2026.05.06 最終更新

2026(令和8)年度作問 

Ⅱ-1-1

鉄道構造物の設計における性能照査型設計について、要求性能の体系的な設定の考え方と、性能を満足することを確認するための具体的な照査指標について述べよ。

Ⅱ-1-2

ロングレールの温度荷重(軸力)による軌道のふく進および座屈防止策について、軌道構造上の主要な対策を3つ挙げ、それぞれの機能と特徴について説明せよ。

Ⅱ-1-3

鉄道の維持管理における状態監視保全(CBM)の導入に際し、従来の周期管理(TBM)と比較した利点と、導入にあたって軌道または構造物において計測・監視すべきデータ項目を複数挙げ、その活用方法を述べよ。

Ⅱ-1-4

バリアフリー法および第4次基本方針に基づき、鉄道駅において段差・隙間の解消を実現するために検討すべき技術的対策を3つ挙げ、その概要を述べよ。

Ⅱ-2-1 

ある主要路線の高架橋下において、耐震補強工事と並行して店舗等の建築物を新設する利活用計画が策定された。当該箇所は営業線に近接しており、かつ地下には重要埋設物が存在する。あなたがこのプロジェクトの技術担当責任者として業務を進めるにあたり、下記の内容について記述せよ。
(1) 計画および設計にあたり、調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2) 施工計画を策定する手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3) 業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

Ⅱ-2-2 

都市部のターミナル駅において、ホーム上の安全性向上と混雑緩和を目的として、既存ホームの拡幅およびホームドアの設置を計画することとなった。当該駅は曲線区間に位置し、ホーム下には既設の構造物がある。あなたがこの業務を担当責任者として進めるにあたり、下記の内容について記述せよ。
(1) 調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2) 業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3) 業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

Ⅲ-1 

我が国の地方鉄道は、自家用車の普及や沿線人口の減少により厳しい経営状況にあり、維持・存続が課題となっている。これに対し、「地域公共交通のリ・デザイン」として、鉄道を地域の基幹交通として再構築する動きが加速している。このような状況を踏まえ、鉄道技術者の立場で以下の問いに答えよ。
(1) 地方鉄道の再構築(リ・デザイン)を推進するにあたり、鉄道施設の整備や維持管理、運用の観点から多面的な課題を抽出し、その内容を分析せよ。
(2) 抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3) 解決策に共通して新たに生じうるリスクとそれへの対策について述べよ。

Ⅲ-2 

鉄道分野におけるカーボンニュートラルの実現に向けた「鉄道GX(グリーントランスフォーメーション)」の推進が求められている。特に、非電化区間のクリーン化や、駅・関連施設における省エネ・創エネが重要なテーマとなっている。このような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1) 鉄道システム全体における脱炭素化を推進するにあたり、施設およびエネルギー運用の観点から多面的な課題を抽出し、その内容を分析せよ。
(2) 抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3) 解決策に共通して新たに生じうるリスクとそれへの対策について述べよ。

2025(令和7)年度作問 

Ⅱ-1-1 

緩和曲線について説明するとともに、長さの決定方法と留意点について述べよ。

Ⅱ-1-2 

鉄道構造物等維持管理標準(構造物編)における構造物の状態と標準的な健全度の判定区分について概略的に説明せよ。

Ⅱ-1-3 

直結軌道の構造の概要について説明せよ。また、バラスト軌道と比較して、その長所及び短所を述べよ。

Ⅱ-1-4 

脱線の形態を3つあげて解説するとともに、主な対策について述べよ。

Ⅱ-2-1

 ある在来線既存地平駅において、新幹線の高架と橋上駅舎の新設および既存在来線駅舎の改築、さらに駅前広場等も含めた総合的な施設計画を行うこととなった。この計画の担当責任者として業務に携わるに当たり、下記の内容について論ぜよ。なお、既存在来線は1路線のみで、乗降客数は1日5,000人程度とする。

(1) 調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。

(2) 業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。

(3) 業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

Ⅱ-2-2 

 建設から50年以上が経過している既設高架橋(RCラーメン)について経年構造物としての劣化調査を行った結果、種々の問題点がみられた。この高架橋の補強を活線施工で実施する業務の担当責任者として、下記の内容について論ぜよ。なお、この高架橋は密集市街地内にあるものとする。

(1) 調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。

(2) 業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。

(3) 業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

Ⅲ-1 

我が国の鉄道構造物は明治から昭和初期に建設された道路等の交通インフラに比べて格段に古いものが多く、橋梁やトンネル、高架橋などの土木構造物の老朽化が進行している。一方で老朽化に伴う補修・補強・更新費用は、特に地方鉄道事業者にとっては経営を圧迫する要因となっておいる。さらに鉄道施設は代替輸送の確保が難しく、夜間の短時間での作業が求められるため、工事の効率化が難しいという制約もある。このような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。

(1) 老朽化鉄道インフラを適切に維持管理していくにあたって、鉄道インフラに携わる技術者の立場で多面的な観点から課題を抽出し分析せよ。

(2)(1)で抽出した課題のうち最も重要と思われる課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)(2)で提示した解決策をすべて実行した上で新たに生じうるリスクとそれへの対応について述べよ。

Ⅲ-2 

人口減少・少子高齢化社会において、地域公共交通を再生・活性化されることは、地域住民のWell-Being実現のために不可欠であるが、その中で鉄道は単なる移動手段を超え、地域の持続的な発展を支える多岐にわたる重要な役割を担うことが期待される。このような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。

(1) 地域公共交通の活性化に鉄道が寄与していくために、鉄道事業に携わる技術者の立場で多面的な観点から課題を抽出し分析せよ。

(2)(1)で抽出した課題のうち最も重要と思われる課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)(2)で提示した解決策をすべて実行した上で新たに生じうるリスクとそれへの対応について述べよ。


2024(令和6)年度作問 

Ⅱ-1-1 新型ホームドアの導入に向けた検討項目について、複数の検討項目をあげて説明せよ。

Ⅱ-1-2 「鉄道構造物等設計標準・同解説(コンクリート構造物)」が令和5年1月に改訂されたが、改訂の背景を述べるとともに、平成16年度標準からの具体的な改訂内容を1つあげて説明せよ。

Ⅱ-1-3 鉄道構造物維持管理標準における全般検査には、通常全般検査および特別全般検査があるが、それぞれについて概説せよ。

Ⅱ-1-4 鋼橋上をロングレール化しようとする場合、温度変化によって生じるロングレール縦荷重(LR縦荷重)に対し、鋼橋が十分な耐力を有しているか確認が必要になる。この診断内容について説明せよ。

Ⅱ-2-1 地平鉄道(複線営業線)をアンダーパスで横断する片側一車線道路の計画がある。アンダーパス部の基礎地盤はN値10回未満の緩い砂地盤である。また鉄道沿線は田畑である。あなたが、この業務の担当責任者に選ばれた場合、下記の内容について記述せよ。
(1) 業務着手に当たって収集・整理すべき資料や情報について述べよ。併せて、それらの目的や内容について説明せよ。
(2) 業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3) 業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

Ⅱ-2-2 地方鉄道において、台風通過に伴う豪雨が予想されるため計画終日運休措置をとった中、午前9時ごろに山裾を通過するL=2km区間(前後の乗降客数約3万人/日)で、軌道が土砂で埋まっているとの情報が得られた。あなたが調査復旧担当責任者であるとして、下記の内容について記述せよ。
(1) 調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2) 業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3) 業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

Ⅲ-1 新型コロナ感染症は地方鉄道を含む地方公共交通の経営にも大きな異教を与え、今後の人口減少や過疎化が見込まれる中、地域生活を支える交通サービスの持続性確保が懸念されている。その一方で国内外の観光客の復調、テレワークを初めとした多様な働き方・暮らし方の拡大、さらにこれを背景とした地方移住や二地域居住への関心の高まりなどが地域活性化につながっていくことも期待されている。このような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1) 地方都市において、ニューノーマルといわれる新型コロナ禍後の鉄道駅及び駅周辺を中心としたまちづくりにおける課題について、鉄道インフラに携わる技術者の立場で多面的な観点から課題を抽出し分析せよ。
(2)(1)で抽出した課題のうち最も重要と思われる課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)(2)で提示した解決策をすべて実行した上で新たに生じうるリスクとそれへの対応について述べよ。

Ⅲ-2 令和6年能登半島地震により、石川県七尾市と穴水町を結ぶ第三セクター「のと鉄道」は軌道損傷や土砂流入などにより全線が運休となったが、令和6年4月6日に全線が再開された。我が国は大地震や大規模風水害などの災害が頻発する国土・気象条件にあるため、今後も鉄道施設が被災して一定期間の運休を余儀なくなれる事態が発生すると考え、鉄道施設の被災・運休による地域の社会経済活動への影響を最小化するよう備えねばならない。これらの現状を踏まえ,以下の問いに答えよ。
(1) 大規模災害発生時において、鉄道利用者の生命財産はもとより沿線地域の社会経済活動への影響を最小化することを鉄道事業者の使命と考え、鉄道事業に携わる技術者の立場で多面的な観点から課題を抽出し分析せよ。
(2)(1)で抽出した課題のうち最も重要と思われる課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)(2)で提示した解決策をすべて実行した上で新たに生じうるリスクとそれへの対応について述べよ。

2023(令和5)年度作問 

Ⅱ-1-1 昇降式ホーム柵について概説するとともに、メリット・デメリットをそれぞれ3つ以上あげよ。

Ⅱ-1-2 鉄道構造物等設計標準(基礎構造物)で定められる、基礎の安定および基礎の残留変位について、基礎の抵抗力と基礎の変位の関係の中で概説せよ。

Ⅱ-1-3 鉄道構造物維持管理標準における初回検査、全般検査、個別検査、臨時検査について、実施時期および実施内容を概説せよ。

Ⅱ-1-4 ロングレールの定義およびメリットとデメリット、デメリット対策について述べよ。

Ⅱ-2-1 地方鉄道において、中山間地を通過する長さ10kmほどの盛土および切土法面や自然斜面が連続する区間がある。なお当該路線における輸送密度は1,000人程度である。台風接近に伴い、当該路線での斜面崩壊や倒木等が懸念されるに至ったため、豪雨が予想される当日における被災最小化策および被災した場合の早期復旧策を事前に講じることとなった。鉄道技術者として当該事前検討に携わるに当たり、下記の内容について論ぜよ。
(1) 業務着手に当たって収集・整理すべき資料や情報について述べよ。併せて、それらの目的や内容について説明せよ。
(2) 業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3) 業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

Ⅱ-2-2 低盛土上の鉄道営業線(在来線)に近接して、軌道中心から6mの位置に深さ15mの大規模掘削を軌道に平行して実施することとなった。地盤は深さ1mまでは埋土、その下位は深さ12mまではN値4回未満の粘性土で、それ以深はN値30回程度の砂礫層である。なお地下水位は深さ1m程度である。当該施工計画および施工管理の担当者として、下記の内容について論ぜよ。
(1) 調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2) 業務を進める手順を示し,どのようにマネジメントするか、留意点を含めて述べよ。
(3) 業務を効率的・効果的に進めるために発揮すべきリーダーシップについて述べよ。

Ⅲ-1 コロナ禍の中、地方鉄道を含む地方公共交通の経営は困窮し、減便や廃止を余儀なくされたものも少なくない。コロナ禍は収束に向かっているものの、さらに進む人口減少少子高齢化の中、地域生活を支える交通サービスの持続性確保が懸念される状態は続いている。その一方で国内外の観光客の復調やテレワークを初めとした多様な働き方・暮らし方の拡大などの、新しい移動形態や生活形態がみられており、地域活性化につなげていくことが期待されている。そしてこうした中、鉄道駅もまちづくりの中核施設としての機能を具備することが求められる。このような現状を踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1) コロナ禍後のまちづくりを見据え、鉄道駅及び駅周辺における課題について、鉄道インフラに携わる技術者の立場で多面的な観点から課題を抽出し分析せよ。
(2)(1)で抽出した課題のうち最も重要と思われる課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)(2)で提示した解決策をすべて実行した上で新たに生じうるリスクとそれへの対応について述べよ。

Ⅲ-2 我が国では、高度成長期に整備された社会インフラの老朽化が急激に進行している一方で、かつてない人口減少・少子高齢化局面に入っており、鉄道事業者が維持管理にかけられる予算や人的リソースには限りがある。安全安心で快適な鉄道利用を維持していくためには、既存ストックを効果的に活用するとともに、近年急速に発展しているデジタル技術を積極的に取り入れ、限られたリソースでの鉄道インフラの戦略的で効率的な維持管理が期待されている。これらの現状を踏まえ,以下の問いに答えよ。
(1) 戦略的で効率的な鉄道インフラの整備・維持管理を実現していくうえでの課題となる事項について、鉄道事業に携わる技術者の立場で多面的な観点から課題を抽出し分析せよ。
(2)(1)で抽出した課題のうち最も重要と思われる課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)(2)で提示した解決策をすべて実行した上で新たに生じうるリスクとそれへの対応について述べよ。