2026.5.6 最終更新
建設部門 港湾空港
2026(令和8)年度作問
Ⅱ-1-1
港湾・空港施設の設計における性能規定化の概念を説明せよ。また、要求性能のうち修復性および安全性能について、それぞれの定義と照査の考え方を述べよ。
Ⅱ-1-2
港湾におけるコンテナターミナルのDX(デジタルトランスフォーメーション)について、期待される効果を3つ挙げよ。また、そのうち遠隔操作クレーンの導入における技術的留意点を述べよ。
Ⅱ-1-3
海上空港の滑走路舗装において発生するブリスタリングのメカニズムを説明せよ。また、その発見方法と設計・施工における予防策をそれぞれ1つずつ述べよ。
Ⅱ-1-4
港湾BCPと広域港湾BCPの違いを、目的および策定主体の観点から説明せよ。また、大規模地震発生時における実効性向上のための具体的な方策を1つ挙げよ。
Ⅱ-2-1
老朽化した既存の鋼管矢板式岸壁において、水深増大を伴う再整備計画を策定することとなった。港湾もしくは海上空港のいずれかを選び、あなたがこの業務を担当責任者として進めるに当たり、以下の内容を記述せよ。
(1) 計画立案にあたり調査、検討すべき事項とその内容を説明せよ。
(2) 業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3) 業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
Ⅱ-2-2
大規模地震後の迅速な復旧を目的とし、液状化リスクが高い既存のコンテナターミナルあるいは海上空港滑走路において、耐震性向上のための改良設計を行うこととなった。港湾もしくは海上空港のいずれかを選び、あなたがこの業務を担当責任者として進めるに当たり、下記の内容について記述せよ。
(1)計画立案にあたり調査・検討すべき事項について述べよ。
(2)業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3) 業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
Ⅲ-1
今日、地球温暖化に伴う気候変動への対応が国際的な急務となる中、我が国においても2050年カーボンニュートラルの実現が掲げられた。港湾は我が国の温室効果ガス排出量の約6割を占める産業の集積地であり、空港は国際輸送の結節点として脱炭素化の主戦場となっている。これを受け、国土交通省ではカーボンニュートラルポート(CNP)の形成や、藻場・干潟等の海洋生態系を活用した「命を育むみなとのブルーインフラ拡大プロジェクト」を推進し、環境と経済の好循環を目指している。しかし、港湾・空港の物流・人流機能を維持しつつ、水素・アンモニア等の新たなエネルギー供給網の構築やブルーインフラの実装を図るには、技術的・制度的な制約が数多く存在する。このような状況を踏まえ、港湾又は空港のいずれかを選び、以下の問いに答えよ。
(1)港湾・空港において脱炭素化およびブルーインフラの実装を推進する上での課題を、技術者としての立場で多面的な観点から3つ抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を、専門技術用語を交えて示せ。
(3)すべての解決策を実行しても新たに生じうる将来的な懸念事項とそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
Ⅲ-2
少子高齢化が進む我が国では、各分野において労働力不足等を乗り越え、生産性を向上していく取組が求められている。港湾・空港の工事は、風浪の影響を直接受けることや航空運用への影響回避が求められるなど、極めて厳しい作業環境下で行われる特徴がある。さらに近年においては、気候変動による気象リスクの高まりや外国人就業者の増加など、現場の安全確保において新たなリスク要因も生じている。その一方、ICT技術の発展を受けて、これを活かした建設機械の機能向上や現場作業の自動化・機械化・省人化等も進められている。このような状況を踏まえ、港湾・空港工事特有の制約条件を克服し、生産性の向上と現場の事故ゼロを高度に両立させるため、以下の問いに答えよ。
(1)港湾・空港工事における事故発生要因や制約条件を踏まえ、今後取り組むべき生産性向上と安全対策についての技術課題を、多面的な観点から3つ抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その内容を示せ。
(2)抽出した技術課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)解決策に関連して新たに浮かび上がってくる将来的な懸念事項とそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
2025(令和7)年度作問
Ⅱ-1-1
令和7年2月、能登半島地震で顕在化した課題や海水面上昇等に対応して「港湾法等の一部を改正する法律案」が閣議決定された。背景および法律案の概要について述べよ。
Ⅱ-1-2
港湾や海上空港における大水深部の護岸施工工法を複数あげ、それぞれの概要および長所と短所を述べよ。
Ⅱ-1-3
港湾又は空港のいずれかを選び、港湾については岸壁前面泊地の静穏度、空港についてはウィンドカバレッジについて、その検討手順をそれぞれ4段階以上あげて述べよ。
Ⅱ-1-4
港湾における複合一貫輸送ターミナルの整備事業または空港の滑走路増設事業における環境影響評価において、供用開始後における環境影響評価を行なう。代表的な評価項目を1つあげ、予測手法の概要を述べよ。
Ⅱ-2-1
コンテナ埠頭の岸壁延伸又は海上空港の滑走路増設のため、大水深海面埋立工事の施工計画を策定することとなった。埋立予定地は湾内で、船舶の往来が盛んである。また地盤は軟弱である。コンテナ埠頭又は海上空港のいずれかを選び、あなたがこの業務を担当責任者として進めるに当たり、下記の内容について記述せよ。
(1) 施工計画策定に当たって調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2) 業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3) 業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
Ⅱ-2-2
大地震や津波などの大規模災害に備え、既存の港湾もしくは海上空港においてBCP(事業継続計画)を立案することとなった。港湾もしくは海上空港のいずれかを選び、あなたがこの業務を担当責任者として進めるに当たり、下記の内容について記述せよ。
(1)計画立案にあたり調査・検討すべき事項について述べよ。
(2)業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。 (3) 業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
Ⅲ-1
令和6年1月能登半島地震では、能登空港の滑走路にひび割れが生じ、一時閉鎖されたほか、輪島港、飯田港、小木港などで岸壁の損壊や隆起、海底の隆起による水深減少など甚大な被害が発生した。これらの港湾・空港は、発災直後から救援物資の輸送や医療活動の拠点として重要な役割を担ったが、被害によりその機能が一時的に麻痺し、救援・復旧活動に大きな影響を与えた。このようなことを踏まえ,以下の問いに答えよ。
(1)港湾・空港のいずれかの分野を選び、大規模災害時の救援・復旧拠点としての機能を確保し、迅速に施設復旧を行うにあたっての課題を、技術者としての立場で多面的な観点から3つ抽出せよ。
(2) (1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3) (2)で示した解決策をすべて実行したうえで新たに生じうるリスクとそれへの対応について述べよ。
Ⅲ-2
高度成長期以降に集中的に整備された多くの港湾構造物は老朽化が進展し、維持管理上の問題が顕在化しているが、建設業界における労働力不足は顕著になりつつあり、従来と同様の維持管理方式では行き詰まることが懸念されている。その一方で、近年のデジタル技術の進歩は目を見張るものがあり、新技術の活用やデータ利活用を推進し維持管理を効率化していく必要がある。このような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1)老朽化した港湾構造物を効率的に維持管理更新していくうえで課題となる事項について技術者の立場で多面的な観点から抽出し、その内容を観点とともに述べよ。
(2)(1)で抽出した課題のうち最も重要と思われる課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)(2)で提示したすべての解決策を実行したうえで新たに生じうるリスクとそれへの対策について述べよ。
2024(令和6)年度作問
Ⅱ-1-1 次の(1)(2)のいずれかを選んで解答せよ。
(1) 港湾計画を策定する効果について述べるとともに、港湾計画で定める主な事項を4つあげ、そのうち2つについて内容を説明せよ。
(2) 空港の設置及び管理に関する基本方針の策定時に留意された事項を複数あげるとともに、同方針において掲げられている空港の設置及び管理にあたっての目標を3つ述べよ。
Ⅱ-1-2 コンクリート構造物のひび割れ部の予防保全的補修工法を3つあげ、内容を概説せよ。
Ⅱ-1-3 港湾・空港の埋立工事に伴う軟弱地盤対策工法について、原理が異なるものを3つ上げ、それぞれの特徴と長所・短所について説明せよ。
Ⅱ-1-4 港湾・空港のいずれかを選び、その建設工事に伴う環境負荷要因とその対策として考えられるものを2つあげて説明せよ。
Ⅱ-2-1 港湾計画又は空港計画に関して次の問いに答えよ。
(1) 次のいずれかを選び、想定した施設の内容と、施設計画を行う上で調査検討すべき自己委とその内容について述べよ。
(a) 港湾の岸壁を大型コンテナ船あるいは大型クルーズ船に対応して、供用を継続しつつ改築する場合
(b) 空港の滑走路について、供用を継続しつつ延長または増設を行う場合
(2) 業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3) 業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
Ⅱ-2-2 港湾または空港の整備において、海上に100haを超える大規模な公有水面埋め立てを行うこととなった。あなたが担当責任者としてこの業務の計画書を作成するに当たり、以下の問いに答えよ。
<当該埋立地予定地の状況>
・本州中部付近の太平洋側海岸に位置している。
・平均水深は10~30mである。
・最寄りの海岸からは5km程度離れている。
・海底地盤は軟弱地盤で、既往資料によれば軟弱な沖積粘性土が30m程度堆積している。
・当該海域には漁業権設定はないが、最寄りの沿岸区域には区画漁業権および共同漁業権が設定されている。
(1)計画書を作成するにあたり検討・把握すべき事項について述べよ。
(2)業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3) 業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
Ⅲ-1 港湾もしくは空港インフラの中には高度経済成長期に築造されたものもあり、今後も適切に維持管理しつつ持続的に活用していく必要がある。その一方で我が国は人口減少の中で担い手不足が深刻化しており、既存施設の点検診断を主とした維持管理に多くの人手をかけることが困難になりつつある。こういった状況の中、近年発展が目覚ましいデジタル技術を活用して効率的に維持管理することが求められている。このようなことを踏まえ,以下の問いに答えよ。
(1)港湾・空港のいずれかの分野を選び、デジタル技術を活用して既存施設を適切に維持管理・更新していくにあたっての課題を、技術者としての立場で多面的な観点から3つ抽出せよ。
(2) (1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3) (2)で示した解決策をすべて実行したうえで新たに生じうるリスクとそれへの対応について述べよ。
Ⅲ-2 令和6年能登半島地震では石川県を中心に22港で被害が発生したが、北陸地域では港湾BCPが策定されており、迅速な応急復旧の実施や円滑な関係者間調整等に寄与した。その一方で港湾BCPが策定されていたのは七尾港のみで、それも実際の災害時に港湾BCPに沿った災害対応の困難さ、平時訓練の重要性が確認された。空港においても、台風等の異常気象時に浸水やアクセス遮断、多数の滞留者発生などを経験してきており、空港施設のみならず空港アクセス等を含む機能と一体となって正常に機能することも認識されるに至っている。このようなことを踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1)港湾・空港のいずれかの分野を選び、地震(津波を含む)や台風等の異常気象に対して、物流・人流への影響を最小限に抑えられる強靱な港湾・空港とする上で克服すべき課題について、技術者としての立場で多面的な観点から3つ抽出せよ。
(2) (1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3) (2)で示した解決策をすべて実行したうえで新たに生じうるリスクとそれへの対応について述べよ。
2023(令和5)年度作問
Ⅱ-1-1 次の(1)(2)のいずれかを選んで解答せよ。
(1) 港湾施設の点検診断について、通常時と異常時に分けて点検診断の実施時期あるいは頻度と内容について述べよ。
(2) 空港施設の点検頻度は、施設の影響度区分および施設の重要度区分によってランク分けされるべきであるが、この影響度区分・重要度区分から影響度が高いと思われる施設について、エアサイド(航空機の運行への影響に着目)とランドサイド(人命への影響に着目)の両視点から複数例示せよ。
Ⅱ-1-2 次の(1)(2)のいずれかを選んで解答せよ。
(1) 防波堤の安定計算に通常用いる外力について3つ以上をあげて概説せよ。
(2) 滑走路の長さを決定するに当たっての検討条件について3つ以上をあげて概説せよ。
Ⅱ-1-3 港湾の埋立工事に伴う濁水拡散予測と航空機の離発着に伴う騒音予測のいずれかを選び、予測計算方法とその選定・設定について説明せよ。
Ⅱ-1-4 粘性土の地盤調査では、自然含水比、液性限界、塑性限界を求める。これらの土質定数を設計においてどのように活用すべきか説明せよ。
Ⅱ-2-1 港湾または空港の施設において、供用を継続しつつ老朽化が著しい箇所の補修補強を実施したい。ただし老朽化の状況については未調査である。あなたが担当責任者としてこの業務を進めるに当たり、以下の問いに答えよ。
(1) 補修補強対象とする施設を想定し、その内容を述べるとともに、調査、検討すべき事項とその内容について述べよ。
(2) 業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3) 業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
Ⅱ-2-2 大型クルーズ船が寄港する港湾または国際航路を有する海上空港の整備において、巨大地震とそれに伴う津波に対応するための施設改良計画および防災減災を策定することとなった。あなたが担当責任者としてこの計画書を作成するに当たり、以下の問いに答えよ。
(1) 計画書を作成するにあたり検討・把握すべき事項について述べよ。
(2) 本業務をどのようにマネジメントするか述べよ。
(3) 業務を効率的・効果的に進めるために発揮すべきリーダーシップについて述べよ。
Ⅲ-1 港湾もしくは空港インフラを持続的に活用していくためには、老朽化対策が重要な課題である。その一方で港湾・空港施設は、補修等のために長期・大幅な使用制限をかけることがむずかしい施設であることから、供用期間中に要求性能を満たさなくなる状態に至らないように、計画的かつ適切に維持される必要がある。このようなことを踏まえ,以下の問いに答えよ。
(1)港湾・空港のいずれかの分野を選び、施設老朽化の特徴を述べるとともに、これを適切に維持管理・更新していくにあたっての課題を、技術者としての立場で多面的な観点から抽出し分析せよ。
(2) (1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3) (2)で示した解決策をすべて実行したうえで新たに生じうるリスクとそれへの対応について述べよ。
Ⅲ-2 我が国を来訪する外国人観光客はコロナ禍で激減したものの、今後は再び増加していくことが期待される。その入国経路は航路もしくは空路であり、これらの受け入れ施設は港湾もしくは空港であるが、港湾に関してはクルーズ船の大型化と寄港の頻度増大、空路に関してはLCC参入に伴う国際空路の活性化により、施設整備が追いついていない状況がコロナ禍前に見られたことから、今後も引き続き取組みが必要である。このようなことを踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1)港湾・空港のいずれかの分野を選び、外国人観光客受け入れ施設の整備および運用にあたっての課題問題点、克服すべき課題について、技術者としての立場で多面的な観点から3つ抽出し、それぞれの観点を明確にしたうえで説明せよ。
(2) (1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3) (2)で示した解決策をすべて実行したうえで新たに生じうるリスクとそれへの対応について述べよ。