技術士第一次試験 平成15年度 共通科目(生物) 解答案

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  1. 細胞の大きさを小さい方から正しい順序で並べたものは、次のうちのどれか。

    (1) 大腸菌<スギ花粉<ウニ卵<クロレラ<ヒト卵

    (2) クロレラ<スギ花粉<大腸菌<ヒト卵<ウニ卵

    (3) スギ花粉<大腸菌<クロレラ<ヒト卵<ウニ卵

    (4) 大腸菌<クロレラ<スギ花粉<ウニ卵<ヒト卵

    (5) クロレラ<大腸菌<ウニ卵<ヒト卵<スギ花粉


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    推定正解:
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  2. 次に挙げる実験と、装置や試薬の組み合わせで、適切でないものはどれか。

    (1) タマネギの表皮細胞の大きさを測定する実験と、接眼ミクロメーター。

    (2) だ液によるでんぷんの分解を調べる実験と、ベネジクト液。

    (3) ムラサキツユクサの減数分裂を観察する実験と、酢酸オルセイン液。

    (4) ホウセンカの茎の断面を観察する実験と、ピスあるいは発泡ポリスチレン。

    (5) ゾウリムシの走電性を調べる実験と、酢酸水溶液。


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    推定正解:5
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  3. ヒトの眼に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    (1) 光は角膜、ひとみ、水晶体、ガラス体を通り、網膜に達する。

    (2) 網膜には光を感じる2種類の視細胞が存在する。

    (3) 網膜には視神経があり、興奮が中枢に伝えられて視覚か成立する。

    (4) 毛様体の筋肉収縮により水晶体の厚さが薄くなる。

    (5) 水晶体の厚さが増すと焦点距離が短くなる。


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    推定正解:4
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  4. ヒトの血液成分の性質について述べた次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    (1) 白血球は細胞核をもち赤血球より数が多い。

    (2) 赤血球は細胞核を持たず、内部に高濃度のヘモグロビンを含んでいる。

    (3) 血小板はその内部に顆粒を持ち、血液凝固に関与
    する物質を含んでいる。

    (4) 血小板は血管が損傷したとき凝集して止血の役割を果たす。

    (5) 血漿中にあるアルブミンは浸透圧の形成に関与し体液の移動に役立っている。


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    推定正解:1
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  5. 光合成の明反応に直接関係しない物質は、次のうちのどれか。

    (1) クロロフィル  (2) フィコビリン

    (3) フィトクロム  (4) シトクロム

    (5) カロテノイド


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    推定正解:3
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  6. 生物とはなにかということを考える際、細胞を構成するということは1つの大きな目安となってきた。しかし、細胞という構造を持たないものもみられる。生物として通常考えられるような細胞をもたないのは、次のうちのどれか。

    (1) アオコ    (2) タマホコリカビ
    (3) 大腸菌   (4) ボルボックス
    (5) タバコモザイクウイルス

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    推定正解:5
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  7. 生物の生殖は大別して無性生殖と有性生殖に分けられる。次の記述のうち、無性生殖に関連のないものはどれか。

    (1) イソギンチャクの分裂   (2) アオミドロの接合

    (3) ヒドラの出芽         (4) オニユリの鱗茎

    (5) オニユリのむかご


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    推定正解:2
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  8. 浸透圧調節に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    (1) 海産硬骨魚は海水中で体内の水分が奪われないよう、大量の海水を飲み少量の濃い尿を排出している。

    (2) 淡水産硬骨魚は絶えず淡水中の水分が体内に浸入しようとしているので水をほとんど飲まず、大量のうすい尿を排出している。

    (3) 淡水で生活するゾウリムシは収縮胞と呼ばれる細胞内小器官を用いて体内浸透圧を調節している。

    (4) 脳幹の一部である延髄には血漿の浸透圧濃度の変化を感受する細胞があり血漿浸透圧の調節に関与している。

    (5) 脳下垂体後葉から分泌される抗利尿ホルモンは腎臓に作用し、水の再吸収を促進して血漿浸透圧の調節に関与している。

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    推定正解:4
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  9. 葉の細胞の吸水力、根圧以外で、植物が根で吸収した水を植物体上部へ移動させるために最も必要なものは、次のうちのどれか。

    (1) 孔辺細胞の膨圧      (2) 大気圧

    (3) 細胞膜の能動輸送    (4) 限界原形質分離

    (5) 水分子の凝集力


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    推定正解:1
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  10. 小脳の役割に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

    (1) 随意運動や平衡機能を調節している。

    (2) 呼吸や心臓拍動を調節している。

    (3) 脊髄まで神経線錐を伸ばし、動作のゆっくりした運動を制御している。

    (4) 言語理解の中枢である。

    (5) 本能行動や情動行動の中枢である。


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    推定正解:1
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  11. 次の物質のうち、アミノ酸でないものはどれか。

    (1) グルタミン酸  (2) チロシン

    (3) シトシン   (4) アルギニン

    (5) リジン


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    推定正解:3
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  12. 平滑筋に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    (1) 瞳孔を閉じたり開いたりする筋肉は平滑筋ではない。

    (2) 腸や膀胱などの運動を担っている筋肉は平滑筋である。

    (3) 血管の収縮や弛緩を起こし、血圧の調節に関与している。

    (4) 自律神経系の支配を受けている。

    (5) 横紋構造は見られないが骨格筋と同様にアクチンとミオシンは持っている。

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    推定正解:1
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  13. 時間とともに生物群集を構成する種が変化していく現象を遷移という。遷移に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    (1) 乾燥により自然に発火した山火事の跡からはじまる遷移を一次遷移という。

    (2) 人間による森林伐採の跡地からはじまる遷移を二次遷移という。

    (3) 湿性遷移において、湖沼はやがて草原となる。

    (4) ススキなど、遷移の比較的初期にあらわれる種を先駆種という。

    (5) 陰樹林が極相になりやすいのは、幼本の耐陰性が高いからである。


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    推定正解:1
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  14. 生物は同じ種の他の個体とさまざまな相互関係を示す。次のうち、同じ種の個体間の関係に最も関連の少ないものはどれか。

    (1) ホタルの発光        (2) カイコの性フェロモン
    (3) ミツバチの8の字ダンス  (4) メダカの走流性
    (5) アユのなわばり


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    推定正解:4
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  15. 夏雨が少なく、冬雨が多い地域に発達し、含水量の少ない常緑葉の木が特徴的に生える群系は、次のうちのどれか。

    (1) 雨緑樹林   (2) 照葉樹林   (3) 硬葉樹林
    (4) 夏緑樹林   (5) 針葉樹林


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    推定正解:3
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  16. 生態系における一次消費者と二次消費者に関して、次の組み合わせのうち、適切でないものはどれか。

    (1) アブラムシが一次消費者、ナナホシテントウムシが二次消費者

    (2) ケイソウが一次消費者、ミジンコが二次消費者

    (3) リスが一次消費者、ヘビが二次消費者

    (4) セミが一次消賢者、クモが二次消費者

    (5) ミツバチが一次消費者、カマキリが二次消費者


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    推定正解:2
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  17. 呼吸に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    (1) 肺は自分で膨らむ能力を持ち、横隔膜や肋骨は呼吸の補助的役割を果たしている。

    (2) 気管支の末端には肺胞と呼ばれる小さな袋があり、ここでガス交換がなされる。

    (3) 延髄には呼吸中枢が存在する。

    (4) 水素伝達系(電子伝達系)では酸素が使用されATPが作られる。

    (5) 脂肪や蛋白質も炭水化物と同様に呼吸基質として使われる。


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    推定正解:1
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  18. キイロハツカネズミの毛色には黄色と地色がある。優性黄色遺伝子Yは、劣性の致死作用をもつ。どちらもYyの遺伝子型をもつ雌雄を交配させて得られたF1では、黄色:地色の割合はどのようになるか,、

    (1) 3:1   (2) 2:1   (3) 1:1   (4) 1:2   (5) 1:3

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    推定正解:2
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  19. 生活環に関する次の記述のうら、正しいものはどれか。

    (1) ケイソウはホンダワラと同じ複相植物である。

    (2) アオミドロはゼニゴケと同じ単相植物である。

    (3) イチョウではアサクサノリと同様に、鞭毛をもつ精子が作られる。

    (4) マツタケの子実体はサクラの種子の胚乳に相当するものである。

    (5) ランソウではイネと同様に、受精卵の胚発生がおきる。


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    推定正解:3
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  20. 生物の進化において、環境に適応して形態や構造を変化させてきた証拠の1つとして相同器官が挙げられる。次の組み合わせのうち、相同器官であるものはどれか。

    (1) バラのとげとサボテンのとげ

    (2) サツマイモのイモとサトイモのイモ

    (3) カエルの前肢とペンギンのつばさ

    (4) アサガオの葉とカボチャの巻きひげ

    (5) モンシロチョウのはねとコウモリのつばさ


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    推定正解:3
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