平成18年度技術士第二次試験問題(応用理学部門)
 ●全選択科目・全試験問題●
提供:YAM2さん

各部門の部屋Topへ
第二次試験過去問題Topへ


応用理学一般 物理及び化学
  経験論文
択一問題 専門問題
地球物理及び地球化学
記述問題 経験論文
専門問題
地質
経験論文
専門問題



択一問題
 2-1 次の20問題のうち15問題を選んで解答せよ(解答欄に1つだけマークすること)。

第二次試験過去問題Topへ


2-1-1 次のa)〜 i)の中に電磁波でないものはいくつ含まれるか。(1) 〜(5) のうちから選べ。

a)X線    b)a線     c)β線     d)y線    e)赤外線
f)超音波   g)マイクロ波  h)レーザー光  i)超短波
(1) 2    (2) 3    (3) 4    (4) 5    (5) 6

正解は2

2-1-2 次の物質−特性の組合せのうち,不適切な関係のものを選べ。

(1) コバルト(Co) − 強磁性
(2) 酸化亜鉛(ZnO) − N型半導体
(3) 二酸化チタン<Ti0
2) − 高イオン伝導性
(4) 炭化ケイ素(a-SiC) − 高硬度
(5) チタン酸バリウム(BaTiO
3) − 強誘電体


正解は3

2-1-3 電極面積S,電極間隔dの平行板コンデンサーの両極間に,起電カドの電池が接続してある。これに関する次の記述のうち,正しくないものを選べ。

(1) dを2倍にするとコンデンサーに蓄えられるエネルギーは1/2倍になる。
(2) dを2倍にするとコンデンサーに蓄えられる電気量は1/2倍になる。
(3) Vを2倍にするとコンデンサーに蓄えられるエネルギーは4倍になる。
(4) Vを2倍にするとコンデンサーに蓄えられる電気量は4倍になる。
(5) Sを2倍にするとコンデンサーに蓄えられるエネルギーは2倍になる。


正解は4

2-1-4 次のプラスチックのうち,機械部品等に用いられる高機能のエンジニアリングプラスチック(エンプラ)として不適切なものはどれか。

(1) ナイロン
(2) ポリスチレン
(3) ポリアセタール
(4) ポリカーボネート
(5) ポリブチレンテレフタレート


正解は2

2-1-5 液体ヘリウムの沸点(4.2K)近傍の液体および気体の温度変化を計測するための次の温度計の中で,最も適したものはどれか。

(1) 水銀温度計
(2) 熱電対温度計
(3) サーミスタ温度計
(4) 放射温度計
(5) 白金コバルト温度計


正解は5

2-1-6 炭素材料に関する次の記述のうち,不適切なものはどれか。

(1) 高弾性で高強度な炭素繊維は,有機高分子繊維を不活性気体中で熱処理して得られる。
(2) フラーレンは,60個以上の炭素原子が球状に結合した炭素化合物である。
(3) 木材や石炭の乾留などで得られる活性炭は,比表面積が大きく優れた吸着特性を示す。
(4) グラファイトは層状構造をしており,異方性の高い熱伝導率や弾性率などを示す。
(5) 炭素材料は,いずれも高い電気伝導性を示す。


正解は5

2-1-7 下図は,プレートの沈み込みに伴う地殻変動によって生じる標高の時間変化を示している。この場所では巨大地震が等時間間隔で繰り返し発生し,地震時に1m隆起する。一方,地震と地震の間に6mm/年の速さで沈降することが水準測量で計測されている。また,地形学的な調査で求めた1万年あたりの平均的な隆起量は40mである。地震発生の時間間隔は何年か。次のうち,最も近いものを選べ。

(1) 40年
(2) 100年
(3) 167年
(4) 250年
(5) 500年


正解は2

2-1-8 地震波の性質に関する次の記述のうち,不適切なものはどれか。

(1) P波は縦波である。
(2) P波は体積変化を伴う疎密波である。
(3) S波はせん断波である。
(4) S波の振動方向と進行方向は平行である。
(5) S波は液体中を伝わらない。

正解は4

2-1-9 海水及び純水に関する次の記述のうち,不適切なものはどれか。

(1) 4℃の純水は2℃の純水より密度が大きい。
(2) 塩分3.5%で水温4℃の海水は,同じ塩分で2での海水より密度が小さい。
(3) 塩分3.5%の海水の凍る温度は純水の凍る温度より低い。
(4) 密度の等しい2種類の海水を混ぜると,密度が大きくなることがある。
(5) 塩分3.5%の海水の凍る温度は密度を最大にする温度より低い。


正解は5

2-1-10 月の赤緯が十分大きいとき,平衡潮汐論で得られる潮汐の特徴に関する次の記述のうち,適切なものはどれか。

(1) 高緯度では,日周潮の振幅が半日周潮の振幅より大きい。
(2) 低緯度では,日周潮の振幅が半日周潮の振幅より大きい。
(3) 高緯度では,半日周潮の振幅が日周潮の振幅より大きい。
(4) 高緯度でも低緯度でも,日周潮の振幅が半日周潮の振幅より大きい。
(5) 高緯度でも低緯度でも,半日周潮の振幅が日周潮の振幅より大きい。


正解は1

2-1-11 大気に関する次の記述のうち,適切なものはどれか。

(1) オゾン層の破壊は,主に二酸化炭素濃度の増加によって引き起こされている。
(2) 地球誕生時以降,二酸化炭素濃度は増加傾向にある。
(3) 現在の大気の主成分は酸素と二酸化炭素である。
(4) 水蒸気には温室効果がある。
(5) 大気に放出されたフロンは地上に届く紫外線量に影響を与えるが,温室効果はない。


正解は4

2-1-12 熱水溶液中に塩化物として溶存している金属イオンは,硫化水素と反応して硫化物として沈殿する。次の現象のうち,この反応を促進させる要因として不適切なものはどれか。

(1) 硫酸イオンの還元
(2) pHの低下
(3) 沸騰による酸性ガスの散逸
(4) 塩化物イオン濃度の低下
(5) 温度の低下


正解は2

2-1-13 外洋海水中の溶存成分の中で,生物体(プランクトン)に取り込まれることにより,表層で濃度が低下するものを栄養塩型元素という。次の元素のうち,栄養塩型元素として不適切なものはどれか。

(1) リン(P)
(2) 窒素(N)
(3) 鉄(Fe)
(4) アルミニウム(Al)
(5) ケイ素(Si)


正解は4

2-1-14 トンネル掘削により強大な土圧が作用し,内空断面が大幅に縮小するような地山を膨張性地山と呼んでいる。次のうち,土被り厚が100mを超える地点で膨張性を示す可能性が最も低い地質条件はどれか。

(1) 新第三紀の泥岩・凝灰岩
(2) 片麻岩
(3) 破砕帯
(4) 温泉余土
(5) 蛇紋岩


正解は2

2-1-15 次のうち,コンクリート骨材に有害な鉱物に該当しないものはどれか。

(1) モンモリロナイト
(2) オパール(蛋白石)
(3) ローモンタイト(濁沸石)
(4) 黄鉄鉱
(5) サニディン(高温型カリ長石)


正解は5

2-1-16 岩盤掘削や土地造成のための地質調査において用いられる,土量変化率(ほぐし度:L=ほぐした土量/地山の土量,締め固め度:C=締め固めた土量/地山の土量)に関する次の記述のうち,不適切なものはどれか。

(1) 硬質岩は,Lの値は一般的に大きい。
(2) 亀裂性に富む岩盤や風化が進んだ岩盤ほどCの値は小さい。
(3) 軟岩・風化岩ではCの値は1.4〜1.7程度である。
(4) 砂質土や粘性土ではCの値は0.85〜1程度である。
(5) 軟岩より粘性土の方がL/Cは概ね大きい。


正解は3

2-1-17 自然斜面や掘削法面の安定対策などの斜面防災に関する次の記述のうち,不適切なものはどれか。

(1) 自然斜面の小規模崩壊は土質物性に支配されることが多く,大規模崩壊は地質構造に支配されることが多い。
(2) 等高線の乱れや小刻みな出入りのある斜面は斜面安定上の要注意箇所である。
(3) 長大法面には,崩壊には至らない斜面の小さい変状が起こることがある。
(4) 地すべりの抑止抗は受動領域で十分背面土圧の期待できる位置に設置すべきである。
(5) アンカー工の機能には支圧効果はあるが,すべり土塊の滑動開始とともにすべり方向の引張り力で抵抗する待ち受け効果はない。


正解は5

2-1-18 地熱井掘進時に,坑井内で発生した逸泥(循環泥水が坑井内より坑井外へ逸循環(lost circulation)し,正常な循環が行われない現象)の位置を確認するための調査として,次のうち不適切なものはどれか。

(1) キャリパー検層(孔径計測)
(2) 温度検層
(3) 自然電位検層
(4) 流量検層
(5) 音波検層


正解は3

2-1-19 石油・天然ガス資源探査に関する次の用語のうち,反射法地震探査におけるデータ取得やデータ処理に用いられないものはどれか。

(1) VSP (Vertical Seismic Profiling)
(2) CMP(Common Mid Point)
(3) OIP(Oil In Place)
(4) NMO (Normal Move out)
(5) DMO (Dip Move Out)


正解は3

2-1-20 土壌汚染対策法施行規則の規定に基づく次の土壌溶出量調査に係る測定方法のうち,第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)の土壌溶出世測定方法として定められていないものはどれか。

(1) パージ・トラップーガスクロマトグラフ質量分析法
(2) 水素炎イオン化検出器(FID)を用いたパージ・トラップーガスクロマトグラフ法
(3) 電子捕獲検出器(ECD)を用いたパージ・トラップーガスクロマトグラフ法
(4) ヘッドスペースーガスクロマトグラフ質量分析法
(5) 光イオン化検出器(PID)を用いたヘッドスペースーガスクロマトグラフ法

正解は5
戻る

記述問題

2-2 次の12項目の中から3項目を選び,それぞれの項目について定義及び内容について説明し,次に,応用理学部門の技術士の立場から考えるところを述べよ。(青色の答案用紙を使用し,項目ごとに用紙を替えて解答項目番号と項目名を明記し,それぞれ1枚以内にまとめよ。)

 (1)高分子凝集剤
 (2)光触媒
 (3)学習制御
 (4)PCA(主成分分析)
 (5)深層循環
 (6)温室効果
 (7)地磁気の逆転
 (8)アスペリティ
 (9)シーケンス層序学
 (10)バイオレメディエーション
 (11)ASTER(Advanced Spaceborne Thermal Emission Reflection Radiometer)センサ
 (12)ヒートアイランド

戻る
第二次試験過去問題Topへ

物理及び化学

経験論文

1-1 次の問題について解答せよ。(答案用紙6枚以内にまとめよ。)

  あなたの「専門とする事項」について,あなたまたはあなたのグループが中心になって実際に行った業務の中から,技術士としてふさわしいと思われる業務を1つ選び,次の事項に分けて記述せよ。
(1)技術的内容と達成目標
(2)あなたが果たした技術上の役割
(3)その業務が技術士としてふさわしいと思われる理由
(4)自己(グループ)評価
(5)反省と今後の課題

専門問題

1-2 次の12問題のうち2問題を選んで解答せよ。ただし,2問題のうち1-2-1及び1-2-2から1問題,1-2-3以下から1問題を選ぶこと。(緑色の答案用紙を使用し,問題ごとに用紙を替えて解答問題番号を明記し,それぞれ3枚以内にまとめよ。)

1-2-1 原子力発電の原理を簡単に説明せよ。また,今日の社会において原子力発電がもつ意義と問題点について論ぜよ。

1-2-2 携帯電話に使われている先端デバイスを2つ選んで,それぞれに利用されている材料とその機能について説明し,開発経緯と将来について知るところを述べよ。

1-2-3 材料や構造物の内部にある欠陥を探知する代表的な非破壊検査手段として,放射線を用いる方法と超音波を用いる方法がある。それぞれその原理を説明し,両者を対比させながらその特徴を述べよ。

1-2-4 通信用光ファイバの構造と特性について知るところを述べよ。

1-2-5 インパルス応答(Impulse Response)とはどのようなものか。さらにこの解析方法の具体的な応用対象を例示し,それらを適用する際に対象に課せられる条件,応用上の問題点と技術的課題について論ぜよ。

1-2-6 高分子材料の表面改質法について,処理法ごとに整理してその原理と特徴を述べよ。

1-2-7 生体計測における超音波計測とはどのようなものか。さらにその原理と解析方法,並びに今後の応用の高度化や拡大に向けた技術的課題について論ぜよ。

1-2-8 イオン交換膜について,原理,構造,及びその応用について知るところを記せ。

1-2-9 充分に大きな熱容量をもつ2つの金属ブロックの間に,図1のように面積S,厚さdの板を挟み,左のブロックの温度をT0,右のブロックの温度をT1(>T0)に保った。板の熱伝導率をσ〔Wm-1K-1〕とし,全ての接触界面は熱流に対して理想的に接触しているとして以下の問いに答えよ。
  1. 板を通して流れる熱流Q〔W〕を求めよ。
  2. 図2のように板と右のブロックの間に厚さがd*の板をもう1枚挟んだ。これらの板中の温度分布はどのようになるか。 2枚目の板の熱伝導率をσxとし,a)σ>σx,b)σ=σx,c)σ<σxの3つの場合について,それぞれその概略を図3のような座標に図示せよ。
  3. この装置を用いて2枚日の板の熱伝導率を測定するため,2枚の板の間に非常に薄い温度センサーをはさんで接触面の温度石を測れるようにした。d=5mm,d*=10mm,またσは既知で80Wm-1K-1である。今T0=20℃,T1= 60℃としたときTx=40℃であった。σxを求めよ。
1-2-10 可視から紫外領域の光を吸収して励起した有機化合物の緩和過程について,知るところを整理して述べよ。

1-2-11 JT (Joule-Thomson)冷凍機とはどのようなものか。さらにこの冷凍機の具体的な応用対象を例示し,それらを適用する際に対象に牒せられる条件,応用上の利点と問題点について論ぜよ。

1-2-12 リチウム電池の動作原理を簡潔に説明し,電解質や電極材料の課題について述べよ。
戻る
第二次試験過去問題Topへ

地球物理及び地球化学

経験論文

1-1 次の2問題について解答せよ。(問題ごとに答案用紙を替えて解答問題番号を明記し,1-1-1については5枚以内,1-1-52については1枚以内にまとめよ。)

1-1-1 あなたの「専門とする事項」について,あなたが実際に行った業務のうちから技術士としてふさわしいと思われる仕事を1つ選び,次の項目に分けて述べよ。
 (1)仕事の概要とあなたが果たした役割
 (2)その仕事が技術士としてふさわしいと思われる理由
 (3)その仕事の問題点と,その問題点に対してあなたがとった対処の方法及び工夫
 (4)その仕事全体について現在の技術水準からみた評価及び反省点

1-1-2 近年,科学技術の高度化と専門化が進んでいる中で,技術士は,科学技術と国民のつなぎ役として技術の説明責任を担う重要な立場にある。あなたの専門分野における技術の説明責任に関する具体的な事例を挙げてあなたの考えを述べよ。

専門問題

1-2 次の15問題のうち,Aグループから1問題,Bグループから2問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し,問題ごとに用紙を替えて解答問題番号を明記し,それぞれ2枚以内にまとめよ。)

(Aグループ)
1-2-1 野外や実験室である計測を行ったとき,その計測データに含まれる誤差について知るところを述べよ。

1-2-2 電子計算機の性能向上が,あなたの専門分野において飛躍的な進歩をもたらしたと考えられる具体的事例を1つ挙げて,その概要と今後の発展の可能性について述べよ。

1-2-3 道路,ダム,飛行場などの建設事業計画には環境影響評価の結果が反映されなければならない。具体的な建設事業において,考慮すべき「予測・評価項目」を3つ挙げ,それぞれの項目について環境影響評価の方法と評価の際の留意事項について述べよ。

(Bグループ)
1-2-4 天然放射性核種の放射壊変にもとづく年代測定が成り立つ要件を3つ述べよ。

1-2-5 地球表層におけるヒ素(As)の地球化学的挙動について知るところを述べよ。

1-2-6 水の酸素と水素の同位体比を使った環境解析の原理・方法,問題点,応用例について知るところを述べよ。

1-2-7 日本列島の地下でマグマができやすい理由とそのマグマの特性を説明せよ。

1-2-8 三陸沿岸に位置する内湾は,20〜30分程度の固有振動周期を持っている。水位変動を観測してこの固有振動周期を推定したい。観測手法,データ解析手法について記述せよ。

1-2-9 海洋における水の波のスペクトルについて概略の周波数帯にわけ,波の名称,エネルギー源,復元力について記述せよ。

1-2-10 天気予報には誤差がつきものである。天気予報に誤差が含まれる原因と,誤差を考慮した天気予報の有効な利用方法について述べよ。

1-2-11 地球科学分野の技術や研究の向上には過去の観測データ等が必須であり,計算機利用に適したデータベース化とその共有が必要である。このようなデータベースの例を挙げ,その内容,共有化の現状,特筆すべき利用成果例を述べよ。

1-2-12 海洋の測深技術の変遷,及び最新の技術がもたらした知見について述べよ。

1-2-13 人工衛星アルチメトリーによって地球楕円体からの海面高を求める原理を述べよ。また,アルチメーターによる測定値に対して行わなければならない補正の種類を3つ以上列挙せよ。

1-2-14 世界の地震活動の分布は地域的に偏っている。どのような場所に地震が多く発生しているか,またその理由について論ぜよ。

1-2-15 地心直交座標系とは何か,また,その緯度・経度との関係について,それぞれ述べよ。
戻る
第二次試験過去問題Topへ

地質

経験論文

1-1 次の2問題について解答せよ。(問題ごとに用紙を変えて解答問題番号を明記し,1-1-1は答案用紙4枚以内,1-1-2は2枚以内にまとめよ。)

1-1-1 あなたの「専門とする事項」において,あなたが中心となって行った業務の中から,技術士として最もふさわしいと思われる技術課題を1つ選び,次の事項に分けて記述せよ。
  (1)課題名
  (2)技術士としてふさわしい課題と思う理由(簡潔に)
  (3)業務の概要とあなたの技術上の役割
  (4)技術的成果(あなたの寄与,貢献度が分かるように)
  (5)現時点に於ける評価と今後の改善点

1-1-2 あなたの専門とする分野において,公共の安全,環境の保全など公益確保のあり方について社会的背景を踏まえてあなたの考えを述べよ。

専門問題

1-2 次の11問題の中の1-2-1〜1-2-3から1問題,1-2-4〜1-2-11から2問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し,問題ごとに用紙を変えて解答問題番号を明記し,それぞれ答案用紙2枚以内にまとめよ。)

1-2-1 応用地質の技術業務として,中・古生代の堆積岩からなる2 km2の範囲を縮尺1/5000で地質踏査するとき,効率的で的確な調査を行うための,現地での調査における留意点について述べよ。

1-2-2 生痕化石の地質解析への利用方法とその問題点について述べよ。

1-2-3 掘削工事において,岩盤や地下水の挙動を予測するために一般的に用いられる数値解析手法を1つ挙げ,必要となる主な入力物性値の取得方法およびその適用に関する問題点を述べよ。

1-2-4 硬岩〜軟岩地山でのトンネル掘削中に発生する切羽等の崩壊現象について,主な原因となり得る岩石・岩盤の割れ目について崩壊との関係を述べるとともに事前の調査法を記述せよ。

1-2-5 地質構造が下流に45度程度で傾斜する泥質岩を主体とするダムサイトにおいて,ダム本体掘削中に河床部のダム軸直下流で,珪質岩とされていたレンズ状岩体中に調査時点では想定されていなかった石灰質岩石の溶食穴が発見された。今後の調査手法,留意点及び基礎処理の設計・施工に対する提案について述べよ。なお,計画ダムは堤高50mの重力式コンクリートダムとする。

1-2-6 あなたの専門とする分野において,活断層調査について活断層の性状や活動性を評価するうえでのパラメータを挙げ,それぞれ調査方法と課題について述べよ。

1-2-7 亀裂性岩盤からなる長大斜面(法高100m)の掘削工事における情報化施工を行うにあたって,法面観察の留意点について述べるとともに,適用が考えられる計測方法を2つ挙げ,それぞれの特徴と管理基準値の考え方について述べよ。

1-2-8 国が定める環境基準について述べた後で,水質に関する環境基準項目とその基準値を2つ挙げ,どのような場合に基準値を上回るか示し,環境を回復する手法について述べよ。

1-2-9 利用可能な資源としての重要な要素を3つ挙げ,それを満たさないために現状では燃料資源とは言えないものを1つ挙げて,その分有形態や特徴,将来の展望などについて述べよ。

1-2-10 地震探査から得られるDHI (Direct Hydrocarbon Indicator)に関する新旧の手法について述べよ。

1-2-11 昭和40年代より営業を続ける古い給油所の隣接地にある井戸の地下水より油臭・油膜が検出された。油汚染原因者として指摘を受けた給油所の所有者が,どのような調査や対策を行えばよいかを述べよ。
戻る
第二次試験過去問題Topへ