2026.5.6 最終更新
建設部門 鋼構造コンクリート
2026(令和8)年度作問
Ⅱ-1-1
鋼橋の架設現場における高力ボルト摩擦接合の施工について、摩擦面の処理方法とその留意点、およびボルトの締付け管理方法について述べよ。
Ⅱ-1-2
鋼構造物の疲労き裂の発生原因を構造的要因の観点から説明し、代表的な非破壊検査手法を2つ挙げて、それぞれの計測原理と特徴を述べよ。
Ⅱ-1-3
コンクリートの自己収縮と乾燥収縮の発生メカニズムの違いを概説せよ。また、これらの収縮によるひび割れを抑制するための材料・配合上の対策を2つ挙げ、それぞれについて述べよ。
Ⅱ-1-4
コンクリート構造物の塩害における鋼材腐食のメカニズムを概説せよ。また、塩害による劣化が進行した既設構造物に対する補修工法を2つ挙げ、それぞれの特徴と施工上の留意点を述べよ。
Ⅱ-2-1
都市部の幹線道路において、既存の橋梁を供用しながら、その直近に新たな跨道橋(鋼・コンクリート合成桁等)を新設するプロジェクトが計画されている。施工ヤードが極めて狭小であり、かつ夜間の短時間通行止めのみが許容される条件下において、担当責任者として以下の問いに答えよ。
(1)対象とする構造物の形式を想定し、上記の制約条件を踏まえて、設計・施工において調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
Ⅱ-2-2
大型車両の衝突により、鋼コンクリート合成構造の跨道橋の主桁および床版に重大な損傷が発生した。この構造物の緊急点検と恒久的な復旧計画を策定する担当責任者として、以下の問いに答えよ。
(1)想定される具体的な損傷状況を設定し、部材の再利用の可否を判断するために調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2)復旧業務を進める手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。 (3)業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
Ⅲ-1
令和7年の道路橋示方書改定では、従来の「耐震設計編」が解消され、各部材編の中で地震時挙動を一貫して考慮する体系へと再編された。また、能登半島地震等の教訓から、超過外力に対する「復旧性」の向上や、設計段階からの「維持管理への配慮」が強く求められている。このような状況を踏まえ、鋼構造及びコンクリートの技術者として以下の問いに答えよ。
(1)橋梁の計画・設計段階において、部材の代替性(冗長性)の確保や維持管理の容易性を向上させるための技術的課題を、多面的な観点から3つ抽出し、それぞれの観点を明記した上で、その課題の内容を示せ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を、専門技術用語を交えて示せ。
(3)すべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
Ⅲ-2
建設分野におけるカーボンニュートラルの実現に向け、鋼構造及びコンクリート構造物のライフサイクルを通じたCO2排出量削減と、資源の有効活用が喫緊の課題となっている。このような状況を踏まえ、鋼構造及びコンクリートに関わる技術者の立場から以下の問いに答えよ。
(1)構造物の設計、材料選定、施工、解体の各段階において、カーボンニュートラル及び資源循環を促進する上での課題を多面的な観点から3つ抽出し、それぞれの観点を明記した上で、その内容を示せ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を、専門技術用語を交えて示せ。 (3)すべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
2025(令和7)年度作問
Ⅱ-1-1
溶接方法は、「融接」、「圧接」、「ろう接」に大別される。このうちの「融接」による接合について2つを取り上げ、それぞれの特性、用途、について説明せよ。
Ⅱ-1-2
高力ボルトには高力六角ボルト、トルシア形高力ボルト、溶融亜鉛めっき高力ボルトがある。このうちの2つを選び、それぞれの用途と施工上の留意点を述べよ。
Ⅱ-1-3
マスコンクリートとして取り扱う場合の条件と内容について概説し、コンクリート構造物の品質を確保するうえで留意すべき事項を施工計画、品質、材料、配(調)合、練混ぜ、運搬及び打込み、養生、型枠及び支保エ、品質管理から2項目を選んで示し、それぞれに対する対策を述べよ。
Ⅱ-1-4
生コンクリートのスランプ規定が見直しされた背景と、工事発注時のスランプ値の取り扱いについて概説し、施工時や材料選定時における品質確認上の留意点について述べよ。
Ⅱ-2-1
設計が完了した後の工場にて製作される鋼またはコンクリート構造物、または主要部材を想定する。施工に着手する段階で、搬入路や施設内等の条件変更により、工場製作の仕様を変更することとなった。このような場合、あなたが鋼構造物及びコンクリート構造物を担当する技術者として業務を行うに当たり、下記の内容について記述せよ。
(1) 対象とする構造物、搬入路や施設内等の条件変更点を設定し、設計または施工時における構造物の品質を確保するために調査、検討すべき事項を複数挙げ、その内容について説明せよ。
(2)業務を進める手順を列挙して、それぞれの項目ごとに留意すべき点、工夫を要する点を述べよ。
(3)業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
Ⅱ-2-2
既設構造物の中には、材料劣化は生じていないが、既存不適格であるものが存在する。このような構造物の適切な補強設計を行うためには、詳細な情報が必要となるが、建設後数十年を超える構造物では、設計図書(図面・計算書等)が残っていない場合がある。こうした状況において、設計図書のない鋼構造物またはコンクリート構造物の耐荷または耐震のいずれかの補強設計を行うこととなった。この業務を担当者として進めるに当たり、既存不適格である構造物を1つ想定し、下記の内容について記述せよ。
(1)対象とする鋼構造物またはコンクリート構造物、耐荷または耐震のいずれかの補強設計を設定し、合理的な補強設計をするために必要な調査、検討すべき事項を複数挙げ、その内容について説明せよ。
(2)業務を進める手順を列挙して、それぞれの項目ごとに留意すべき点、工夫を要する点を述べよ。 (3)業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
Ⅲ-1
我が国の鋼構造およびコンクリート構造物に関する耐震基準等は、兵庫県南部地震以降の改定などにより、能登半島地震でもその効果は一定程度認められている。しかしながら、その後の余震など続発する地震による構造物への影響も報告されているところである。そのような中、被災後の速やかな復旧に向けて、構造物として最低限の性能を具備させることが求められている。このような状況を考慮して、以下の問いに答えよ。
(1)大地震被災後の続発する地震への対応の取組について、鋼構造及びコンクリートの技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。(※)
(※)解答の際には必ず観点を述べてから課題を示せ。
(2) 前問(1) で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、これを最も重要とした理由を述べよ。その課題に対する複数の解決策を、専門技術用語を交えて示せ。
(3) 前問(2) で示した解決策に関連して新たに浮かび上がってくる将来的な懸念事項とそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
Ⅲ-2
我が国の労働力人口は、2014年6、587万人から2030年5、683万人、2060年には3、795万人へと加速度的に減少していくと予想されている。そのような中、労働供給側(雇用者)としては、女性が結婚・育児等によりキャリアを中断してしまうことの問題や、65歳を超えて長く働きたいと考えている者が一定割合いること、日本で働きたい外国人の労働参加が進んでいることといった現状がある。
このような、多様な人材(ダイバーシティ)の労働参加が見込まれている状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1) 鋼構造物又はコンクリート構造物の設計、製作・製造、施工、維持管理、改修、解体において、 多様な人材(ダイバーシティ)の労働参加の役割を果たしていくうえでの課題を、技術者として多面的な観点から3つ抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。(※)
(※)解答の際には必ず観点を述べてから課題を示せ。
(2)上述した課題から最も重要と思われるものを1つ選び、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)(2)で示した解決策をすべて実行した場合の波及効果と、新たに生じうるリスクおよびその対策について述べよ。
2024(令和6)年度作問
Ⅱ-1-1 鋼構造物の省力化・合理化構造の事例を3つ挙げ、それぞれについて構造概要と技術的特長を述べよ。
Ⅱ-1-2 箱型断面の鋼製橋脚(あるいは建築物の鋼製柱脚)のじん性を向上させる方法を2つ挙げ、その方法を概説せよ。
Ⅱ-1-3 高流動コンクリートについて、その特徴と種類を述べよ。また、設計・施工上の留意点について、2つ以上述べよ。
Ⅱ-1-4 現場打ちコンクリートの初期欠陥として発生するひび割れを3種類あげ、それぞれの発生原因・機構と、一般的な対策について述べよ。
Ⅱ-2-1 大規模な地震動を受け、損傷を生じていることが推定される鋼構造もしくはコンクリート構造物がある。これについて、早急に点検を行い必要な補修・復旧を行うだけでなく、再度災害防止のため耐震補強も検討することとなった。
このプロジェクトの担当責任者として行うにあたり、以下の問いに答えよ。
(1) 対象とする構造物及び現場条件、設計あるいは施工のどちらであるのかを設定し、完成後の維持管理を最小化あるいは効率化するために調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2) 留意すべき点、工夫を要する点を含めて業務を進める手順について述べよ。
(3) 業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
Ⅱ-2-2 中山間地域において、昭和30年代に構築された鋼構造もしくはコンクリート構造物がある。全体的に劣化が進行していると判断される現象が複数確認され、早急な対応が必要である。なおこの構造物を除却することはできない。この構造物の劣化調査と補強対策の立案を担当するにあたり、以下の問いに答えよ。
(1) 対象とする構造物及び現場条件を設定し、劣化点検診断および補修更新工法検討決定のプロセスにおいて調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2) 業務を進める手順について、留意すべき点工夫を要する点を含めて述べよ。
(3) 業務を効率的・効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
Ⅲ-1 平成7年阪神大震災では想定外規模の地震動により様々な構造物が損壊する被害が発生した。これを受けて設計法が見直されるなどしたが、その後も想定外外力による構造物被害はたびたび発生している。このため、想定外外力が構造物に作用することも想定した、想定外外力に対するレジリエンスを有した構造物を設計・施工・維持管理することが求められる。このような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1) 鋼構造コンクリート構造物および自然災害条件と想定外外力を設定し、想定外外力に対する的確な構造物評価とレジリエンスの確保を進めるにあたり、鋼構造コンクリートに携わる技術者の立場で多面的な観点から課題を3つ抽出せよ。
(2)(1)で抽出した課題のうち最も重要と思われる課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)(2)で提示した解決策をすべて実行したうえで新たに生じうるリスクとそれへの対応について述べよ。
Ⅲ-2 高度成長期以降に集中的に整備された多くの鋼構造コンクリート構造物は老朽化が進展し、維持管理上の問題が顕在化しているが、建設業界における労働力不足は顕著になりつつあり、従来と同様の維持管理方式では行き詰まることが懸念されている。その一方で、近年のデジタル技術の進歩は目を見張るものがあり、新技術の活用やデータ利活用を推進し維持管理を効率化していく必要がある。このような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1)老朽化した鋼構造コンクリート構造物を効率的に維持管理更新していくうえで課題となる事項について技術者の立場で多面的な観点から抽出し、その内容を観点とともに述べよ。
(2)(1)で抽出した課題のうち最も重要と思われる課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
3)(2)で提示した解決策に共通して新たに生じうる波及効果と専門技術を踏まえた懸念事項への対応策を示せ。
2023(令和5)年度作問
Ⅱ-1-1 高性能鋼と称される鋼材を3つ挙げ、汎用的に使用されている鋼材と比較して、その特徴と利用事例を述べよ。
Ⅱ-1-2 工場溶接あるいは現場溶接で起こりうる品質不良の状態を2つ挙げ、発生する原因、不良状態が鋼構造物にもたらす影響、処置方法及び予防方法を述べよ。
Ⅱ-1-3 コンクリート構造物が具備すべき性能を3つあげて概説するとともに、それぞれについての性能照査方法について述べよ。
Ⅱ-1-4 コンクリート構造物の劣化について点検診断と補修/補強を行う場合、まず地域特性に着目することが重要である。コンクリート構造物の代表的な劣化要因を2つあげて、地域特性が劣化にどのように関連するかを劣化機構とともに説明せよ。
Ⅱ-2-1 設計施工を行なうにあたり、完成後の維持管理を最小化あるいは効率的に実施できるための配慮が求められている鋼構造もしくはコンクリート構造物がある。あなたがこのプロジェクトの担当責任者として業務を進めるに当たり、下記の内容について記述せよ。
(1) 対象とする構造物及び現場条件、設計あるいは施工のどちらであるのかを設定し、完成後の維持管理を最小化あるいは効率化するために調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2) 留意すべき点、工夫を要する点を含めて業務を進める手順について述べよ。
(3) 業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。
Ⅱ-2-2 構築されてから50年を経過した構造物について、劣化点検診断を行い、補修更新工法を検討決定することとなった。あなたがこのプロジェクトの担当責任者として業務を進めるに当たり、下記の内容について記述せよ。
(1) 対象とする構造物及び現場条件を設定し、劣化点検診断および補修更新工法検討決定のプロセスにおいて調査、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2) 本業務をどのようにマネジメントするか述べよ。
(3) 業務を効率的・効果的に進めるために発揮すべきリーダーシップについて述べよ。
Ⅲ-1 近年わが国では風水害や地震・津波などの自然災害が多発しており、想定外外力が構造物に作用することも想定した設計・施工・維持管理が求められるようになっている。そういった中、鋼構造またはコンクリートの分野においても、想定外外力に対するレジリエンスを有したものとすることが求められるが、そのためには想定外外力を受けた場合の構造物評価が重要である。このような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1) 鋼構造コンクリート構造物および自然災害条件と想定外外力を設定し、想定外外力に対する的確な構造物評価とレジリエンスの確保を進めるにあたり、鋼構造コンクリートに携わる技術者の立場で多面的な観点から課題を3つ抽出し分析せよ
(2)(1)で抽出した課題のうち最も重要と思われる課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)(2)で提示した解決策をすべて実行したうえで新たに生じうるリスクとそれへの対応について述べよ。
Ⅲ-2 新型コロナウィルス感染症対策は、非接触・リモート化を中心としたデジタル技術の活用を急速に推し進めたという側面がある。コロナ禍の収束とともに従来の働き方に戻る傾向も見られるが、コロナ禍以前から働き方改革の推進が求められていたことを踏まえると、今後も多様な働き方や働き手(ダイバーシティ)が社会的要求として強まっていくことが考えられる。このようなことを踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1) 鋼構造コンクリート分野の技術者としての立場でダイバーシティ推進にあたっての課題を多面的な観点から抽出し分析せよ。
(2) (1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)(2)で提示した解決策をすべて実行したうえで新たに生じうるリスクとそれへの対応について述べよ。