問題4-1:基礎択一
最終更新:2016.10.15

    1.問題の内容
    2.出題傾向
    3.24年度問題の対策
    4.解答のコツ

1.問題の内容

問題4-1は平成14年度から新設された問題で、土木関連技術の必要基礎知識についての理解度を問う4択問題が20問出題されます。
試験時間は問題2・問題3・問題4-2と合わせて3時間35分(13:10~16:14)で、配点ウェイトは問題4全体で推定20%(1問平均2/3点相当、あるいは問題4-1は1問0.5点、問題4-2は1問1点)です。なお、これまでの合格者情報からみると、問題4-1と問題4-2をまとめて正解率50%であることが科目別ボーダーになっているようです。つまり、どちらか一方が悪くてももう一方でカバーできるということです。
戻る

.出題傾向

過去の問題を整理してみると、以下に示す8分野に分類できます。
番号 出題分野 出題内容 問題数
測量 座標、測量方法、距離や面積、作図など 2
構造力学 力およびモーメント、解析方法、構造形式など 3~4
鋼構造コンクリート 材料および施工に際してのコンクリートの特性、鋼材 2~4
土質工学 土の各種特性値、土圧、せん断・変形・圧密、液状化、各種試験内容 2~3
水理 静水圧、ベルヌーイ式、マニング式、水理解析、限界水深、定流・不定流など 2~3
施工管理 施工管理に関する様々な基礎的知識 1~2
理数基礎知識 数学や化学などの高校~大学レベル基礎知識 2
その他 環境その他、1年限りのスポット問題が多い。27年度は火山噴火警戒レベル、PCウィルス、技術史が出題 3

分野にもよりますが、問題レベルは大学で習う内容の中でも基礎レベルです。
工学系大学へ行っていない(あるいは行ったけれど忘れている)人、自分の専門分野以外の分野の知識が乏しい人、先輩・上司から教えてもらったことを、基礎理論(なぜそうなっているか)を学ぶことなしに丸暗記してきただけの人は、50点取れないということもあるかもしれません。
それならそれで、まずそういった現状を受け入れましょう。その上で自分の弱点を補強することが合格への最短ルートです。「これだけ覚えたら合格する」というインスタント合格パックのようなものはありませんが、最短ルートはあります。

戻る

3.今年度問題の対策

  1. 全般的な対策
    20問すべて、出題ジャンル・出題内容ともある程度一定しています。基本的には、工学系大学で習得する知識のうち、基礎的部分に徹して出題されている感覚です。(特に構造力学と水理工学)
    ジャンルは一定なのですから、過去問題を中心にジャンル・内容を絞り込んで勉強し、出題範囲がやや広がったり、出題傾向を変えてきたりした場合に備え、補強していくという勉強方が妥当ではないかと思います。
    対策としては、①過去問題で実力チェック、②不得意分野の抽出と補充勉強、③PDCAサイクルで効果確認と次ステップ計画、④過去問題の出題ジャンル・内容に重点を置いた勉強といったことに留意してください。2級土木施工試験出題内容が参考になるでしょう。

  2. 分野別の出題予想と対策
    1. 測量
      主な測量(水準、平板、GPSなど)と器具(レベル、トランシット、トータルステーションなど)と座標系、基準点などに関する問題が出るものと予想されます。言い換えれば、これらの内容を包括的に理解していれば十分です。
      試験対策については、
      ・出題内容は測量士補試験に出題されるものと似たようなものであり、国土地理院のホームページで試験問題が公開されていますので、これを入手して練習問題として活用
      ・測量士補の試験対策テキストも多く市販されていますから、これを購入して勉強
      といったことが有効ではないかと思います。
      なお近年は、測量の知識がなくても単純な算数レベルの計算で解ける簡単な問題が増えてきています。また、過去問題の引用が比較的多く見られます。

    2. 構造力学
      工学部系大学の授業で習うような構造力学の基礎的事項に関する問題が出ています。すなわち、梁や柱といった構造物に、集中荷重や等分布荷重がかかったときの応力やモーメントなどについて正解選択肢を選ぶというもので、これらの出題傾向は今後も続くものと予想されます。
      試験対策としては、工学部系大学テキストで勉強していただくのが一番です。インターネットで「構造力学 本」というように検索すればたくさん見つかります。
      また、2級建築士の試験テキスト、過去問題なども参考になります。過去問題引用も目につきます。

    3. 鋼構造コンクリート
      コンクリートに関する問題が2問、鋼構造が1問という出題パターンが続いています。いずれも工学系大学テキストあたりがいいテキストになるでしょう。「コンクリート」、「鉄筋コンクリート」などをキーワードにインターネットで検索していただければいいテキストが見つかると思います。
      また、コンクリート標準示方書も参考になります。
      過去問題が引用されることもあります。

    4. 土質工学
      頻出問題は土のせん断・圧密であり、また土の物理特性も出題されやすいので把握しておいたほうがいいでしょう。
      私のホームページである「技術士受験を応援するページSUKIYAKI塾」の一次試験専門科目・土質及び基礎の基礎知識のページが参考になるかと思います。
      また、工学系大学の土質工学テキストも基礎知識の理解には好適です。ただし、土質試験や原位置試験といった実務色の強い問題も出されていますので、「地盤調査法」や「土質試験の方法と解説」(いずれも地盤工学会)などの実務マニュアルも参考になると思います。
      また、過去問題が引用されることも多々ありますから、過去問題はしっかりやっておきましょう。

    5. 水理
      水理工学をしっかりやっておけば大丈夫です。ベルヌーイ式、流体に関する各種知識、マニング式・ストークス式・ダルシー・ワイスバッハ式など、ダルシー則・フック規則などでしょうか。
      実務向けというより基礎理論に近い問題が出ますので、工学系大学テキストの水理工学関連のもので勉強しておけば問題ないと思います。
      過去問題が引用されることもあります。

    6. 施工管理
      施工管理全般、統計管理、工程管理などに関する問題が出ると思われますが、少なくともRCCMを受けようとする熟練技術者であれば、常識感覚で解けると思います。毎年2問しか出ません(平成26・27年度は1問でした)が、ここで稼いでおきましょう。
      テキストとしては、工学的大学テキストの中に施工管理や施工計画に関するものもありますので、そのあたりが参考になると思います。

    7. 数学等
      基本的には高校数学を復習しましょう。私のホームページである「技術士受験を応援するページSUKIYAKI塾」の一次試験基礎科目の情報・論理に関するページが参考になるかと思います。
      また、単位に関する問題がよく出ます。これに関してはインターネットで簡単に資料が探せます。覚えることも少ないので、負担なく勉強できるでしょう。
      なお、平成26年度は化学に関する問題が出されました。今後、この分野が数学に限らず基礎科学のような扱いで、自然科学全般からの出題になってくる可能性もあります。

    8. その他
      情報については、電子納品・CALS、GIS、ADSL、ネット用語など、常識あるいは実務でよく耳にする知識であり、管理技術者としては押さえておかなくては困るテーマも多いので、これを機会にひととおり勉強しておきましょう。
      環境については、境基準、気象現象、暖化ガス、環境影響評価用語、放射性物質、エネルギー、水質汚濁と幅広く出題されています。私のホームページの、一次試験専門科目の建設環境に関するページなどが参考になるかと思います。
      なお、土木史や土木遺産、住民参加、地震などのスポット的出題もたまにありますが、出たとしても1問かせいぜい2問でしょうし、準備のしようもないですから、特に勉強しなくてもいいと思います。(逆にせっかく勉強しても出題されない可能性が高い)
戻る

.解答のコツ

  1. 問題用紙に○をしてから写す。何度も直さない。
    問題用紙に○×や選択○をどんどんしていって、最後に解答用紙に写す。
    わからない選択問題を何度も見直して悩んでいると、アツくなって思考がヘンな方向に行き、間違った答えに直してしまうことのほうが多いらしい。

  2. 次のような手順でやると効率がよい。
    1. 自信があるものは二重丸にして、一切見直さない。後で解答用紙に転記するだけ。
    2. これかな?と思うけれどいまいち自信がないものは一重丸(または?つきの丸)にして、問題Ⅱ-2を全部やった後で見直す(問題Ⅲの後に回すと忘れてしまう)。
    3. ぜんぜんわからないものは「?」としておいて、最後の最後にじっくり考える。
      それでもわからなかったら、他の問題の配分から予想するか鉛筆ころがしで決める。

  3. 択一問題は、「誤りはどれ?」と「正しいのはどれ?」を間違えないこと。
    最初にそのことだけで問題を分類し、番号の横に大きく「×?」「○?」などと書いて識別しておくのも手のひとつ。

  4. 誤りはどれ?問題の特徴
    1. 「~しなくてもよい」といった「責任逃れ」「怠け」的なものがアヤシイ。
    2. 「~のみ」、「~しかない」といった断定的・限定的なものがアヤシイ。
    3. 「何のことを言っているのか」に着目した場合、1つだけ違う事項の話をしている選択肢がアヤシイ。
    4. 数値にワナがあるものは、一番国交省が関心のなさそうな事項がアヤシイ。

  5. 正しいのはどれ?問題の特徴
    1. 一番まじめで誠実そうなことが書いてあるのが正しいことが多い。
    2. 一番役所風の文章(きれいな言葉がちりばめてある)のがアヤシイ。
    3. 一番短い文・一番長い文がアヤシイ。
戻る