平成16年度技術士第一次試験専門科目問題(環境部門) 提供:YOSHIさん   各部門の部屋Topへ
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W 次の30問題のうち25問題を選択して解答せよ。(専門科目解答欄に1つマークすること。)


4―1 地球上の水資源とその利用に関する次の記述のうち,誤っているものを選べ。
(1) 地球上の水の大部分は海水であり,淡水のうち大部分は河川および湖沼の水である。
(2) 陸上の降水のうち,地表層を移動して海に流入する年間約40,OOOkm3の水に対し、実際にはその半分以下の量が人間に利用されている。
(3) 世界の水利用の区分として最も大きいのは農業用であり,工業用,生活用がこれに次いでいる。
(4) 利用した水を再利用できない,消費的な水利用の割合の最も大きいのも農業である。
(5) 世界で水不足の状態にある人口は近い将来さらに増加すると予測されている。

正解は1

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4―2 地球上の炭素,窒素,硫黄,りんの循環に関する次の記述のうち,正しいものを選べ。
(1) 光合成と呼吸による大気と陸地の間の炭素の交換量は年間約120×1015gであり,化石燃料の燃焼による人為的なCO2の最近における発生量は炭素として大気中のCO2の増加に見合う3×1015g/年程度である。
(2) 窒素の人為的な固定量は,自然に微生物が固定する量にくらべれば,現在でもかなり小さい。
(3) 人為的な窒素の固定量としては,化石燃料の燃焼に伴って生ずる窒素酸化物の寄与が最も大きい。
(4) 気体硫黄化合物の大気への最も大きな供給源は人為活動であると考えられている。
(5) りんの循環においても,気体成分の役割は量的にも重要であると考えられている。

正解は4

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4―3 我が国の水質とその測定に関する次の記述のうち,正しいものを選べ。
(1) 有機汚濁の指標であるBOD(またはCOD)の平成14年度末までの約30年の環境基準達成率の推移を見ると,河川のBODの達成率は60%以下にとどまっているものの改善傾向が続いているのに対し,湖沼のBOD,海域のCODの達成率は比較的高いが,変化は少ない。
(2) 公共用水域水質の健康項目と地下水質について,環境基準の定められている物質の平成14年度の全国的な測定結果では,基準を超過した割合が上位を占めた項目は共に硝酸性及び亜硝酸性窒素と砒素であった。
(3) 公共用水域水質の健康項目に関する環境基準における物質の濃度の測定は基本的にその全量を測定するものである。
(4) 公共用水域水質の健康項目に関する環境基準において「検出されないこと」とは,指定された測定方法の検出限界を下回ることをいう。
(5) 公共用水域水質の健康項目に関する環境基準に定められた物質の測定方法については,対応する目本工業規格において複数の測定方法が定められている場合でも,唯一の測定方法で行うこととしている。

正解は3

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4―4 土壌環境とそれに係る測定方法に関する次の記述のうち,正しいものを選べ。
(1) 環境白去(平成16年版)によると我が国の土壌の汚染に係る環境基準について,平成13年度に都道府県や政令市の測定した273件のうち超過事例数はその半数以下であって,大部分は鉛,砒素,六価クロム,カドミウムなどの無機物質であった。
(2) 平成15年に定められた土壌汚染対策法施行規則の規定に基づいて定められた土壌溶出量調査に係る測定方法では,pH7の水を用いて土壌から対象物質を溶出することとしている。
(3) (2) と同時に定められた土壌含有量調査における測定方法では,カドミウム,水銀,セレン,鉛,砒素,
ふっ素,ほう素とそれぞれの化合物については1mo1/Lの塩酸で溶出することとしており,これは各物質の全含有量を測定するものである。
(4) 土壌汚染に係る我が国の環境基準において定められた物質の測定方法は水への溶出量を測定するものであるが,ダイオキシン類対策特別措置法に基づくダイオキシン類の土壌に対する環境基準の測定方法では土壌試料から有機溶媒による抽出を行う。
(5) 土壌溶液の酸化還元電位が二価鉄イオンの水酸化第二鉄への酸化により決まっている場合,酸化還元電位は二価鉄イオン濃度とpHに一次に依存する。

正解は4

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4―5 ガスクロマトグラフィー,液体クロマトグラフィーでは,調製した標準溶液や試料溶液を装置に注入する際,注入誤差による定量値の変動を少なくするため内標準物質(シリンジスパイク)が使用されることがある。内標準物質に関する次の記述のうち,必ずしも必要でないものを選べ。
(1) 物理・化学的性質が測定対象物質と類似する物質。
(2) 物理・化学的性質が安定である物質。
(3) クロマトグラムにおいて測定対象物質のピーク面積に影響を与えない物質。
(4) クロマトグラムにおいて自身のピーク面積が測定試料による影響を被らない物質。
(5) クロマトグラムにおいて自身のピーク形状,保持時間の変動が少ない物質。

正解は1

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4―6 分析装置についての次の記迷のうち,正しいものを選べ。
(1) ガスクロマトグラフはガス状物質を測定するための装置である。
(2) 液体クロマトグラフは液体状物質を測定するための装置である。
(3) 高周波誘導プラズマ質量分析計(ICP-MS)は元素を測定するための装置である。
(4) 蛍光X線分析計は化合物中の元素の存在形態を測定するための装置である。
(5) 質量分析計は有機化合物を測定するための装置である。

正解は3

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4―7 河川水,海水,工場排水には,様々な有機化合物が様々な形態で存在していると考えられる。それらの水試料から難分解性有機化合物を疎水性吸着剤を用いて捕集する方法について,次の記述のうち正しくないものを選べ。
(1) 水試料を酸性にすると,酸性成分の抽出率は向上する。
(2) 水試料を塩基性にすると,塩基性成分の抽出率は向上する。
(3) 水試料に多量の塩化ナトリウムを加えると,極性成分の抽出率は向上する。
(4) 同じ素材の吸着剤の場合,密度が高い方が難分解性有機化合物の吸着力が大きい。
(5) 同じ素材の吸着剤の場合,表面積が大きい方が難分解性有機化合物の吸着カが大きい。

正解は4

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4―8 ある道路沿いの地域で騒音を測定したところ,昼間で85デシベノレ,夜間で65デシベルであった。この地域は騒音に係わる環境基準のB類型に該当しているので,環境基準を達成するためには昼間と夜間の騒音をそれぞれ65デシベルと60デシベルまで下げる必要がある。これは騒音の平均エネルギーを現状の何分の一に減らす必要があるということか。次のうち正しいものを選べ。
(1) 昼間で約1/100,夜間で約1/3。
(2) 昼間で約1/16,夜間で約1/2。
(3) 昼間で約1/10,夜間で約14/25。
(4) 昼間で約1/4,夜間で約7/10。
(5) 昼間で約13/17,夜間で約12/13。

正解は1

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4―9 地球規模の環境変化を検知する上で,人工衛星による観測の有効性が注目されている。人工衛星を用いることにより,広い範囲を定期的に観測することができ,環境変化を実証的に検証することが可能である。次に掲げたものは地球環境に係わる事象である。これらのうち人工衛星によって観測されてはいないものを選べ。
(1) 熱帯地域における降雨量の分布。
(2) 対流圏における二酸化炭素濃度の上昇。
(3) シベリアや東南アジアにおける森林火災の多発。
(4) 南極におけるオゾンホールの発生。
(5) 赤道太平洋におけるエルニーニョの発生。

正解は2

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4―10 温室効果ガスに関する次の記述のうち誤っているものを選べ。
(1) 京都議定書で削減対象となっている温室効果ガスは,二酸化炭素,メタン・一酸化二窒素,ハイドロフルオロカーボン,パーフルオロカーボン,二酸化硫黄である。
(2) 産業革命以降に人為的に排出された温室効果ガスによる地球温暖化への寄与度は,二酸化炭素が約60%で最も大きく,ついで,メタン,フロン,一酸化二窒素の順である。
(3) 単位量の温室効果ガスによる地球温暖化への影響は地球温暖化係数によって表される。主な温室効果ガスを地球温暖化係数の大きさの順に並べると,(1)フロン,(2)一酸化二窒素,(3)メタン,(4)二酸化炭素となる。
(4) 二酸化炭素の濃度は,産業革命以前には約280ppmであったが,現在は約370ppmまで増加している二また,メタンの産業革命前の濃度はO.8ppmであったが、現在では約1.8ppmになっている。
(5) 二酸化炭素の濃度は,北半球の方が南半球よりも高い。メタンについても,北半球で濃度が高く,南半球では低くなっている。

正解は1

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4―11 目本の生物相に関する次の記述のうち,最も適切なものを選べ。
(1) 我が国の植物相は,九州から北海道にかけて日華区系に属し,アジア・ヨーロッパとの共通種が多く見られる。
(2) 島嶼では大陸の移動に比べ,はるかに短期間のうちに,主に氷期と間氷期の繰り返しによる陸地の連続と分断が繰り返されるため,固有の生物相が形成されにくい。
(3) 目本海地域では冬の深雪が大きな気侯的特徴で,枝が圧伏されて地に伏し,しばしば不定根を生じて株がふえるハイイヌツゲ,キャラボク,ヒメユズリハなどが分布する。
(4) 我が国の維管束植物の種数は約5,600種で,同程度の面積を有すドイツとほぼ同様である。
(5) 我が国のブナを中心とする落葉樹林帯の植物相は,遠く離れた北アメリカ東部の植物相とよく似ている。それは,第三紀に発達した温帯性植物相が,その後の温暖化にともなって隔離されたためと考えられている。

正解は3

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4―12 生態系の構造と機能に関する次の記述のうち,最も適切でないものを選べ。
(1) 生物多様性は,遺伝子,種または個体群,群集または生態系,ランドスケープからなる階層的な構造をそなえた概念である。
(2) 生物群集と環境の相互作用系を生態系といい,物質の循環やエネルギーの流れに支えられている。
(3) 猛禽類など生態系の高次消費者の生息には,狭い生息地の中に高い餌密度環境があることが必要である。
(4) 森林は複雑な階層構造を持つため,生態系内の光,温度,湿度,土壌などの環境条件は多様で,様々な動植物の生存を可能にしている。
(5) あい接する植物群集や生息地タイプの間の移行帯をエコトーンと呼ぶ。たとえば干潟は陸域と海域のエコトーンであり,水質浄化,生物多様性などの機能が高い。

正解は3

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4―13 次の環境影響評価法における生態系に関する環境アセスメントの記述のうち,最も適切なものを選べ。
(1) 環境保全措置には,回避,低減,代償などがあり,後者ほどその優先順位が高い。
(2) 環境保全措置の効果が確実である場合を除き,工事後もその効果について調査を行い,必要な場合は追加的措置を検討する。
(3) 環境保全措置の検討に当たっては,当初より,もっとも効果ある一つの案を精密に検討することが重要である。
(4) 生態系への影響を把握するには,厳密にエネルギーや物質のフローを分析しなくてはならない。
(5) 環境アセスメントの実施方法については,自治体の意見を聞きながら,事業者がもっとも適切な案を作成する。

正解は2

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4―14 第4回自然環境保全基礎調査における「巨樹・巨木林調査」および第6回自然環境保全基礎調査における「巨樹・巨木林フォローアップ調査」に関する次の記述のうち,最も適切なものを選べ。
(1) 原則として幹周り(地面と接する部位での幹周囲)が3m以上の樹木を対象とし,フォローアップ調査では幹周りが3m以上に育ちにくい樹種は3m未満でも調査対象とした。
(2) いずれの調査においても,巨木の周囲の状況は樹林が最も多かった。
(3) いずれの調査においても,巨木の所有者は林野庁(国有林)が最も多かった。
(4) 「巨樹・巨木林フォローアップ調査」において,実測された巨木のうち最も多かった樹種はクスノキである。
(5) 「巨樹・巨木林フォローアップ調査」において,幹周り12m以上の巨木で最も多かった樹種はスギである。

正解は2

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4―15 一般的な生物調査法に関する次の説明のうち,最も適切なものを選べ。
(1) 植生調査法における群度は,Braun-Blanquetの方法では7階級に区分される。
(2) 哺乳類のフィールドサイン法は,雪の積もる地域では積雪期の実施を避けることが適切である。
(3) 鳥類のラインセンサス法での観察範囲は,林内では片側25mが普通であるが環境条件に応じて適宜広げてよい。
(4) ライトトラップ法は,地表俳個(はいかい)性昆虫類に有効な調査法である。
(5) ツルグレン法は,コドラートを設定しツルグレン装置を用いて行う底生動物の調査法である。

正解は3

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4―16 世界自然遺産(世界遺産条約に基づき世界遺産リストに登録される自然遺産)に関する次の記述のうち,最も適切でないものを選べ。
(1) 世界遺産条約は「世界の文化遺産および自然遺産の保護に関する条約」の略称で1972年にUNEP(国連環境計画)総会で採択されている。
(2) 世界自然遺産には,鑑賞上,学術上,保存上顕著で普遍的な価値を有する自然の地域や脅威にさらされている動植物の種の生息地,自然の風景地などが含まれる。
(3) 世界遺産には,文化遺産,自然遺産のほか,これらの両方の登録基準を満たす複合遺産がある。
(4) 世界自然遺産は,自然の広がりに応じて地域が指定され,立法上,規則上,または制度上,長期的に適切な保護を受けるものでなければならない。
(5) 世界自然遺産は,その場所に関する管理計画を持たなければならず,ない場合は推薦された時点で計画策定時期を明示する必要がある。

正解は1

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4―17 「種の保存法」(絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法偉)に基づく保護増殖事業に関する次の記述のうち,最も適切でないものを選べ。
(1) 保護増殖事業は,環境省が必要に応じ,関係する国の行政機関と共同して保護増植事業計画を策定して実施する。
(2) 生息地等保護区を設定した国内希少野生動植物種については,すべての種について保護増殖事業が実施されている。
(3) イリオモテヤマネコ,ツシマヤマネコは,いずれも国内希少野生動植物種に指定されており,保護増植事業が行われている。
(4) クマタカ,オオタカは,いずれも国内希少野生動植物種に指定されているが,どちらも保護増殖事業が行われていない。
(5) アホウドリは,保護増殖事業により絶減のおそれが緩和され,レッドデータブック上も絶滅危倶I類から絶滅危倶U類へと見直しが行われた。

正解は2

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4―18 目本の国立公園は,昭和9年に雲仙,霧島,瀬戸内海の3つの国立公園が指定されて以来,70年を迎え,現在では28の国立公園が指定されている。次の国立公園との関係を問う記述のうち,正しいものを選べ。
(1) 深田久弥著「目本百名山」の山は,すべて国立公園に指定されている。
(2) 現在,世界自然遺産に指定されている白神山地と屋久島は,国立公園でもある。
(3) 目本一の面積を誇る琵琶湖は,国立公園に指定されている。
(4) 自然再生事業が進められている釧路湿原は,国立公園にも指定されている。
(5) 小笠原諾島の南硫黄島は,小笠原国立公園の一部である。

正解は4

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4―19 自然公園等の利用や野外活動に対する意識調査,統計に関する次の記述のうち,最も適切でないものを選べ。
(1) 文部科学省登山研修所の資料によると,2000年における登山人口全体の約60%以上が中高年の登山者である。
(2) 環境省「2002年自然公園等利用者数調べ」によると,富士箱根伊豆国立公園に年間約1億の人が訪れており,自然公園の中で一番多くの人が利用している公園である。
(3) 内閣府が5年ごとに行っている「自然の保護と利用に関する世論調査」によると,自然の多いところに出かけていって一番不満だったことは,ゴミが散乱していて風景が損なわれていたことを挙げる人が50%を超え,この傾向は変わっていない。
(4) 「旅行者動向2003」((財)目本交通公杜)によると,エコツアーの経験率はまだ少ないものの,一度エコツアーを体験した人の再訪意欲は約90%と非常に高い。
(5) 「国立公園に関するアンケート」(平成13年環境省調べ)によると,国立公園を訪ねた目的で一番多いのは,「ドライブ・ツーリング」で,約6割の人が挙げている。

正解は5

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4―20 自然豊かな環境の保全の観点から,自然とのふれあい施設を計画・設計する上での留意点に関する次の記述のうち,最も適切でないものを選べ。
(1) 植生自然度の高さ,水質の良さ,生物の多様性の豊かさなど,事業実施前の自然環境調査と評価を行うとよい。
(2) 住民意識や合意形成のための調査,杜会・経済的調査を行うとよい。
(3) 地域の特性に適合した地割,動線,施設配置,規模,構造,形態であるとともに修景を含めて周辺の自然環境の調和した計画とするとよい。
(4) 造成などの設計は,施工性と効率性を考え,出来るだけ広く造成し,のちほど修景・緑化などにより,自然豊かとなるよう補ったり,創造することを心がけるとよい。
(5) 事業実施後の生物環境のモニタリングや維持管理(運営)のあり方についても触れるとよい。

正解は4

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4―21 目本の環境アセスメント法に関する次の記述のうち,最も適切でないものはどれか。
(1) スコーピングとは対象事業の特性や対象地域の環境特性を踏まえ,適切な環境影響評価の項目と手法を選定するプロセスである。
(2) 戦略的環境アセスメントとは事業に先立つ上位計画や政策等の段階で,環境への配慮を意志決定に統合するための仕組みである。
(3) 上位性から注目種を選ぶのは,地域に代表的な生物群集およびその生息・生育環境の保全が地域の生態系の保全の指標となるからである。
(4) 環境影響評価の項目の選定にあたっては,チェックリスト法,マトリクス法,ネットワーク法などが用いられる。
(5) スクリーニングとは環境影響評価の必要性の有無を判断することであるが,目本では事業の規模,特性や地域特性で決められている。

正解は3

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4―22 水質に関わる次の記述のうち,間違っていないものはどれか。
(1) BODには,有機物である炭素系物質と硝酸態窒素を中心とする窒素系物質の両方が寄与し,前者をC-BOD,後者をN-BODと呼ぶ。
(2) 過マンガン酸カリ消費量は,その値を2倍にすることでCOD値に換算可能である。
(3) COD測定では有機物のみならず,HS一,Fe2+のような無機物も一部酸化される。S042一は妨害因子として扱い,あらかじめ除去してからCODの分析を行う。
(4) 実際の環境水や生物では,有機物組成の範囲が定まっているので,全有機炭素(TOC)と全酸素要求量(TOD)の比はほぼ一定の値となる。
(5) CODに用いられる酸化剤には,過マンガン酸カリウムと重クロム酸(ニクロム酸)カリウムがあるが,その分解率は前者の方が高い。

正解は4

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4―23 次の記述のうち,最も適切でないものはどれか。
(1) 無酸素水塊中に生成された硫化物が,湧昇して無機の単体硫黄や多硫化物イオンが生じ、これらが光を分散して青白く発色する現象を青潮と呼ぶ・
(2) 生物の分布に重要な潮位線として,最大大潮高潮線と最大大潮低潮線があり,その二つの潮位の間の場所を潮間帯と呼ぶ。
(3) 藻場の減少の原因としては,埋め立て等の地形改変のほか,磯焼けによるものが多いとされている。
(4) 砂浜では,波による撹乱が弱く,底質への有機物や栄養塩の蓄積が生じやすく,そのため,干潟,岩礁性の潮間帯に比べ,生物生産は盛んである。
(5) 干潟の消減の42%は埋め立てが原因である。

正解は4

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4―24 含水率95%の汚泥を脱水して,含水比300%の脱水ケーキを得た。汚泥体積はもとのどれだけになるか。次の中から選べ。ただし,汚泥の比重は1.0で水と同じとする。
(1) 0.050   (2) 0.150   (3) 0.200   (4) 0.205   (5) 0.317

正解は3

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4―25 大気汚染に関する次の記述のうち、間違っていないものはどれか。
(1) 急性影響が問題となるベンゼン,トリクロロエチレンなどの物質は1時間値または日平均値が環境基準として用いられている。
(2) PM2.5とは粒径が2.5ミクロン以下のエアロゾルのことを意味し,発生原因は問わない。
(3) 二次汚染物質は,発生源からの排出量と大気中濃度の関係が線形となる場合が多い.
(4) 自動車から排出されるNOxの90%以上がN02である。
(5) 地球規模の大気汚染に関連する成分は,化学的に反応しにくく,降水によって除去されやすい物質である。

正解は2

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4―26 ダイオキシン類対策特別措置法によってダイオキシン類に指定された物質群について,次のうち正しいものを選べ。
(1) 3種類の異性体のどれかに該当する。
(2) すべて酸素原子を含む。
(3) すべての分子が平面構造である。
(4) 塩素原子を含まないものがある。
(5) 臭素原子を含むものがある。

正解は3

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4―27 環境間題を市場の失敗として説明するとき,外部費用の例として最もふさわしいのは次のうちどれか。
(1) 工場が大気汚染防止のために投資する経費。
(2) 大気汚染で喘息になった人が,欠勤したことで失った所得。
(3) 市役所が住民から徴収するゴミ回収手数料。
(4) 廃棄物の不法投棄をした事業者が摘発されて支払う罰金。
(5) 自然景観維持のために観光客から徴収する入山料。

正解は2

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4―28 リサイクルに係る費用を,製品の購入者から徴収することを定めた法律は次のうちどれか。
(1) 容器包装リサイクル法。
(2) 家電リサイクル法。
(3) 食品リサイクル法。
(4) 建設リサイクル法。
(5) 自動車リサイクル法。

正解は5

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4―29 環境価値の経済評価法である仮想評価法(CVM)の説明として最も適切なものは
次のうちどれか。
(1) 周辺環境が不動産価格を変化させた額から環境の価値を評価する手法。
(2) 環境劣化の防止や環境改善のために個人や世帯が支払っても良いと思う金額から環境の価値を評価する手法。
(3) 観光客がレクリェーション地を訪れレジャーを楽しむ総額を,当該地域の環境価値として評価する手法。
(4) 開発事業で環境が損なわれることにより減少する当該地域の生産額から環境の価値を評価する手法。
(5) 公害の発生によって周辺住民が被る健康被害総額から環境の価値を評価する手法。

正解は2

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4―30 次の文章の末尾に入れるのに最もふさわしい記述は(1) 〜(5) のうちどれか。
A国では製品Xの製造にあたって著しい公害が発生し,工場の周辺住民が被害を受けている。B国は,これがA国の国内問題であっても看過できないとして,A国からの製品Xの輸入を禁止する措置を発動した。このB国の措置を,関税と貿易に関する一般協定(GATT)は,
(1) 認めていない。
(2) A国内の公害が深刻であるとWTO(世界貿易機関)が認定すれば認める。
(3) A国の環境に関する基準がB国のものより緩いことが証明されれば認める。
(4) B国がA国に対して貿易措置発動の1年以上前に事前通知を行えば認める。
(5) 推奨している。

正解は1

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