口頭試験体験記 電気電子部門(平成18年度以前) Back

年度 体験記提供者 備考
16 01:情報通信  
18 02:発送配変電 えるっささん

1:情報通信

部門 電気電子部門(情報通信) 
場所 渋谷フォーラムエイト

(60分前)

会場(フォーラム8)に到着。渋谷駅から徒歩5分程度。大宗ビルはいくつかあるので注意。
受付の場所確認。余計な緊張感が高まると聞いていたので受付せず。
渋谷マークシティウェストの道玄坂側入り口の通路に座って、声を出して経歴等の説明の練習。
アベックとかが通り過ぎるが無視して行く。

(40分前)

7Fにて受付。合否通知書を提示して、確認と待合室の指示
口頭試験での注意事項の用紙をいただく。待合室は4部屋程度ある模様。
「口頭試験での注意事項の概要」
1.5階xxx・・・が控え室になっています。控え室でお待ち下さい
2.試験の時は係員が呼び出しを行い試験室まで誘導します。その際、所持品は全部もって試験室へ行き試験室内の荷物置き場に置いてください。
呼び出しは「xxxxYzzzz番の○○さん」と行います。(試験室に入室したら「Yzzzの○○です」と言ってください)
3.長時間、控え室を空けるときは受付に知らせてください
4.試験開始予定時刻から30分を過ぎても呼び出しがないときには、受付に連絡して下さい
5.試験が終わりましたら、忘れ物のないようにしてお帰り下さい(受付への連絡は不要です)
6.控え室は禁煙です。禁煙は灰皿のある所でお願いいたします。なお5階はフロア全体が禁煙です
「合格発表について」
1.合格者の発表は平成17年2月18日(金)の予定です
2.発表は、受験番号及び氏名を官報に掲載するとともに、文部省、(社)日本技術士会および同会各支部等に掲示します
3.口頭試験を受験した方には、合否に拘わらず成績を通知します
4.合格者には、文部科学大臣から技術士第2次試験合格証が送付されます(一部、省略)
待合室に移動。待っている人は20人程度で40〜50才台が中心
やはり、皆さん緊張している様子。こちらも緊張感が高まってくる
予定通り入り口から奥(前の方)に席を取り一休み

(30分前)

一つ前の時間の人たちが続々と呼ばれて出て行く
若い女性が3〜4人団体で呼びに来て、受験番号と名前を読み上げる
中には声の小さい人もいて注意が必要。出て行かないと再度、読み上げられる(緊張感が高まるリスクを冒しても早めに入ったのは、この呼び出される状況を確認するため)

(5分前)

最初の人が呼び出される。思ったより早い

(1分前)

女性:「xxxxYzzzz番かめさん」
私:「はい」
若い女性に同行し、エレベータを使用して試験室へ、心臓は爆発寸前、エレベータの中で女性に話しかけて気を落ち着かせる
ノックして、試験会場へ入る
私:「失礼します」
右手に机があり、案内してきた女性。正面にイスがL字形に2個。受験者用と荷物置き場
左手に机2個で試験官2名。
左手(以下a)は40半ばの大学の助教授といったところで優しい感じ(でも切れそう)
右手(以下b)は60前くらい。役所の人か
  +――+
 b|  |        
  +――+   亀□    +――+
 a|  |     □   |  |女
   +――+    荷物   +――+ 
                     
 ――――――――― 入口 ―――――――
a:受験番号とお名前をお願いいたします。
私:Yzzz番かめです。よろしくお願いいたします。
a:お座り下さい。
a:業務経歴を簡単に。
私:業務経歴書には書いていないのですが××で××を経験しさらに××で××をやっていました。そのあと、現在の会社に入社し今回の経験論文の対象となった▲▲を任せてもらいました。現在は、××の仕事をしています。

(3分経過)

a:経験論文で映像監視をしているようですが、何を監視するのですか。
私:○○、△△、不審侵入者などです。あと×××といって、○○の振動現象を観測したいとの要望でした。
a:○○の付近にモニタカメラをつけて監視所のような所で監視するのですよね。
私:△△の上の方にカメラを付けて、前と後ろの両側を見ます。
a:一つのカメラでどの位の範囲をみるのですか。
私:高い位置に設置しますので△△を数台分です。
a:設計していて一番の問題点は。(中略) (ここで5分位、演説(経験論文の説明)をしてしまった。あとで考えると時間かけすぎた)
a:小心で伝送速度というか、どの位の映像を伝送したの?
私:(略)
a:監視内容を見ると静止画でもいいのではないの。
私:×××をぜひ観測したいという事で。
a:△△の場合には、振動周波数はそれほど高くないのでは。
私:数10ヘルツになるといわれています。
a:×××の問題は何か解明しましたか。
私:そこまではちょっと判りません。
b:波長を並べることはできなかったの。(どの位の間隔で並べたのですか)
私:そこが今回の経験論文で書いていますように・・・(中略)
b:発光波長を並べるのは簡単なのでは。
私:現在ではFBGとかで外部共振させて発光波長を作り出すことは簡単です。でも当時はいい物がなかったので・・・
b:当時っていつ頃の事ですか。
私:10年近く前になります。(古い経験であることがばれてしまった(やぶ蛇))当時もあったのですが高価ですし、耐環境性に問題があったので使用できませんでした。
b:会社さんとしては、たまたま買ってきたもので構成する必要があったということですね(「会社さん」ということはb氏はお役所?)
私:そうですね
b:今の時点では簡単なのでは
私:ディジタル用はありますがアナログ用はなかなかありません。(b氏ここで盛んにメモを書き込む。ここで早くも15分経過、経験論文で時間を掛けすぎた)
b:(関係法令集を見ながら)公益の確保との対立はありませんでしたか
私:公益との確保というのは特にありませんでしたが、中立性と言うことでは上司と対立しました
b:技術者倫理ではどの様な事を心掛けていますか
私:単なる企業の代表ではなく、業界の代表として公平性を心掛けています。それと、日々勉強で技術の向上を心掛けています。
a:技術士法では技術士の倫理について書いてありますがどの様な内容ですか
私:頭が真っ白です
a:義務とか責務とか・・・ (フォローありがとう)
私:守秘義務、名称を表示するときの義務、公益確保の責務、資質向上の責務・・・あと一つは思い出せません (ピーンチ)
b:そうですか。技術士補はいつとられましたか
私:昨年です
a:技術士補としては何か活動しましたか
私:技術士補として活動するには技術士の下に付かないといけないのですが、近くに技術士の方がいなくて技術士補としての活動はしていません。
a:技術士補としてこうしてやろうと言うようなことはありませんか
私:近くに技術士がいなかったもので・・・ (くっ苦しい)
a:会社には技術士の方はいないのですか
私:私は本社とか関西支社だったので・・。工場とか研究にはおりました。(あきらめてくれた)
b:信用失墜行為の具体的な例をあげてください
私:もう聞き飽きたと思いますが、三菱自工で・・・(一同笑い、b氏はコケていた)
私:リコール問題については企業倫理にあたるとおもいますが、荷重が20トンから25トンと厳しい方に行ったのに十分な試験をせずに市場に出したのは問題だと思います。
b:その時あなたならどうしますか
私:企業の技術者としては、クビをかけることになりますから限界があると思います。基本的には企業内の関係者に対して、説得を努力する事になると思います。ただ、技術士であれば法律で公益確保が義務づけられていますから、社内でだめであれば第3者にも解るだけの資料を準備して関係官庁に通報する義務が発生すると思います。
b:技術士としてアカウンタビリティについてはどう思いますか
私:アカウンタビリティ???
b:説明責任といいますか
私:だれに対する説明ですか・・・。説明する相手によって変わるとはおもうのですが・・・。やはり、第3者にもわかる技術資料を作成して説明する必要があると思います。技術的な内容は技術者にしかわからないですからそこの部分を・・・。(b氏は「技術は技術者にしか」あたりでやや納得した感じ、でも全然解答になっていない)
b:海外の技術士制度について知っていることは
私:まずAPECエンジニアですね。それと詳しいことは解らないのですが米国では州法で決められていて・・認定された学校を出ていれば登録するだけでいい国と試験を行う国があるようですね
a:そうですね。日本では大学のほうでもJABEEで認定するとかなってきていますね。(a氏は大学の先生か)
私:私も、1次試験を免除する講座を認定するのがJABEEだと思っていたのですが、正式には、認定された学校を卒業すると2次試験を受けられるのが本当で1次試験は、認定された学校卒業相当の知識があると同等とする試験なのですね。(聞かれてもいないのに、勝手にしゃべって時間を浪費してしまった)
a:資格を維持するためにしなければならないことは
私:CPDなどのことですかね。継続研鑽ですね。技術士になった時点をスタートにしてそれ以上を目指すということで自分の専門分野についてはもちろんですが、倫理の徹底や技術マネージメントをですね・・・。企業で行っているセミナーとか展示会に参加したりですね。それと、技術士になることができれば技術士会で、色々な技術士の方の考え方とか技術を吸収したいと思います。
a:ところで、経験論文の所で特許は出されていますか
私:5〜6件を出願しております。(なんで今頃、論文に戻るのだろうか。点数が足りなかったのだろうか???。)
b:過去の業務で失敗したと言うようなことを
私:経験論文の時ですけれども、パソコンでシミュレーションした時に計算と実験が一致したので論文にしたのですが、実際には解像度が足らないのと別な原因で良く出たのがたまたま一致していたのです。翌年の論文にはきちんと書いて載せました。
a:b氏に向かって「もういいですか」
b:はい
a:どうもありがとうございました
私:ありがとうございました。失礼いたします。(a氏は目で見送り、b氏は一生懸命書き込んでいた)

(ちょうど30分)

帰りのエレベータの中で他の受験者と多少お話し、3義務で1つ答えられなかったと叫んで帰る。

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2:わーいっ!合格したよ!(電気電子部門:発送配変電)

平成18年12月13日に技術士(電気電子部門)の口述試験を受けてきましたえるっさと申します。

このHPに大変お世話になりました。貴重な情報を下さった皆さんと、HPを提供していただいたAPECさまには心から感謝申し上げます。

後に続く方の参考としていただくため、試験の体験記を投稿させていただきます。

 

私は筆記・口述とも初めての受検だったので、皆さんの詳細な体験記が非常に役に立ちました。このため私も様子を細かく書いたため、かなり長くなりましたがご容赦下さい。

 

(前日)

・仕事を午前中で切り上げて一路東京へ向かう。乗り物の中で勉強する予定だったが集

  中できない。明日は試験の結果が満足な結果なら、お祝いにグリーン車で帰ることを

  決意する。

・午後6時半に渋谷到着。受付のあるフォーラムエイトの7階を下見する。

・うなぎ屋さんの前で脚が止まる。戦い前夜の夕飯はこれだ。並で2650円の鰻丼は

  高かったが旨かった。江戸は物価が高いが質も高いと実感。

・宿舎の東急インでチェックイン。寝ようとしても目が冴えて眠れない。眠れないなら

  練習することにした。練習すると少し疲れるので浅く眠る、目が覚めるとまた練習す

  るといった具合に4回繰り返して朝を迎える。

・今更、覚えることを増やしてもかえってマイナスだ。それよりも頭がホワイトアウト

  して基本的な3義務2責務などが出なくなったりすることを防がなければならない。

・腹式呼吸を心がけて心を落ち着かせることに専念した。

 

(当日)

・朝食をホテルでしっかりと食べてシャワーを浴び、10時にフォーラムエイトに着

  く。

・エレベーター内で受験票を広げている壮年の男性に会う。「技術士受検ですか?一緒

  ですね」と声を掛けた。これをきっかけに控え室で会話ができ、落ち着くことができ

  た。同業他社のOBであり工学博士でした。凄い!

・先に呼ばれてゆく人たちに「お互い頑張りましょう」と声を掛けて送り出す。

・他の受験生はメモや本を眺めているが、私は外部メモリーに頼ることを避け、落ち着

  くことに専念した。

・ペットボトルのお茶で口を湿らせながらゆっくりと息をする。1時間20分があっと

  いう間に過ぎ、呼び出された。

・案内の女性に「いつまで試験があるのですか?」などと会話しながら移動。

 

(試験開始)

・ノックをしたが、中からの返事は無く、案内の女性が「お入り下さい」という。

・「荷物置き」と書かれたイスにゆっくりと荷物を置く。(ゆっくりとゆっくりと)

・試験官の顔をゆっくり見る。服部栄養専門学校理事長の服部幸應先生を若くしたよう

  な方と、俳優の牟田悌三さんに似た試験官であった。服部先生は優しそう。牟田さん

  は眼光が鋭い。

 

A E○○番、えるっさと申します。よろしくお願いいたします。

    (筆記試験の受験番号を使う。アルファベットを答え、その下に続くゼロを抜いた

    番号を続けて答える)

 

Q どうぞおかけ下さい。(どうやら服部先生が主の試験官らしい)

A ありがとうございます。

 

Q それでは、早速えるっささんの受検の動機を聞かせてください。

A 現在、私の立場は、営業部門で技術コンサルタントを行っており、技術士とクライ

    アントの関係に近い業務を行っております。このため、技術士と同じように「公益

    の確保」「秘密保持」「資質の向上」が必要であり、当然「信用失墜行為」はでき

    ません。

  こう考えると「名称使用の場合の義務」意外は技術士とおなじ立場であり、技術士

    となって更にスキルアップしたいと考えました。

  また、部下には常々、自己啓発など「資質向上」を求めており、自分自身が模範を

    示すためでもあります。(回答に義務、責務を混ぜて時間短縮を狙った)

 

Q わかりました。それでは経歴を簡単に説明してください。

A (練習どおり説明)

 

Q あなたはどのような立場でしょうか?

A 私は部下10名を持つ課長です。

    ただし、部下は、電気のほか建築、機械など一人一人専門分野が違い、プロジェク

    トに応じて対応します。

    経験論文の1番目の事例では、電気分野の技術者が行う必要があったため、たまた

    ま電気部門出身である私とその下の主任で行いました。ですから、課長であるのと

    同時に、サブ担当者として携わりました。

    次に事例2,3番目は電気工事部署の主任として実務に携わってきました。

 

Q では技術士とはどんなモノだとお考えですか?

A (技術士法上の定義を答える)

 

Q 技術士となったら何が大切ですか?

A (3義務2責務を回答)

 

Q ではあなたが資質の向上で行っていることはありますか?  

A 社内外の講習会への参加や、会社で購読している「月間省エネルギー」などの雑誌

    情報、公的な資格の取得などの自己啓発を行っています。また、技術バカとならな

    いよう日経ビジネスを定期購読して週末に読むことにより、社会の流れを勉強して

    います。

 

Q 今後更に、専門以外で知識を習得したいと思っていることはありますか?

A 今、業務上で水質の知識が必要になってきており、今後やりたいと思っておりま

    す。

  技術士になったら、技術士会の情報も活用したいと考えます。

 

Q 部下育成はどうされていますか?

A 私の信条は部下が自身、自主的にやりたいことを見つけることが大切と考えていま

    す。ですから、2〜3名で1チームを作り、自発的に今困っているテーマについて

    抽出し、半年くらいのスパンで勉強させています。そのサポートとして社外の講習

    会などの受講をさせています。

    もちろん公的資格取得などの自己啓発も求めています。

 

Q あなた自身の経験で、失敗したという事例はありますか?

A 工場の電源装置を設置した時のことです。全ての試験を終了し、最終確認として工

    場の実負荷を送ったところ、生産設備が停止し、工場を停電させてしまった。

  原因はシーケンスのエマージェンシー回路にチョッパーのサージが入ったため、誤

    動作したものだったのですが、模擬試験時にシーケンス回路へ乗るサージレベルを

    確認しておかなければならないという教訓を得ました。

 

Q 技術者の倫理で問題があった事例をいくつか答え、あなたの考えを述べてくださ

    い。

A パロマ工業さんのガス瞬間湯沸器による一酸化炭素中毒事件です。20名の尊い命

    が失われましたが、92年に7件も集中したとき、消費者に注意喚起をしたり不正

    改造を止めさせていたら、後の方は亡くならずに済んだのではないかと思います。

    このことから技術者と企業が正しい倫理を持つことと、それを末端まで浸透させる

    ことの大切さを感じます。(よしよし思いを出し切れた)

  あと、関西電力美浜原子力発電所における蒸気配管破断事故、JR西日本の尼崎脱

    線事故も同じと考えます。(しまった!準備の無いまま不用意に言ってしまった)

Q えっ?同じというと何がですか?(わーっ!お願い。ここで突っ込まないで・・)

A 倫理より利益やメンツといったことが優先されたということです。

Q えるっささんはなぜ倫理が守れないと感じますか?(どんどん深みに・・汗、汗)

A これは実際の現場でよく感じることですが、利益、工期、企業のメンツまたは自分

    自身の技術者としてのメンツは通常、倫理と相反するからです。

Q それを乗り越えるためには何が必要ですか?(きゃー!どうする?こんな場合の模

    範解答は何かあったっけ?・・パニック、パニック!)

A (殆ど無意識で)倫理を通す勇気です!(ひゃっ!こんなこと筋書きにはなかった

    ぞ!それに想定問題からは遙かに離れてしまったじゃないか!)

 

Q えるっささん自身、そのような体験はありますか?(おっ、何だか光明が見えた)

A 33kV系統の短絡保護リレーを一週間、仮設のリレーに切り替えたときのことで

    す。家に帰ってから、検査項目が一つ抜けていたことを思い出しました。

    そのとき内心「たかが一週間の仮工事じゃないか、何もなければこのまま行っちゃ

    うし・・・」と思いました。しかし万が一、今短絡故障が発生してこのリレーが働

    かなかったら大変なことになる。結果、翌朝意を決して再度設備を止めて検査した

    ことがありました。結果、異常は無かったのですけど・・・。

 

Q 解りました。話は変わりますが、(ホッ!)えるっささんのお仕事で最近ITにつ

    いてどのような状況であるとお考えですか?(あひ〜また一難)

A 一般的にパソコンとか通信分野の話が主でありますが、私としてはちょっと違う分

    野でパワエレとの融合という意味で大変な進歩を感じております。例えばインバー

    ター制御などは処理の高速化により、機器が非常に進化しました。

  (アドリブ回答!強引に自分の土俵へ引きずり込んでしまった)

Q なるほど、えるっささんが仕事する工場は大きく、電子機器製造分野などには最新

    の電源設備が必要なのでしょうね?

A はい。おっしゃるとおりでございます。

   (試験管は大きくうなずいて終わり)

   (あれ??あっさり終わるの?・・・不気味だなあ)

 

Q それでは次にエネルギーセキュリティについてどうお考えですか。

   (オプションはそう来たか!)

A それは私の仕事の範疇という意味ですか?

Q いえ、それでもまあ結構ですが、もうちょっと広い意味で・・。

A 解りました。例えば電力自由化などは価格の低下で消費者にとっては好ましい状況

    です。

    しかし電力会社は、コストを削減するため設備改修や計画修繕費用を圧縮したり、

    燃料の備蓄を減らす等、管理費を削減しているようです。この結果、ある程度セキ

    ュリティが犠牲になります。

    一般的に信頼性とコストは相反する性格のモノであり、それを両立していくために

    消費側でも知恵を出すことが求められます。

    その中心となるのが我々技術者の役割と感じます。

   (試験官は2名ともうんうんと何度もうなずく)

 

Q 地球温暖化対策という面でえるっささんはなにをされていますか?

A 高効率機器や最適な使用方法など、実際に効果がある方策を具体的に試算し、経営

    層を含めたあらゆる人に「見える」形でコンサルタントをすることです。

 

Q 海外の技術士制度は知っていますか?

A 試験方法は違うそうですが、アメリカ、韓国などPEがあることを知っています。

Q APECエンジニアについて知っていることを言ってください。

    (クライマックスだ!)

A (定番の回答)

 

Q これは個人的な興味で聞きたいのですが、経験論文の3番目の発案は面白いです

    ね。こんなことをどうして思い立ったのですか?

    (はっ?個人的に質問?そんなの有り?でも嬉しいな)

A ケーブルの場合・・・べらべら・・・ですが、実際は○○となった場合はこの方式

    では検出できないんですよ、だから簡易型と名前を付けたんです・・・。(わー

    っ!何で自分から短所をばらしてるんだよ。折角試験官が感心してくれていたの

    に・・!)

 

Q 何か特許は持っていますか?

A ありません。しかし社内で特許取得を行うことに対して承認を得た件は2つ有りま

    す。○○の開発と○○の開発です。

Q なぜ特許を取らなかったのですか?

A 知的財産を確保するというほどの発明ではないし、むしろ世の中で広く使っていた

    だく方が良いと思い、メーカーさんに差し上げました。

 

Q それではそろそろ最後にしましょう。経験論文以外で技術士にふさわしい事例は有

    りますか?

A 私の顧客には、先ほどご指摘のありました世界最大の電気機器工場もありまして、

    建設には計画当初から関わっておりました。

Q 解りました。(もう一人の試験官に向かい)もうよろしいでしょうか?(はい)

    ではこれで終わりにします。ご苦労さまでした。

A ありがとうございました。

 

・試験官と案内嬢に丁寧にお礼を申し上げて退室。

・試験時間は25分。短めに終わったのでちょっと期待が持てるかも。

 

 

(試験後)

・先ずは渋谷駅前のデパートに入り、休憩用のソファーに腰掛けて試験内容を記録。

・とりあえず終わったので昨日決めたとおりに新幹線はグリーン車に乗る。

・想像していた帰路のイメージは、開放感に浸り、グリーン車で美味しいビールを飲

  む・・というモノであったが、実際には受け答えの内容に不安を感じ、筆記試験のと

  きのような開放感は無かった。

・また、意外と昼下がりのグリーン車はビジネスマンで混んでおり、忙しくパソコンを

  叩いているサラリーマンの横で、アル中のようにビールを飲むには勇気が要った。で

  も全力を出しきって戦いにピリオドを打ったことは事実であり、今までに味わったこ

  とのない極めて地味な喜びが沸いてきました。

 

(雑感)

・覚えることはそう多くありません。(想定Q&Aは40問程度準備しました)むしろ

  本番で確実に記憶を取り出せるように落ち

  着く方法を見つけることです。

・私の場合、試験前から試験中を通して腹式呼吸が役立ちました。

・また試験室に入ったら、一度落ち着いて部屋の様子と試験官をゆっくり見渡してから

  座ると良いでしょう。

・皆さんが言われているように30分の加点方式です。余分なことを言わずに先に進め

  ましょう。説明が足りない場合、試験官の方から再質問があります。再質問があるく

  らいの方が効率的だと思いました。

・今から受検される皆さんのご健闘を祈ります。ありがとうございました。

                                                                    以上です。

 

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