平成8〜15年度技術士第二次試験問題(森林部門)
 ●森林土木・林産
提供:林業技術者さん

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選択科目 経験問題

選択科目 専門問題(森林土木)


選択科目 専門問題(林産)

必須科目 森林一般

森林部門 選択科目 経験問題

(平成8年度出題)
T−1 次の問題について解答せよ。(解答項目番号を明記し、全体を答案用紙5枚以内にまとめよ。)

(1) あなたが受験申込書に記入した「専門とする事項」について、あなたが技術的責任者として実際に行った仕事の内容を年次を追って略記せよ。
(2) (1)に記述した仕事のうち、技術者として特に成果を挙げたもの1つについて説明し、かつ残された問題点とその解決策を述べよ。


(平成9年度出題)
T−1 次の問題について解答せよ。(解答項目番号を明記し、全体を答案用紙5枚以内にまとめよ。)

(1) あなたが受験申込書に記入した「専門とする事項」について、あなたが技術的責任者として実際に行った仕事の内容について、主なもの3つを年次を追って略記せよ。
(2) (1)に記述した仕事のうち、めざましい成果を挙げたもの2つについて説明し、現在の技術水準において評価せよ。


(平成10年度出題)
T−1 次の問題について解答せよ。(解答項目番号を明記し、全体を答案用紙5枚以内にまとめよ。)

(1) あなたが受験申込書に記入した「専門とする事項」について、あなたが技術的責任者として実際に行った仕事の内容について、主なもの3つを年次を追って略記せよ。
(2) (1)に記述した仕事のうち、あなたが特に技術的に能力を発揮したもの2つについて、現在の技術水準において評価するとともに技術開発の展望について述べよ。


(平成11年度出題)
T−1 次の問題について解答せよ。(解答項目番号を明記し、全体を答案用紙5枚以内にまとめよ。)

(1) あなたが受験申込書に記入した「専門とする事項」に関して、あなたが技術的責任者として実際に行った仕事の内容について、主なもの数件について年次を追って略記せよ。(答案用紙1枚程度にまとめよ。)
(2) (1)に略記した仕事のうち、あなたが特に技術的に能力を発揮したもの2件について、技術上の問題点とその解決策を詳術するとともに、現在の技術水準において評価し、今後の技術開発の見通しについて述べよ。


(平成12年度出題)
T−1 次の問題について解答せよ。(解答項目番号を明記し、全体を答案用紙5枚以内にまとめよ。)

(1) あなたが受験申込書に記入した「専門とする事項」に関して、あなたが技術的責任者として実際に行った仕事の内容について、主なもの5件を年次を追って略記せよ。(答案用紙1枚程度にまとめよ。)
(2) (1)に記述した仕事のうち2件について、それぞれ技術上の問題点と解決方法を詳しく述べるとともに、その中であなたが果たした役割とその問題の今後の展開方法を技術に絞って論述せよ。


(平成13年度出題)
T−1 次の問題について解答せよ。(解答項目番号を明記し、全体を答案用紙5枚以内にまとめよ。)

(1) あなたが受験申込書に記入した「専門とする事項」について、あなたが技術的責任者として実際に行った仕事のうち主なもの5件について年次順にその内容を簡単に述べよ。(答案用紙1枚以内にまとめよ。)
(2) (1)に記載した仕事のうち、あなたが特に技術的に能力を発揮したもの2件について、現在の技術水準で分析・評価するとともに、その技術開発の展望について述べよ。(1件ごとに答案用紙2枚以内にまとめよ。)


(平成14年度出題)
T−1 次の問題について解答せよ。(解答項目番号を明記し、全体を答案用紙5枚以内にまとめよ。)

(1) あなたが受験申込書に記入した「専門とする事項」に関して、あなたが技術的責任者として実際に行った仕事の内容について、主なもの5件を取り上げ年次を追って略記せよ。(答案用紙1枚にまとめよ。)
(2) (1)に記述した仕事のうち2件について、それぞれ技術上の問題点と解決方法を詳しく述べるとともに、その中であなたが果たした役割と今後の展開方法を技術面に絞って論述せよ。(1件ごとに答案用紙2枚以内にまとめよ。)


(平成15年度出題)
T−1 次の問題について解答せよ。(解答項目番号を明記し、全体を答案用紙6枚以内にまとめよ。)

(1) あなたが受験申込書に記入した「専門とする事項」に関して、あなたがに実際に行った技術的責任者としての仕事のうち、最近の主なものを5件取り上げ、年次順にその内容を簡潔に述べよ。(答案用紙2枚以内にまとめよ。)
(2) (1)に記述した仕事のうち2件について、それぞれ技術上の重要なポイントと、解決したあるいは解決すべき問題点とを詳しく述べるとともに、その中であなたが果たした役割と今後の展望を技術に絞って論述せよ。(1件ごとに答案用紙2枚以内にまとめよ。)

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森林部門 選択科目 専門問題(森林土木)

(平成8年度出題)
T−2 次の3問題のうち2問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し、問題ご とに用紙を替えて解答問題番号を明記し、それぞれ3枚以内にまとめよ。)

 T−2−1 森林の公益的機能の高度発揮のために、森林土木技術が果たすべき役割について考えるところを述べよ。

 T−2−2 厳しい日本林業を巡る現状において、山村の地域振興・活性化に向けて、森林土木技術が果たすべき課題とその展望について考えを述べよ。

 T−2−3 良好な生活環境や自然環境の保全・形成を図るために、森林土木技術が担うべき重点課題を挙げ、それについて今後の推進方向を論述せよ。


(平成9年度出題)
T−2 次の3問題のうち2問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し、解答問 題番号を明記し、それぞれ3枚以内にまとめよ。)

 T−2−1 森林の国土保全機能の高度発揮に向けて、森林土木技術が果たすべき役割について考えるところを述べよ。

 T−2−2 自然環境の保全が強く求められる中で、森林土木技術のあり方について、その技術的課題と展望について考えるところを述べよ。

 T−2−3 日本林業の低迷が続く中、林業振興、山村活性化のために、改良・開発すべき森林土木技術について見解を述べよ。


(平成10年度出題)
T−2 次の3問題のうち2問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し、問題ごとに用紙を替えて解答問題番号を明記し、それぞれ3枚以内にまとめよ。)

 T−2−1 森林の水土保全機能の維持・向上のために森林土木技術が果たすべき役割について述べよ。

 T−2−2 自然環境の保全が強く求められている中で、森林土木技術のあり方について述べよ。

 T−2−3 林業振興・山村活性化に貢献し得る森林土木技術についての見解を述べよ。


(平成11年度出題)
T−2 次の3問題のうち2問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し、問題ごとに用紙を替えて解答問題番号を明記し、それぞれ3枚以内にまとめよ。)

 T−2−1 森林の公益的機能向上のために、森林土木技術が果たすべき役割について述べよ。

 T−2−2 最近における森林土木技術の動向について、2〜3例挙げて説明し、その得失及び今後の展望を述べよ。

 T−2−3 世界的な木材生産動向を見据え、日本のおける森林に今後適用すべき森林土木技術について述べよ。


(平成12年度出題)
T−2 次の3問題のうち2問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し、問題ごとに用紙を替えて解答問題番号を明記し、それぞれ3枚以内にまとめよ。)

 T−2−1 林業の経済基盤強化に役立つ森林土木技術のあり方について考えを述べよ。

 T−2−2 土砂災害防止対策技術をハード、ソフト両面について述べよ。

 T−2−3 森林の環境保全機能の重要性が確認されている現在、土木事業を森林内で行う場合に自然環境の保全についてどのような技術的配慮が必要であるか、あなたの考えを述べよ。


(平成13年度出題)
T−2 次の3問題のうち2問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し、問題ごとに用紙を替えて解答問題番号を明記し、それぞれ5枚以内にまとめよ。)

 T−2−1 持続可能な森林管理・経営に向けて、森林土木技術の果たす役割及びあり方について述べよ。

 T−2−2 山地における土砂災害を1つ挙げ、その防止対策技術のあり方をハード、ソフト両面から述べよ。

 T−2−3 渓畔林の保全に配慮した治山工事を実行するに当たって、計画及び施工の両面からの留意点を述べよ。


(平成14年度出題)
T−2 次の3問題のうち2問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し、問題ごとに用紙を替えて解答問題番号を明記し、それぞれ5枚以内にまとめよ。)

 T−2−1 森林・林業基本法の制定を受けて策定された森林・林業基本計画に沿って、森林を重視すべき機能に応じた森林区分ごとの森林整備のあり方について考えを述べよ。

 T−2−2 林業の振興や地域の資源開発のために、森林土木技術が果たす役割について述べよ。

 T−2−3 自然環境の保全がさけばれている現在、森林土木技術がどのような役割を果たすべきであるか、考えを述べよ。


(平成15年度出題)
T−2 次の3問題のうち2問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し、問題ごとに用紙を替えて解答問題番号を明記し、それぞれ3枚以内にまとめよ。)

 T−2−1 森林・林業基本計画における路網整備の意義と森林管理に果たす役割について述べよ。

 T−2−2 日本の林業は現在厳しい状況に置かれているが、山村における林業の振興や地域の活性化のために森林土木技術が果たす役割について述べよ。

 T−2−3 最近多発する流水災害の発生原因と予防・被害軽減対策について森林整備の観点から述べよ。

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森林部門 選択科目 専門問題(林産)

(平成8年度出題)
T−2 次の2問題のうち1問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し、解答問題番号を明記し、6枚以内にまとめよ。)

 T−2−1 キノコをはじめとした特用林産物の安定供給体制の整備を図るための方策について述べよ。

 T−2−2 国産針葉樹材の抱えている問題点について概説し、国産針葉樹材の利用促進のために、実施すべき技術的対策と今後の展望について述べよ。


(平成9年度出題)
T−2 次の2問題のうち1問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し、解答問題番号を明記し、6枚以内にまとめよ。)

 T−2−1 スギ造林木について利用面からみた材質の特徴を概説し、今後の利用拡大を図るために必要と思われる技術的対策について提言せよ。

 T−2−2 特用林産物等地域資源を活かした山村の活性化についての問題点とその対策について述べよ。


(平成10年度出題)
T−2 次の2問題のうち1問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し、解答問題番号を明記し、6枚以内にまとめよ。)

 T−2−1 国産人工林針葉樹材を利用するうえでの問題点について概説し、利用拡大のために必要な技術的方策を述べよ。

 T−2−2 我が国における主要な特用林産物について、その種類別に生産の現況と問題点を概説し、山村振興の観点から今後の技術的展望について見解を述べよ。


(平成11年度出題)
T−2 次の4問題のうち2問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し、問題ごとに用紙を替えて解答問題番号を明記し、それぞれ3枚以内にまとめよ。)

 T−2−1 木材の住宅建築材料としての特徴を述べ、今後需要を拡大するために必要と思われる技術的対策について述べよ。

 T−2−2 木材工業の現状と問題点を概説し、2業種(製材業、合板工業、集積材工業、パーティクルボード工業、木材防腐工業など)を取り上げ、今後の技術的課題とその対応策について述べよ。

 T−2−3 主な特用林産物を5種類挙げ、そのうち3種類について、生産の現況と問題点を概説し、今後の技術的方策について述べよ。

 T−2−4 特用林産物の林業経営にもたらす意義と今後の展開方策について述べよ。


(平成12年度出題)
T−2 次の4問題のうち2問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し、問題ごとに用紙を替えて解答問題番号を明記し、それぞれ3枚以内にまとめよ。)

 T−2−1 木材利用が地球温暖化防止に果たす役割及びその役割を増進させるための技術的課題について述べよ。

 T−2−2 日本における木材需給の現状及び木材利用を取り巻く状況を概説し、木材利用推進のための技術的課題について述べよ。

 T−2−3 主要な特用林産物を7種類挙げ、そのうち3種類について主要産地、生産動向と問題点を概説し、今後の技術的方策について述べよ。

 T−2−4 特用林産物により地域の活性化に取り組んでいる具体例を示し、今後の展開方策について技術的観点を中心に述べよ。


(平成13年度出題)
T−2 次の4問題のうち2問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し、問題ごとに用紙を替えて解答問題番号を明記し、それぞれ5枚以内にまとめよ。)

 T−2−1 日本の森林の持続的経営を図るためには特に人工林の積極的な利用を図り、人工林を継続することが必要と思われるが、国産材の自給率は20%を切っている。国産材の自給率を上げるための技術的課題について述べよ。

 T−2−2 戦後の住宅不足解消のためにいわゆる「工業化住宅」の推進が行われた。このことが日本の林業・木材工業に与えた影響を考察し、今後の技術的展望を述べよ。

 T−2−3 林業・木材産業の活性化及び山村の進行にIT(Information Technology)を役立てる可能性について述べよ。

 T−2−4 有用な樹木成分について5例挙げ、それぞれの特徴及び用途について50字程度に簡単に記載し、そのうち2例についてはその抽出法と用途及び効果を述べよ。
 

(平成14年度出題)
T−2 次の3問題のうち2問題を選んで解答せよ。(緑色の答案用紙を使用し、問題ごとに用紙を替えて解答問題番号を明記し、それぞれ5枚以内にまとめよ。)

 T−2−1 日本の製材工場は木材製品の輸入等により昭和49年度以降毎年その数が減少し続けているが、これを活性化させ生産量を増加させるための方策について述べよ。

 T−2−2 地球温暖化防止のため木質バイオマスのエネルギー利用方法が各種検討されているが、その中から2つの方法を選び、原料供給を含めて見通しと問題点を述べよ。

 T−2−3 地球循環型社会の形成における木材、木材産業及び特用林産の意義やあり方について、2つ以上の事例を挙げて述べよ。


(平成15年度出題)
  受験者がいなかったため問題は作成されませんでした。

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森林部門 必須科目 森林一般択一・記述

(平成8年度出題)
 次の9項目のうち4項目を選んで解答せよ。(茶色の答案用紙を使用し、項目ごとに用紙を替えて解答項目番号と項目名を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。)

 (1) 森林と海
 (2) 長伐期施業を行うための要件 
 (3) スギ花粉症対策
 (4) 環境にやさしい森林土木工法
 (5) 緑のダム
 (6) 高性能機械化に対応した路網整備
 (7) キノコ菌床栽培の問題点
 (8) 構造用大断面集成材の接合法
 (9) 新機能性木質系内装材


(平成9年度)
 次の10項目のうち4項目を選んで解答せよ。(茶色の答案用紙を使用し、項目ごとに用紙を替えて解答項目番号と項目名を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。)

 (1) ワイルドライフマネージメントと林業
 (2) 針広混交林施業とその可能性
 (3) 持続可能な森林経営のための基準・指標
 (4) きのこを利用した環境修復技術
 (5) 木質系ボードの構造的利用拡大
 (6) 在来軸組構法の耐震性向上技術
 (7) 森林と貯水機能
 (8) 土石流とその対策
 (9) 森林施業と林道密度
 (10) 森林と炭素のソース・シンクと地球温暖化


(平成10年度出題)
 次の10項目のうち4項目を選んで解答せよ。(茶色の答案用紙を使用し、項目ごとに用紙を替えて解答項目番号と項目名を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。)

 (1) 森林の流域管理システム
 (2) 森林・木材の炭素貯留機能
 (3) 森林の水源涵養機能
 (4) 森林の教育・文化的機能
 (5) 木材の多段階利用
 (6) 構造用集成材の特徴と性能
 (7) 木質材料からのホルムアルデヒドの放散
 (8) 森林の土砂災害防止機能
 (9) 林道の路網計画
 (10) 森林の気象緩和機能


(平成11年度出題)
 次の10項目のうち4項目を選んで解答せよ。(茶色の答案用紙を使用し、項目ごとに用紙を替えて解答項目番号と項目名を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。)

 (1) 森林生態系の多様性保全
 (2) 森林の水浄化機能
 (3) 森林の気象災害のリスクマネージメント
 (4) 間伐小径材の特性と用途
 (5) 木造住宅工法の種類と特徴
 (6) 木炭の特性と主な用途
 (7) 木製土木構造物の維持管理
 (8) 斜面安定
 (9) 林業機械化に対応した路網整備
 (10) 木材利用と地球温暖化防止の関わり 


(平成12年度出題)
 次の10項目のうち4項目を選んで解答せよ。(茶色の答案用紙を使用し、項目ごとに用紙を替えて解答項目番号と項目名を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。)
 
 (1) 緑の回廊の設定目的と機能
 (2) 間伐の意義と問題点
 (3) 複層・混交林の機能
 (4) エンジニアードウッド
 (5) 放散ホルムアルデヒド問題
 (6) スギ材の乾燥
 (7) 地震と土木構造物
 (8) コンクリートの劣化
 (9) 林道路体保護
 (10) バイオマス発電


(平成13年度出題)
U−1 次の15問題を解答せよ。(必須科目U−1解答欄に1つだけマークすること)

U−1−1 世界の森林は、ここ四半世紀に急速に減少・劣化している。特に熱帯諸国での減少は急激で多くの国際的な枠組みが作られ始めている。これらについて記述した次の短文の( )内に入る言葉の組合せのうち正しいものを番号で答えよ。

 世界の森林面積は1990年からの5年間で(a)万haが減少したとされ、中でも熱帯林は(b)万ha減少したとされている。熱帯林の減少を抑制するため、持続可能な森林経営の枠組みとともに(c)の中の(d)が期待されている。

    a       b          c            d
@ 6,300   約5,635   気候変動枠組み条約   JI
A 5,635   約1,300   気候変動枠組み条約   CDM
B 5,635   約6,300   気候変動枠組み条約   CDM
C 6,300   約5,635   ラムサール条約      CDM
D 5,635   約1,300   ラムサール条約      JI

U−1−2 以下の文章のうち、斜面侵食食防止対策上その基本となる考え方を反映していないものを1つ選べ。

 @ 侵食防止機能で森林の果たす役割は森林が地上に供給するリター量であり、分解速度と森林からの供給速度とのバランスの上で成り立っている。
 A 侵食現象は地表面の土粒子に対する外力によって個別に移動する現象であり、斜面全体を何らかの材料によって被覆すれば完全に防止できる。
 B 早期緑化工の考え方は施工速度及び緑化速度が早いことが基本である。施工速度に関しては施工技術の単一化、均質化が能力向上に寄与し、緑化速度に関しては発芽速度が高く、諸規成長が旺盛であり、均質な種子が大量に入手可能なことが必須条件である。
 C 緑化工の意義の1つに、流域の水収支への影響が挙げられる。これを評価する考えは森林の蒸発散作用を考慮する必要はなく、森林土壌の変化、森林場、流路上の面積比率などの地被条件、土壌条件の変化をパラメーター定数として与え、森林流域水収支に及ぼす影響を定量的に評価したものである。
 D 自然植生保全の見地から外来芝草類の使用に対する批判があった。外来種がのり面から外部に侵入して固有の自然植生が破壊されないかとの危惧である。このように考えたとき、外来草に対して郷土植物があげられるが、均質な種子を大量に入手できる強度種は限られている。したがって、郷土種による緑化事業を薦めることは現時点では困難である。

U−1−3 以下の文章のうち、正しくないものはどれか。
 
 @ 木材の無欠点小試験体による標準強度試験では、縦引っぱり強度:曲げ強度:縦圧縮強度の平均値における比は3:2:1である。
 A 針葉樹材のヤング係数は、繊維方向:半径方向:接線方向の比が大体100:10:5の関係を示す。
 B 木材では曲げクリープ現象が著しい。気乾状態では初期たわみの2倍程度までクリープたわみは増大することが知られている。
 C 比強度を指標に、木材と鉄綱、花崗岩、コンクリートを比較すると、木材の比強度の値はこれらの材料に比べて大きい。
 D 応力一歪み線図で比較すると、木材は綱材よりもねばりのある材料であることがわかる。

U−1−4 次の表は日本の有名林業地における保育形式の特徴を示したものである。この表のうち、現在、尾鷲林業において採用されている一般的な保育形式はどれか、表中の番号で解答せよ。

<日本の有名林業地における保育形式>
      植栽密度    間伐     伐期   主要用途
  @  密植・多植  ほとんどなし  短   足場丸太
  A  密植・多植  弱度       短   足場丸太、角材・柱材
  B  中庸      弱度       長   優良大径材
  C  中庸      しばしば     長   大径材
  D  疎植      弱度       短   一般用材

U−1−5 森林が持つ防災機能を発揮させて災害を防止する森林を防災林と呼び、防災林造成事業の対象となっている。森林法25条に規定されている下記の保安林のうち、防災林を兼ねていないものを選べ。

  @ 飛砂防備保安林    A 水害防備保安林    B 雪崩防止保安林     C 防火保安林      D 干害防備保安林

U−1−6 地球温暖化対策として森林の樹木及び土壌の炭素固定機能が注目されている。林分収穫表によれば、関東地方ヒノキ林地位2等の林分では10年で総収穫量が30.3?/ha、20年では124.4?/haと予想されている。林齢10年から20年までの10年間で幹材に固定された炭素の量を、下記の光合成の式を参考に概算し、番号で解答せよ。

    光合成式   6CO2 + 6H2O = C6H12O6 + 6O2
  @  1〜15tC/haの範囲
  A 16〜30tC/haの範囲
  B 31〜45tC/haの範囲
  C 46〜60tC/haの範囲
  D 61〜75tC/haの範囲

U−1−7 以下の文章のうち、正しくないものはどれか。

 @ ウエファーボード、OSBの製造には北米のアスペンなどの低質広葉樹が原料として使われ、それぞれ比較的大きい正方形の削片、細長い削片をエレメントとしている。
 A ファイバーボードは密度によって3種類に大別される。密度が0.35未満のインシュレーションボード、0.35以上0.80未満のMDF、0.80以上のハードボードである。
 B パーティクルボードは木材小片に接着剤を塗布し、成形後、熱圧して製造される。厚さ方向の小片の配置により、単層、3層、多層ボードに区分される。
 C MDFは木材を繊維にほぐした後、湿式法で製造されるために製品の厚さは薄物からかなり厚物まで製造できる利点がある。日本では厚さ2.7〜30mmの製品が製造されている。
 D 日本農林規格による構造用合板には強度性能の数値が与えられているので建築物の耐力壁や床、屋根下地材として利用されているほか、ボックスビームのウエブに使える。

U−1−8 日本の代表的な造林対象木の耐陰性は一般に7区分される。次の表は最も日陰に耐えるものと最も日陰に耐えないものを除き、5区分の耐陰性の定義とそれに当てはまる樹種として3種を示したものである。表中の耐陰性区分と該当する樹種の組合せのうち、正しくないものはどれか。表中の番号で解答せよ。

<樹種の耐陰性順位>
      耐陰性                   樹    種
  @ 日陰に耐えるもの            カヤ・シラベ・ブナ
  A やや日陰に耐えるもの         エゾマツ・ヒノキ・クスノキ
  B 土地・気候条件により変わるもの   ゴヨウマツ・スギ・シオジ
  C やや日陰に耐えないもの        チョウセンマツ・トドマツ・ケヤキ
  D 日陰に耐えないもの           アカマツ・イチョウ・ミズナラ

U−1−9 下記は、土砂災害防止について記述したものである。正しくないものを1つ選べ。

 @ 地形条件や保全対象によって異なるが、土石流のハードな対策工は、土石流の発生域、流下域、堆積域により、その工法が決まってくる。一般に発生域では土留工や床固工、谷止工などがあり、流下域では貯留型や透過型ダム、堆積域では流路工、落差工、導流工などが考えられる。
 A 山地斜面の崩壊現象には、山崩れと地すべりがある。後者は、地質や地質構造との関連性が強く、発生した地形に再び発生する傾向があり、地域的に偏っている。
 B 崩壊、土石流の多くは豪雨を誘因として発生するので、危険時期の予知法としては雨の降り方と災害発生の関係を明らかにすることが焦点となる。
 C 土石流の流体化は、崩壊時の衝撃力が土塊の内部構造を破壊し、粒子同士を分散させるのに必要なエネルギーを与えることによって起こるものである。
 D 山腹崩壊の防止工法として、応力状態を変化させる方法と粘土のせん断抗力を大きくする方法がある。前者では、山腹の勾配を緩やかにしたり、抗打により土層の密度を大きくして摩擦力を大きくする方法があり、後者では、排土・抑え盛土工法や排水による土の粘着力及び内部摩擦力を増大する方法などがある。

U−1−10 路面侵食防止のための横断溝設置間隔の簡易式として、横断溝設置間隔と道路縦断勾配とに次の関係式が与えられている。日本の作業道に対して最も妥当な係数はどれか選べ。

   L=aSb
  @  a=50  b=0.3      A  a=100  b=−0.6
  B  a=25  b=−0.3     C  a=75   b=0.6
  D  a=50  b=−0.6

U−1−11 森林に対する国民の要請は、時代とともに変化しながら多様化・高度化している。特に近年は、野外活動の場、自然環境の保全や地球温暖化防止への期待の高まりなど、さらに多様化・高度化する方向にある。平成12年度林業白書によれば、主要な森林の公益機能を代替法により貨幣評価すると75兆円といわれ、そのうち評価額の大きい機能は(  )機能と(  )機能となっている。下記の中から、その機能を大きい順に示したものを選択せよ。

 a大気保全  b土砂流失防止  c土砂崩壊防止  d水源かん養  e保健休養
     @  a,b    A  b,c   B  c,a  C  b,d    D  c,e

U−1−12 森林内の樹木が生産する化合物質の中には他の成分の生活に影響を与える(a)物質が含まれる。森林内の大気環境は(b)などの物質の働きにより、人間に(c)の減少、脈拍数の安定化などの効果をもたらす。森林は人々を和ませる景観、レクリエーションや自然教育の場などを提供する優れた機能があり、総称して(d)機能と呼んでいる。この機能の価値は年間約(e)千億円に達すると試算されている。下記の中からa〜eに入る正しい組合せのものを選べ。

       a        b         c            d      e
  @ 生活活性  α−ピネン   ストレスホルモン  保健休養  23
  A 生活安定  シトロネラ酸  ストレスホルモン  保健休養   5
  B 生活安定  α−ピネン      血圧       環境保全  23
  C 生活活性  シトロネラ酸     血圧       保健休養   5
  D 生活活性  α−ピネン      血圧       環境保全  23

U−1−13 次の文章の( )内に入る正しいものを下記の記載文の中から選べ。

  菌根菌の人工培地栽培はきわめて困難であった。近年、菌根菌である(  )。この方法の緩用によってマツタケなど他の優れた食用性菌根菌キノコの培地栽培に可能性が出てきた。

 @ タマゴタケの栽培が可能となった。これは通常の培地にインドール酢酸関連化合物を混合した添加液を加えることで菌の成長を促進することにより可能となった。
 A ホンシメジの栽培が可能となった。これは栽培におがくず及び大麦あるいは裸麦を使用し、添加液に有機液と金属塩の混合液を加えることで可能となった。
 B ヌメリスギタケの栽培が可能となった。これは培地に自生地の土壌抽出物を混合し、インドール酢酸関連化合物と金属塩の混合液を添加して成長を促進することで可能となった。
 C ヤマブシタケの栽培が可能となった。これは培地に生ブナ材1cm程度の比較的細かいチップを混合し、有機酸と金属塩の混合液を添加することで可能になった。
 D ベニテングダケの栽培が可能となった。これは通常の培地にモミ類の熱水抽出物と自生地の土壌抽出液に金属塩を加えた混合液を添加することで可能となった。

U−1−14 酸性雨に関する次の短文中の( )に入る言葉の組合せのうち正しいものはどれか。番号で答えよ。

  雨に(a)が溶け込んだpH(b)以下の雨は酸性雨と定義され、欧米の工業地帯の風下では森林が枯れるなどの被害が出ている。この原因は(c)などの燃焼によって発生する(a)などによるものとされ、幸いにも日本の森林では明らかに酸性雨とされる被害はまだ発生していないとされる。発生しにくい原因は、(d)や火山灰質土壌等が 酸性化を抑制する緩衝剤となっていると考えられている。しかし、近年(e)などの工業化の進展に伴って、特に(f)高気圧が発達するときに強い酸性雨や酸性雪も観察されるようになった。

      a       b      c      d      e          f
 @ CH4・CFC5  5.6  有機溶剤  海塩  中国・韓国   オホーツク
 A NOx・SO2   4.5  化石燃料  黄砂  中国・韓国   太平洋
 B CH4・CFC5  4.5  有機溶剤  海塩  アセアン諸国  太平洋
 C NOx・SO2   5.6  化石燃料  黄砂  中国・韓国   オホーツク
 D NOx・SO2   4.5  有機溶剤  海塩  アセアン諸国  太平洋

U−1−15 以下の文章のうち、正しくないものはどれか。
  
 @ 日本に生息するシロアリとして、ヤマトシロアリ、イエシロアリが代表的であるが、水を運ぶ能力があるイエシロアリの被害が甚大である。
 A 木材の耐久性が高いとされている樹種は心材のみならず、その辺材も高い耐久性を示すので防腐処理をする必要はない。
 B 木材腐朽菌の繁殖の条件として栄養源、水分、酸素、温度がある。菌が繁殖できない環境を維持するには、木材の乾燥状態を保つことである。
 C 乾燥した木材を食害する虫には、ヒラタキクイムシ類、ナガシンクイムシ類があり、これらは生材を食害しない。
 D CCAはクロム、銅、ヒ素化合物で代表的な防腐剤の1つであるが、日本では工場での排水規制、焼却時の問題等の原因で使用量が減少している。

U−2 次の7項目のうち2項目を選んで解答せよ。(茶色の答案用紙を使用し、項目ごとに用紙を替えて解答項目番号と項目名を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。)

 (1) 花粉症と林業技術対策
 (2) ハザードマップの問題点
 (3) 木質資源のリサイクル、リユース、レデュース
 (4) 複合(的)路網
 (5) 絶滅危惧樹木の保存技術
 (6) 林道の土量配分と計画勾配
 (7) 木質チップの製紙目的以外の利用法


(平成14年度出題)
U−1 次の20問題のうち15問題を選択して解答せよ。(解答欄に1つだけマー クすること。)

U−1−1 以下のA〜Dはケヤキ、ミズナラ、クスノキ、ヤチダモのそれぞれについて、日本国内における造林適地を記したものである。正しい組合せのものを1つ選べ。

 A: 北海道中部以南の山腹下部や沢筋の肥沃地、ただし、酸性土壌や粘土質土壌 には不適
 B: 日本各地の日当たりの良い緩斜面や土層の深い肥沃地
 C: 本州中部以西の日当たりの良い中腹以下の緩斜面や海岸線に近い温暖多湿な 場所
 D: 本州中部以北の渓畔で湿潤な緩斜地、但し過湿地では生育不良となる。

      ケヤキ  ミズナラ   クスノキ   ヤチダモ
   @   A      B      C      D
   A   D      A      B      C
   B   B      D      C      A
   C   C      B      A      D
   D   A      C      D      B

U−1−2 次の文は保安林について述べたものである。最も適切なものを1つ選べ。

 @ 保安施設事業を実施した森林では、指定施業要件は原則として禁伐としなければならない。
 A 民有林で保安施設事業を実施する場合は、森林が保安施設地区又は保安林に指定されているか、指定されることが確実である場合に限定されている。
 B 保安林を解除できるものは、公益的理由、指定理由の消滅及び個人的な理由で一定以下の小面積の場合に限られる。
 C 水源かん養保安林の場合、標準伐期齢に達したものはすべて一度に伐採できる。
 D 土砂崩壊防備林で指定施業要件が禁伐の場合、たとえ治山事業の保育事業であっても伐採できない。

U−1−3 木質構造に関する次の文中の( )に入る言葉の組合せのうち正しいものはどれか。番号で答えよ。

  在来軸組構法は、我が国の伝統的な木造構法を基礎として改良されてきた構法である。 これに対し新しい構法としては(a)やパネル構法があり、これらは面の抵抗を主体と するいわゆる壁式構法である。在来軸組構法の定義は必ずしも定まっているわけではな いが、建築基準法によれば、はり、けた等の(b)と柱からなり、基礎は布基礎、隅柱 は通し柱とし、水平力に抵抗するため(c)を用い、小屋ばり組等の隅角に(d)を設 けることなどが原則とされている。

         a        b        c            d
  @  枠組壁構法   根太   ボルトやかすがい   まぐさ
  A  枠組壁構法   根太   ボルトやかすがい   火打材
  B  大壁構法    横架材  壁が筋かい      まぐさ
  C  大壁構法    根太   ボルトやかすがい   火打材
  D  枠組壁構法   横架材  壁が筋かい      火打材

U−1−4 森林が減少することにより、森林流域からの流出量は大きく変化すると言われている。このことに関連して、以下の文章のうち正しくないものを1つ選べ。

 @ 森林を伐採すると年流出量は増加する。
 A 同じ伐採率では、広葉樹は針葉樹に比べて伐採後の増加量が大きい。
 B 流出量増加の多少は伐採率、すなわち処理した森林の葉量に比例する。
 C 皆伐した時の流出量の増加は、日本では200〜400mm/年程度とかなり大きい。
 D 林地が裸地化すると降雨に対する流出反応は敏感化する。

U−1−5 以下は、土壌養分に対する要求度の強い順に並べたものである。正解を1つ選べ。ただし、甲>乙は、甲が乙より要求度の強い樹種であることを示している。

  @ ヒノキ > カラマツ > スギ > マツ類 > モミ類
  A スギ > カラマツ > ヒノキ > モミ類 > マツ類
  B モミ類 > マツ類 > ヒノキ > スギ > カラマツ
  C カラマツ > マツ類 > モミ類 > ヒノキ > スギ
  D ヒノキ > スギ > カラマツ > モミ類 > マツ類

U−1−6 以下は、路線設計における流土曲線(マスカーブ)の性質について記述したものである。正しくないものを1つ選べ。

 @ 流土曲線の下り区間は土量の余剰区間、上り区間は不足区間を表す。
 A 横軸に平行な任意の直線と曲線との交点は土量の均衡点と呼ばれ、同一直線上の2つの均衡点間で切取・盛土の土量は均衡する。この直線を土工均衡線という。
 B 土工均衡線から曲線の頂点までの高さは、余剰部から不足部へ運搬すべき土量の総量となる。
 C 均衡線は全区間1本の連続した直線である必要はなく、流土曲線の形状に応じて適宜に設けることができる。このとき、均衡線間の間隔は捨土量又は補給土量を示す。
 D 流土曲線で配分した土量は、平衡点が測点の中間にきた場合は、補間法で求めた土量を用い、土量の余剰部から不足部へ運搬する平均距離は、両者の重心間の距離である。

U−1−7 建築用針葉樹材の人工乾燥について述べた次の文章のうち、正しいものを1つ選べ。

 @ 一般的に針葉樹材の人工乾燥は、広葉樹材よりも低い温度で行われる。
 A ヒノキ心材の初期含水率は50〜200%と幅が広く、このことが人工乾燥を難しくしている原因である。
 B 一般のスギ心持ち柱材の乾燥では、低温型の除湿式乾燥機が多く用いられている。
 C カラマツ材の乾燥では、割れ防止やヤニ処理の目的から高温乾燥が適している。
 D 日本農林規格(JAS)で、針葉樹構造用製材の乾燥剤の含水率基準は13%以下と定められている。

U−1−8 無節材生産のための枝打ちの方法について述べた次の文章のうち、正しいものを1つ選べ。

 @ 春から夏にかけて枝を落とすと幹に傷がつきにくいので、その時期に枝打ちを実施することが好ましい。
 A 冬の枝を落とすと、巻き込みが早いので、その時期に枝打ちを実施することが好ましい。
 B 枝の付け根の膨らみを枝隆というが、節を少なくするために、いかなる場合も枝隆を含めて枝を落とすことが好ましい。
 C 枝隆も含めて枝を落とすと材に変色が生じるので、磨き丸太材生産など傷口が表面にでない場合を除けば枝隆を避けて枝を落とすことが好ましい。
 D 枝打ちは、節の分布範囲を小さくするという目的を果たせれば、作業の時期や枝の切断位置にとらわれることなく、やりやすい方法で作業するのがよい。

U−1−9 次の文は木材用接着剤の性質や特徴等について述べたものである。該当する接着剤の種類を下記の語群の中から選び、番号で答えよ。

  二液型の接着剤で、主剤と架橋剤を混合して硬化させる。接着強さが高く、接着作業性が優れており、糊液のpHが中性であるため、接着製品の劣化や汚染の心配がないという特徴を持っている。広範な用途に適用することが可能であり、常温でも硬化し、架橋剤の添加量によっては高い耐熱水性が得られるため、集成材にも使用される。

  @ フェノール樹脂接着剤    A レゾルシノール接着剤
  B 水性高分子−インシアネート系接着剤    C メラミン樹脂接着剤
  D ポリウレタン樹脂接着剤

U−1−10 次の文は土留工の安定性について述べたものである。不適切なものを1つ選べ。

 @ 滑動に対する抵抗力の総和は、原則として水平外力の総和の1.5倍以上あること。
 A 転倒に対する抵抗モーメントは、原則として転倒モーメントの1.5倍以上あること。
 B 土留工各部の最大強度は、原則として合成された静水圧及び土圧を越えないこと。
 C 基礎地盤における最大反力は、基礎地盤の許容支持力を越えないこと。
 D 土留工の各部に生ずる応力度は、土留工の材料の許容応力度を越えないこと。

U−1−11 構造用集成材の日本農林規格(JAS)に関する次の文中の( )に入る言葉の組合せのうち正しいものはどれか。番号で答えよ。

  構造用集成材はJAS規格において、ひき板の断面構成、強度等級、断面寸法、使用環境などにより分類されている。ひき板の断面構成に関して、(a)集成材はさらに対称構成と非対称構成とに分けられており、また強度等級は曲げヤング係数と(b)の組合せでE105−F300などのように示される。断面寸法は辺長の長さによって大きく(c)種類に分類されており、使用環境は2種類に区分されている。このうち直接外気にさらされるなど高い接着性能が要求される環境では、(d)の基準をクリアしなければならない。

        a         b       c      d
  @  異樹種構成   曲げ強さ   4   使用環境2
  A  異等級構成   曲げ強さ   3   使用環境1
  B  異樹種構成   せん断強さ  3   使用環境2
  C  異等級構成   せん断強さ  4   使用環境2
  D  異樹種構成   曲げ強さ   3   使用環境1

U−1−12 下記は、林道の排水施設に関する林道技術基準について示したものである。正しくないものを1つ選べ。

 @ 排水施設は、地表水排除の側溝及び溝きょ並びに地下水排除の地下排水工及びのり面水排除ののり面排水工に区分される。
 A 側溝は、斜面、のり面又は路面等の雨水を排除する場合に設けるものであり、集水区域の流出量に応じた断面積及び構造が必要である。
 B 排水施設に流入する雨水流出量は、集水区域面積、降雨強度及び流出係数をもとに算定される。
 C 溝きょは、横断溝、暗きょ、開きょ及び洗越工がある。これに付帯して集水工と流末工があるが、前者には呑口工や流木除け工等があり、後者には水叩工、水路工等がある。
 D 排水施設の通水断面積は雨水流出量に平均流速を乗じたものを安全率で除して求める。側溝、横断溝等の安全率は2.7以上が標準として適用されている。

U−1−13 木材生産のための間伐の方法について述べた次の文章のうち、正しいものを1つ選べ。

 @ 年輪幅のよくそろった材を生産するためには下層間伐が適している。
 A 風や雪に対しての耐性を高めることを重視すれば上層間伐が適している。
 B 針葉樹の大径材生産のためには、常に高密度を保ちながら利用径級に達した優勢木を間伐していくことが望ましい。
 C 広葉樹大径材生産のためには、収穫候補木を形質のよい優勢木の中から選び、収穫候補木の樹冠の発達を妨げる優勢木を優先的に伐り、準優勢木と下層木を残す間伐が適している。
 D 色々な効果を総合して考えると、間伐は原則として上層木、中層木、下層木を均等に伐ることが望ましい。

U−1−14 木材及び木質材料の難燃化処理薬剤の種類や特徴などについて述べた次の文章のうち、正しくないものを1つ選び、番号で答えよ。

 @ 木材及び木質材料の難燃化には、無機系水溶性薬剤が多く用いられている。
 A ホウ酸、ホウ砂は、反応性の高いチッ素(ラジカル)を生成し、燃焼を進展させる反応を終わらせる効果を持つ薬剤である。
 B 水酸化アルミニウムは金属水和物の分解で吸熱し、燃焼温度を低下させる薬剤である。
 C りん酸は燃焼の初期に分解し、木材の脱水・炭化を著しく促進させ、燃える成分そのものを少なくさせる薬剤である。
 D 臭素系、塩素系有機難燃薬剤は、廃棄後の燃焼処理でダイオキシン発生が心配されている。

U−1−15 次の文は治山ダムの設置位置について述べたものである。不適切なものを1つ選べ。

 @ 渓流の屈曲部の下流や渓流幅の広い箇所等において、乱流により山脚を侵食するおそれのある場合は、流路を規制するためダムを計画する。
 A 治山ダムの位置は、原則として上流部の広がった渓流幅の狭い箇所を選定する。
 B 崩壊地又は崩壊のおそれがある箇所並びに土石流等による土砂の堆積箇所に治山ダムを計画する場合には、その直下流部にダムの位置を選定する。
 C 主として渓床を固定させるためのダムは、縦侵食により渓床が低下して悪影響を及ぼすおそれがない箇所に計画する。
 D 地盤支持力の不足によるダムの沈下、越流水による下流のり先の洗堀及び渓岸侵食によるダムの破壊防止のため、渓床及び両岸に堅固な地盤が存在する箇所を選定することが望ましい。

U−1−16 次の文章は陽性樹種の性質についてかかれたものである。文中の( )の内に入る言葉の組合せのうち正しいものを1つ選べ。

  陽性樹種の種子は一般に(A)く、その散布範囲は(B)く、結実の豊凶の差は(C)
 い。また、芽生えた稚樹の成長は一般に(D)い。

      A     B   C    D
  @  小さ   広  小さ  早
  A  小さ   広  大き  早
  B  大き   狭  大き  遅
  C  小さ   広  小さ  遅
  D  大き   狭  大き  早
 
U−1−17 下記は、林道等の路線設計について記述したものである。記述に誤りのあるものを1つ選べ。

 @ 設計速度を高くすれば、幅員が広く曲率半径の大きく、縦断勾配があまり急でない高規格の道路となる。設計速度は交通量に比例し、地形の急峻度に逆比例して道路ごとに変えるのが合理的である。
 A 路線が方向又は勾配を変えるとき、その屈曲部において、車両交通を円滑安全にするため曲線によって連結する作業を曲線の測設という。
 B 道路の建設によって生ずる経済効果は、車両の走行費の節約による直接効果と沿道地域の資源開発、産業の振興など地域経済の向上の形で現れる間接効果がある。
 C 路線の経済的評価の方法には、資金効率を優先に考える方法と国民経済的見地より考える方法がある。費用と便益の比較法の1つとして費用と便益の比をとって考える超過便益方式がある。
 D 林道等では、幅員や曲線等の平面線形はその後に改良することが比較的容易であるが、縦断勾配の変更は路線の新設を意味することにもなるので、当初に十分考慮しておく必要がある。

U−1−18 次の文は日本の動物による樹木被害の特徴を述べたものである。正しいものを1つ選べ。

 @ ノネズミは主に造林木の根廻りの樹皮を食害する。それにより成長の減退は起きるが、枯死するほどの被害には至らない。
 A ノウサギは主に植栽後の幼樹の幹、小枝、葉などを食害し、剥皮の被害もある。幹が切断されたものや剥皮されたものは枯死するものもある。
 B カモシカは造林木の成木の樹皮を剥ぎ、枯死させることが多い。
 C シカは造林木の幼木から成木まで食害する。成木には剥皮の被害を与え枯死させることが多い。被害はほとんど造林木に限られる。
 D イノシシは若い造林木を掘り起こして根ごと食べる。

U−1−19 特用林産物の用途について述べた次の文章のうち、正しいものを1つ選べ。

 @ キハダの内樹皮は胃腸薬の原料として用いられる。
 A オウレンの葉柄は薬用原料として用いられる。
 B クスノキの種子は樟脳の原料として用いられる。
 C ハゼノキの樹液から採れる木ロウは、ロウソクなどの原料として用いられる。
 D ミツマタの材は和紙の原料として用いられる。

U−1−20 森林土木事業におけるコンクリートについて述べた次の文章のうち、最も適切なものを1つ選べ。

 @ 治山ダムのコンクリートはマッシブなコンクリートに位置付けられ、強度を大きくするためには水セメント比を大きくする必要がある。
 A 普通ポルトランドセメントを用いたレディミクストコンクリートの場合の運搬・打設時間の限度は練り混ぜを開始してから150分までである。
 B 最近、治山ダム等の構造物に細い亀裂が見られるようになってきているが、その対策としては、できるかぎり貧配合のコンクリートを用いてクレーン打設を行い養生を確実にすることによってある程度防ぐことができる。
 C コンクリートの締め固めには、原則として内部振動機(バイブレーター)を使うが、1回の振動時間は1分以上とし、振動機が前回の打設面に到達しないよう細心の注意を払わなければならない。
 D コンクリート打設中にブリージング水がある場合にはコンクリート硬化に大切な水であるので、新たなコンクリートとよく混合させて打設し、コンクリートの強度を保持しなければならない。


U−2 次の8項目のうち2項目を選んで解答せよ。(茶色の答案用紙を使用し、項目ごとに用紙を替えて解答項目番号と項目名を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。)

 (1) 森林の魚つき機能
 (2) 治山事業の費用対効果
 (3) スギ材乾燥における問題点と対策
 (4) 急傾斜地における作業動施工
 (5) 木製土木構造物と間伐材
 (6) 萌芽更新作業の留意点
 (7) 国産材による針葉樹合板の生産と用途開発
 (8) ランドスケープ・エコロジー


(平成15年度出題)
U−1 次の20問題から15問題を選択して解答せよ。(解答欄に1つだけマークすること。)

U−1−1 以下は、森林法で定めた保安林(A〜E)を面積の大きい順に並べたものである。正しいものを選べ。ただし、面積は国有林と民有林の合計とし、平成13年3月末現在の実面積とする。(「林業統計要覧2002年版:林野庁編」による)

  A: 水源かん養保安林     B: 土砂流出防備保安林
  C: 土砂崩壊防備保安林    D: 魚つき保安林
  E: 保健保安林
  
 @ A>C>B>D>E     A B>C>A>E>D
 B A>B>E>C>D     C B>A>C>D>E
 D C>A>B>E>D

U−1−2 スギの花粉について述べた次の一連の文章のうち、正しくないものを選べ。

 @ スギの雄花は開花する前の年の7月頃から形成され始める。
 A この時期に日射量、降雨量がともに多いと雄花形成量が増加する。
 B そして、10月下旬から11月下旬には、雄花の中に成熟した花粉が形成される。
 C こうした花粉は球形で1個の突起があり、乾燥状態では1部がくぼんでいる。
 D しかし、いったん吸水すると外皮が割れてはずれ、内膜に包まれた状態になる。

U−1−3 木材の組織構造及び材質について述べた次の文章のうち、正しくないものを選べ。

 @ 年輪の中で、春から夏にかけて作られた木材の層を早材といい、夏から秋にかけて作られた木材の層を晩材という。
 A 未成熟材とは、およそ15年以内の若い木材組織からなる材のことであり、樹木が成長するに従って成熟材に変化する。
 B 針葉樹を構成する細胞の90%以上は化導管で占められている。
 C あて材は、傾いたり曲がった立木の、偏心成長した樹幹の肥大部分にできる特殊な性質の材である。
 D 木材は異方性を持つ材料で、接線方向、半径方向、軸方向の収縮率の比は、およそ20:10:1である。

U−1−4 密植の利点について述べた文章のうち、正しくないものを選べ。

 @ 表土の過湿化を防ぎ、皆伐による地力減退を軽減できる。
 A 下刈り期間を短縮化し、労賃を節約できる。
 B 無節材を得やすく、枝打ち経費を節約できる。
 C 形状比の高い完満な材を得られる。
 D 直径成長が抑えられた年輪幅の狭い材を得られる。

U−1−5 次の文章は、構造物によるのり面保護工について述べたものである。最も適切なものを選べ。

 @ モルタル吹付工は、のり面に湧水のる危険な箇所や、風化しやすい岩、風化してはげ落ちるおそれのある岩などで、植生の回復が見込めない箇所に用いる工法である。吹付厚は、一般に3cm程度である。
 A のり枠工は、湧水のない切土のり面、比較的狭小なのり面や標準勾配より急な盛土のり面などで、植生工が適さない箇所あるいは植生工を行っても崩落のおそれのある場所に用いられる工法で、1:0.3より急な勾配ののり面に適用される。
 B のり面蛇篭工は、のり面に湧水があって土砂が流出するおそれのある箇所、崩壊した箇所を復旧する場合や、あるいは凍上によりのり面がはがれ落ちるおそれのある箇所などに土のうを積み重ねる工法である。
 C 編柵工は、植物が十分に発育するまでの間、のり表面の土砂流出を防ぐために用いるもので、のり面にH綱を打ち込み、これに金網を固定して土留めを行う工法である。
 D 落石防止網工は、硬岩の切土のり面で落石のおそれがある箇所、植生工を行った軟岩又は礫交じり土砂の切土のり面で、雨水の洗堀等によって礫、岩片の落下が予想される箇所などに用いる。 

U−1−6 次のうち、丸太材積の計算式でないものを選べ。
 
  @ フーベル式    A スマリアン式    B リーケ式    C プレスラー式   D ホスヘルド式

U−1−7 以下は化粧品や浴用剤等に使われている、市販の樹木由来の抽出物について、植物の部位、抽出物の主な成分、その作用の関係を示したものである。このうち、組合せが正しくないものを選べ。

(植物の部位) (抽出物の主な成分) (その作用)
@ キハダ(樹皮)   アルカロイド類(ベルベリン)   抗菌、紫外線吸収、抗炎症
A シナノキ(花)   フラボノイド、精油      収れん、血流促進、刺激緩和
B サクラ(根皮)   ギンゴライド  脱毛予防、止血
C ビワ(葉)     サポニン、タンニン      抗炎症、血糖降下
D シラカンバ(樹皮) トリテルベノイド類(ベツリン)  抗炎症、抗アレルギー  

U−1−8 間伐後の水収支の変化傾向について述べた次の文章のうち、正しくないものを選べ。

 @ 樹冠遮断量が減少する。
 A 樹冠遮断量が増加する。
 B 樹冠流下量が減少する。
 C 蒸発散量が増加する。
 D 各種流出量・貯留量が増加する。

U−1−9 保安林における立木の伐採に関して、都道府県知事の許可を要しない場合について延べた次の文章のうち、正しくないものを選べ。

 @ 森林法第41条の保安施業事業又は河川法第3条の河川工事を実施するため立木を伐採する場合。
 A 火災、風水害その他の非常災害に際し緊急の用に供する必要がある場合。
 B 法令又はこれに基づく処分により測量、実地調査又は施設の保守の支障となる立木を伐採する場合
 C 除伐する場合、倒伐又は古死木を伐採する場合
 D こうぞ、みつまたその他農林水産大臣が定めるかん木を伐採する場合

U−1−10 時代ごとの樹木や森林と人との関係について述べた次の文章のうち、正しくないものを選べ。

 @ 縄文時代中期においてクリは建材や食糧に有用であった
 A 弥生時代には水田の畦などにスギなどの板材が使われていた。
 B 飛鳥時代には大規模な木造建築物が多く建造されるようになった。
 C 江戸時代になると里山の落葉落枝が有機物肥料として採取されるようになった。
 D 明治時代は木材の利用料が増え、各地で荒廃隣地が目立った。

U−1−11 木材の強度的性質について述べた次の文章のうち、正しくないものを選べ。

 @ 木材の強度は、年輪幅と反比例の関係にあり、年輪幅が狭くなるほど強度は強くなる。
 A 木材の強度は、繊維飽和点以下では含水率が低下するにつれてほぼ直線的に増加する。
 B 木材のヤング係数は、引張ヤング係数も圧縮ヤング係数もほとんど同じ値である。
 C 木材の繊維方向の許容応力度は、繊維に直角方向の許容応力度よりも大きい。
 D 木材の強度は、温度が高くなると低下し、温度が低くなると上昇する。

U−1−12 治山事業における山腹緑化工の実播工について延べたこの文章のうち、正しくないものを選べ。

 @ 発生期待本数は、草本のみの場合は、施工初期における浸食防止の効果を重視し、発芽と初期成長が早い種を主体として高密度な発生期待本数とする場合が多い。
 A 播種量は発生期待本数を基礎に、播種重量、平均粒数、純度、発芽率を用いて算出し、施工時期による発芽率の低下、施工時のロスは別途加算する。
 B 実播工の施工時期は、原則として春期とし、春期以外の時期に計画する場合は、凍上、乾燥等の気象害に対する保護対策を講じなければならない。
 C 実播工の設計に当たり、草本類と木本類を混播する場合は、木本類の成長を促すため、草本類の量を多くする必要がある。
 D 実播工に使用する植生は、せき悪地や環境に対する適応性、抵抗性が大きいもの、成長力が旺盛で、葉量が多く、繁殖力が強いものがよい。

U−1−13 シイタケについて述べた次の文章のうち、正しくないものを選べ。

 @ シイタケの利用部位は子実態である。
 A シイタケ菌は好気性である。
 B シイタケ原木コナラの伐採適期は10月上旬から翌年の3月上旬ころまでである。
 C 玉切った原木には速やかに種菌を接種する必要である。
 D きのこの成長には20℃以上の温度が必要である。

U−1−14 次の樹種名、属名、生息地の組合せのうち、正しくないものを選べ。

 @ アカマツ−マツ属−本州から九州及び朝鮮半島
 A エゾマツ−トウヒ属−北海道とその周辺のロシア
 B ベイマツ−マツ属−北アメリカ北西部
 C トドマツ−モミ属−北海道とその周辺のロシア
 D ラジア−タマツ−マツ属−ニュージーランド

U−1−15 林道の設計に当たって、路面の施工基面の決定条件について述べた次の文章のうち、正しくないものを選べ。

 @ 縦断面における施工基面の決定については、切取量と盛土量ができるだけ均衡するように設ける。この場合、横断面の施工基面にも配慮する必要がある。
 A 縦断勾配の変移点は、平面の小半径曲線区間、橋梁などの構造物区間は原則として避ける。また縦断曲線は、縦断勾配の代数差が5%以上の時は入れる必要はない。
 B 横断面の施工基面決定に当たっては、できるだけ切取高、盛土高は小さくし、土量の均衡を計って決定する。
 C 路面先堀のおそれのある区間では、できるだけ緩勾配に設定する。
 D 河川、沢などに接した林道などの施工基面高は、洪水時の水位なども考慮する必要がある。

U−1−16 製材及び木材加工機能について述べた次の文章のうち正しくないものを選べ。
  
 @ ツイン帯鋸盤、テーブル丸鋸盤、自動ローラ帯鋸盤はいずれも鋸断機械の一種である。
 A 製材品のうち、厚さが7.5cm未満で、幅が厚さの4倍未満のものは挽割類に区分される。
 B 廻し挽き、だら挽き、巴挽きはいずれも製材木取り方法の一種である。
 C 針葉樹の構造用製材の日本農林規格において、甲種構造材は主として高い曲げ性能を必要とする部分に使用するものとされている。
 D 丸鋸では、耐摩耗性や加工精度を高めるため鋸歯の先に超硬合金や焼結サファイヤをろうづけする。

U−1−17 林道密度について述べた次の文章のうち、正しくないものを選べ。

 @ 林道密度は、森林の単位面積あたりの林道延長(m/ha)で示され、この密度の大小はその森林の開発程度や施業の集約程度を示す尺度として用いられる。
 A 我が国における適切な林道密度の考え方は、マチュースによる林道間隔理論から発展した理論に基づいている。
 B 適正林道密度式は、林道単価、集材費単価、出材量などにより構成され、現在用いられている目標林道密度は造林などに要する作業員の歩行費用も考慮されている。
 C 適正林道密度は、集材費単価が大きくなれば小さくなり、林道単価が大きくなれば大きくなる。
 D 最近の高密度路網に適用される路網理論として複合路網密度理論がある。ここでは高規格の林道1種類だけを考えるのではなく、構造規格の劣る林道と2種類の林道を考慮している。

U−1−18 材線虫病の防除法について述べた次の文章のうち、正しいものを選べ。

 @ 枯死材は翌年の4月下旬頃までに伐倒焼却する。
 A 林内でのたき火や枝条の焼却は禁止する。
 B 間伐を励行する。
 C マンネブ剤を散布する。
 D 広葉樹を混交させる。

U−1−19 建築用木質材料について述べた次の文章のうち、正しくないものを選べ。
 
 @ JAS規格において、構造用集成材のうち同一等級構成集成材は、積層数により2枚、3枚、4枚以上の3種類に分けられている。
 A インシュレーションボードはパーティクルボードの一種で、比重が0.35未満のものである。
 B LVLはロータリーレース又はスライサー等により切削した単板を主としてその繊維方向を互いに平行にして、積層接着した一般剤をいう。
 C MDFは木材又は植物繊維を原料として、合成樹脂接着剤をバインダーとして加えて熱圧形成した板材料である。
 D OSBはストランドと呼ばれる単冊状の削片を、表裏層はパネル長手方向に配向し、芯層はそれと直交させて配向させた三層又は五層構成の構造用面材料である。

U−1−20 地すべりの特徴について述べた次の文章のうち、正しくないものを選べ。

 @ 第三紀層、破砕帯又は温泉地帯に多く発生する。
 A 5℃〜20℃の緩傾斜地に多く発生し、独特の地形を呈することが多い。
 B 移動面積が大きく、深さも一般に数m以上と深い。
 C 速度は緩慢で、土塊は乱されず原形を保ち、継続的に移動し、いったん停止したら再移動しないことが多い。
 D 滑材のある場所が多く、地下水が誘因となるものが多い。


U−2 次の9項目のうち3項目を選んで解答せよ。(青色の答案用紙を使用し、項目ごとに用紙を替えて解答項目番号と項目名を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。)

 (1) 緑の回廊の設定と管理の留意点
 (2) 木材のLCA(ライフサイクルアセスメント)
 (3) 林道排水施設の設計手順
 (4) 環状剥皮(巻き枯らし)の長短
 (5) 森林土木工事と渓畔林の保全
 (6) 植物成長に果たす土壌養分の役割
 (7) 異樹種及び異種材料の複合による新木質材料の開発
 (8) 治山事業における落石対策と問題点
 (9) 特用林産物の生産及び営利栽培の導入上の留意事項

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