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地震対策と技術者 [1174] なるモン:2003/05/18(Sun) 00:15:25
今、また揺れましたね。最近、関東では毎日のように中揺れの地震がありますが、私が先日受講した災害関係の講習では、講師の先生が過去の大地震の地震計記録をスライドに写して説明している最中に揺れました。東海地震、東南海地震についても対策強化地域が指定されるなど緊張が年々高まっていますが、ゲリラ的な活断層にも要注意で、なにやら大地震発生の周期として69年説というのもあって、その最終年が来年とのことです。
地震は、他の話題でもあった原子力や土木分野など、科学技術に関係深いと思います。私たちの大事な家族・友人、歴史・文化財、社会資本を守るため、我々技術者は、分野・立場を越えていかに行動すべきなのでしょう。 |
APEC >
地震といえば、阪神淡路以降「ライフライン」ですが、下水道でも耐震性を言われるようになりましたね。道路も地震時のすべり破壊安全率だけでなく、液状化までの検討が言われたりします。ちょっと過剰かな?という印象を受けています。
「まちづくり」・一般市民の視点では、災害時における弱者(高齢者、身障者)への配慮、特に避難経路の周知やできる範囲でのバリアフリー化などが気になっています。「いざという時、自分は避難しきれないかもしれない」と思った時の疎外感は大変なものだと思います。 (2003/05/18(Sun) 00:43:30)
台風の目 >
地震、雷、火事、おやじという言葉があります。これをリスク管理という視点でとらえれば、被害が大きく発生確率が低い順に並んでいるような気がします。リスク対策の視点で言えばまさしくこの順番に対策を講じるべきであり、都市計画、防災計画の観点で言えばより根本的な対策を求められるのがこの順番であるともいえます。
私のハンドルネームの「台風の目」に象徴される雷は、発生から到着まで5分から1時間の時間の猶予があります。しかし、阪神大震災を体験した私の感覚で言えば、地震発生から自分が死ぬと思うまで10秒くらいしか猶予がありません。都市計画の第1の目的は安全の確保です。その意味で100年の計になろうともリスクを軽減するために我々技術者は行動すべきと考えます。 (2003/05/18(Sun) 01:18:27)
なるモン >
私も先日の災害救援講座で、煙が立ち込めたビル内からの避難体験したりしましたが、暗黒の世界という感じで恐いし、無害の煙でも息が苦しくなってしまって、これが現実だったらダメだなと感じました。
災害に対処する技術者が、まず行うべきこと、それはその恐さを知るということを実感しました。土木の現場や原子力等の関係の方々は、日常業務が危険と隣り合わせで勿論災害の恐さを一番知っておられることですが、私のようなぬるま湯につかったような場所で活動する人間は、あらためて認識すべきことでしょう。ちなみに、災害体験では、大地震の揺れを体験する予定でしたが、その機械が前日の地震で壊れ中止になりました。
台風の目さんがおっしゃるように、都市計画の最も基本は「安全の確保」だと認識しています。でなければ、快適性も利便性も楽しさも都市には担保できません。その意味でユニバーサルデザイン、バリアフリー化は、災害対策としても重点的に推し進めるべき課題です。
阪神淡路大震災では、1人の大工さんが8人の下敷きになった人を救出したそうです。それが出来たのも大工道具が持ち出せたからです。このこと1つにしても都市計画上の具体策が考えられます。例えば、救出用ツールを街角にきめ細かく配置しておくということが言えるでしょう。実例から学ぶ、ということが大事だと思います。ちなみに、その大工さんの証言として、下に敷くじゅうたんは切れにくく救出の障害になったらしいです。建築と防災という点でも参考になるのではないでしょうか。
扱う「技術」が違うと思いますが、生活において、逃げる技術、人を助ける技術を、国民が教育過程の中で習得しておくことが大事だと思います。 (2003/05/18(Sun) 01:48:44)
ねぎ >
東海地方では、2000年の8月頃から地殻のスロースリップが継続しています。東海地震はいつ起こってもおかしくない状況にあるようです。東海地震の想定震源域の中に浜岡原発があります。原発は一度も震度6以上の地震動を経験していません。高強度の地震動を受けたとき原発が本当に安全であるかについては、耐震工学を専門とする技術者の一人として疑問を抱いています。原子炉建屋は大丈夫かもしれません。
しかし、内部の設備は損傷を受ける可能性があります。最も危惧されるシナリオは、配管破断→冷却水喪失→炉心空焚き→炉心溶融(メルトダウン)です。配管の折れ曲がり部(エルボ部)は構造上の弱点です。面内に曲げをうけると、円形の断面が楕円状に変形するため大きな応力が発生します。浜岡原発は東海地震が起きるまで運転を休止すべきであると考えています。 (2003/05/18(Sun) 08:40:40)
魔法使い >
なるモンさん。私も最近防災対策として「お助け掲示板」を考えてみました。表面は常設の避難ルートと臨時のはり紙広報スペースです。掲示板は板と言うより15cm厚の箱になっており、この中に、棚を設けてバール、のこぎり、ロープと言った救助グッズを入れておくと言うものです。これを町内のポイントにたてると良いと考えました。これもNP0ですか?
ねぎさん。浜岡原発は1976年建造だそうです。30年は原発の耐用年数ですが、これを40年にするそうです。世界で初めてとも言われています。ボーイング社の御巣高山墜落事故は、後部隔壁の金属疲労が原因でした。原子炉の疲労と地震が重なると、リスクというより、danger。 (2003/05/18(Sun) 09:29:11)
腹八分 >
阪神大震災の犠牲者のうち、もっとも多いのは火災によるものだったと記憶しています。木造家屋が倒壊し、生き埋め状態になったところに火災が発生した。火災の発生原因は、暗くて見えないがために(まだ夜が明けていない)ライターを付けたら、ガス漏れしていたために引火したらしいです(知人の話)。
次に倒壊したビルのほとんどは10階立て以下の(建築基準の緩い?)ものばかりであったため、この地震以降は11階立て以上の(建築基準のきつい?)マンションへの入居希望者が増えた、という話題もありました。(技術者の知見になっていませんが)ライフラインのうち、@ガスは漏れたときには自動的に遮断する箇所を適宜設置。A電力としては非常用街路灯の拡充(送電ではなく蓄電で)。B水は地震に強い貯留水槽の設置(都市の地下は水槽だらけになってしまうが)。C通信は被災地からの優先的な発信体制の確保。などが必要になる。 (2003/05/18(Sun) 10:32:58)
APEC >
腹八分さんご指摘のように、建築基準法改正以前の建物が問題ですね。
地方の財源が弱い自治体などでは、公共施設の多くがこの状態で、特に学校(やはり子供は地域の宝。高校は都道府県立が多いが小中学校は市町村立なので、耐震改修しようとしても財源がない)、そして緊急時に倒壊してもらっては困る市役所・役場および消防署が問題です。学校など、耐震改修は無論、耐震点検さえしていない学校が多くあると聞きます。こういうところへの予算の重点配分も必要ですが、地域の専門家(特に一級建築士)の協力で、簡易な耐震点検を進めようという動きを模索しているところです。 (2003/05/18(Sun) 11:13:01)
なるモン >
魔法使いさん、まさしく、街なかにそういった防災を含む多機能型のミニスポット(ほんの小さな休憩場所)づくりを、私たちNPOでやろうと準備を進めています。先日採択された助成交付事業はその企画を申請したものです。既に関係機関や住民等との調整をほぼ終え設計・資材器財調達段階に入っています。
ある大手のエクステリアメーカーは、非常具を収納できるタイプやカマドに早代わりする防災用ベンチを無償提供してくれることになりました。そのスポットには、やはり掲示板を設置し、周辺の避難所やルートだけでなく応急救命手順を図解で示したパネル等も取り付けます。また、避難誘導サインの全国共通化を目指している他のNPOとの連携で誘導標識を立てることで調整しています。さらに木柵(ラティス)は担架として使えるよう工夫し、ライトアップ用の照明は取り外しできるようにしたり電源が使えるようにもするつもりです。
近い将来はPFI式でスポットの数を増やしますが、場所選定から、資金調達、整備、維持管理までを、住民・行政・地元団体・企業等と連携しながら行っていく計画です。いわゆる民間が自主的に公共的なこと(準公共)を行うという考えです。
ちなみに、こうしたことを技術士試験専門科目で記述し、口頭試験でも少し応えたと記憶しています。活動報告になってしまいましたが、とり急ぎ魔法使いさんのレスに関係してコメントしました。 (2003/05/18(Sun) 20:28:18)
m.i.i >
簡単に。技術者(この場合は建設業、リース業等が主体と成る筈ですが)は、緊急時の連絡網(横の連絡、縦の連絡)の統合的構築が必要です。地方自治体等が主導をとるか、NPOがとるかは別として、所有重機や工具機器の数、能力等トータルした把握が必要です。
インターネットはその役割を担えるものと確信します。(昔、若干表現は違うものの、ハムの交信で似た様な助け合いが有りますよね)。よく調べていませんが、どこかで構築されているのを御存じの方はおられますか?「110番の家」的なものですかね。拘束はしないが、出来る事はさせて頂く意識の集約。 (2003/05/18(Sun) 23:55:29)
雑魚 >
阪神・淡路大震災の際、日常的に利用されていた公園は、災害時においても地域の防災拠点として有効に機能した、との調査報告がある。このことから、地域の身近な公園は、日常的に利用されコミュニティの場として活用されることが重要である。
そのためには、公園の計画段階から住民の意見を反映させるとともに、管理・運営も住民自らが行う住民参加型の防災公園づくりを進める。なるモンさんの公園のことを書いてみました。今年は、「安全な国土」がテーマになりそうですね。 (2003/05/19(Mon) 20:11:59)
なるモン >
皆さん、レス有り難うございます。スレを立ち上げた私としては、雑魚さんご指摘の「安全な国土」について議論が及んでもよろしいかと思っております。受験生の方にとってもその方が有益かもしれませんし。 (2003/05/19(Mon) 20:18:12)
APEC >
雑魚さん、地域防災拠点である公園を住民参加型で作るというアプローチは素晴らしいですね。大いに啓発されました。また、なるモンさんはミニスポットという形ですでに実行しておられる(相変わらずスゴイなあと感心することしきり)わけですが、拠点というより町のそこかしこに防災の知恵が潜んでいるという感じですね。
受験答案としては、国土交通白書に書いてあることなどを優先して書いたほうが有利なのでしょうが、「まちづくりを考える技術者」として大いに参考になりました。 (2003/05/19(Mon) 21:36:55)
魔法使い >
APECさん。私もなるモンさんと同じように、鳥瞰的都市計画より、虫瞰つまり虫の眼からみたまちづくりが好きです。いまではこちらが主流かもしれません。試験委員のかたは、コンサルタントに対しては、実務的な話の方を面白がる傾向があるとささやかな体験から感じます。
ですから、APECさんのホームページで見させていただいた、学校ビオトープで、掘削中に出てきたガラを砕いて、空隙のあるすみかにした話など、良いアイディアです。産廃とせず、美観に捕われないところが私にとってはいいですね。 (2003/05/19(Mon) 22:10:55)
APEC >
魔法使いさん、「虫の目」ですか。ちょっと意味がよくわからないのですが、鳥の目で大きく俯瞰的に見て包括的に考えることよりも、小さな改良をいっぱいするというようなことですか?「ちょっといい話」がたくさんあるような。 (2003/05/19(Mon) 22:35:08)
やっぱり頑張りすぎ >
「鳥瞰的」の「対語」として「虫瞰的」が使われるような気がします。視点の違いというか・・。確か「ベ平連」で有名な小田実さんの造語だったと記憶しているのですが・・。違いますかね。 (2003/05/19(Mon) 22:59:33)
ガン >
やっぱり頑張りすぎさんが言われるとおりのようです。「虫瞰的・市民的視点」といった使われ方をしているようです。私もこれからはこの「虫瞰的・市民的視点」による「まちづくり」が重要な時代だと感じています。
なるモンさんやAPECさんらは、まさにそれを実行しようとしているのだと思います。ただ、忘れてはならないのは、それらの「つながり」の重要性です。学校ビオトープという言葉が出たので例に取ると、学校にそういう空間を作り、子供達に環境学習の場を与えることは重要ですが、その際に、鳥瞰的にみた場合の「つながり(生物回廊)」の重要性を示してやらなければ中途半端なものになってしまいます。都市計画も同じで、ピンポイントの実行の背景には、しっかりとした全体像がなければならないと思います。変な話になってすいません。 (2003/05/20(Tue) 07:53:26)
APEC >
さらに脱線してしまいますが、学校ビオトープでこんな話がありました。ビオトープを作ろうと思っていた場所にイチョウの木があって、なぜかそこにトンビが巣を作っていたそうです。子供の理科・総合の活動でビオトープ作りをしようとしていたので、トンビの巣を落としたということでした。こうなるともうギャグというか何が目的かわかりませんね。
はやりの「里山」も、ミニ田んぼや水路、かやぶきの家、空隙の多い空石積や稲木置き場など、いろいろな「パーツ」があるわけですが、これを現地の生態系・土地利用・景観に配慮せず、「こういったパーツをそろえておけば里山といえるだろう」といった安易な計画をする例が目に付くようになりました。それがビオトープであっても何であっても、理念なき計画設計・現地を無視したお仕着せの計画設計は、昔からの「ハコ物行政」と同じですね。技術者として厳に慎まなければならないと思います。 (2003/05/20(Tue) 08:20:09)
なるモン >
私も虫瞰と鳥瞰の両方の視点が整合していなければならないと考えています。特に都市計画は不可欠です。後者の方は、法改正も重ねられマスタープランの制度が充実してきています。
しかし、そのマスタープラン策定時に虫の目での調査がおろそかになっている場合が少なくないと言えます。春夏秋冬、雨の日も現地をできるだけ歩き、歩いている住民にも立ち話でいいから、周辺の生活環境の変遷などを聞いたり、例えば、現況図に位置づけられている緑地が実際に良好に保たれているのか、その逆に図に法規制的に示されていないが住民が親しんでいるほんの小さな里山が残っていたりしないか、そういう現地をきめ細かく見ることが最近欠けているように思います。
これも不景気が影響していることで、実行したくても経営上なかなかできないジレンマが我々コンサルタントにはありますね。防災計画も同じことだと思います。だから、私はNPOを立ち上げました。 (2003/05/20(Tue) 10:16:07)
腹八分 >
m.i.i さんのおっしゃった、インターネットは上手に運用できれば、多いに威力を発揮できるものと思います。情報手段の確保は重要課題とおもいます。「110番の家」は小学生をもつ親にとってはほんとにありがたいものですよね。この役割を担っている商店等には感謝の気持ちで接しています。
雑魚さん、私の居住する自治体は公園の面積割合が少ないことが課題です。とにかく公園数が少ない。近所に引っ越してこられた方から、子供を遊ばせる公園の場所を聞かれ、ほとほと返事に窮したことがありました(小学生はみな学校に行って遊んでいます)。道路も主要幹線道路(センサス対象道路)以外は、狭い道路が多いですね。自分の住んでいる場所も課題が山積みであることを認識しました。 (2003/05/20(Tue) 12:56:09)
雑魚 >
腹八分さんの所は、豊かな自然に囲まれている里、と想像します。私はこう考えました。
「豊かさの指標として社会資本の充実度というものがある。例えば、欧米諸国に比較して公園面積が満足でない。したがって、豊かさが感じられないと言われている。今、求められている豊かさは、安全な国土を基本に、自然とのふれあいで得られるやすらぎである。日本はどの都市においても、河川、里山、湖沼、海辺まで徒歩1時間程度で到達できる。また、鎮守の森、田畑、ため池、森林等、歴史的に整備された社会資本も自然とされている。このように、日本は自然的資源が豊富であり、自然を創出し、自然と共生してきた歴史と文化がある。・・・・」
子供はどんな所でも遊びます。しかし、自然は危険なところです。したがって、子供に対する冒険教育がなされなければなりません。また、子供を地域全体で守りきる、という強い意志が必要です。なるモンさん話がずれてごめんなさい。 (2003/05/20(Tue) 20:52:03)
腹八分 >
ビオトープといえば、ビオトープ管理士?とかいう資格があるのですかね、当社の若手が受験するのどうのって言っていました。APECさんのトンビの巣の話題から、笑い話を思い出しました。
琵琶湖のほとりに清流がよみがえりホタルが見られるようになった。で、みんなで見に行こうと連れ立って夕刻に現地に到着したら、大きなシマヘビがニョロリと。二度と行くものか、とんでもないところだ、と。人間とは勝手なものだ、という例です。
雑魚さん、なるモンさんは「安全な国土」について議論が及んでも可とおっしゃっていますので、子供の安全(それも地域のこと=地産地消関連)ですからご了解いただけるものと思います。 (2003/05/20(Tue) 23:31:28)
なるモン >
雑魚さん、話がずれているようで、ずれていないのではないでしょうか。その考え方が防災に通ずるように私は思います。
先日私が受講した講座でも、「そこで生活を営んでいる人間が災いを受けるから災害であり、人がそこに居なければそれはただの自然現象である」、ということを聞いて、恥ずかしながら人間と自然の関係を本気で見つめなおして実践する時代にあると再認識しました。防災も、自然の保全・創出も、次世代の子どもを守り育てるのも、みんな地域そのものの在り様しだいであって、行政の仕事でもなく全地域住民の意識と行動力にかかっているのでしょうね。これからのキーワードは、あらためて“地域の力”だと思います。
都市水害対策の新法ができると思いますが、水害弱者というと、やはり子ども、そして障害者、高齢者、妊婦等のいわゆる移動制約者(国交省用語!?)です。我々でも一時的にけがをしていたりすれば同様ですね。内水氾濫などの水害時、これらの人が直ぐに駆け込めるところが街のあちこちに必要です。そこでm.m.iさんがおっしゃった「こども110番」の活用がいえると思います。
それと2003年問題ですが、例えば中層以上の空き部屋のあるビルを水害避難場所に指定し、NPOが管理するといったことも可能かもしれません。そういう避難場所としてのビルや高台の安全度を地域の技術士が診断するという手もあるのではないでしょうか。技術者を含め民間が地域防災に積極的に係わるべきだと思います。 (2003/05/21(Wed) 00:00:41)