談合について [1124] APEC 2003/04/07(Mon) 08:55:51
日経コンストラクションに「談合」が取り上げられていました。いつもながら、会社や自治体の実名入りで迫力があります。いろいろな人に話を聞くと、「談合?まだそんなことやってんの?」という人(会社)と、言いにくそうに「ウチは、まだ談合やっています」あるいは「ほとんど談合です(頼らざるを得ない)」という人(会社)がいて、2極化しているような印象を受けます。
前者は大手コンサルさんに、後者は地場コンサルさんに多いようにも思います。
サラリーマン技術者は、経営にタッチするようになるまで、談合などの受注がらみのことは他人事感覚であることが多いと思いますが、技術バカでいられる時代でもありません。「談合」について、あるいは入札制度全般について、皆さんのご意見をお聞きしたいと思います。
賛成・反対だけではなく、技術者として何ができるのか、とか、今の受注・入札システムのこと、技術者評価型プロポのような新しいシステム、電子入札が始まって談合はどうなったかなど、技術者倫理ともからめて、試験に備えて見識を蓄えることができるような情報もお聞きしたいです。
土佐の陶芸家 >
プロポーザルに参加した経験から一言。明確な採用理由を伝えられない発注者が多い。特に地方の発注者はレベルが低いように思います。総合的に優れている。というのもありました。審査する側は応募者の反論に答えるだけの知識と気概、それと資格を兼ね備えた人物にやっていただきたい。審査結果の公表を避けているような審査員ではプロポーザルをやる資格なしですね。 (2003/04/07(Mon) 09:58:50)
新加入 >
営業を実際、やっている人の現状を、まず聞きたい。客観的事象の把握が大事ではないでしょうか。それからの議論であって、書籍、文献等で読んだ等の机上の空論のやりとりは意味がないのではないか。 (2003/04/07(Mon) 10:12:46)
腹八分 >
本質的には談合はペケだと認識していますが、それだと技術的提案を自治体に示すコンサルが減るのではないかと懸念されます。どなたも自治体に提案等をして、予算組みしてもらって、入札という段階を経ていると思いますが、いざ入札となったとき価格のみの要因で決まってしまうなら、です。
そうなると、技術レベルは二の次で、とりあえず受注してから、その額に見合った(採算のとれる)やり方で施工する、ということが増えるのでは・・・。発注側に手抜きを見破る相当の技術レベルがあればそういう業者は淘汰されていくのでしょうが。
私としては、普段から額が小さければ随意契約とかにしてもらう努力をしています。あと、建設系は談合が多いようですが、環境系は少ないですね。 (2003/04/07(Mon) 10:46:34)
ほとんどROM >
腹八分さんの意見に同感です。分野によると思いますが、技術提案無しに企画を立てられない役人の存在が談合を助長している面はあると思います。私も企画書はよく書いているのでそういう意味では談合に一部加担していますが。 (2003/04/07(Mon) 18:53:45)
土筆 >
「談合」=請負金額が高いというイメージがありますが、私が経験した測量設計の委託業務において「ボロ儲け」とか「利益率が良かった」等という経験はほとんどありません。
むしろ、「こんな儲けにならない仕事を取って来て」と営業に文句を言うことの方が多いように思います。「談合」=業務の分配なのです(今ではそれも難しいようですが)。設計の内容が解っていない発注者にとって適性な業務価格を設定することなど土台無理な話であり、わかっていても一式計上や特記事項などで設計金額以上の作業を盛り込む発注者もいるのですから、「談合」はそんな業務もこなすための必要悪と言えるのではないでしょうか。その一方で、丸投げやメーカー下請化などを行い品質管理も不十分で粗悪な成果品を提出する受託者も多く、それらが悪循環となっています。
「適正な価格設定→適正な入札→適正な業務遂行→良質な成果納品」という流れに戻し、まじめにきちんとした仕事をする者が報われるようにするためには、不良不適格業者を徹底的に排除し、入札契約システムの柔軟な適用、そして最も重要なことはそれぞれの立場にある者が意識改革を行うことが必要ではないでしょうか(一般論になってしまいましたが)。 (2003/04/07(Mon) 20:46:03)
ガン >
新加入さん、営業に話を聞いて談合の現状(必要性等?)を把握、それを踏まえた上で果たして何ができるのか、落札とおとしどころを考える、いわゆる帰納法的な手法では問題解決は難しいですよ。
腹八分さんが言われたように「基本的に談合はペケ」という気持ちは皆さん同じでしょう(ただ、そうは言っても・・・と言う人が殆どでは?)。であるなら、「談合の根絶」を目的として、この目的を果たすためには何をどうすべきか、といった演繹的な手法でいきましょう。解決すべき難題が五万と出てくるかもしれませんが・・・。
談合が起こる主な原因は、
@ 腹八分さんやほとんどROMさんが言われるようにコンサルに頼らざるを得ない発注者の技術力不足、
A OBの影響力、
B 業界内での共存意識、くらいでしょうか。
この原因を取り除くためには何をすればよいか。
@:発注者に技術力をつけてもらうしかないわけですが、数年単位での移動の問題や資格制度の導入など、今の役所の仕組みから変えていく必要がありますね。
A:これはOBと現役の縁を切らせるしか手はありません。人間関係はそう簡単ではないので、制度として何らか縛りを与えないと駄目だと思います。今は思いつきません。
B:グローバル化が進む中で、このような考え方は通用しなくなります。各企業が決断する部分ですね。
入札制度の改革とともに企業としての競争力、技術力をつけていく必要があります。
自社内で多くの分野の技術力をつけていくことは至難の業です。私個人としては、これをカバーするものとしてネットワークの強化を考えています。
特に地方の地場企業には重要だと思います。入札の件は確かに営業の意見を聞いてみたいですね。談合をなくすことは大変です。それでも世の流れとしてなくしていく必要があります。我々技術者は、その来る時を念頭に置いて、生き残るための真剣な取り組みが必要でしょう。(2003/04/08(Tue) 08:01:20)
APEC >
土佐の陶芸家さんと同様のことは私も感じたことがあります。発注者側担当者の力量アップと審査基準の明確化は、プロポ拡大の必須条件ですね。こられなくして即日プロポなど到底無理と思います。
新加入さん、ごもっともですが、営業が仕事をどのようにして取って来ているのか、入札制度などの知識ではなく、談合なども含めた実態をある程度知っていることを前提にしていたつもりなので、ご理解いただけないでしょうか。会社が大きくなると技術と営業がピシッと分かれてしまうのかもしれませんが・・・・
腹八分さん・ほとんどROMさん・土筆さんのご指摘はそのとおりだと思います(どうも発注者側担当技術者の旗色が悪いなあ)。入札の公平性・透明性に励んだ結果、安かろう悪かろうになってしまう。ならば良質の業者を選定しようと点数制による指名やプロポなどを導入すると、大手コンサルが有利になり、「金持ちにさらに金が集まる」現象で、技術力の競争から外れてしまう、というジレンマというか悪循環のようなものがあるようですね。
発注者側技術者ばかりではなく、コンサルの問題(技術力のないマニュアルエンジニアばかりのコンサル)もありますね。コンサルティングと設計業務を取り違えている技術者も少なからずいるようです。
ガンさんのおっしゃるBが非常に大切ですね。そのために技術力をつけること、特に管理技術力をつけ、スムーズな業務遂行やIT活用などによる経費節減で、適正価格での入札を推進することが大切だと思います。ところで「ネットワークの強化」とはどのようなものをお考えですか? (2003/04/08(Tue) 08:17:00)
ガン >
「ネットワークの強化」と簡単に書きましたが、まだまだ体系的にどうすれば、というところまでには至っていません。今でも、例えば生物系の調査については、自社の専門技術者以外に、大学やフィールドワークにたけたフリーの専門家とのつながりの中で業務を行っています(どこでも同じでしょうが、大手建コンは技術者を抱えずに丸投げのところもあると思います)。
人を抱えるよりはコストがかからないこと、品質の担保に成り得ること、調査員のフィールドワーカーとしての質の向上、学術的価値の創出など、メリットは多くあるわけです。このような体制を、もっと会社としてキチンと体系付けられないか、ということです。
これは、従来の元請・下請けといった縦の関係ではなく、それぞれの専門や特徴を生かせる横の関係が前提です。ただし、企業同士がそれぞれの特色を生かしつつコストを削減するために、今流行?の合併という手段で一緒になった場合、私個人としては失敗するだろうと思っています(合併に拘りすぎ?)。違う組織、若しくは個人としての関係がベストのような気がします。
小さくなる一方のパイを企業の体質改善なしで奪い合っているのが現状です。ここは、少し辛抱して体質改善の方に力を注ぐ、そんな会社が生き残っていくような、そんな気がしませんか? (2003/04/08(Tue) 13:07:42)
土佐の陶芸家 >
ガンさんのネットワークの議論をもう少し進めませんか。野村総研「経営用語の基礎知識」によると、バーチャル.コーポレーションかもしれません。異なる会社に属する個人連携を軸としたビジネスモデルとのことで、企業内技術士の連携による新たなビジネスチャンスが先行し、組織論が後からついてくる。そんな事例はありませんか (2003/04/08(Tue) 16:12:20)
APEC >
なるほど、技術者のネットワークですね。外注・下請け等々の会社対会社的考えから、個々の技術者が必要に応じてネットワークというか、プロジェクトチームのようなものを組もうというもの、ということでよろしいでしょうか。
それがインターネットを通じて結びつき、しかるべき利益配分その他のシステムができれば、これは土佐の陶芸家さんのご指摘通り、バーチャルコーポレーションといえるでしょうね。そうすると、このVCの構成員たる技術者は、別スレでもあったように企業の専業義務などの問題をクリアするためにも、個々に独立したSOHOのようになり、さらにそれらが業務内容により組合せを変えて結びつく、という形でしょうか。
これって、CALS(土木分野に特化したCALS/ECではなくて一般的なCALS)時代における会社の形態・・・・個々の社員は独立性が高く、プロジェクト参加という形で仕事をする。会社はプロジェクトを社員に提供する場となり、「管理職」というものが姿を消す・・・・に似ていますね。
インターネットを介したビジネスの場合、全国市場(場合により世界市場)ですから、かなり特化したジャンルでも仕事が確保できるという期待がありますね。品質確保の保証やトラブル対処、現場と乖離した設計多発の問題など、いろいろな問題はありますが、方向性としては非常に面白いと思います。 (2003/04/08(Tue) 17:05:15)
環境 >
ガンさんの「ネットワークの強化論」には全面的に賛成します。高度なコンサルティング業務のうちには総合的、多面的なアプロ−チを必要とするものが多くなり、この動きは引き続き加速するように思います。
6,7年前に米国土木学会の学術発表会で「昔は土木計画者だけで取り組んだプロジェクトが今では環境、財務分析、建築、心理学、法律等の専門家と共同戦線で取り組まなければならない」ことを嘆いた発表者がいました。
今後、コンサルタント企業が今日以上に多分野の専門家を社員化するのは愚かでしょうし(言い過ぎですか)、JICA業務に多用されるジョイントやアウトソーシングを重視する企業間のネットワークの重要性が今後さらに増すように思います。魅力的なパートナーとジョイントするには自社にも魅力が必要―誰にも負けない分野が必要です。技術者としてがんばらなければなりません。
ガンさんの「OBの影響力が談合の起こる一つの原因説」には賛成しかねます。発注者には発注者責任があり、本来的に立派な成果が期待できるコンサルタントに発注したい希望があります。
一昔前なら別ですが、業務成績評価が要求され、談合関与禁止法が適用される時代になりました。OBの役割は確実に縮小し、情報収集や会社の技術力のPR等の役割に変わりつつあると認識すべきではないでしょうか。(2003/04/08(Tue) 17:25:02)
土佐の陶芸家 >
APECさん。おっしゃるように水平分業だと思います。例えば専門技術士が常駐する派遣会社が業務を受注し、総合監理して契約技術士が業務参加する。派遣会社と技術士が合意に達っすれば、会社同士の契約も可能でしょう。契約会社を大手コンサルと呼び変えればガンさんの世界につながります。但し、外注という発想でなく水平分業という発想で大手コンサル担当が対応できるか?丸投げはいけません。総合監理でしょう。
環境さんへ。JICA業務で多用されるジョイント情報を教えて下さい。(2003/04/08(Tue) 17:51:49)
ガン >
軽く発した「ネットワークの強化」が凄いことになっていますね。バーチャルコーポレーションですか。言葉は聞いたことがありましたが、実際にどういうものかは恥ずかしながら知りませんでした。APECさんの解説に加え、さっき調べて概要がおぼろげながら理解できました。土佐の陶芸家さんの書き込みのお陰で勉強になりました。
で、私の言うところのネットワークも考え方は同じです。少数精鋭、特化した専門技術を研ぎすまし、そういう企業同士がニーズに対応した形でジョイントを組み勝負する、そういったイメージでしょうか。組む相手は、企業に限らず大学、個人(技術士など)と広がりを持たせます。地方の地場企業にとっては、大手コンサルとどう勝負するかが生き残りのカギですからね。万年下請けではストレスが溜まってどうもいけません。
APECさんの言われるSOHOという完全に独立したスタイルもありますが、企業の中でも独立(個人?)事業主制度というのがありますよね。以前、雑誌かテレビでみたことがあります。社員として雇用契約を結ぶのではなく、業務を委託する形態のようですが、企業にとってはかなりメリットがあるようです。今後は、建コンなどにも波及するのではないでしょうか。こういう形態が一般化すると、副業等の問題も解決しやすくなるし、会社を超えた技術者同士の連携も可能になるような気がします。
ただし、技術者としてはプロとしての自覚が必要なので、かなり気合を入れなければなりませんが・・・。さらに、発注者である国や自治体がこのような形態をどう捉えるかも問題ですね。
環境さん、OBの件ですが、まだまだ旧態依然とした地域は多いですよ。OB旋風が吹き荒れているところは多くあります。OBの力関係で決まるみたいな話は、今の時代に信じたくはありませんが (2003/04/08(Tue) 20:40:47)
APEC >
ガンさんのおっしゃる「企業内独立」が、CALS時代の会社との契約形態だと思っています。終身雇用や年功序列、といった手厚い労働者保護のかわりに、副業を一切しないということも含めて、労働者は忠誠を誓うという、高度成長経済期の日本独特の雇用スタイルの対極にあると言ってもいい、非常に自由度の高い労使契約スタイルです。
この実現のためには、「自由と責任」ということの認識、技術者の自主独立の気風の確立、最近多い「指示待ち人間」がなるべく出てこないような教育体制など、環境整備がまだまだ必要ですが、私は「そんな時代が来るのかな。早く来てほしいな」と期待しています。
ガンさんのおっしゃるように、プロとしての自覚と実力がなければアウトで、寄るべき大樹もないわけですから気合は必要ですが、気持ちいいですよね。(2003/04/09(Wed) 01:12:10)
水コン >
管渠の面整備は利益率がいい。私は誰がやっても同じと思います。なら、できるだけ満額で受注したい。たたきでは、40%でも落ちません。そこで談合になるのですが、調整(談合)も経験、事情、人脈、貸し借り、など、素人にできるものでは無く、難しい仕事と思います。
営業マンの力量が問われるのです。メンバーを丸く押さえて、受注する。できるだけ、角をたてない。降りる場合も、快く受け貸しを作るなど。話は変わりますが、グローバル化は終わり。これからの戦後はアメリカの孤立によりブロック化に進むと思いますが。 (2003/04/09(Wed) 04:36:40)
Shima >
APECさん、組織のリスク管理、個人防衛のため、発注者側の人はまともな意見を述べにくい、テーマです。本質に迫れば迫るほど、ちょっと偏ったレスのやり取りになっています。うわべのことなら、何でも言えますが、談合に関する今までの経緯を踏まえると、どうしても公取や面白半分のマスコミを頭の片隅に考えたレスになります。
こんな内容を述べるだけでは、いかにも悪いことをしている印象ですね。そうではないのですが、痛くもない腹を探られないためですね。 (2003/04/09(Wed) 07:03:05)
ガン >
水コンさん、営業ですか?営業経験のない私には何とも言えないのですが、そのような営業努力?があって、満額近くで受注できるから下請け、孫請けをも食わしていける、というのが現状でしょうね。今の状況でたたき合えば・・・想像がつきます。で、将来もこのままでいいのか、という問題ですが如何でしょう?談合問題を営業としてどう考えるか、談合以外に営業努力の道はないか、ご意見を聞かせて下さい。 (2003/04/09(Wed) 07:13:20)
APEC >
Shimaさん、おっしゃるとおり、発注者側の方々は参加しにくいでしょうね。談合があることは百も承知であり、それが「必要悪」であった時代もあったでしょう。しかし今、入札制度の透明・公正を国が言い、談合とたたき合いの両極端が混在する中で、ブレながらも適正価格入札へ向かいつつあると思います。無論、その課程ではつぶれる会社も少なからずあるでしょう。それは当然のことです。
また、自由競争につきものの安かろう悪かろうの問題に対処して、プロポがあります。これも、定着するまでにはブレがあって、受注させたい業者に仕事を回すための免罪符のような使われ方すらあるようです。
問題は、そういった現状を踏まえ、「ならば我々は、1人の技術者として、あるいは企業の管理者として、発注側窓口として、何ができるか」ではないかと思います。適正価格入札に対応するための経費節減やリエンジニアリング、さらに積極的には技術力アップやIT化などによる品質確保と効率化の推進、ガンさんの「技術者ネットワーク」やVC、プロポへの対応、発注者側の「安かろう悪かろう」の中での業者選別力の育成や、プロポ・業務評定を実施する技術監理力育成・・・・いろいろあると思うのですが、そういった話を情報交換してはどうかと思っています。
そういうことで、発注者側の方のお話も聞けたらと思います。 (2003/04/09(Wed) 08:45:14)