口頭試験体験記 衛生工学部門(平成18年度以前) Back

年度 体験記提供者 備考
17 01 TAKEYANさん 水質管理

1:水質管理

受験部門:衛生工学部門(水質管理)
受験日:平成17年12月○日(△曜日)[1]
受験場所:フォーラムエイト(渋谷)、554号室
受験時間:午前×時〜×時21
試験官:A:どこかでお会いしたようなしないような...コンサルの方か...?
     B:大学の先生or環境省のお役人様?だと思います(女性でした) 

当方の特徴:氏名はTAKEYAN(仮名、以降Tとします)。某水処理業界に在籍。入社10年目。
     B:大学の先生or環境省のお役人様?だと思います(女性でした)年齢34歳(受験時)。
     一般工業の用水排水処理に関するプラント装置設置施行管理、
及び開発業務に6年従事。営業も3年経験。
     平成16年に技術士一次試験合格(衛生工学)。

     但し、専門科目はギリギリの点数(50点中22点!) だった。適正が14/15、基礎が
     12/15で合計が34/65だった。
     大学院での経験2年を合算して平成17年度の二次試験を受験した。
     同年、どう転んだか分からないが、何故か二次試験・筆記合格。1回目の受験。

関東地区の某県某市より、つくばエクスプレスを利用して北千住−(乗り換え・東京メトロ千代田線)−大手町−(乗り換え・東京メトロ半蔵門線)−渋谷に至る。受験時間の1時間半前にフォーラムエイトに到着してしまい、道玄坂を少し登った左手にある喫茶店(チェーン店)に入った。1階の禁煙席が満席!明らかに同業(これから試験を受ける、という事)の方々で一杯。仕方無しに2階に登り、喫煙席に腰を下ろしたが、“紫煙”というか、“受動喫煙”に耐えられない。空気が白く煙っていて、頭がフラフラになってきた。10分持たずに退散。フォーラムエイト対面のコンビニエンスストアー(ロー○ン) にて熱いペットボトルのお茶とコーヒーを購入し、受付に向かった。

入口の前で確認したところ、フォーラムエイトの殆どの部屋を、技術士の試験で使用しているようだ。すごい人数なのだろうなぁ〜。と感心してしまう。

受付は774号室前。控え室は5階の504号室だったかと思う。

控え室に入ると、まるでお通夜の状態だ。そういえば、どこかの掲示板で“お通夜状態だ”って書いてあったなぁ。20名程度の受験者がいるが、誰一人として声を発しない。当然か…見回す限り年配の方々が多い。この日は総監の面接が多かったから、という事が後になって判明した。私より若そうな方が全くいない。

コーヒーを飲みながら受験票(合格通知)と経歴を見直し。自分でまとめた予想回答を1回だけ見直し。APEC様のWebをコピーしたものを眺める。3大義務と2大責務を思い出す。自分なりの言葉が出るかどうかが心配だなぁ。

それにしても、今日は風が強いし寒い。窓際(道路側)に座るが、窓が時たま“ガタガタ”と揺れる。コーヒーを飲み干した後トイレ。コーヒーを飲むと、トイレが近くなる事を改めて実感。1時間の間で3回、トイレに行く羽目になる。その後は経歴を『3分間スピーチ』×2回。当然声を出さずに。

予定時刻の2分前、控え室で番号を呼ばれる。「受験番号11○○B○○○○番のTさん」

(以下、私):「はい!」 

大学生風(だと思うが)の女性アシスタントに、控え室から同じ階の3つ隣の部屋に連行される。部屋の前で「このドアをノックして中に入り、受験番号とお名前を言って下さい」と言い渡される。 

私:(部屋のドアをノック。奥から「どうぞ」の声が聞こえた。)
(ドアを開けながら)失礼致します。」「受験番号B○○○○番のTでございます。宜しくお願い致します。」
(荷物の置き場に荷物を置く。座るべく席の右側若干後方に立つ。)
B:「お座り下さい。」
私:「ありがとうございます。(着席する。)」
(アシスタントは、入口のところに着席し、待機している。)
B:「チョット緊張していますか?」
私:「(思わず笑みがでる。これで緊張が少し解けたか。) いえ。緊張はしておりません。」
B:「今日はどちらからいらっしゃいましたか?」
私:「(これは、必ず全員に聞くのだろうか?と思いつつ)△△県の○○市[2]から参りました。」
B:「では、前泊ですか?」
私:「(そんな訳ないでしょう。一応関東地区なのよ、と思いつつも) いいえ、本年8月に開通しましたつくばエクスプレスで、本日参りました。こちらまで○時間○○分で来る事が出来ました。」
(A,B共、何故か爆笑。アシスタントの笑い声も聞こえた。)
B:「そうですか。まあ、ざっくばらんにお話下さい。では早速質問致しますが、今までの経歴を2〜3分でご紹介下さい。」
私:「はい。平成△年に××株式会社に入社以降、主に4つの業務に携わりました。(1)・・・、(2)・・・、(3)・・・、(4)・・・であります。現在でも(2)から(4)については、継続で研究を実施しておる項目でございます。特に(4)については、国の機関[3]との共同研究であり、私はその中で研究協力者として、現場での試験実施の立案、装置の設置、データ収集、とりまとめを担当しております[4]。」
A氏、B氏共、私が4月に書いたはずの経歴書を確認しているのが良く見えた。
A:「あなたの経験論文[5]を拝見しましたが、少々お聞きします。開発した製品を使用した後、使用した排水はどう処理されるべきなのでしょうか。」
私:「はい。論文にも述べましたが、特に窒素源とCODが問題となるかと考えます。但し、適正な使用量において、下水への排水基準が満たされるような設計をしております。また、現行の原材料よりも、環境に対する負荷が低くなるような原材料の探索も実施しております。」
A:「とすると、排水基準に照らし合わせて問題となりそうなのは、CODだけ、と考えて宜しいでしょうか。」
私:「今のところは、CODと窒素源、実際には原材料中のアンモニア態窒素が問題となります。適正な使用量であれば、アンモニア態窒素についても、問題となるような値にはなりません。」
A:「分かりました。」
B:「今回の受験の動機をお聞かせ下さい。」
私:「はい。先程申し上げました国の機関との共同研究において、私の上司、この者も衛生工学の技術士でありますが、分担研究者として活躍しております。この研究は、水質管理に限らず、微生物学、病理学等、様々な分野の先生方が活躍されております。私の上司は水質管理が専門ですが、この共同研究において、他部門の先生方と積極的に意見を交換し、信頼を集めております。私もこのような活躍をしたいと考え、今回受験を思い立ちました。」
B:「なるほどね。でも、技術士にならなくても良いのでは?」
私:「(言われてしまった…と後悔しつつ、尚且つ、答えを用意していなかった…) 必ずしもなる必要は無い、かも知れません。しかし、技術士の資格を得る事も一つのステップアップと考えております。技術士となった暁には、衛生工学に限らず、様々な分野の研究者と意見を交換し、科学技術の発展に貢献してゆく所存でございます。(フーッ、どうにか切り抜けられたのだろうか?)」
B:「分かりました。是非とも活躍して下さい。ところで、姉歯氏の話題が相変わらず出ておりますが、あなたなりに考えている事を述べて下さい。」
私:「国会の証人喚問で、生活が苦しくなる、と、彼は述べていたかと思います。しかしながら、偽装により、今にも倒壊する恐れのある建物が100件単位で出来ておるのも事実です。彼自身が自らの生活を選んだ為に、公益確保が出来なかった典型的な例と考えます(この回答、自分の記憶が曖昧なので、不十分かもしれません。ご了承下さい)。」
B:「公益確保とは何ですか?」
私:「個人や会社の利益よりも、公共の利益を優先する事、と考えます。」
B:「自分の行っている業務について、公益確保とは反する場面があったらどうしますか?」
私:「(チョット迷いながら)公益確保と反する場合は…(多分、30秒くらい“間”が出来てしまったと思う。時間のロスになってしまった。ここで減点にならねば良いが…)」
B:「あなた自身の業務の事ですよ?」
私:「(あ、頭の中が真っ白になっていた。自分のことなのね、と思いつつ) 申し訳ございません。幸いにしてございませんが、もしそのような場面に遭遇した場合は、適切な指導行政機関へ通報致します。[6]
B:「技術士に合格したら、あなたの会社では優遇されますか?」
私:「報奨金を頂戴する事は出来ますが、手当てはございません。」
B:「試験の採点に関係しませんが、報奨金はどの程度ですか?10万円くらいですか?」
私:「(素直に)いいえ、一時金としてその半分が支給されるのみです。[7]」(A、B共に笑い。)
B:「もし、技術士になった場合、お手持ちの名刺には、どのように表示されますか?」
私:「技術士法46条に規定されておりますが、名称表示の義務として、自分が所有している部門のみを表示することとなっております。私の場合、技術士、括弧、衛生工学部門、括弧閉じ、とする積りです。」
B:「そうですね。その通りです。ところで、あなたの会社での技術士の位置付けは?」
私:「(うっ、想定外の質問だよ…何てったって、当社には、ウチのボスしか技術士がいない…) (10秒程度考えてから…) 残念な事に、当社の中では、技術士が一人しか存在しておりません。今後は、技術士を増やすべく活動をし、(…後が続かない…う〜ん、困った…) (結局10秒のロス) 社内での技術士の地位向上を図りたいと考えます。」
B:「(チョット首を傾げた…的外れの回答だったのだろうか…) 分かりました。ところで、経歴を拝見すると、排水処理でのご経験が長いようですね。特に、乳業関係の排水処理について、色々な微生物を用いた処理方法の検討をされているようですが、これらの業界については、排水処理設備における問題は解決されたのでしょうか?」
私:「いいえ、解決された訳ではございません。乳業を含め、食品会社での排水処理設備における大きな問題として、油分の問題が多いかと考えます。それと、脱水機を設置している設備においては、脱水ケーキの廃棄が大きな問題となっております。また、先程述べました油分の処理において、加圧浮上等を用いた分離方式を用いる事が主流となっておりますが、加圧浮上を含め、処理設備内における電力消費量の問題もございます。」

ここで、急に、質問がB氏からA氏に交代した。 

A:「電気の無駄遣いが多いですよねぇ。水処理をする為に、どのくらい二酸化炭素を放出しているのか、環境をどれだけ汚しているのだか、というのがむしろ問題なのでは無いでしょうかね?」
私:「(無言。ただ頷くのみ。)」
A:「脱水ケーキの廃棄は大きな問題ですね。汚泥の発生量を減らす事は出来ないのでしょうかね。」
私:「オゾンやミル法などにより、原水調整槽に返送する方式が多くなっていると存じます。」
A:「その利点は何ですか?」
私:「汚泥の発生量を低減すること、(…えっ、分からないよ〜…20秒の沈黙…) 申し訳ございません。汚泥の発生量低減が大きな利点かと思います。」
A:「利点、かも知れませんが、“りん”の蓄積については、問題になりませんか?微生物の中に、りんが少なからずとも含まれているでしょう?それが曝気槽に蓄積すれば、処理水質にも悪影響を及ぼすでしょ?あなたの会社で出された処理方式でも、りんの蓄積がされるのでは?[8]
私:「(確かにそうだなぁ。微生物の中には、少なからずとも“りん”が含まれているので[9]…) 確かに先生がご指摘されました点については、非常に重要な案件となる事でございます。当社が納入しております方式については、引き続き処理水質をウォッチしていきたいと考えます(専門外のことなので、このくらいにしておこう。これ以上発言すると、絶対にボロが出てしまう)。」
A:「それに、お話の中で出た処理方法も、全体の廃棄汚泥に比べて0.1%にも満たないのではないでしょうかね。しかも、その処理のために、どの位の二酸化炭素が放出されているのか、電力がどのくらい消費されているのか、という問題もありますよね。これが現実問題なのかな、と思いますがね。如何でしょうか?焼け石に水だし、逆に環境に対して負荷を掛けてしまっているのではないかな、と思いますがね。」
私:「(ええいっ!こうなったらヤケだ!と思いつつ。でも冷静を装って。でないと、喧嘩腰になってしまう) 汚泥の処理については、下水処理場で発生する脱水汚泥が大半を占めており、その処理方法は焼却が多いのが事実ですが、その為にどれだけの化石燃料が消費されているのか、その代替も含めて今後の検討課題かと存じます。また、一部は埋め立て等にも回されており、環境に対する負荷が大きくなっているかと思います。コンポスト化、肥料化、建材化等の方法が近年出ておりますので、今後とも充分検討して行きたいと存じます。ご指摘、ありがとうございます(本当に、衛生工学の試験なのだろうか、と思いながら回答をする。実は上下水道の部門だったりする?)。」
(何故かA氏は笑顔で頷いてくれた。助け舟を出してもらったような感触。)
A:「経歴に書かれております“大学院で研究されていた内容”について、1分程度で教えて下さい。」
私:「(まさか聞かれるとは思わなかった。それだけ経験年数が浅い、と思われたのだろうか?と考えつつも、回答する。微生物の分類を行う研究をし、DNAを多少扱っていた旨を話す。PCR法、DNAシーケンス法等。)」
A:「あなたが現在携わっている研究(前述の(4)、国との共同研究)において、大学院で行った研究が活かされるのではないでしょうかね。下水処理の分野において、従来の生理学的分類による微生物の同定とは違うような種類の微生物が、DNAレベルでは検出されており、どちらに主をおくべきか、議論されているのをご存知でしょう?どのように思われますか?」
私:「(そんな議論、聞いた事も無いよ〜。本当に今は衛生工学なのか?もしかして今度は生物工学の部門か?と思いつつも、こうなったら落ちても仕方ない〜と自棄になって。でも喧嘩しないように) 微生物の分類については、生理学的分類、およびDNAのホモロジー等[10]が主流であったかと存じます。近年では分子生物学的レベル、特に16Sや18S、あるいは23S rDNA[11]の塩基配列に基づいた微生物の分類が多くなっているのも事実です[12]。どちらに主をおくかについては、まだまだ議論の余地があるかと存じますが、PCR法の応用、すなわちPCR-DGGE法により、共同研究においても今まで培養では検出する事が出来なかった細菌の存在が明らかとなっております。この細菌は、未知ではあるものの、病原性が大きいのではないか、という議論がされておりました。このように、新しい知見を混ぜながら、旧知の知見を統合して行くのが良い、と考えます。微生物の分類において基礎となっているBergey’s Manual of Systematic Bacteriologyにも、既に遺伝子学的考察が加えられておりますが、今後も属種の改定が盛り込まれる可能性もある、と考えます (ひぇ〜、好き勝手に喋ってしまったよ〜。大丈夫なのだろうか?だけど、Bergey’s〜は、大学院生当時、バイブルだったなぁ〜。なけなしの金を叩いて購入したのを覚えている)。」
A:「(何故か頷いてくれた。満足されたのだろうか?) では、今おっしゃった件について、問題なければ具体的な細菌名を述べる事は出来ますか? 」
私:「具体的な細菌名称を申し上げることは出来ませんが、(ある病気)の原因となる種の菌が2属4種程度確認されております。これ以上の知見については、ご勘弁頂きたいと存じますが。」
A:「そうですよね。守秘義務のこともありますでしょうからね。出さずに結構ですよ。」
私:「ありがとうございます。」
A:「先程も話が出ましたが、(4)の研究についても、根本的な問題がありそうな感じがしますね。例えば、どのような問題があるか、お話してもらえませんか。」
私:「(言葉に詰る…10秒程度の間をおいて)本研究については〜(この先、研究内容が暴露されてしまいますので、省略致します。ただ、日本人の大多数が大好きなものに関する研究です。)」
A:「そういうことも重要かもしれませんが、日本人の考えの問題でしょうね。このようなものに莫大なエネルギーを消費している事実を知らず、垂れ流しをしているでしょ。そのような観点が今後重要なのでは無いでしょうかね。」
私:「(この時点でギブアップ…)今、お話が有りました通り、本件に関してはエネルギーの問題が大きいと存じます。しかしながら、(日本人の大多数が好きなものであるので、その旨を話す…)であります。代替エネルギーの研究等も含め、早急な対処が必要になるものと考えます。先程述べました排水処理の活性汚泥の問題等も該当致しますが、エネルギーの消費を抑え、熱なども含め、出来る限りのエネルギーを回収するようなシステムの構築が必要になっており、今後10年間の緊急課題になってくるものと考えます。」 
(A氏とのやり取りの間、B氏は何かの紙に記号を付けていた。○と△のような形が見えたのだが、よく分からなかった。もしかすると、これがもしかしたら採点用紙なのか?)
(ここで、質問が一瞬途切れたので、試験室内の壁に掛けられていた時計をちらっと見る。試験開始から21分経過か〜。長いな〜、と思った矢先) 
A:「(B氏に向かって)先生の方からは、他に何かございますか?」
B:「ええ、もう充分ですね。それでは、試験はこれで終了させて頂きます。お疲れ様でした。」
(呆気にとられる私。これで終りなの?)
私:「えっ?終了でございますか?」
B:「結構ですよ。お気を付けてお帰り下さい。」
私:「はい、あっ、ありがとうございました(と一礼)。」
(席を立ち、荷物を持って入口のドアに向かう。そして、面接官の方を向いて)
私:「ありがとうございました(深々と一礼)。」
(A氏、B氏ともこちらを向いて会釈をしてくれた。)
扉を閉めて、まずはトイレに直行。コーヒーを飲み過ぎた為か、トイレが近い。

フォーラムエイトを出て、道玄坂を下る。駅への途中、同業と思われる方々とすれ違い。
「頑張って下さい」と言い出しそうになってしまう。
呆気ない幕切れのように思われた。こんなので合格できるのだろうか、と自問自答しながら地下鉄駅への階段を下りて行く。渋谷駅から地下鉄(東京メトロ・半蔵門線)に乗り、大手町にて下車。電車の中で、口頭試験の内容をメモする。
歩いて東京駅北側の丸ビルへ。もうすぐクリスマス。カミさんと子供たち(娘2人、もうすぐ3歳と1歳)へのプレゼントを購入して、帰路についた。カミさんへは苺のたっぷり入ったクッキー、娘達には絵本を購入。
帰りの電車内では自問自答の連続だった。
@「3大責務」等は断片的に聞かれたが、あんな回答で良かったのだろうか?
AA氏からの質問に対して、どれだけの回答が出来たのだろうか?クライアントを満足させるような回答であったのだろうか?
Bあの呆気ない幕切れがどうも気になる。逆に言えば、採点不可能に陥ったのだろうか?それとも合格満足点まで獲得出来たのだろうか。
でも、「衛生工学に限らず、生物学的な領域や上下水道の部門についてもある程度答える事が出来たのだから、それで良いではないか」と、前向きに考えるようにした。とにかく、自分のベストを尽くす事が出来たのだから、それでも不合格であれば致し方ない。
午後には自宅に戻り、長女と近所の公園へ散歩に出掛けた。シャボン玉を一緒にやった。娘よりも自分が楽しんでいたかも知れない。今日は何も考えないこととした。
その日の夜は、私の手料理。と言っても、具をたくさん入れた味噌汁(手抜き)とポテトサラダ。せめてもの罪滅ぼし、ということで。
食事後、持ち歩いた鞄を開けると、ホットで購入したはずの冷たいペットボトルのお茶が未開封で残っていた… 

翌年2月10日に合格発表。お陰様で合格しておりました。
私の口答試験再現、お役に立ちますでしょうか?立てば光栄ですが...


[1] 正式な時間について、表示を控えました。
[2] 正式な地名は伏せました。ご了承下さい。
[3] 正式な機関名称表示は控えました。ご了承下さい。
[4] ここで、主任研究者の名前を出したのだが、その瞬間、A氏、B氏共「ほうほう」と頷いた。
[5] ある水系の設備内面に付着した微生物由来の粘質物質(バイオフィルム)を剥離させる薬剤の開発について記載した。薬剤にはN(窒素・特にアンモニア態)、C(炭素)が多く含まれている。実際にはCOD成分が高い。
[6] 本当は、この段階で頭の中が真っ白になっていた。これを答えるのに、20秒位の“間”が出来ていたのでは…頭の中が真っ白になってしまった為、“公益確保”というキーワードを度忘れしてしまった。情けなや…
[7] 冗談ではありません。ホントの話です。いかに冷遇状態であるか。
[8] 当社の方法をA氏はご存知だった、という事の裏付けか。
[9] 生物中のATP(アデノシン3りん酸)に代表されるように、“りん”を侮ってはいけないと思われる。
[10] 生理学的に近縁であろうと思われる種のDNAを抽出し、互いのDNAの類似性を比較する方法、だったような気がした。10年以上前の事となってしまい、完全に忘却の彼方となっております。
[11] 細胞内のリボゾーム内にあるRNA(rRNA)をコードするDNA、と考えて下さい。
[12] チョット答えがあやふやか?10年前の事。忘却の彼方、と自嘲気味。

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