2026.05.06 最終更新

2026(令和8)年度作問 

Ⅱ-1-1

 山岳トンネルにおいて、掘削に伴う地山挙動を早期に安定させるためのインバートの早期閉合について、その目的を3つ挙げ、それぞれについて概要を説明せよ。

Ⅱ-1-2

 山岳トンネルの長寿命化を図るため、覆工コンクリートの品質向上を目的とした施工時の工夫を4つ挙げ、それぞれの内容と期待される効果を述べよ。

Ⅱ-1-3

 開削工法の土留め設計において、周辺への影響を評価するために弾塑性法を用いる場合の利点を述べ、解析において設定すべき主要なパラメータを3つ挙げ説明せよ。

Ⅱ-1-4

  シールドトンネルのセグメント継手について、ボルト継手と非ボルト継手(メカニカル継手)を1つずつ挙げ、それぞれの構造上の特徴と施工時の留意点を説明せよ。

Ⅱ-2-1

 施工実績が少ない大規模な断層破砕帯を含む地山において、山岳工法(排水型)により道路トンネルを施工する計画がある。あなたが担当責任者として、下記の内容について記述せよ。
(1) 施工前に実施すべき調査項目を複数挙げ、検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2) 安全に掘進するための業務手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3) 業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

Ⅱ-2-2

 都市部において、重要構造物が近接する軟弱な粘性土地盤でトンネル工事を実施する。開削工法、シールド工法のどちらかを選択したうえで、実施責任者の立場から下記の内容について記述せよ。
(1) 近接構造物への影響を最小化するために検討すべき事項とその内容について説明せよ。
(2) 施工段階における具体的な業務手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3) 住民や管理者を含む関係者との合意形成や調整を円滑に進めるための方策について述べよ。

Ⅲ-1

  山岳トンネル工事では、熟練技能者の減少や生産性向上が急務となっており、i-Construction 2.0の推進が求められている。このような状況を考慮して、以下の問いに答えよ。
(1) 切羽の無人化やAIによる地質判定などの先端技術を導入するに当たり、技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し分析せよ。
(2) 抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3) 解決策に共通して新たに生じうるリスクとそれへの対策について述べよ。

Ⅲ-2

 道路トンネル定期点検要領の改定(2024年3月)により、予防保全への完全移行と新技術の活用促進が明確化された。これを踏まえ、専門とする工法(山岳、開削、シールド)を1つ示し、以下の問いに答えよ。
(1) トンネルの長寿命化と点検業務の効率化を両立するうえでの課題を、技術者としての立場で多面的な観点から3つの課題を抽出し分析せよ。
(2) 抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3) 解決策に共通して新たに生じうるリスクとそれへの対策について述べよ。

2025(令和7)年度作問 

Ⅱ-1-1 

山岳工法の支保工に関して、次の問いに解答せよ。
(1) 吹付けコンクリートの機能と効果について述べよ。
(2) ロックボルトの機能と効果について述べよ。

Ⅱ-1-2 

山岳トンネルの坑口部の施工にあたっての留意点について述べよ。

Ⅱ-1-3 

シールドが立坑に到達するにあたって施工計画を行う際、次の問いに解答せよ。
(1) 掘削時における留意点
(2) 設備面の留意点

Ⅱ-1-4 

開削工法における、土留め支保工の形式により分類される次の問いの土留め工について解答せよ。
(1) グランドアンカー式の構造と特徴を述べよ。
(2) 補強土式の構造と特徴を述べよ。

Ⅱ-2-1 

図1に示す条件により、経年40年の既設の山岳トンネルに近接して新たな山岳トンネルの新設が計画された。既設トンネルは在来工法で施工され、施工中に顕著な湧水があったことが記録されており、現在でも相当量の湧水がある。ただし水質には問題はなく、近接する水路に排水され、下流側では農業用水として利用されている。また数年前の点検で覆工上の空洞が確認されエアモルタル充填が施されている。このトンネルの調査設計業務担当責任者としての立場から以下の内容について記述せよ。
(1)調査設計業務において調査検討すべき事項とその内容を説明せよ。
(2)調査設計業務の遂行手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)これらの業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

Ⅱ-2-2 

市街地において鉄筋コンクリート製セグメントを覆工とするシールドトンネルの施工中において、図2のセグメント展開図に示す3種類のひび割れ(図中①②③)が発生した。発生原因究明と対策方法を策定する担当責任者としての立場から、下記の内容について記述せよ。

(1) 3種類のひび割れの発生原因、対策方法を含めて検討すべき事項とその内容について説明せよ。

(2) 有効な対策を実施するための業務遂行手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。

(3) これらの業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。

Ⅲ-1 

トンネル工事は地下という特殊な環境下で行われるため多岐にわたるリスクが存在する。土木分野のリスクとしては地質リスクや切羽の安定性リスクがあるが、近接構造物や周辺環境への影響に関するリスクも重要であり、トンネル工事等に際しては適切にリスクを評価して対策を講じることが求められる。これらのことを踏まえ、以下の問いに答えよ。

(1)山岳トンネル・シールドトンネル・開削トンネルのいずれかを選び、その調査設計施工および維持管理において考慮すべきリスクについての課題を多様な視点で3つあげよ。

(2) (1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3) (2)で提示した解決策をすべて実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について述ベよ。

Ⅲ-2 

トンネル分野におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進は、老朽化対策、安全性向上、生産性向上、労働力不足解消など、多くの課題解決に貢献すると期待されている一方で、その導入には課題も多い。このような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。

(1) あなたの専門とするトンネル分野(山岳トンネル・シールドトンネル・開削トンネルのいずれであるのかを明記せよ)において、DX導入にあたって、多様な視点から課題を抽出し分析せよ。

(2)(1)で抽出した課題のうち最も重要と思われる課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。

(3)(2)で提示した解決策をすべて実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について述ベよ。

2024(令和6)年度作問 

Ⅱ-1-1 山岳トンネルにおける吹付けコンクリートおよびロックボルトの効果について述べよ。

Ⅱ-1-2 山岳トンネルの坑口部の施工にあたっての留意点について2つ以上述べよ。

Ⅱ-1-3 シールドが立坑に到達するにあたって施工計画を行う際、掘削時における留意点および設備面の留意点を述べよ。

Ⅱ-1-4 開削工法における土留め支保工のうち、グランドアンカー式および補強土式の土留め支保工について、それぞれ構造と特徴を述べよ。

Ⅱ-2-1 図1に示すような山岳トンネルの計画がある。泥岩と砂岩の境界は断層で、幅50m程度の破砕帯を伴い破砕帯は全体に粘土化している。このトンネルの調査設計業務担当責任者としての立場から以下の内容について記述せよ。なお、施工段階においても地山判定会議に同席することを前提とする。
(1)調査設計業務において調査検討すべき事項とその内容を説明せよ。
(2)調査設計業務の遂行手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)これらの業務および地山判定会議を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。



図1

Ⅱ-2-2 都市部において、図2に示すように発進立坑から到達立坑に向けてシールド工事を計画する。なお、条件は下記の通りである。なお、以下に示す条件以外に条件が必要な場合は、適宜仮定し、その内容を記載することとする。
①土被り25m程度
②掘削時盤は、N値3回程度の粘性土
③シールド外径5m程度
④図の着色部は幅員20mの道路
発進・到達立坑工事もしくはシールド工事のどちらかを選び、以下の(1)~(3)について答えよ。
(1) 工事の計画および実施にあたり、調査検討すべき事項を述べよ。
(2) 工事計画および工事の実施手順を留意点・工夫点とともに述べよ。
(3) 本業務を効率的・効果的に遂行するため行うべき関係者調整について述べよ。



図2

Ⅲ-1 山岳トンネル・シールドトンネル・開削トンネルとも対象とするのは基本的に自然地盤であるが、自然地盤であるがゆえの不均質性や、間隙水圧の変化に伴ってせん断強度が変化するなどの不安定性といった地質リスクから逃れ得ない。また地震その他の自然災害リスク、さらには施工に伴う渇水や生態系影響、掘削時の騒音振動などの環境リスクもある。これらのことを踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1)山岳トンネル・シールドトンネル・開削トンネルのいずれかを選び、その調査設計施工および維持管理において考慮すべきリスクについての課題を多様な視点で3つあげよ。
(2) (1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3) (2)で提示した解決策をすべて実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について述ベよ。

Ⅲ-2 高度経済成長期以降に整備された土木インフラは現在加速度的に老朽化が進行しているが、トンネルにおいても、建設後50年以上経過するものが令和14年度末には約50%に達するとされている。その一方で、我が国はかつてない人口減少・少子高齢化局面に入っており、建設業界における労働力不足は顕著になりつつある。したがって、老朽化しつつあるトンネル構造物においても、少ない労働力でいかに効率的かつ安全に維持管理業務を遂行するかが重要となってくる。このような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1) あなたの専門とするトンネル分野(山岳トンネル・シールドトンネル・開削トンネルのいずれであるのかを明記せよ)において、トンネル構造物の維持管理にあたって検討すべき事項について多様な視点から課題を抽出し分析せよ。
(2)(1)で抽出した課題のうち最も重要と思われる課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)(2)で提示した解決策をすべて実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について述ベよ。

2023(令和5)年度作問 

Ⅱ-1-1 特殊地山を2つあげ、それぞれについてその発生する地質や地山性状と問題となる現象を述べるとともに、その現象に対する対策を述べよ。

Ⅱ-1-2 山岳トンネルの覆工の設計において、力学的機能を付加させる場合の代表的なケースを2つあげ、それぞれ付加させる理由と設計上の留意点について述べよ。

Ⅱ-1-3 セグメントの設計にあたり考慮する施工時荷重を3つあげ、それぞれについて検討すべき事項を述べよ。

Ⅱ-1-4 開削工法における土留め壁の設計において弾塑性法による応力および変形の計算を行う場合、構造系と側圧に対する解析上の過程をそれぞれ3つ述べよ。

Ⅱ-2-1 図1に示すように、掘削幅約10mの山岳トンネルの坑口部について、A、B、Cの3つのルートが検討されている。これらのルートを比較検討して最適ルートを選定するに当たり、担当責任者としての立場から以下の内容について記述せよ。
(1)A~Cの3ルートについて、特に坑口部の施工を行う上で検討すべき事項とその内容を説明せよ。なお、懸念される問題をルートごとに複数あげること。
(2)最適ルートを選定するまでの業務遂行手順について、留意すべき点、工夫を要する点を含めて述べよ。
(3)これらの業務を効率的、効果的に進めるための関係者との調整方策について述べよ。



図1

Ⅱ-2-2 都市部において、図に示すようなシールドトンネルを築造した後、引き続き立坑(円形立坑)を築造して、このシールドトンネルと接続する工事を行っている。立坑は、上部を地下連続壁で、またシールドトンネルとの接続部周辺をライナープレートで施工している。
この工事の担当責任者の立場で以下の内容について記述せよ。
(1) 接続部の築造にあたり、調査検討すべき項目について述べよ。
(2) 立坑工事完成までに実施すべき手順を示しどのようにマネジメントするか、留意点を含めて述べよ。
(3) 立坑底版部を築造した後、シールドトンネルのセグメントの一部を撤去したところ、接続部上部付近から大量の地下水が出水した。この対応に当たり、工事の担当責任者として発揮すべきリーダーシップについて述べよ。



図2

Ⅲ-1 トンネルの調査設計施工および維持管理においては、様々な種類・特性の地質土質、特に断層破砕帯・地すべり・軟弱地盤等の劣悪部について確実に把握し的確な対策を講じねばならない。また地震その他の自然災害による影響予測、さらには施工に伴う渇水や生態系影響などの環境配慮など、建設部門トンネル科目の技術士がその高度な技術力を求められる場面は多い。その一方で熟練技術者の大量退職が目前に迫っており、確実な技術継承が強く望まれている。近年のデジタル技術の急速な発展、高度な技術的判断をどこまでデジタル技術特にAIに委ねられるかということも踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1)建設部門トンネル科目の分野において、熟練技術者の高度な技術を継承またはデジタル技術で代替していくに当たっての課題を多様な視点で3つあげよ。
(2) (1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3) (2)で提示した解決策をすべて実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について述ベよ。

Ⅲ-2 トンネルの調査設計施工および維持管理に関わる技術は時代と共に進歩し、より効率的かつ安全に掘削施工できるようになってきているものの、様々な地質リスクはゼロになることはなく、さらに地質リスク以外のリスクも含めて、想定外事態が発生する可能性は常に考えなければならない。災害が激甚化する一方でトンネル構造物の老朽化が進む中であっても、国民の生命財産は無論、社会経済活動や良好な環境の保全等を損なうことがないよう、可能な限りリスクを予見・察知し、対応していくことが必要である。このようなことを踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1) あなたの専門とするトンネル分野(山岳トンネル・シールドトンネル・開削トンネルのいずれであるのかを明記せよ)において、地質リスクを予見・察知し対応していくうえでの課題となる事項について、多面的な観点から課題を抽出し分析せよ。
(2)(1)で抽出した課題のうち最も重要と思われる課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)(2)で提示した解決策をすべて実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について述ベよ。