筆記試験対策~必須科目(択一問題) 最終更新:2018.06.14
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=CONTENTS=
1.出題内容
2.試験対策
3.試験本番の注意事項
4.過去問題の正解と解説
 必須科目の択一問題対策について記しています。
 出題内容の予想もしていますが、これは「絶対こうなる」というものではなく、あくまで私の予想です。ただ、技術士会から公表された資料を素直に読むとこういうことだよね、という、それなりに根拠のあるものではあります。
 なお、受験対策は人それぞれです。それぞれの立場で、ポイントは変わってきます。また、若年層・熟年層でも変わってきます。 うのみにするのではなく、参考にできるところは参考にするというスタンスでお読みください。

「失格規定」に注意!

問題用紙に書いてあるように、次のいずれかに該当する場合は失格となります。
 ・受験番号欄を正しく記入・マークしていない。
 ・16問以上解答している。
 ・その他答案用紙に記載の「注意事項」を守らなかった。

このような試験そのものとは関係ないことでこれまでの努力が水の泡になっては悔やんでも悔やみきれません。失格になるだけでなく、採点もしてもらえませんから、次年度試験の参考にもなりません。
失格規定に係る事項については試験に取りかかる前に確認してください。見過ごしり、他の事に気を取られていて注意を聞いていなかったなどは理由になりません。 試験の本質的な目的とは無関係に思えることでも、それが試験ルールの1つとして事前に周知されたものである以上、守らねば失格にされても文句は言えません。くれぐれも注意してください。

1.出題内容

 必須科目(問題Ⅰ)は、マークシート方式5択で、20問中15問を選択解答します。これは平成14~18年度と同じです。試験時間は1時間30分と比較的余裕があります。
 過去の択一問題を出題テーマで整理してみると下表のようになり、20問中15問の選択に対し、○と△で25年度は15問、26年度は10問、27年度は11問、28年度は14問、29年度は11問となっています。増減はありますが、10~15問程度は過去問題を参考に出題されているといえます。また、選択肢の表現は異なっても、正誤判断のために必要な知識は同じ内容である問題も多く見られますので、過去問題をしっかりやっていれば(ただの丸暗記ではなく、理解していれば)、トータル6割正解に到達することは難しくないと思われます。

択一問題の年度別出題テーマ比較(建設部門)
H16 H17 H18 H25 H26 H27 H28 H29 H29問題での過去問題引用
1 社会資本整備重点計画 社会経済の現況 社会資本整備 社会経済の現況 社会経済の現況 貨物輸送量機関分担率 社会経済の現況 社会経済の現況 ○H26・1-1の内容を新しい情報で更新し正解選択肢を変更している
2 国内貨物輸送 社会資本と人物 国民生活安全安心 社会資本整備重点計画 社会資本と人物 国土のグランドデザイン2050 社会資本整備 社会資本を取り巻く状況 ×過去に類似問題なし
3 品質確保 品質確保 品質確保 品質確保 品質確保 品質確保 品質確保 品質確保 △H18・1-3と類似テーマだが内容異なる
4 コスト縮減 コスト縮減 コスト縮減 コスト縮減 コスト縮減 コスト縮減 コスト縮減 コスト縮減 ○H28・1-4とおおむね同じだが選択肢に一部変化がみられる
5 都市再生 全国計画・国土利用 国土計画・国土利用 国土計画・国土利用 全国総合開発計画 全国総合開発計画 国土の利用計画区分 国土計画関連法令 ×過去に類似問題なし
6 国土計画・国土利用 都市再生 都市再生・地域再生 都市再生・地域再生 市街地開発事業 都市再生 都市再生・地方再生 都市再生特措法 ×都市再生特措法に特化した出題は過去になし
7 建設分野の環境 ISO14001 国別CO2排出量 ISO14001 部門別CO2排出量 国別CO2排出量推移 レッドリスト 環境影響評価法 ×過去に類似問題なし
8 レッドデータブック 環境関係法令 環境施策 レッドリスト 建設分野の環境 建設分野の環境 国別CO2排出量推移 部門別CO2排出量推移 ○H26・1-7と基本的に同じ
9 東南海・南海地震 災害対策 高潮災害 高潮災害 防災 災害・防災 最近の防災施策 災害防災の近年の取組 △選択肢の一部はH27・1-9と同じ
10 災害対策 風水害 防災 災害対策基本法 災害への近年の取組 災害対策基本法 災害への近年の取組 防災 △例年と同テーマだが選択肢は異なる
11 循環型社会 循環型社会 循環型社会 循環型社会 循環型社会 循環型社会 循環型社会 循環型社会 △例年と同テーマだが選択肢は異なる
12 我が国の建設産業 我が国の建設産業 我が国の建設産業 我が国の建設産業 我が国の建設産業 我が国の建設産業 我が国の建設産業 我が国の建設産業 △選択肢の一部はH26・1-12と同じ
13 我が国の交通 我が国の交通 交通ネットワーク 交通ネットワーク 交通政策基本法 交通ネットワーク 交通政策基本法 我が国の交通の現状 ×過去に類似問題なし
14 我が国の人口 少子高齢化等 バリアフリー 少子高齢化等 バリアフリー バリアフリー 我が国の人口 バリアフリー △選択肢内容は異なった表現になっているが、H26やH27の1-14と類似
15 液状化対策 地理情報電子化 GIS等各種用語 GIS IT活用 ICT活用 ICT活用 IT活用災害対策 ×過去に類似問題なし
16 SI単位系 性能設計 国際標準 性能設計 国際標準ISO 国際標準ISO JIS Q 9000 JIS Q 9000 △選択肢の一部はH28・1-16と同じ
17 技術用語 技術用語 技術用語 各種用語 各種用語 各種発電方式 エネルギー利用 再生可能エネルギー ×類似過去問題なし
18 入札・契約 エネルギー統計 エネルギー需給 新エネルギー 各種発電方式 技術用語 技術用語 技術用語 ×類似過去問題なし
19 各種用語 各種用語 各種用語 各種用語 各種用語 各種用語 各種用語 各種用語 ×類似過去問題なし
20 各種用語 各種用語 各種用語 各種用語 各種用語 各種用語 各種用語 各種用語 △選択肢の一部はH28・1-19と同じ
○:3問~過去問題を引用した問題(25年度14問、26・27・28年度8問)
△:8問~過去問題にいくつか同じ選択肢がある問題(25年度1問、26年度2問、27年度3問、28年度6問)
×:9問~類似の過去問題がないかテーマは同じでも選択肢の内容が異なる問題(25年度5問、26年度10問、27年度9問、28年度6問)

また過去問題を整理すると、同じ3種類の知識を「誤っているもの」探しを主体に出題されています。

択一問題の出題形式(建設部門)
年度 出題形式 合計
問題数
「誤っているもの」探し 「正しいもの」探し 組み合せその他
14 16 2 2 20
15 16 3 1 20
16 17 2 1 20
17 15 4 1 20
18 14 4 2 20
25 17 3 0 20
26 16 1 3 20
27 17 2 1 20
28 14 4 2 20
29 18 2 0 20

 問題作成時には、出典文献等から引用するなり参考にするなりして正しい選択肢の文章を5つ作成し、そのうち1つの内容をちょっと変えて誤った選択肢にするといった方法が、問題作成者の負担が一番少なく、かつ出題ミスのリスクも低くなります。
 また、問題番号ごとの出題テーマもだいたい一定しています。なお、これは平成18年度以前からあった傾向が平成25年度以降の択一問題でもそのまま受け継がれています。つまり平成25年度から始まった択一問題は、従来にない新しい択一問題などではなく、平成18年度までの択一問題がそのまま復活したといっていいでしょう。

択一問題の出題テーマと問題番号(建設部門)
問題番号 出題テーマ
1、2 社会資本整備、社会経済の現況
3 品質確保
4 コスト縮減
5、6 国土計画・国土利用、都市再生・地域再生
7、8 環境
9、10 災害
11 廃棄物、循環型社会
12 我が国の建設産業
13 交通
14 少子高齢化、バリアフリー
15~20 各種用語(15はIT関連、16はISO、17~18はエネルギー関連など、いくぶん傾向はあるが明確ではない)
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2.試験対策

 以上の出題傾向を踏まえた試験対策としては、以下のことをお勧めします。
  1. 過去問題を使ってテキストを作る
    択一過去問題(H14~29。特にH25以降)を使って、以下のことをします。
    ①HP掲載正解と解説をもとに、誤った選択肢を正しい内容にして、「全選択肢正解問題集」を作る。
    ②各選択肢の内容を現在の状況に合わせて修正する。陳腐化しているものは削除する。
    ③これで現在の状況に合った全問正解問題集になったので、これを頭に入れる。ここで大事なことは、覚えるのではなく理解すること。それもぼんやり理解すればいいので、「読む」のが一番。
  2. 重要施策・現状等の全体像を正しく理解する
    上記1で作ったテキストに出てくるキーワードや、社会的重要キーワードが多く載っている文献(たとえば国土交通白書)の目次をキーワード代わりに使うなどして、その内容をネットで検索するなり文献を読むなりして理解します。この場合、社会的重要課題に関して、①背景・現状、②あるべき方向・あり方、③具体的施策という項目に分類して理解することが大事です。
    これらは、100%覚えなければならないと思わず、6割程度ぼんやり覚える(10個中6個覚えるのではなく、10個全部を6割覚える)程度でいいと思って、「薄く広く」カバーするのがポイントです。
  3. 直前にあと少し上積みする
    試験直前の1週間程度の間に、社会的重要キーワードではなく、過去問題から作ったテキストの内容を、2~3回反復して頭に入れます。択一問題の特徴は、ボーダーラインに多くの受験生がひしめくことです。ボーダーライン上に乗ってしまったときの保険だと思って、最後の1週間は基礎技術や法規・制度の短期補強をしましょう。
    また仕事が忙しいなどして準備が十分できなかった人も、過去問題資料をできる範囲で作って、直前1週間に頭に叩き込みましょう。さらに試験会場でも、直前までテキストを読むことをお勧めします。ここで1問でも引っかけられれば、それが合否を分ける可能性もあるのです。
なお、100本ノックは練習問題ではなく記憶ツールですので、たまに実力診断のためにやるのではなく、隙間時間を見つけては何度も何度もやってください。これで85点以上取れるようになれば、ほぼ覚えている状態になりますから、全選択肢正解問題集を覚えるのと同じ効果があります。
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3.試験本番の注意事項

  • 氏名や受験番号の記入をしっかりチェック
    これで失格になると足切りです。
  • 解ける問題から解く
    バカ正直に1問目から順に解いていく必要はありません。出題順がある程度一定の科目であれば、自分が得意な分野のあたりから解いていくといいでしょう。そして15問を選び終わった時点で終了すればいいのです。不得意な分野に頭を使うのは無駄です。
  • 「誤ったもの探し」と「正しいもの探し」をしっかりチェック
    「誤ったもの探し」が大部分だと思いますが、そのノリで「正しいもの探し」までも「あ、この選択肢間違っている。これが正解だ」などとやってしまうポカミスをする人がけっこう多くいます。問題文は、文頭(出題テーマがわかる)→文末(出題形式がわかる)→中ほど(条件等がわかる)の順で読むようにするといいでしょう。
  • 余計な見直しはしない
    最後に見直して「これはやっぱりこっちの選択肢かな」と答えを変えると、それが間違っていることのほうがなぜか多いものです。「最初の自分」を信じましょう。
  • マークシート記入時に場所を間違えないように
    20問中15問をランダムに選択しますから、解答用紙に飛び飛びにマークすることになります。マークする場所を間違えることがないよう、しっかり確認しながらマークしていきましょう。
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4.過去問題の正解と解説

 平成25年度以降の択一問題と正解・解説です。(PDFファイル)

平成25年度
平成26年度
平成27年度
平成28年度
平成29年度

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