸は溶液のpHにより分子内に正負両電荷が存在する。

Dタンパク質を構成しているアミノ酸の結合順序をタンパク質の二次構造という。



W−15 2.0
mol dm−3の硫酸水溶液25cmを水で希釈して500cmとした。この溶液20cmをとり、0.2mol dm−3の水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和滴定したところ、Vcm3を加えたところで終点になった。次のうちVの値として正しいものはどれか。


@10cmA20cmB25cmC30cmD40cm



W−16 紫外・可視吸光光度法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


@L
ambert-eerの法則を基に、測定された吸光度から濃度を知ることができる。

A混合物の吸光度は、混合物間の相互作用があっても無視できるほど小さければ加成性が成り立つ。

B錯形成反応を利用した金属イオンの定量法に利用できる。

C有機溶媒を用いるときは、溶媒自体の吸収に注意する。

D光源にレーザーを使うなど、光源の強度を上げるほど感度が上がる。



W−17 イオン交換樹脂に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


@スチレン−ジビニルベンゼン共重合体は樹脂の基本骨格の1つとして利用されている。

Aイミノ二酢酸など、金属イオンと安定な錯体を形成する官能基を持つイオン交換樹脂はキレート樹脂と呼ばれる。

Bカルボキシル基をイオン交換基とする樹脂は弱酸性陽イオン交換樹脂である。

C弱塩基性陰イオン交換樹脂は塩基性溶液中で用いられる。

D陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂の混合物は水の精製に利用できる。



W−18 C2H6O(A)、C3H8O(B)の組成式で表される有機化合物に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。


@Aには2種類のエーテル化合物がある。

ABには2種類のエーテル化合物がある。

BAには2種類のアルコール化合物がある。

CBには2種類のアルコール化合物がある。

DBには環状エーテル化合物がある。



W−19 クリノメータなどの方位磁石の指す北の方向は磁北であり、真北とは異なっている。この差を偏差と言う。日本周辺の現在の偏角に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。


@同じ緯度上では、偏角は等しい。

A同じ経度上では、偏角は等しい。

B全般的に北に行くほど、偏角は大きくなる。

C偏角の方位は真北より東に振れている。

D北海道での偏角の大きさは5°程度である。



W−20 断層及び断層周辺に形成される断裂(割れ目)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれが。


@「ミ型」の雁行配列を伴う断層は、右横ずれ変位を持つ。

A露頭において、異なった時期に異なった応力場において形成された断層を共役断層と間違うことがある。

B断層面に沿ったすべりの方向は条線の方向から知ることができる。

C断層どうしの「切る・切られる」の関係を使って、断層生成の新旧を単純に決定することはできない。

D変位を起こした断層面は、変位を起こした深度、温度、変位速度に応じて異なった磨耗・破砕・溶融状態を持つ。



W−21 土壌の特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。


@まさ土は、流紋岩が風化した残留土又は崩積土であり、白色を呈するものが多く砂状である。

Aしらすは、花崗岩類が風化した残留土又は崩積土、及びそれに由来する2次堆積物のことをいう。

B黄土は、中国大陸に広く分布する海洋堆積物であり、黄砂の原因となっている。

C火山灰質粘性土は、九州・関東・東北地方の台地や丘陵部に分布しており、レスと呼ばれている。

D泥炭は、ピートとも呼ばれ、植物組織が肉眼で判定できる状態の土をいう。



W−22 コンクリート骨材として、一般的に最も適さない岩石の種類は次のうちどれか。


@チャートA蛇紋岩B硬質砂岩Cハンレイ岩D片麻岩



W−23 物理探査における計測データの処理に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


@同一観測条件での複数の計測データのスタッキングにより、重ね合わせ数の平方根に比例してS/N日を向上させることができる。

A地震探査などでは、ランダムノイズを低減するために、1つの観測点に複数個のセンサーを設置して、それらの出力信号を結合した結果をその地点の計測データとする群設置法が用いられている。

Bセンサーから出力されるアナログ信号をA/D変換する際には、その信号に含まれる最も高い周波数のサンプリング周波数で離散化する必要がある。

C交流電源に起因する誘導雑音を除去するためには、特定の周波数のみを遮断するノッチフィルタが用いられている。

D計測データのインバージョンでは、観測地を支配する物理現象を模擬した物理モデルの理論値と観測値の差異から非線形最小二乗法などの最適化手法によってモデルのパラメータを評価することが多い。



W−24 物理探査に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


@重力探査では、観測される重力値から求められる重力異常の分布に基づいて地下の密度分布を推定することができる。

Aジオトモグラフィーでは、調査対象地域を囲むように配置した多数の信号源とセンサーで計測されるデータのインバージョンによって地下の物性の空間的分布を高精度に調べることができる。

B物理検層は、ボーリング孔において地下の物性分布を深さ方向に連続的に探査するものであり、一般に探査深度はボーリング孔の掘削深度よりも浅くなる。

C地中レーダは、深度数mの地下浅部での電磁波の伝播現象を用いるもので、埋設管や空洞の探査、構造物の維持・管理、遺跡調査などのために利用されることが多い。

D環境振動の評価では、人間の振動感覚を考慮した量である振動レベルが用いられており、その計測には微小な振動も記録できる高感度な地震計が使われる。



W−25 電気・電磁探査に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


@電気探査比抵抗法では、直流若しくは低い周波数の交替電流を地盤に流すことによって生じる電場の観測から地下の比抵抗分布を推定することができる。

A電気探査比抵抗法に基づいて垂直探査を実施する場合には、最大探査深度は基線長の1/4〜1/3倍を目安として設定される。

B電気探査では、人工的若しくは自然界の磁場変動によって地盤に誘導された磁場や電磁場を観測し、地下の比抵抗分布を推定することができ、短時間で広範囲を効率的に測定することができる。

C電磁探査では、使用する電磁波の周波数が低く、地盤の比抵抗が小さいほど探査深度が大きくなる。

D電気・電磁探査から得られる地層の比抵抗は、地層の剛性を示す物理量とは異なるので、探査の結果は地層の力学的評価において定性的な利用に限られる事が多い。



W−26 弾性波を用いた物理探査に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


@地震探査屈折法では、対象とする探査深度の7〜10倍以上の測線長が必要となる。

A地震探査屈折法での初動走時の解析では、地表部分に下位の地層よりも大きい弾性波速度を有する地層が存在すると、適切に下位の地層の構造を推定することができない。

B地震探査反射法は、反射波が用いられているために屈折法に比べて短い測線長でより深部の地下構造を推定することができる。

C地震探査反射法で得られる反射断面図は、音響インピーダンスの異なる地層の間の境界を反射面として表現したものであり、音響インピーダンスの比が大きい境界面は強い反射面となる。

D表面は探査では、人工的に発生させた弾性波のうち表面波成分の群速度の分散曲線に基づいて地下のS波速度分布を推定することが多い。



W−27 次の年代測定法のうち原子炉を使用するものはどれか。


@
RbSr法A14C法BSm−Nd法CU−Pb法D40Ar/39Ar法



W−28次の海底地形のうち、主に島弧火山活動により形成されたものはどれか。


@シャツキー海台Aマニヒキ海台Bオントンジャワ海台Cトンガ海嶺D東太平洋海膨



W−29 岩石の全岩主要化学成分の分析に最も適した分析装置は、次のうちどれか。


@蛍光X線分析装置(XRF)A誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP−MS)B機器中性子放射化分析装置(INAA)C電子線マイクロアナライザ(EPMA)D粉末X線回折法(XRD)



W−30 マグマの基となる期限物量の推定には、火成岩の同位体組成が良く用いられる。放射壊変と無関係な同位体のペアは次のうちどれか。


@143
Nd/144NdA87Sr/86SrB18O/16OC206Pb/204PbD176Hf/177Hf



W−31 炭素循環に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。


@二酸化炭素は主に紫外波長領域において幅広い吸収帯を持つため、主要な温室効果気体である。

A一般に、微生物の呼吸によって土壌の二酸化炭素濃度は大気中に比べて高いため岩石の風化による二酸化炭素の除去は減速される。

B大気中の炭素の全量は、海洋中の炭素の全量とほぼ同じ程度である。

C原始地球大気中の二酸化炭素濃度は、現在よりもはるかに高かったと考えられ、現在の濃度に減少したのは、岩石及び土壌の鉱物の風化と生物の光合成の作用である。

Dメタンは、堆積物中や湿地などの還元的(嫌気的)環境において、メタン生成菌の光合成によって生産される。



W−32 窒素循環に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。


@硝酸呼吸バクテリアは、酸化的な環境において脱膣反応により硝酸イオンを還元し、亜酸化窒素及び窒素ガスを生成する。

A雷による放電や、化石燃料やバイオマスの燃焼過程による窒素酸化物の生成は、非生物的な窒素固定プロセスとして重要である。

B化学合成物は、脱膣反応によって得られたエネルギーを利用して、二酸化炭素から有機物を合成する。

Cアンモニアの亜硝酸への酸化及び窒素分子の硝酸イオンへの酸化は、代表的な土壌中のバクテリアによる硝化反応である。

D窒素固定細菌や藍藻は、アンモニアからアミノ酸を合成し、窒素固定を行う。



W−33 地球の水循環に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


@大気中の水蒸気の平均滞留時間は、おおよそ8日である。

A地球上に存在する水のうち淡水は約2.5%である。

B地表面の浸透能力を超えなくても降雨の一部が地表流として流下する、という地表面流発生機構をホートン地表流と呼ぶ。

C水面あるいは裸地面からの水の気化を蒸発、植生の生理活動を通じた水の気化を蒸散と呼び、両者を合わせて蒸発散と呼ぶ。

D緯度帯平均の降水量と蒸発散量の差(降水量−蒸発散量)は、赤道付近で最大となる。



W−34 地球大気に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。


@地衡風は、気圧傾度力とコリオリ力がつり合うことにより、等圧線に沿って吹く仮想的な風である。

A大気最下層の地表面から約1kmまでの乱流が支配的な層を、大気境界層と呼ぶ。

B海陸風は、海陸の温度差によって生じる、顕著な日変化を伴う局地風系である。

Cエルニーニョ/南方振動(ENSO)の南方振動とは、熱帯太平洋における海面気圧が数十年規模の東西振動を繰り返す現象である。

D偏西風帯の波動のうち、最も長い1万km以上の波長を持つ波を、ロスビー波あるいはぷらねたりー波と呼ぶ。



W−35 水素及び酸素の同位体に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。


@水素及び酸素の同位体のδ値は、それぞれの同位体比の標準試料からの千分率偏差であり、標準資料としては標準平均海水などを用いる。

A天然水中に含まれている各種同位体を用いて、土壌水、地下水、河川流出水などの滞留時間の推定が可能である。

B降水、河川水、湖沼水、地下水などのδD値やδ18O値は、水の蒸発−凝固課程の同位体分別の結果、大きく変動する。

C1952年以降の核実験により降水のトリチウム濃度が大きく増加したことを利用して、トリチウム濃度の観測から地下水の年代測定が可能である。

D2つの酸素同位体比、δ18O値とδ17O値の間の関係を天水線と呼ぶ。



正解
問題 正解 問題 正解 問題 正解 問題 正解 問題 正解 問題 正解 問題 正解
1 4 6 3 11 5 16 5 21 3 26 4 31 4
2 1 7 5 12 4 17 4 22 4 27 4 32 4
3 3 8 4 13 5 18 2 23 3 28 5 33 4
4 2 9 1 14 5 19 3 24 3 29 1 34 5
5 4 10 4 15 3 20 5 25 5 30 3 35 3