口頭試験体験記 情報工学部門(平成18年度以前) Back

年度 体験記提供者 備考
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日時:平成14年12月8日(日)

場所:渋谷フォーラムエイト
試験官:L 男性 R:女性
・ 10:28ごろ呼び出し。
・ 控え室の真向かいが試験室であった。
・ ノックをするも応答が聞こえず、案内の女性から"入ってもいいと思いますよ"と一言。
・ 失礼しますとドアを開けるとすぐ目の前に荷物置きの椅子があった。(少し戸惑う)
・ 着席する椅子が左にあったので、その左に立ち、受験番号を言おうとしたらすぐに"荷物を置いてください"といわれた。
・ 受験番号と氏名を言っていないので改めていすの左に立つが、"まあ、お座りください、リラックスしていろいろとお話をしましょう"と言われ、結局言わずに着席。(だいぶ戸惑った)
QL)まずは、簡単な業務経歴の確認をしますので、自己紹介を兼ねてお話ください。
→入社からこれまでの経歴を、経歴書の順にプロジェクト名と簡単な概要をかいつまんで話す。(ここで、名前を言えばよかったが言い忘れた)
QL)それでは、この試験を受けられた動機と将来の考え、将来設計についてお話ください。
→この試験を受けた動機として3つあります。一つは、情報工学、情報処理の分野で、だれからも認められるコンサルタントになりたいという思いがあります。今までは、情報処理技術者の資格は持っていましたが、そういった資格を持ったSEとしか見られませんでした。だれからも認められるコンサルタントになるためには技術士の資格がどうしても必要という思いがあります。
2つめは、私の会社では、技術士がおりません。今まではそれでもやっていけたのですが、これからの時代、そうはいきません。私がオピニオンリーダとなって会社全体を引っ張っていきたい。そして後輩たちに単なるSEではなく、しっかりしたSEになってもらえるよう、技術士として指導していきたいと考えています。
3つめは、少し大きな問題ではありますが、高度情報化社会と言われて久しくなります。これまではシステムの専門家が使うということが主でしたが、インフラが整い、インターネットが普及すると誰もが使えるようになって来ています。しかし、その中で、情報の格差、まだ使えない人もいます。情報の進歩は非常に早く、その格差も広がる一方です。そういったことに対し何か行動を起こせないか、格差を埋めるために国家レベルで考えていることと下の方にいる人たちを橋渡しできることはないかと考えています。そのため、上の方の仲間に私が入る必要があり、技術士がどうしても必要と考えています。また、先の話ですが、APECエンジニアに情報工学が登録できるようになった時には海外協力をしていきたいと考えています。将来の考えとしまして、技術士会、情報工学に関する学会など、積極的に参加させていただき、諸先輩方から幅広い知識を吸収していきたいと考えます。(少し言い足らなかったと反省)
QL)失敗例についてあればお話ください。
→RAD手法をうまく使えず動かないシステムとなってしまった経験を反省を踏まえて話した。RAD手法のはしりであったこと、RADの特徴を理解せずにプロジェクトが進んでいったこと、途中で問題に気づいていたが、プロジェクトの流れに流されてしまったこと、反省として、新しい手法など活用するまえに、プロジェクトの状況、内容とあわせて、本当に適するものかよく検討し、従来の方法と新しい方法といった選択肢で進め方を決めていくようにしていることなどを話した。
QR)RADについて、特徴はなにですか
→プロトタイプを、スパイラルにより顧客と一緒にチェックし、完成に結びつける手法ということを述べた
QR)プロトタイプだけが特徴ですか?
→私はそのように考えます。スモールスタートにより、徐々にシステムを成長させていくところでもあります。(突っ込まれた。少しどぎまぎしてしまった)
QR)要するにコンポーネントのことが言いたいのですね(笑顔で助けていただいた・・・)
→はい、そのとおりです。
QR)RADなど、新しい手法とか新しい技術について、どのように収集していますか
→専門誌の購読とか
QR)(途中で口を挟まれ)どういった本ですか
→日経コンピュータです。日経にはいろいろありますが、日経コンピュータは全体的に書かれていますので
→専門誌からとか、新聞やインターネットのメールマガジンなどからキーワードを読み出し、それらについてネット検索などを使って収集しています。
QL)情報処理の資格と技術士の違いは何だと思いますか
→情報処理資格については、専門的な仕事を決まった規定、仕様などに基づいて正確に行う能力に与えられる資格です。技術士は、決まった規定、仕様などでは対応できない、潜在的な技術的問題点を解決できる能力に与えられる資格だと思います。
QL)技術士は必要ですか?
→必要です。技術力だけでなく、職業倫理など倫理面での能力も兼ね備えた資格であり、情報技術においても必要だと思います。
QL)技術士制度の必要性は何だと思いますか
→技術者の中でも科学技術に関する高度な知識と応用能力、職業倫理を備えた技術者を育成していくこと、科学技術の発展を図ることが日本としての課題であり、技術士制度の必要性でもあると思います。(たぶんこのようなことを言ったはず)
QL)語学については、相当におできになるのですか?
→できません。大変苦手でして、辞書片手になんとか読める程度です。それではいけないと思っています。今後は語学についても身に着けていこうと考えています。(ここで笑いが起きた・・・)
QL)TOEICは受けたことがありますか
→ありません。自信がありませんので。
QL)個人情報を扱いについて、仕事をする中で情報漏えいなどの問題が起きることが考えられます。あるPJで工期もせまっている状況でそのような問題がおきたときあなたはどうしますか
→個人情報を扱うことは仕事上考えられます。情報漏えいなどの問題が起こりそうなことに気づいたらプロジェクトを止めてでもその問題に対する対策をとります。
QL)上司からは納期厳守だと強く言われるでしょうね。そのときは?
→けんかをしてでも対策をとるようにもっていきます
QL)IT革命について、どう思いますか。
→私の考えでよろしいでしょうか。だれもが使える、身近にコンピュータが普及することが革命であると思う。恥ずかしながら私自身、自宅にコンピュータを持ったのが3年ほど前です。価格やインフラなどが問題でそれまでは持っていませんでした。しかし、現在、私の小学生の子供も、自分でパソコンを操作し、インターネットを使っているような状況になっています。そのような状況になることがIT革命ではないでしょうか
QL)これからの世の中に対する情報技術の与える影響は何だと思いますか
→福祉、環境など、あらゆる場面に情報技術が使われてくると思います。
QL)ユビキタスコンピューティングは注目されませんか
→注目されると思います。誰もが情報技術を使える、パソコンが使えなくても携帯電話を使ってインターネットを利用できるなど、携帯端末の普及などから、広く影響していると考えます。
QL)そろそろ時間ですが、技術士法の改正についてはご存知ですよね。
→はい、知っています
QL)その中で、資質の向上の責務がありますが、あなたはどのようにとらえていますか
→技術士になった後も、専門的な知識、技術の向上に努めなければならないということだと理解しています。そのための、継続教育という基準もあります。その中で示されている内容に基づき、自分自身を高めていこうと考えています。
QL)では、結構です
→はい。ありがとうございました。
(立って)よろしくお願いいたします。(荷物をもってドアをあけ もう一度)失礼いたします。
ドアを出て時間を見るが、10時58分ぐらいだったと思う。正味28分強はあったと思う。以上

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