RCCM資格試験(H17年度)問題4−2 推定正解および解説は、臨時掲示板での議論を元に作成しました。
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= 下水道部門 =
問題と推定正解および解説 最終更新:2006.10.20

1. 一般的な下水道計画の目標年次は,おおむね何年後を標準とするか,正しいものをa〜dのなかから選びなさい。

a. 10 年後
b. 20 年後
c. 25 年後
d. 30 年後


推定正解:b
下水道施設計画・設計指針と解説(前編)P19に「おおむね20年後」と記載。


2. 排除方式について,誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 排除方式には分流式と合流式があるが,原則として分流式とする。
b. 合流式は,主に下水道の先進都市である大都市において採用されている方式である。
c. ノンポイントソース汚濁負荷の初期対策としては,分流式が有利である。
d. 一般的に管きょの施工性は,地下埋設物との競合が少ない等、合流式が有利である。


推定正解:c
合流式が有利


3. 雨天時越流水対策施策について,誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 既存施設の改善策として,遮集システムの適正化,遮集量の適正化,分流化等がある。
b. 雨水流出量の抑制として,合流下水の貯留,雨水貯留,雨水浸透等がある。
c. 発生源対策として,路面清掃,管きょ清掃,雨水ます清掃等がある。
d. 処理方法として,物理処理,物理化学処理,生物処理,膜処理等がある。


推定正解:d
雨天時越流水対策施策に、生物と膜の処理はない。


4. 小規模下水道について,誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 小規模下水道とは,一つの下水道計画区域における計画人口が,おおむね5,000 人以下の下水道をいう。
b. 下水道計画は,その他の汚水処理事業との連携を図りながら,効率的な汚水処理計画を立案する。
c. 施設計画は,小規模下水道の特性や地域特性を十分に考慮し,維持管理が容易でかつ,経済的なものとする。
d. 計画目標年次は、おおむね20 年後を標準とする。


推定正解:a



5. 圧送式下水道輸送システムについて,誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 圧送形式としては,単一圧送,多重圧送,多段圧送,圧送・自然流下併用がある。
b. 流量計算には,Hazen・Williams 式を用いる。
c. 管路の適切な場所に,仕切弁,空気弁等は設けるが,泥吐き弁は設ける必要がない。
d. 圧送管路内には内圧が作用するため,ウォターハンマの検討が必要である。


推定正解:c
設計指針と解説(前)P309解説文「ドレン用バルブをを設置する」


6. 活性汚泥法の一種で,わが国でも採用事例がでてきた膜分離活性汚泥法の一般的な特長で誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 沈殿池等の施設が省略できるが,膜を設置するために生物反応タンクの容量が標準法より大きくなる。
b. 微細なろ過孔を有する膜でろ過を行うため,清澄で高度な処理水質が得られる。
c. 活性汚泥の沈降性悪化(バルキング)に影響されず,安定した処理が可能である。
d. プロセスのSRT が長いため,汚泥発生量の低減が期待できる。


推定正解:a?



7. 処理場の流入水質を示す指標として,誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. BOD
b. COD
c. SS
d. NOx


推定正解:d
NOxは排気ガス規制などの環境指標。


8. 管路施設の建設費低減を図ったり,低地から高地への汚水の圧送にマンホール型式ポンプ場が利用されるが,誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. マンホールポンプは,無人運転が原則であり,施設,設備の点検は巡回とする。
b. ポンプ能力は,計画1日最大汚水量で設定する。
c. ポンプ型式は,原則として着脱式水中ポンプとする。
d. 豪雪地域など除いて電気設備は,原則として屋外型とする。


推定正解:b
設計指針と解説(前)P454より「計画時間最大汚水量とする」


9. 下水汚泥の減量化を図ることができる消化タンクに関する記述で,誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 下水汚泥中の有機物を嫌気性または好気性微生物の働きで,ガス化・液化・無機化し,安定化・減量化する。
b. 下水汚泥中の有機物の分解で発生するガスは,低質で発熱量が低いので,有効利用ができない。
c. 嫌気性微生物の働きを利用する消化方式では,消化を促進するため,攪拌・加温設備を必要とする。
d. 下水汚泥中の有機物を分解するためには,嫌気性微生物の働きを利用する中温消化方式で,滞留時間は20 日程度必要とする。


推定正解:b?



10. 次亜塩素酸ソーダによる処理水消毒槽の接触時間として,計画1日最大汚水量に対する正しい時間をa〜d のなかから選びなさい。

a. 1.5 分間以上
b. 6 分間以上
c. 15 分間以上
d. 60 分間以上


推定正解:c



11. 活性汚泥法で処理するために多くのエネルギーが使われているが,一般的に電力使用量のもっとも多い設備を,a〜d のなかから選びなさい。

a. 揚水ポンプ
b. 送風機
c. 汚泥掻寄機
d. 汚泥脱水機


推定正解:?



12. 計画区域における発生負荷量調査のうち,誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 上水道の給水量の現況及び計画
b. 工業用水道の現況及び計画
c. 人口,工業出荷額,農林及び畜産に関する統計資料
d. 放流先の現況水質及び水質測定時の水量


推定正解:d
設計指針と解説(前)P37より、dは放流先の状況調査の 項に含まれている。


13. 計画汚泥量について,誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 計画汚泥量には,計画発生汚泥量と施設計画汚泥量とがある。
b. 計画汚泥量には,最初沈殿池で除去される固形物量が含まれる。
c. 計画汚泥量には,急速ろ過法等により除去される固形物量も含まれる。
d. 計画汚泥量には,雨水滞水池等において除去される固形物量は含まれない。


推定正解:?



14. 合理式における降雨強度公式について,誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。
ここに,I :降雨強度(mm/h)、t :降雨継続時間(min)、a,b,n:常数

a. Talbot(タルボット)型 :I=a/(t−b)
b. Sherman(シャーマン)型 :I=a/tn
c. 久野・石黒型 :I=a/(√t ± b)
d. Cleveland(クリーブランド)型 :I=a/(tn+b)


推定正解:a
下水道指針(前)P77よりa/(t-b)→a/(t+b)の誤り。


15. 軟弱土における管きょの基礎の組合せについて,誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 鉄筋コンクリート管 → はしご胴木基礎
b. 陶管 → 砕石基礎
c. ダクタイル鋳鉄管→ 砕石基礎
d. 硬質塩化ビニル管 → 砂基礎


推定正解:c
設計指針と解説(前)P224の表から、ダクタイル鋳鉄管は極軟弱土層を除き「砂基礎」のみ、砕石基礎の複合記述はない。


16. 伏越しについて,誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 伏越し管きょは,一般に複数とする。
b. 伏越しの構造は,障害物の両側に伏越し室を設ける。
c. 伏越し室には,ゲート又は角落しのほか,深さ0.5m程度の泥だめを設ける。
d. 伏越し管きょ内の流速は,上流管きょ内の50〜60%増しとする。


推定正解:d
設計指針と解説(前)P235より、「20〜30%増しとする」


17. 窒素とりんの同時除去が可能な嫌気−無酸素−好気法の反応タンク容量を決定する設計因子として,誤っている項目をa〜d のなかから選びなさい。

a. 冬期の1日最大汚水量
b. 流入水温,水質(BOD,全窒素,SS,溶解性BOD,全りん濃度,アルカリ度)
c. 反応タンク内MLSS 濃度
d. 反応タンクの水面積負荷


推定正解:?



18. 下水道法施行令が改正され,合流式下水道の改善対策を確実にするため,構造基準が示された。合流式下水道の雨水吐について誤っている項目をa〜d のなかから選びなさい。

a. 放流する下水量を減ずるために適切な高さの堰を設置する。
b. オイルボールなどの夾雑物の流出を防止するためにスクリーンの設置等のための措置を講ずる。
c. 実施する適用期日を特に定めない。
d. 雨天時にも放流水質が適用される。


推定正解:c



19. 終末処理場・ポンプ場の下水道法による認可申請図書には,その概要を示す図面が必要です。必要としない図面をa〜d のなかから選びなさい。

a. 平面図
b. 水位関係図
c. 主要な施設の構造図
d. 主要な施設の配筋図


推定正解:d



20. 広く終末処理場で採用されている汚泥処理のフローとして,誤っているものをa〜d のなかから選びなさい。

a. 濃縮→脱水
b. 濃縮→消化→脱水
c. 濃縮→脱水→焼却
d. 濃縮→コンポスト化→脱水→焼却


推定正解:d
コンポスト化は汚泥最終処理の後。