全体として 〜試験全般に関すること〜
最終更新:2016.09.23

1.RCCM試験の概要
2.問題1は、合格論文を作るコツを押さえよう
3.問題2は、毎管理問題を得点源に
4.問題3は、頻出テーマの理解を深め、柔軟に答案を作れるように
5.問題4−1は、やや得意分野・やや不得意分野に集中した勉強を
6.問題4−2は、技術指針基準類・類似試験対策資料で勉強を
7.午後の解答順序をよく考えよう
8.講習会テキストを活用しよう
9.今年は合格のチャンス

1.RCCM試験の概要
RCCM(シビルコンサルティングマネージャ: Registered Civil Engineering Consulting Manager)は、建設コンサルティング業務の管理技術者・照査技術者になるための資格であり、(社)建設コンサルタンツ協会(以下、JCCA)が創設した民間資格で、建設コンサルタント内で次の役割を担います。
@建設コンサルティング業務の管理・照査を行う
A建設コンサルタント登録をする時に必要な技術管理者となる
このような役割は技術士とほぼ同等ですが、建設コンサルタント登録において技術士とは差があります。技術士管理者に認定されるためには実務経験5年が必要(技術士は経験年数不問)で、かつ部門追加登録時の技術管理者にしかなれません。(初回登録時の技術管理者は技術士であることが必須)
建設コンサルティング業務の管理・照査は従来技術士が一手に引き受けてきましたが、技術士だけでは足りないというニーズの中からRCCMが創設されました。この時点では、
 @建設コンサルタント社員であること
 A社内に指導を受ける技術士がいること
がRCCM資格の登録要件でしたから、建設コンサルタント社員限定の資格でした。
平成23年度から上記@Aの条件がなくなり、技術士と並列の資格になるとともに、建設コンサルタント社員でなくても資格が取れるようになりました。ただ、建設コンサルティング業務以外では資格活用の道がまだないのが実情です。
同時に受験資格が得られるのに必要な経験年数も3年短縮され、大卒13年が10年に(高卒17年が14年に)なり、これまでは36歳になる年に初めて受験することができたのが、33歳になりました。

次に試験問題の構成と推定配点等は下表のとおりです。
※1 論述答案用紙は、B4サイズで25字×32行=800字詰めです。
※2 配点はあくまで推定です。合格基準は平成19〜24年度試験での基準です。

問題番号 問題内容 解答形式 問題数・記述量 割り当て時間 推定配点 合格基準
経験論文 論述 2,400字、B4答案用紙4ページ 2時間
10:00〜12:00
30〜40 各問題50%以上
and
総合得点60%以上
一般知識 択一(四択) 20問 3時間35分
13:10〜16:45
20(@1)
管理技術 論述 1,600字、B4答案用紙2ページ 20〜30
4−1 基礎技術 択一(四択) 20問 10(@0.5)
4−2 専門技術 択一(四択) 20問中10問選択 10(@1)
問題4は4−1・4−2はこれまでの情報から点数合計して50%ボーダーだろうと思われます。すなわち上記のような推定配点通りであれば、極論すれば4−1で満点を取れば4−2が0問でも合格ラインには届きます。

●JACICテキストを活用しよう
●午後の解答順序をよく考えよう
●科目ごとに的確な試験対策を
・問題1は、合格論文を作るコツを押さえよう
・問題2は、毎年同じような問題が出るので、過去問題をしっかりと
・問題3は、テーマを絞って答案を作っておこう
・問題4-1は、やや得意分野・やや不得意分野に集中した勉強を
・問題4-2は、技術指針基準類・類似試験対策資料で勉強を

なお、過去の傾向からみると、不合格原因となる問題の最多は問題3のようです。
問題1は事前にしっかり準備ができますし、問題2は似たような問題が繰り返し出ています。問題4は4-1・4-2どちらも過去問題を使って事前準備ができます。
問題3も似たようなテーマでの出題が繰り返しされるので、これはむしろ得点源のはずなのですが、ここでつまづく受験生が多いようです。特に出題形式が変化した年に合格率が下がることからみると、答案丸暗記で臨み、出題の変化に対応できなかったという人が多いのかなという気がします。
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2.問題1は、合格論文を作るコツを押さえよう
いかに契約内容(発注者ニーズ)を正確に把握して、段取りよく実行したかが基本的に問われています。途中で生じたトラブルの処理能力を問われているのではないことに注意しましょう。
業務遂行上考えられる技術上・管理上の問題点を事前にきっちり把握し、高い技術力と管理力をもって工程管理し、しっかりした技術的内容の成果品を工期内に納めましたというストーリーを作ることがポイントです。
 ●技術士ほど高度な創意工夫は不要。指針基準類に従った着実な技術的対応が求められる。
 ●管理技術力が重視される。コスト・品質・工程管理のいずれかについての問題解決例をあげる。

こういった点をきちんと押さえれば、合格論文を作ることはむずかしくありません。
また、必要に応じて多少の脚色もできます。
なお、いずれも事例も、業務実績証明書に記載した業務の中から選んで書かねばなりません。これを守らないと即不合格になってしまう可能性が高いので、必ず業務実績証明書記載業務の中から事例を選び、業務名や履行期間も含め、内容に非整合のないよう、十分注意を払う必要があります。
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3.問題2は、管理問題を得点源に
問題2は、6割程度が管理問題、4割程度がインフラ整備問題(国土交通白書等からの引用問題)です。
管理問題の大部分は前年度と同様の問題が出題されます。したがって、過去問題をしっかりやること、具体的には、正解が何かわかればよいという模試的勉強ではなく、なぜそれが正解なのか、正解知識の周辺知識も含め、しっかりと勉強することが必要です。もっと具体的には、「他人に対して、各問題の正解解説ができる」程度になることを目標にします。
インフラ整備問題はまだ出題傾向が一定していないとともに、さして重要ではない枝葉的な事項について出題されるなど問題の質もあまり高くなく、対策をたてるのが難しい設問です。
まずは管理問題についてポイントを押さえ、できるだけ得点しましょう。目標は80%です。これで11〜12問×80%≒9問取れれば、残り8〜9問の正解率が3割でも60%はクリアできます。以下、主要な出題分野についてまとめます。
  ●RCCMのこと(受験資格・登録・求められる資質)
  ●建設コンサルタント登録
  ●入札形態(公募・簡易公募・一般の区別、プロポや総合評価方式の種類と内容)
  ●標準委託契約約款、共通仕様
この4テーマをしっかり勉強したうえで、コンプライアンス(技術者倫理や著作権など)についても押さえ、さらにできる範囲でインフラ整備問題も引用が予想される国土交通白書、さらにその下敷きになっている国土のグランドデザイン2050交通省成長戦略などを文献として勉強していただければと思います。
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4.問題3は、頻出テーマの理解を深め、柔軟な答案作成ができるように
問題3の出題内容は、かつては管理に関する問題が主で、入札契約や業務適正管理に関する問題が繰り返し出題されてきました。その後、倫理に関する問題が出るようになり、さらに平成26年度は維持管理というインフラ維持管理の中でも「国の重要施策」に相当するものが出題されるようになったため、昨年度のセミナーテキストでインフラ整備施策等の要注意テーマに「PFIを主に、防災減災・担い手育成などの重要施策、アカウンタビリティや公共事業評価等の既往問題」と申し上げていたのですが、平成27年度は全問がまさにその重要施策になりました。
RCCMはもととも管理技術者の資格ですから、品質確保などの管理能力を確認する問題があったのは当然なのですが、平成22年の制度改定以降、技術士の補助ではなく独立した資格としてのステイタスを向上させようという建設コンサルタンツ協会の意図が徐々に試験問題にも現われてきました。そして技術士試験のようなインフラ整備・施策のあり方に関する認識を問う問題が表舞台に出てきたのだろうと思います。
そのように考えると、今後もインフラ整備問題が続く可能性が一番高いと思われますが、管理問題がまた混じるようになる可能性も否定できません。
すなわち受験対策は、@インフラ整備問題の準備、A管理問題というように優先順位を付けて準備しておくことが適切だろうと思います。
出題テーマは、
 @入札契約
 A業務適正管理
 BRCCM・建設コンサルのあり方
 Cインフラ整備・施策等

の4ジャンルに分けられます。そして出題の可能性が高いテーマは、、
 @入札契約では発注方式
 A業務適正管理では品質確保
 BRCCM・建設コンサルのあり方では倫理・コンプライアンス、CPD
 Cインフラ整備・施策等では災害、人材確保・育成、省人化・省力化、地域づくり・国土づくり
というようになります。
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5.問題4−1は、やや得意分野・やや不得意分野に集中した勉強を
とにかく過去問をやってみましょう。その結果を採点し、自分の得意・不得意分野を把握しましょう。そしてその結果に基づき、以下の4分類を行い、それぞれに応じて対応しましょう。
  ●本当に得意な分野は勉強しない。時々実力チェックするだけ。
  ●比較的得意な分野は積極的に勉強・補強して得意分野にする。
  ●比較的不得意な分野は得点を押し上げられる程度に勉強して底上げする。
  ●本当に不得意な分野は捨てる。

実力判定→不得意分野の勉強計画・実施を繰り返し、確実に基礎知識の補充をしましょう。資料としては、大学テキスト、1級土木施工管理技士受験テキストなどがお勧めです。また、インターネットで基礎的用語を調べるのも手であります。
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6.問題4−2は、技術指針基準類・類似試験対策資料で勉強を
部門によっては出題傾向の変化が見られますが、多くの部門では出題傾向が一定してきたり、過去問題を引用出題したりしています。次の手順で勉強することが適当ではないかと思います。
 (1) 過去問題の掘り下げ(他人に正解解説をできる程度になる)
 (2) 過去問題出題知識の周辺知識の理解(丸暗記ではなく、理解。他人に説明できる程度を目指す)
 (3) 試験で使われそうな部分の集中勉強(数値や似たような用語など)
勉強に際しては、関連テキスト等を決めて、これで行います。専門分野の技術指針・基準等がテキストになります。(たとえば河川砂防の河川砂防技術基準、港湾の港湾基準など)
また、類似試験として技術士第一次試験専門科目一級土木施工管理技士などがあるので、これらの対策資料で勉強してみるのもいいでしょう。
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7.午後の解答順序をよく考えよう
多数の問題を短時間でどんどん解いていく択一式試験では、
 ●問題番号順にやる必要はない。
 ●わからない問題は飛ばしていけばよい。

という対応が基本です。
その一方で多くの人にとって問題3の出来が合否を左右します。
これらのことから、次のような手順で答案作成をしてはどうでしょうか。
  1. 問題3の内容を確認し、「これなら準備した内容を使ってスムーズに答案が書ける」という問題があるかどうか考える。
  2. そういった問題があるようなら、まず問題3を解き、難敵を片付けてから問題2・4を解くという順で答案を作ればいいでしょう。
  3. 問題3が手ごわそうなら、まず問題2や問題4のわかるところを一気にやる→問題3をやる→問題2・4のわからないところをやるという順序がいいのではないかと思います。
    問題2・4を全部やる→問題3をやるという順序では、問題2・4のわからない設問で悩んでしまうと、問題3の時間がなくなり、さらにあせりも入るのでよい解答ができにくくなります。
できる問題だけをやっておくと、気分が楽になって調子が出やすいので、その後論述問題にかかるとよいのではないでしょうか。なお、このように得意ジャンルの問題を先に片付けることで集中力が高まる「特恵効果」というのがあるそうです。
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8.講習テキストを活用しよう
JACICが刊行し、受験講習会で使われている「RCCM受験準備講習会テキスト」は、RCCM試験の基本的なテキストです。平成19年度に終了したコスト構造改革のようなやや古い情報も含まれているものの、試験自体もそういった古い情報を使った出題がされていたりするので、あまり気にする必要はありません。
このテキストは「RCCM資格試験受験準備講習会」を受講すると入手できます。
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9.今年で合格してしまおう
毎年出願時期や試験前になると「また今年も受験か…」と億劫になる人は多いでしょう。中には忙しさや様々な事情を理由にして試験から逃げてしまう人もいます。
でも逃げていては幸福はやってきません。毎年ヤマが当たることを願いながら受験に臨む、そんな博打のような受験は大の大人がやることではありません。
今年で合格してしまう」という強い気持ちを持ってがんばってください。
最後に蛇足になりますが、「勉強のはかどる脳科学」というコラムを作ってみました。よろしければ参考にどうぞ(近所の高校文化祭からのパクリネタです^_^;)
●モーツァルトを聞くと頭がよくなる●
一時的ながらIQが8〜9ポイントも高まるそうです。一番効果があるのは「2台のピアノのためのソナタ ニ長調K・448」とか。

●夢は大切●
勉強には復習が大切ですが、夢は脳の復習で、海馬が必要な情報とそうでないものを分けているのだとか。
ということは、徹夜するとすべて忘れるということ?脳の復習には6時間以上の睡眠が必要だそうです。

●バイオリズム●
ホルモンの関係から、記憶力は朝〜午前中に高まるのだとか。
夜型の人がいきなり朝型に変えると「時差ボケ」状態になるので、普段から朝に勉強するようにすることが大切。
また科学的解明はされていませんが、学習効果が高まるのは金・土曜だとのこと。

●危機的学習法●
生物学的に危機的状態と判断される、「空腹」「寒い」という状態で頭は冴えるそうです。
試験当日は朝食・昼食を少なめにしたほうがいいかもしれませんね。

●特恵効果●
得意科目を極めることで、「学習の転移」という、他の科目も身につく現象が起こります。
試験でも得意ジャンルの問題を先に解くことで集中力が高まります。

●べき乗効果●
勉強量をX軸、成績をY軸にとると、グラフはべき乗になります。
つまり最初は伸びが悪いですが、ある時からググッと伸びます。
非実践的基礎知識の勉強はつらいものですが、きっとその努力が一気に開花します。がんばってください。

●初頭努力と終末努力●
心理学では何かの作業を行うときの集中力が初めと終わりに強くなることをこう呼ぶそうです。
逆に真ん中の時間が「中だるみ」。試験時間中にもあるそうです。
この対策として、60分の試験時間なら、半分の30分で終わると思い込む、あるいは「30分でここまで」と目標をたてて、試験時間を分断してとらえる練習をするなどの方法があるとのこと。

●作業興奮●
「やる気」・モチベーションは、脳の「側坐核」を刺激することで生じます。
いやいや始めた掃除なのに気分が乗ってきて、部屋をすっかり片付けてしまうのと同じで、とにかく行動を起こして側坐核を刺激するとやる気が沸いてくるかもしれません。
結局、机に向かわなければそのきっかけも生まれないということでしょうか。

参考:東進ブックス「最新の科学が教える高校生の勉強法」
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